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146 怖いんです…
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「コータローさーん」
危険が去ったところで、マリエールが飛びついてきた。
「大丈夫か?」
「怖かったよぉ…ここで死んじゃうのかと思った」
「そうならなくてーー間に合って本当によかったよ」
「ありがとう。来てくれて」
「どういたしまして」
マジでギリギリだったけど、間に合って本当によかった。
周りでも戦闘はほぼ終わっていた。
「マリエール姫、ご無事ですか」
身体中から威圧感を放ちつつ、ブロディがやって来た。できれば顔を合わせたくない相手だったが、この状況ではそうも言っていられない。
「お義兄様に助けていただいたので、大事ありません」
「お義兄様?」
そこで初めてブロディは俺に目を向けた。
あ、こいつ、俺のこと覚えてねえな。そういう顔してやがる。
眉をひそめて数秒、やっと答えにたどり着いたらしい。
「…ああ、シルヴィア姫のーーなぜここに?」
「たまたまだよ」
個人的な悪感情のせいで返事はぶっきらぼうなものになってしまう。もっとも、向こうも俺に愛想なんぞ求めてるはずなどないので、特に問題はないだろう。
「ふん、まあいい。褒美が欲しければ後で城へ来い」
「義妹を助けただけだ。褒美なんか要らねえよ」
「そうか。では、この後の警護は我々が行う。どこへなりと行くがいい」
まあそんなもんかと思っておとなしく退こうとしたのだが、マリエールが俺の左腕を握っていた手に力を込めた。
マリエールに目をやれば、強い視線で何かを訴えかけてくる。
理由はわからなかったが、言いたいことはわかったので、マリエールの手に手を添えてやる。
「俺も同行させてもらっていいかい?」
顔色を見る限り、ブロディは拒否しようとしたようだったが、マリエールの顔を見て思い直したらしい。嫌そうではあったが頷いた。
「ほら、もう大丈夫だから」
優しく言ってもマリエールの震えは止まらなかった。
「おいおい、どうした?」
震え方が普通じゃない。何にそんなに怯えてる?
「ごめんなさい。少しだけこうしてていいですか」
「ああ」
怯えてる女の子に離れろなんて言えるわけがない。手をぎゅっと握ってあげたら、小さく笑った。
うん、やっぱり女の子は笑顔がいいな。
「何か心配事か?」
周りには聞こえないよう、小声で訊く。
マリエールが驚いた顔を向けてきたが、丸わかりだってこと。
「…怖いんです……」
「怖い?」
「ブロディ将軍が、怖いんです」
その声は切実に、深刻に響いた。
危険が去ったところで、マリエールが飛びついてきた。
「大丈夫か?」
「怖かったよぉ…ここで死んじゃうのかと思った」
「そうならなくてーー間に合って本当によかったよ」
「ありがとう。来てくれて」
「どういたしまして」
マジでギリギリだったけど、間に合って本当によかった。
周りでも戦闘はほぼ終わっていた。
「マリエール姫、ご無事ですか」
身体中から威圧感を放ちつつ、ブロディがやって来た。できれば顔を合わせたくない相手だったが、この状況ではそうも言っていられない。
「お義兄様に助けていただいたので、大事ありません」
「お義兄様?」
そこで初めてブロディは俺に目を向けた。
あ、こいつ、俺のこと覚えてねえな。そういう顔してやがる。
眉をひそめて数秒、やっと答えにたどり着いたらしい。
「…ああ、シルヴィア姫のーーなぜここに?」
「たまたまだよ」
個人的な悪感情のせいで返事はぶっきらぼうなものになってしまう。もっとも、向こうも俺に愛想なんぞ求めてるはずなどないので、特に問題はないだろう。
「ふん、まあいい。褒美が欲しければ後で城へ来い」
「義妹を助けただけだ。褒美なんか要らねえよ」
「そうか。では、この後の警護は我々が行う。どこへなりと行くがいい」
まあそんなもんかと思っておとなしく退こうとしたのだが、マリエールが俺の左腕を握っていた手に力を込めた。
マリエールに目をやれば、強い視線で何かを訴えかけてくる。
理由はわからなかったが、言いたいことはわかったので、マリエールの手に手を添えてやる。
「俺も同行させてもらっていいかい?」
顔色を見る限り、ブロディは拒否しようとしたようだったが、マリエールの顔を見て思い直したらしい。嫌そうではあったが頷いた。
「ほら、もう大丈夫だから」
優しく言ってもマリエールの震えは止まらなかった。
「おいおい、どうした?」
震え方が普通じゃない。何にそんなに怯えてる?
「ごめんなさい。少しだけこうしてていいですか」
「ああ」
怯えてる女の子に離れろなんて言えるわけがない。手をぎゅっと握ってあげたら、小さく笑った。
うん、やっぱり女の子は笑顔がいいな。
「何か心配事か?」
周りには聞こえないよう、小声で訊く。
マリエールが驚いた顔を向けてきたが、丸わかりだってこと。
「…怖いんです……」
「怖い?」
「ブロディ将軍が、怖いんです」
その声は切実に、深刻に響いた。
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