異世界召喚 ~依頼されたのは魔王討伐ではなく……~

オフィス景

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 デートの日以降、徐々にではあったが解呪の効果が目に見えるようになってきた。

 最初に気づいたのは、やはり毎日ミネルヴァに接している侍女さんたちだった。

「あれ?」

 ある日の朝、ミネルヴァと顔を合わせた侍女さんたちが揃って目をこすっているところに行き合った。

「おはよう、ミネルヴァ。今日も絶好調に可愛いな」

 いつもの挨拶をすると、侍女さんたちが揃って手を打った。

「「「「ああ!!」」」」

「何だ、どうした?」

「呪いが解けてきてるんだ!」

「え、マジ?」

 俺には最初から美少女に見えているので、進捗がよくわからないんだが、皆がそう言うのなら効果が現れてきているのだろう。

 傍らのシルヴィアを見ると、嬉しそうに頷いた。

「よかったな」

 ミネルヴァを見ると、泣き笑いの表情になっている。

「…本当に……?」

「ずっと言ってきたじゃんか。ミネルヴァは可愛いって」

「それはそうなんですが……」

「まあ、半信半疑だったってとこだよなーーでも、これで全面的に信じてくれるよな」

「…疑ってなんかないですよ……」

 拗ねたような表情と口調が可愛い。

 そこへブライト王子が駆けつけてきた。ローザさんから話を聞いたらしい。

「ミネルヴァの呪いが解けたって!?」

 …えらく先走った情報が流れてんな。

「残念ながらそれは誤報だ」

「何!?」

「まだ解呪の兆しが見えてきたってレベルだ」

「そ、そうか……」

 ブライト王子は見るからに落胆したが、すぐに気を取り直した。

「それでも、前進はしてるんだよな?」

「ああーーミネルヴァ」

 ミネルヴァがブライト王子の前に立つ。

「まだそれほど変化はないと思うんですが……」

「いや、そんなことはない。昨日とは確実に違うぞ」

 そう言って、ブライト王子は俺の手を握ってきた。

「何と礼を言っていいか……」

「まだ早いって。これからが本番だから」

 そうなんだ。今のところ問題はない。ただ、最後までこのままいければいいのだが、シルヴィアの時のように決定的な何が必要になると、そこが一番高いハードルになる。

「それでも、ミネルヴァの容姿が呪いのせいであることと、それが解消できるということがわかったんだ。こんなに嬉しいことはないよ」

 涙を流さんばかりに感激しているブライト王子。この人、本当にいいお兄さんなんだな。

 ほっこりした気分になる。

 もう一踏ん張り、頑張るとしましょうかね。

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