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150 女って怖い……
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久しぶりの家族団欒ということで、結局一晩城に泊まることになった。
家族水入らずということで、俺はミネルヴァと共に遠慮しようと思ったのだが、逆に水臭いと怒られ、同席した。
ほっこりと穏やかな時間を過ごした翌朝、昨日中途半端になってしまった挨拶廻りをするために俺たちは街に出た。
とりあえずギルドに顔を出す。どたばたして、ルミさんにろくに挨拶もできていないからな。
朝一の喧騒に一段落ついたギルドには、のんびりとした空気が漂っていた。
「ルミさん、ちわっす」
「ああ、昨日はごめんなさい。いきなり修羅場に放り込んじゃって」
「いやいや、おかげで間に合いましたよ。ありがとうございました」
「よかったわ」
にっこり笑うルミさんは可愛い。何で彼氏がいないのか、本気で謎だ。訊くと怒られそうだから訊かないけど。
「…コータローさん、何か失礼なこと考えてない?」
「ソ、ソンナコトナイデスヨ」
何でわかるの!?
「それなら誰かいい人紹介してくださいよ」
だから、何でわかるの!?
女って怖い。
チラリとシルヴィアとミネルヴァを見ると、なぜか声が揃った。
「「怖くないですよ?」」
怖いよ! ホラーだよ!!
「まあ冗談はそれくらいにして」
「……」
今の流れのどこに冗談があったのか、俺には全然わからないよ……
ひとつわかったのは、女性には隠し事なんてできないんだな、ってこと。
そしたら三人揃って「わかればよろしい」みたいに頷かれた。
だから怖いって!
精神的にいろんなものをゴリゴリ削られ、何だかすべてがどうでもよくなりつつあった俺を正気に戻したのは、ルミさんからのある情報だった。
「最近王都で噂になってるんだけど『無貌の予知姫』って聞いたことある?」
「いや、初めて聞いた」
「ものすごく的中率の高い占い師なんだけど、マントとフードで全身を覆ってて、誰も顔を見たことないのよ」
「へえ」
「あんまり興味なさそうですね」
「正直ないかな」
「どうしてです? 未来がわかると便利じゃないですか?」
「つまんねえよ、そんなの」
マジでそう思う。
「何が起きるかわかんねえから人生は楽しいんじゃんか。あらかじめ何が起きるかわかってるのなんて、俺はごめんだ」
「でも、悪いことがわかってれば対策を考えられてよくない?」
「それが悪いとは言わんけど、それに頼ってたら、咄嗟の判断力とかは身につかないぞ。それって冒険者にとっては致命的だろ」
「ああ、なるほどね。納得しました」
理由には納得してくれたようだったが、ルミさんはまだ何か引っかかっているようだ。
「どした?」
「悪いんだけど、コータローさん、その予知姫に一度会ってもらえない?」
「俺?」
「うん。最近予知が怖い方向へ進んでるのよ。それで、ちょっと心配だから、コータローさんに話をしてもらえればって思ったの」
「何で俺?」
「このタイミングでここにいるんだもん。きっと神様がコータローさんを使えって言ってるんだよ」
「…ふむ……」
そう言われてもピンとこない。
「もっと言えば、女の勘、かな」
「!?」
反射的に背筋が伸びる。
そう言われたら動かざるを得なくなる。
何しろこっちはついさっき女の怖さを思い知らされたばかりなのだから。
「ーーどこに行けばいいんだ?」
「そうこなくちゃ」
ルミさんはにっこり微笑んだ。
家族水入らずということで、俺はミネルヴァと共に遠慮しようと思ったのだが、逆に水臭いと怒られ、同席した。
ほっこりと穏やかな時間を過ごした翌朝、昨日中途半端になってしまった挨拶廻りをするために俺たちは街に出た。
とりあえずギルドに顔を出す。どたばたして、ルミさんにろくに挨拶もできていないからな。
朝一の喧騒に一段落ついたギルドには、のんびりとした空気が漂っていた。
「ルミさん、ちわっす」
「ああ、昨日はごめんなさい。いきなり修羅場に放り込んじゃって」
「いやいや、おかげで間に合いましたよ。ありがとうございました」
「よかったわ」
にっこり笑うルミさんは可愛い。何で彼氏がいないのか、本気で謎だ。訊くと怒られそうだから訊かないけど。
「…コータローさん、何か失礼なこと考えてない?」
「ソ、ソンナコトナイデスヨ」
何でわかるの!?
「それなら誰かいい人紹介してくださいよ」
だから、何でわかるの!?
女って怖い。
チラリとシルヴィアとミネルヴァを見ると、なぜか声が揃った。
「「怖くないですよ?」」
怖いよ! ホラーだよ!!
「まあ冗談はそれくらいにして」
「……」
今の流れのどこに冗談があったのか、俺には全然わからないよ……
ひとつわかったのは、女性には隠し事なんてできないんだな、ってこと。
そしたら三人揃って「わかればよろしい」みたいに頷かれた。
だから怖いって!
精神的にいろんなものをゴリゴリ削られ、何だかすべてがどうでもよくなりつつあった俺を正気に戻したのは、ルミさんからのある情報だった。
「最近王都で噂になってるんだけど『無貌の予知姫』って聞いたことある?」
「いや、初めて聞いた」
「ものすごく的中率の高い占い師なんだけど、マントとフードで全身を覆ってて、誰も顔を見たことないのよ」
「へえ」
「あんまり興味なさそうですね」
「正直ないかな」
「どうしてです? 未来がわかると便利じゃないですか?」
「つまんねえよ、そんなの」
マジでそう思う。
「何が起きるかわかんねえから人生は楽しいんじゃんか。あらかじめ何が起きるかわかってるのなんて、俺はごめんだ」
「でも、悪いことがわかってれば対策を考えられてよくない?」
「それが悪いとは言わんけど、それに頼ってたら、咄嗟の判断力とかは身につかないぞ。それって冒険者にとっては致命的だろ」
「ああ、なるほどね。納得しました」
理由には納得してくれたようだったが、ルミさんはまだ何か引っかかっているようだ。
「どした?」
「悪いんだけど、コータローさん、その予知姫に一度会ってもらえない?」
「俺?」
「うん。最近予知が怖い方向へ進んでるのよ。それで、ちょっと心配だから、コータローさんに話をしてもらえればって思ったの」
「何で俺?」
「このタイミングでここにいるんだもん。きっと神様がコータローさんを使えって言ってるんだよ」
「…ふむ……」
そう言われてもピンとこない。
「もっと言えば、女の勘、かな」
「!?」
反射的に背筋が伸びる。
そう言われたら動かざるを得なくなる。
何しろこっちはついさっき女の怖さを思い知らされたばかりなのだから。
「ーーどこに行けばいいんだ?」
「そうこなくちゃ」
ルミさんはにっこり微笑んだ。
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