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115 お色直し
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近頃ミネルヴァの機嫌がいい。
理由は言わずもがなーー結婚式の日取りが決まったからなんだが。
クイーン伝説が無秩序に拡大されているせいか、告知期間に異議を唱えられることもなく、無事に婚約は承認された。
それからというもの、ミネルヴァの顔には笑みが絶えない。心底嬉しそうに蕩けている。
絶世の美少女がそんな顔をしていれば、そりゃ人目を惹く。
「誰あの美少女!?」
「あれが最近話題の『クイーン』らしいぞ」
「嘘、あの娘が!?」
「ああ。今この国で一番怒らせたらいけない人ランキングでぶっちぎりのトップ独走中のミネルヴァ姫だ」
「…信じらんねえ…あの可憐さでタマ潰しまくってるなんて……」
「俺、思うんだけどさ、話がねじ曲がって伝わってるんじゃないかと」
「どんな風に?」
「おまえ、あれだけの別嬪さんを相手にした時、張り切らずにいられるか?」
「んなわけねえだろ。限界超えてもハッスルするわ」
「それだよ、それ」
「ああ、なるほど。男の方が空っぽになるまで頑張っちまうんだな。ある意味タマを潰すって言えるのかもしれねえな」
「まあ、空っぽにされちまうんだとしても一度お相手願いたいもんだがな」
「ちげえねえ、わはは」
と、もし目の前にいたら、それこそタマをぶっ潰してやりたくなるような噂をしている連中もいるらしい。
ふざけんな。人の嫁を男とっかえひっかえしてる淫乱みたいに言いやがって。ミネルヴァは俺しか知らねえし、ベッドの上でも慎み深いっての。それをあれやこれやと頑張って乱れさせるのが楽しいんだからーーって、話が逸れた。
善くも悪くもミネルヴァが注目の的であることは間違いなく、行く先々で人々に話題を提供することになっていた。
結婚式の内容については、ああでもないこうでもないと毎日のように話し合っているので、ほぼ固まってきている。後は細部の詰めなんだが……
「…どうしよう…選べない……」
ミネルヴァが泣きそうな顔をしている。
「……」
内心こっそりとため息をつく。
悩んでいるのはドレスである。
当日着用するドレスのデザイン候補の中に甲乙つけがたいお気に入りが何着かあるらしい。
ただ、そろそろ決めないと間に合わなくなる、と、俺の方にやんわりとした要請がきている。悩むのはわかるが、いよいよタイムリミットだ。
「…うー……」
頑張って二択まではいったようだが、そこで完全に煮詰まってしまっている。
「なあ、いっそのこと両方着たらどうだ?」
「え?」
「式の時にそっちの白ドレス着て、パーティの時にこっちの色ドレスってのはどうだ?」
「いいの!?」
「ダメってことはないだろう。俺たちの世界にはお色直しってのがあって、新婦は披露宴ーーパーティのことなーーの最中に中座して着替えてくるってのが多かったぞ」
「それいい!」
ミネルヴァは目を輝かせた。
「お色直しやりたい!」
あっという間にそういう話になった。
ここへ来ての大きな変更で各方面の顔色を悪くさせてしまったのは……申し訳なく思う。
理由は言わずもがなーー結婚式の日取りが決まったからなんだが。
クイーン伝説が無秩序に拡大されているせいか、告知期間に異議を唱えられることもなく、無事に婚約は承認された。
それからというもの、ミネルヴァの顔には笑みが絶えない。心底嬉しそうに蕩けている。
絶世の美少女がそんな顔をしていれば、そりゃ人目を惹く。
「誰あの美少女!?」
「あれが最近話題の『クイーン』らしいぞ」
「嘘、あの娘が!?」
「ああ。今この国で一番怒らせたらいけない人ランキングでぶっちぎりのトップ独走中のミネルヴァ姫だ」
「…信じらんねえ…あの可憐さでタマ潰しまくってるなんて……」
「俺、思うんだけどさ、話がねじ曲がって伝わってるんじゃないかと」
「どんな風に?」
「おまえ、あれだけの別嬪さんを相手にした時、張り切らずにいられるか?」
「んなわけねえだろ。限界超えてもハッスルするわ」
「それだよ、それ」
「ああ、なるほど。男の方が空っぽになるまで頑張っちまうんだな。ある意味タマを潰すって言えるのかもしれねえな」
「まあ、空っぽにされちまうんだとしても一度お相手願いたいもんだがな」
「ちげえねえ、わはは」
と、もし目の前にいたら、それこそタマをぶっ潰してやりたくなるような噂をしている連中もいるらしい。
ふざけんな。人の嫁を男とっかえひっかえしてる淫乱みたいに言いやがって。ミネルヴァは俺しか知らねえし、ベッドの上でも慎み深いっての。それをあれやこれやと頑張って乱れさせるのが楽しいんだからーーって、話が逸れた。
善くも悪くもミネルヴァが注目の的であることは間違いなく、行く先々で人々に話題を提供することになっていた。
結婚式の内容については、ああでもないこうでもないと毎日のように話し合っているので、ほぼ固まってきている。後は細部の詰めなんだが……
「…どうしよう…選べない……」
ミネルヴァが泣きそうな顔をしている。
「……」
内心こっそりとため息をつく。
悩んでいるのはドレスである。
当日着用するドレスのデザイン候補の中に甲乙つけがたいお気に入りが何着かあるらしい。
ただ、そろそろ決めないと間に合わなくなる、と、俺の方にやんわりとした要請がきている。悩むのはわかるが、いよいよタイムリミットだ。
「…うー……」
頑張って二択まではいったようだが、そこで完全に煮詰まってしまっている。
「なあ、いっそのこと両方着たらどうだ?」
「え?」
「式の時にそっちの白ドレス着て、パーティの時にこっちの色ドレスってのはどうだ?」
「いいの!?」
「ダメってことはないだろう。俺たちの世界にはお色直しってのがあって、新婦は披露宴ーーパーティのことなーーの最中に中座して着替えてくるってのが多かったぞ」
「それいい!」
ミネルヴァは目を輝かせた。
「お色直しやりたい!」
あっという間にそういう話になった。
ここへ来ての大きな変更で各方面の顔色を悪くさせてしまったのは……申し訳なく思う。
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