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2章 女装してギルドを堕とした
17話 世を忍ぶ仮の姿(本体)ユリア爆誕
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「……以上がギルドへの登録でお伝えする事項です。同意していただけるならこちらへ署名をお願いしますね? ……ええ、偽名でも結構ですが、お忘れにならないよう。たとえ上級になられていても、プレートの紛失の際に身元確認ができなければ最初のランクから再スタートですので」
ギルドのシステム的なのとかランクとか報酬とか罰則とかその他もろもろを、簡易的ではあってもご丁寧にも紙に書いてあるのを見せられつつ教えられた僕。
このジュリオン様ブレインは高スペックらしく、一度でも見聞きしたことは基本忘れないっぽい。
「この才能をぜひ前世で欲しかった」と僕の魂が嘆いているほどに前世の僕のブレインは並だったもんだから、こういう長い説明だとエミリーちゃんみたいにぽけーっと聞き流しちゃってたらしい。
ありがたみがすさまじいね。
んで、さりげなく活版印刷の普及してるらしい中世――というより、それを過ぎてルネサンス入ってない?――な片鱗を驚愕とともに眺めつつ、サインをしようとして危うく手を止める。
「………………………………」
受付嬢さんには気づかれてないっぽいけど……あっぶな!?
ついついで、この身体に慣れた「ジュリオン・デュクロワ」のサイン書きそうになったわ!?
……そっかぁ、ジュリオン様、魔法とか実践系はガン無視でもお勉強とか政治のためのあれこれはそれなりにやってたから、サインとかも手慣れてたっぽいね……。
そうだよねぇ、君、成績でもマウント取るため、ほとんどのルートで成績がトップだったもんねぇ……意外なところでのジュリオン様の努力が光る。
まぁお勉強もお貴族様としての礼儀もなってない悪役令息とか、ちょっとダサいし……。
や、それとも単純に素の頭のスペックかな。
けども、あー、なるほどなぁ……こういうとこでボロ出るんだねぇ……良かった、今ここで分かって。
というわけで……んー。
さらさらさら 。
「……はい、ありがとうございます。『ユリア』様、ですね」
ジュリオン→ジュリア(女性っぽく)→ユリア(発音変化)。
地球の方の欧州の知識だけど、同じ世界観だし不思議じゃない程度の変化。
地名とかデュクロワ家関係もそうだけど、基本的に命名法則は美食の国の言語に近いものだから違和感はないはず。
これならジュリオン様としての反射が染みついてる僕でもなんとか反応できる範囲だし、「ユリア」から「ジュリオン」なんて、そうそう想像できないから大丈夫。
大丈夫だよね?
「……様付けは不要です。私はあくまで個人としてきていますので」
「承知――こほん、分かりました。でしたらそのように」
うーん、やっぱ貴族オーラ出てるのかなぁ……や、さすがに受付嬢さんに顔は見せなきゃだから、入り口の門番さんたちと同じく、軽くフード取って髪の色と目の色は知られちゃってるんだけどさ。
一応同じ言語は使ってるみたいだけど……うーん、ゲームをそのままリアルにした世界観+ジュリオン様はお屋敷に引きこもりでお貴族さまとしての教育と世界しか知らないからなぁ。
単純に貴族階級と平民階級が人種――じゃないな、魔力っていう要素での見た目、カラーリングの変化か――があるのってこういうときに不便だな。
いやまぁ平民からするとお貴族様に知らないでおいたせずに済むメリットの方が大きいんだろうけども。
そのへんもこの町を拠点に動くことで一般的な価値観も知っていけたらいいね。
ほら、生存ルートの果てで追放とかされても1人で生きていけるようにね?
今どきは悪役貴族といったら断罪、断罪といったら追放だからね。
生きるためなら別の国の言語だって蛮族の言語だってがんばるさ。
最悪は――魔物が跋扈する魔界で自給自足だな。
そのためにもレベリングをがんばりたいところ。
「こちらが町への許可証にもなります、現在は最初のランク――Gランクのプレートです。基本的に冒険者として活動する際には外套の外、首からさげて一目で分かるようにお願いします。なお、特殊な魔法にて偽造も譲渡も不可能となっており――」
すらすらと――僕の顔をガン見しながら10分を超える説明を語る美人受付嬢さん。
うん……そういうお仕事だと同じ説明を何十何百と繰り返すんだろうから大変そうですね……でもなんで僕の顔そこまで見るんですか?
正直美人さんの近距離でのガン付けって怖いんですけど?
……ああいや、これ、女装してるジュリオン様フェイスの僕も同じなのか……うん、前世のスキルを発動して適度に視線とか逸らすようにしよ……。
とりあえず時間的に急ぎたいので、掲示板見てきても良いですか?
「本日から活動を? パーティーは……分かりました。はい? 掲示板から……? あ、いえ、失礼しました……では、そちらの掲示板から……」
まだ続きそうな会話を強引に打ち切ったからか、変な顔をされるけども……僕は知っている、女の人の会話は長いって。
いや情報得るにはぜひともだし美人さんのお相手もまたぜひともだけども、しばらくは行動優先にしたいし。
なにより説明はひととおり終わったっぽいからね。
それで……お、手書きの文字が書き込んであるたくさんの紙がコルクボードにピンで留められている依頼掲示板!
これこれ、こういうアナログな「ザ・ギルド」が見たかったんだよー。
……けど、みんな手描きだし、ミミズみたいな字とか明らかに外国語とかあるし、内容不明なのが何割かあるんですけど?
……あれ?
しかもこれ……身長が低いジュニアジュリオン様ボディ的に、良くて下半分の依頼書しかもぎ取れないのでは?
うーん、しょっぱなから厳しいぞ、これは……。
「……ねぇねぇ、今の子、やっぱり……?」
「ええ。……ふぅ……擦れていない年頃の貴族のお嬢様からしか得られない貴重な栄養素を堪能できたわ……これであと1年は戦えるわね。なんだか少し違和感はあるけど、それがまた良いというか……いえ、栄養素のことよ。あ、この子、ユリア様――ちゃんは、正体隠したい系お忍びみたいだから……」
ギルドのシステム的なのとかランクとか報酬とか罰則とかその他もろもろを、簡易的ではあってもご丁寧にも紙に書いてあるのを見せられつつ教えられた僕。
このジュリオン様ブレインは高スペックらしく、一度でも見聞きしたことは基本忘れないっぽい。
「この才能をぜひ前世で欲しかった」と僕の魂が嘆いているほどに前世の僕のブレインは並だったもんだから、こういう長い説明だとエミリーちゃんみたいにぽけーっと聞き流しちゃってたらしい。
ありがたみがすさまじいね。
んで、さりげなく活版印刷の普及してるらしい中世――というより、それを過ぎてルネサンス入ってない?――な片鱗を驚愕とともに眺めつつ、サインをしようとして危うく手を止める。
「………………………………」
受付嬢さんには気づかれてないっぽいけど……あっぶな!?
ついついで、この身体に慣れた「ジュリオン・デュクロワ」のサイン書きそうになったわ!?
……そっかぁ、ジュリオン様、魔法とか実践系はガン無視でもお勉強とか政治のためのあれこれはそれなりにやってたから、サインとかも手慣れてたっぽいね……。
そうだよねぇ、君、成績でもマウント取るため、ほとんどのルートで成績がトップだったもんねぇ……意外なところでのジュリオン様の努力が光る。
まぁお勉強もお貴族様としての礼儀もなってない悪役令息とか、ちょっとダサいし……。
や、それとも単純に素の頭のスペックかな。
けども、あー、なるほどなぁ……こういうとこでボロ出るんだねぇ……良かった、今ここで分かって。
というわけで……んー。
さらさらさら 。
「……はい、ありがとうございます。『ユリア』様、ですね」
ジュリオン→ジュリア(女性っぽく)→ユリア(発音変化)。
地球の方の欧州の知識だけど、同じ世界観だし不思議じゃない程度の変化。
地名とかデュクロワ家関係もそうだけど、基本的に命名法則は美食の国の言語に近いものだから違和感はないはず。
これならジュリオン様としての反射が染みついてる僕でもなんとか反応できる範囲だし、「ユリア」から「ジュリオン」なんて、そうそう想像できないから大丈夫。
大丈夫だよね?
「……様付けは不要です。私はあくまで個人としてきていますので」
「承知――こほん、分かりました。でしたらそのように」
うーん、やっぱ貴族オーラ出てるのかなぁ……や、さすがに受付嬢さんに顔は見せなきゃだから、入り口の門番さんたちと同じく、軽くフード取って髪の色と目の色は知られちゃってるんだけどさ。
一応同じ言語は使ってるみたいだけど……うーん、ゲームをそのままリアルにした世界観+ジュリオン様はお屋敷に引きこもりでお貴族さまとしての教育と世界しか知らないからなぁ。
単純に貴族階級と平民階級が人種――じゃないな、魔力っていう要素での見た目、カラーリングの変化か――があるのってこういうときに不便だな。
いやまぁ平民からするとお貴族様に知らないでおいたせずに済むメリットの方が大きいんだろうけども。
そのへんもこの町を拠点に動くことで一般的な価値観も知っていけたらいいね。
ほら、生存ルートの果てで追放とかされても1人で生きていけるようにね?
今どきは悪役貴族といったら断罪、断罪といったら追放だからね。
生きるためなら別の国の言語だって蛮族の言語だってがんばるさ。
最悪は――魔物が跋扈する魔界で自給自足だな。
そのためにもレベリングをがんばりたいところ。
「こちらが町への許可証にもなります、現在は最初のランク――Gランクのプレートです。基本的に冒険者として活動する際には外套の外、首からさげて一目で分かるようにお願いします。なお、特殊な魔法にて偽造も譲渡も不可能となっており――」
すらすらと――僕の顔をガン見しながら10分を超える説明を語る美人受付嬢さん。
うん……そういうお仕事だと同じ説明を何十何百と繰り返すんだろうから大変そうですね……でもなんで僕の顔そこまで見るんですか?
正直美人さんの近距離でのガン付けって怖いんですけど?
……ああいや、これ、女装してるジュリオン様フェイスの僕も同じなのか……うん、前世のスキルを発動して適度に視線とか逸らすようにしよ……。
とりあえず時間的に急ぎたいので、掲示板見てきても良いですか?
「本日から活動を? パーティーは……分かりました。はい? 掲示板から……? あ、いえ、失礼しました……では、そちらの掲示板から……」
まだ続きそうな会話を強引に打ち切ったからか、変な顔をされるけども……僕は知っている、女の人の会話は長いって。
いや情報得るにはぜひともだし美人さんのお相手もまたぜひともだけども、しばらくは行動優先にしたいし。
なにより説明はひととおり終わったっぽいからね。
それで……お、手書きの文字が書き込んであるたくさんの紙がコルクボードにピンで留められている依頼掲示板!
これこれ、こういうアナログな「ザ・ギルド」が見たかったんだよー。
……けど、みんな手描きだし、ミミズみたいな字とか明らかに外国語とかあるし、内容不明なのが何割かあるんですけど?
……あれ?
しかもこれ……身長が低いジュニアジュリオン様ボディ的に、良くて下半分の依頼書しかもぎ取れないのでは?
うーん、しょっぱなから厳しいぞ、これは……。
「……ねぇねぇ、今の子、やっぱり……?」
「ええ。……ふぅ……擦れていない年頃の貴族のお嬢様からしか得られない貴重な栄養素を堪能できたわ……これであと1年は戦えるわね。なんだか少し違和感はあるけど、それがまた良いというか……いえ、栄養素のことよ。あ、この子、ユリア様――ちゃんは、正体隠したい系お忍びみたいだから……」
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