異世界召喚 ~依頼されたのは魔王討伐ではなく……~

オフィス景

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88 デート

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 ミネルヴァと街に出た。

 お互いをよく知り、親睦を深めるためーーって、デートだよな。普通に考えて。

 罪悪感が完全になくなったわけではないが、一旦棚上げする。全力で解呪に取り組むと決めた。

 手始めとして二人で街に出たのだがーー

 えらく注目を集めている。そのほとんどが好奇の視線で、九割がミネルヴァに、残り一割が俺に向けられてきていた。

「…あの、ごめんなさい」

 突然謝られた。

「どうした?」

「…わたしのせいでコータロー様まで変な目で見られてしまって……」

「気にするな。俺はむしろ楽しんでるから」

「楽しんで、る?」

「ああ。いざ呪いが解けた時にこいつらの目がどう変わるのか、そう考えると楽しみでしょうがない」

 そう言うと、ミネルヴァは小さく目を瞠った。

 多分今の俺、悪い顔してるんだろうな。

 そんな話をしていたら、ふと気になった。

「…こいつらの目にミネルヴァってどう見えてるんだろうな?」

「それは……」

「シルヴィアの時もそうだったんだけど、ミネルヴァも俺には美人にしか見えてないわけで、しかもそれが本当の姿だってわかってるだろ。そうなると逆にミネルヴァが周りにどう見えてるかが気になってくるな」

 我ながら人が悪いと思う。いい趣味だとも言えないが、蔑み混じりの好奇の視線を向けられれば、黒い部分が刺激されるのは仕方がないと思って欲しい。

「本当のミネルヴァが美人だってのは変わらんから、落差が激しければ激しいほど皆ビックリするわけだな」

「…コータロー様……」

 おっと、いかん。黒いのが漏れた。

「それはともかくとして、今日は服を見に行こうミネルヴァはもう少しおしゃれをした方がいい」

「…そんな、わたしなんて……」

「あ、それ禁句な。自分を卑下してるうちは呪い解けないからな」

「で、でもーー」

「でももなし。とりあえず俺の言うことを信じて」

「は、はい」

 そんな話をして、店に入って行ったのだが、そこでも注目された。

 ミネルヴァは居心地悪そうにしていたが、俺は自分で見立てた服を渡して、意識をこちらに向けさせた。

「これなんか似合うんじゃないか?」

 俺が選んだのは、パステルグリーンを基調とした、ちょっとゆったりめのワンピース。ミネルヴァがこれを着たら、妖精っぽい感じを醸し出せそうだ。

「…これ、わたしには明るすぎるような気が……」

「んなことないって。これ絶対似合う。間違いないって」

 ちょっと身体に当ててみてもらったら、案の定というか、想像以上に似合っていて、ちょっとびびった。

 ミネルヴァって、もしかしたらものすごく化けるかも……

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