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第5話「土の守り方」
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あのひとは、戦いを望んではいませんでした。
彼の願いはただ、種が芽吹き花が咲き、実がなるその穏やかな営みが続くことだけ。けれど世界は、それを許してはくれませんでした。
牙を剥く者から大切なものを守るため、彼はクワの代わりに知恵という名の武器を手にしました。カマの代わりに勇気という名の盾を構えました。
その姿は痛々しいほどに健気で、そして誰よりも強く見えました。
わたしは森の木々に囁きました。力を貸しておあげなさい、と。蔦よ、彼の盾となりなさい。霧よ、彼の姿を隠しなさい。
この戦いは血を流すためのものではない。生命を守り未来へ繋ぐための、聖なる戦いなのだから。
バルトロが再び姿を現すのに、それほど時間はかからなかった。
今度は正式な使者を立ててきた。その要求は前回よりもさらに傲慢なものになっていた。
「豊作を祝し、バルトロ辺境伯様へ収穫の七割を税として納めるべし。加えて、その特殊な農法のすべてを開示し、指導者を一人辺境伯様の元へ差し出すべし」
七割の税は、村の存続を不可能にする。農法の開示と指導者の差し出しは、カイを差し出せということに他ならなかった。それはもはや交渉ではなく、最後通牒だった。拒否すれば武力に訴えるという、明確な脅し。
村に重苦しい沈黙が落ちた。
戦うのか、それともすべてを差し出して隷属するのか。
村人たちの顔には、恐怖と絶望の色が浮かんでいた。相手は訓練された兵士を持つ領主。自分たちはクワとカマしか持たない農民。勝ち目など、あるはずもなかった。
「戦おう」
沈黙を破ったのはカイだった。
彼の静かな、しかし決意に満ちた声に皆が顔を上げる。
「奴隷になるくらいなら、僕は戦う。この村を、僕たちの手で守りたい」
「しかし、カイ……どうやって。俺たちに、兵隊さんとやりあえる力なんて……」
一人の村人が震える声で言った。誰もが同じ気持ちだった。
「力なら、僕たちにもある」
カイは足元の土を力強く踏みしめた。
「僕たちの武器は剣や槍じゃない。この畑だよ。僕たちが毎日汗を流して耕してきたこの土が、僕たちを守ってくれる」
カイは、その日から村の防衛計画を練り始めた。
村人たちを集め、彼は自分の考えを説明した。それは軍事の専門家が見れば子供の遊びと笑うようなものだったかもしれない。だが農業とこの土地を知り尽くした彼だからこそ思いつける、独創的な策に満ちていた。
まず村へと続く一本道の両脇に広がる畑に、無数の落とし穴を掘った。深さは大人の背丈ほど。落ちた兵士が簡単には這い上がれないように、穴の壁は滑りやすく固められている。そして掘った土と枯れ草で巧妙に偽装した。
次に村の入り口付近の地面に大量の水を撒き、粘土質の土と混ぜ合わせた。ぬかるんだ地面は重い鎧をつけた兵士たちの足を取るだろう。
さらにカイは村の女性たちに、ある植物の収穫を頼んだ。それは真っ赤な実をつける、猛烈な辛みを持つ植物だった。カイが品種改良した唐辛子に似た作物だ。収穫した実は乾燥させ、石臼で細かい粉末にした。これは強力な目潰しとして使う。
村人たちは最初こそ半信半疑だったが、カイの熱意と具体的な指示に次第に希望を見出し始めた。恐怖に震えていた彼らの瞳に、再び闘志の光が灯り始める。自分たちの手で、自分たちの暮らしを守るのだ。その思いが村を一つにした。
ドワーフのバルドはクワやスキを改造し、即席の武器やバリケードを作り上げた。セレナは自らの隊商を使い、周辺の地理情報やバルトロ軍の動向を探ってカイに伝えた。
そしてカイは一人、森へ向かった。
リーリエに会うためだった。
「力を、貸してほしい」
カイは森の賢者に頭を下げた。
「あなたのやろうとしていることは、分かっています。ですがわたしは、人間同士の争いには手を貸しません」
リーリエは冷たく言い放った。
「これは、ただの争いじゃない。僕たちの生きる場所を守るための戦いだ。もし僕たちが負ければこの村は、また元の土から何も奪えない場所に戻ってしまう。僕が育んだこの緑も、すべて失われる。それは森にとっても、良いことじゃないはずだ」
カイは必死に訴えた。
「……あなたの理屈は、いつも人間の都合ばかりですね」
リーリエはため息をついた。だがその瞳の奥には迷いの色が浮かんでいた。彼女はカイがこの村に来てからの全てを見てきた。彼がどれだけ真摯に土と向き合い、生命を慈しんできたかを知っていた。
「わかった。血は流さない。それが条件です」
しばらくの沈黙の後、リーリエは言った。
「あなたの戦いが、本当に『守る』ためのものであるならば、森も少しだけ力を貸してくれるでしょう」
その言葉に、カイは深く、深く頭を下げた。
決戦の前夜。
村は奇妙な静けさと、熱気に包まれていた。
村人たちはそれぞれが武器を手に、あるいは罠の最終確認をしながら静かにその時を待っていた。
カイは村を見渡せる小高い丘の上にいた。隣にはリーリエが立っている。
「怖いか?」
カイが尋ねると、リーリエは答えなかった。代わりにカイの手をそっと握った。その手は驚くほど冷たかった。
「大丈夫。僕たちがやってきたことは間違ってない。だからきっと、土が、森が、僕たちに味方してくれる」
カイは自分に言い聞かせるように言った。握られた手に少しだけ力を込める。
リーリエは何も言わずに、ただ強く握り返した。
夜の闇の中、遠くに無数の松明の明かりが見えた。
バルトロの軍がやってきたのだ。その数は三百を超えているだろう。対する村人は、戦える男衆をすべて集めても五十人ほど。
絶望的な戦力差。
しかしカイの心は不思議と落ち着いていた。
彼は天を仰いだ。空には満月が煌々と輝いている。
風が土の匂いを運んでくる。それは彼が愛し育ててきた、生命の匂いだった。
『守ってみせる』
カイは静かに誓った。この土も、この村も、そして隣で震えるこの手も。
彼の願いはただ、種が芽吹き花が咲き、実がなるその穏やかな営みが続くことだけ。けれど世界は、それを許してはくれませんでした。
牙を剥く者から大切なものを守るため、彼はクワの代わりに知恵という名の武器を手にしました。カマの代わりに勇気という名の盾を構えました。
その姿は痛々しいほどに健気で、そして誰よりも強く見えました。
わたしは森の木々に囁きました。力を貸しておあげなさい、と。蔦よ、彼の盾となりなさい。霧よ、彼の姿を隠しなさい。
この戦いは血を流すためのものではない。生命を守り未来へ繋ぐための、聖なる戦いなのだから。
バルトロが再び姿を現すのに、それほど時間はかからなかった。
今度は正式な使者を立ててきた。その要求は前回よりもさらに傲慢なものになっていた。
「豊作を祝し、バルトロ辺境伯様へ収穫の七割を税として納めるべし。加えて、その特殊な農法のすべてを開示し、指導者を一人辺境伯様の元へ差し出すべし」
七割の税は、村の存続を不可能にする。農法の開示と指導者の差し出しは、カイを差し出せということに他ならなかった。それはもはや交渉ではなく、最後通牒だった。拒否すれば武力に訴えるという、明確な脅し。
村に重苦しい沈黙が落ちた。
戦うのか、それともすべてを差し出して隷属するのか。
村人たちの顔には、恐怖と絶望の色が浮かんでいた。相手は訓練された兵士を持つ領主。自分たちはクワとカマしか持たない農民。勝ち目など、あるはずもなかった。
「戦おう」
沈黙を破ったのはカイだった。
彼の静かな、しかし決意に満ちた声に皆が顔を上げる。
「奴隷になるくらいなら、僕は戦う。この村を、僕たちの手で守りたい」
「しかし、カイ……どうやって。俺たちに、兵隊さんとやりあえる力なんて……」
一人の村人が震える声で言った。誰もが同じ気持ちだった。
「力なら、僕たちにもある」
カイは足元の土を力強く踏みしめた。
「僕たちの武器は剣や槍じゃない。この畑だよ。僕たちが毎日汗を流して耕してきたこの土が、僕たちを守ってくれる」
カイは、その日から村の防衛計画を練り始めた。
村人たちを集め、彼は自分の考えを説明した。それは軍事の専門家が見れば子供の遊びと笑うようなものだったかもしれない。だが農業とこの土地を知り尽くした彼だからこそ思いつける、独創的な策に満ちていた。
まず村へと続く一本道の両脇に広がる畑に、無数の落とし穴を掘った。深さは大人の背丈ほど。落ちた兵士が簡単には這い上がれないように、穴の壁は滑りやすく固められている。そして掘った土と枯れ草で巧妙に偽装した。
次に村の入り口付近の地面に大量の水を撒き、粘土質の土と混ぜ合わせた。ぬかるんだ地面は重い鎧をつけた兵士たちの足を取るだろう。
さらにカイは村の女性たちに、ある植物の収穫を頼んだ。それは真っ赤な実をつける、猛烈な辛みを持つ植物だった。カイが品種改良した唐辛子に似た作物だ。収穫した実は乾燥させ、石臼で細かい粉末にした。これは強力な目潰しとして使う。
村人たちは最初こそ半信半疑だったが、カイの熱意と具体的な指示に次第に希望を見出し始めた。恐怖に震えていた彼らの瞳に、再び闘志の光が灯り始める。自分たちの手で、自分たちの暮らしを守るのだ。その思いが村を一つにした。
ドワーフのバルドはクワやスキを改造し、即席の武器やバリケードを作り上げた。セレナは自らの隊商を使い、周辺の地理情報やバルトロ軍の動向を探ってカイに伝えた。
そしてカイは一人、森へ向かった。
リーリエに会うためだった。
「力を、貸してほしい」
カイは森の賢者に頭を下げた。
「あなたのやろうとしていることは、分かっています。ですがわたしは、人間同士の争いには手を貸しません」
リーリエは冷たく言い放った。
「これは、ただの争いじゃない。僕たちの生きる場所を守るための戦いだ。もし僕たちが負ければこの村は、また元の土から何も奪えない場所に戻ってしまう。僕が育んだこの緑も、すべて失われる。それは森にとっても、良いことじゃないはずだ」
カイは必死に訴えた。
「……あなたの理屈は、いつも人間の都合ばかりですね」
リーリエはため息をついた。だがその瞳の奥には迷いの色が浮かんでいた。彼女はカイがこの村に来てからの全てを見てきた。彼がどれだけ真摯に土と向き合い、生命を慈しんできたかを知っていた。
「わかった。血は流さない。それが条件です」
しばらくの沈黙の後、リーリエは言った。
「あなたの戦いが、本当に『守る』ためのものであるならば、森も少しだけ力を貸してくれるでしょう」
その言葉に、カイは深く、深く頭を下げた。
決戦の前夜。
村は奇妙な静けさと、熱気に包まれていた。
村人たちはそれぞれが武器を手に、あるいは罠の最終確認をしながら静かにその時を待っていた。
カイは村を見渡せる小高い丘の上にいた。隣にはリーリエが立っている。
「怖いか?」
カイが尋ねると、リーリエは答えなかった。代わりにカイの手をそっと握った。その手は驚くほど冷たかった。
「大丈夫。僕たちがやってきたことは間違ってない。だからきっと、土が、森が、僕たちに味方してくれる」
カイは自分に言い聞かせるように言った。握られた手に少しだけ力を込める。
リーリエは何も言わずに、ただ強く握り返した。
夜の闇の中、遠くに無数の松明の明かりが見えた。
バルトロの軍がやってきたのだ。その数は三百を超えているだろう。対する村人は、戦える男衆をすべて集めても五十人ほど。
絶望的な戦力差。
しかしカイの心は不思議と落ち着いていた。
彼は天を仰いだ。空には満月が煌々と輝いている。
風が土の匂いを運んでくる。それは彼が愛し育ててきた、生命の匂いだった。
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カイは静かに誓った。この土も、この村も、そして隣で震えるこの手も。
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