異世界召喚 ~依頼されたのは魔王討伐ではなく……~

オフィス景

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122 対魔族戦

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 戦いはすぐに乱戦となった。

 敵味方入り乱れる中を突き進む。

「どっせえい!」

 気合一番、盾を構えた体当たりで魔物を吹っ飛ばしているのはリョウさん。ラッセル車か、この人は。

 次の瞬間、リョウさんは自分よりでかいオークをカチ上げで十メートルくらい吹っ飛ばした。

「リョウも大分人間離れしてきたわね」

 カズサさんが苦笑混じりに評する。

 まったく異論はない。一体何を食ったらこれだけのパワーを絞り出せるのだろうか。

「こっちも負けてらんないわ。さあ、サクサクいくわよ」

 言いながら俺より前に出るカズサさん。その戦いぶりは夜叉と呼ぶにふさわしいものだったが、そんなことを言ったらどんな目に遭わされるかわからないので、心の中だけにとどめておく。

 それにしても、リョウさんのことを人間離れしてると言ってたけど、傍目には自分も十分に人間離れしていることには気づいてなさそうだな。

 俺がカズサさんの背中を守る形になっているが、それはそれでいい。今のカズサさんなら、変に掣肘するよりもそのまま突っ走ってもらった方がよさそうだ。

 それにしても、カズサさんの剣技の冴えはすごい。ほとんど打ち合うことすらなく、一刀の下に魔物を切り捨てている。もはや達人の域ではなかろうか。

「コータロー、着いてきてる?」

「もっと早くてもいいぜ」

「言ったわね!」

 うわ、ホントに早くなった。マジか!?

 カズサさんの能力の高さにちょっとビビった時、ターゲットが視界に入った。

「カズサさん、いた。魔族だ。一時の方向」

「見えた。あれね」

「二体いる!?」

「チームで当たるわよ。わたしたちは右、ユキノとリョウは左をお願い」

「おう!」

 二手に分かれる。

「まず俺から当たる」

 カズサさんに先行して魔族に斬りかかる。

 この前の魔族よりは格段に強い個体だった。スピードで上回りはするものの、容易にはダメージにはならない。

 それでも互角以上に戦えている。俺だけでなく、カズサさんも。修行の成果ははっきりと現れていた。

「いける!」

 手応えを感じた俺たちは、更なる攻勢に出た。

 剣速を上げ、魔族を追い込む。

 斜め下から振り上げた剣が魔族の腕を捉える。青い血が飛び散った。

 続けてカズサさんの剣が魔族の背中にヒットした。

 勝利を確信しかけたが、さすがに魔族は一筋縄ではいかなかった。痛がる素振りを見せずに振り回した腕がカズサさんを襲う。

「くっ」

 かろうじて剣で受けたものの、パワーの差でカズサさんの身体は大きく飛ばされた。追撃しようとした魔族の前に飛び込む。

「まだ終わらんわけね。さすがに魔族。しぶてえや」

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