異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい

千晶もーこ

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ウェルクSide2

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「ウェル様、おかえりなさい。お仕事お疲れ様でした。」
「あぁ、ただいま。」
「今日の昼食はウェル様の好物ですよ。」
「それは、楽しみだ。」
「お父様、おかえりなさい」
「おかえりなさい」

みんなで出迎えてくれる。

こんな事、久しく無かったな。

何時もの出迎えはミディアとロバートだけ。時間によってはミディアがいない時もある。

こういうのも悪くないな…。気持ちが穏やかになる。

昼食を食べ終えた後に、プルメリアを執務室に呼ぶことにした。

トントントン

「プルメリアです。」
「入りなさい」
「失礼します。」
「座りなさい。」
「はい。」

本当に3歳だろうか。プルメリアはもうしっかり話し、礼儀作法も問題ないと報告を受けている。これから教師を付けようと思っていたのだが、独学で勉強もしているようだ。

まぁ、まずは何を気にしているか聞かないとな。どう切り出したら良いものか。
考えていると時間が空いてしまい、しびれを切らしたのかプルメリアから話しかけてきた。

「あの…お父様。お話とは?」
「話があるのは、プルメリアの方ではないのか?」
「え?」
「何か気にしていたと耳に入ったが。」
「もしかして、そのために今日早く帰ってくださったのですか?お仕事は本当に大丈夫なのですか?」

驚きながらも、私の仕事の心配もしてくれる。

なんて良い子なんだ!

「ちょうど、区切りがついたのは本当だ。それに、いつも余裕を持って仕事をしているから問題ない。…それで?」
「私付きの侍女たちのことです。手当をつけてくださっているそうで、お礼を言いたかったのです。」

プルメリアは、侍女を多くは必要としない。自分で出来ることは、自分でしているようだ。貴族としては変わっているが、私はその考え方が嫌いではない。そのため、無理に増やす必要もないかと思っている。

「何だそんなことか、子どもが気にすることではない。彼女たちを雇っているのは私だからな。」
「それでも、お礼を言いたかったのです。それと……お父様ともお話をしたかったの」

だんだん声が小さくなり、俯いているプルメリア。

「ゔっ…」

私と話をしたかっただと…
可愛い…なんて可愛いんだ!

顔に手をやり、口元を隠した。

「お父様?」
「いや、すまん。…話だな、何を話そうか。」
「……お仕事、忙しそうですね。」

ここの所、周りの国が物騒になっている。陛下に言われて動くことも多く、外回りも増えている。そんな仕事の話をしていると休日の話になった。

「休みが取れないくらい忙しいのですか?」
「休みは取っているぞ。」
「でも、お休みにも仕事をしていると聞きました。」
「領地のことの確認なんかもあるから、それをしているんだ。」
「それはお休みとは言いません!」
「………」
「身体を壊さないか心配です。」

天使!…ここに天使がいる!なんて優しい!!

「そうか…心配してくれてありがとう。これからは少し気をつけてみるよ。」
「はい」
「ところで、プルメリア」

私は1つ、ずっと気になっていた事を聞く事にした。
 
「私もリアと呼んでいいかな?」

そう、私は子どもたちを愛称で呼びたかったが、タイミングが掴めずにいたのだ。

「??お父様は私のお父様なのだから、許可など必要ないと思いますが??」
「……嫌われたくなくてな」
「え?お父様、私を愛称呼びすると嫌われると思っていたのですか?」
「仕事で忙しくしていて、交流も少ないのに呼ぶタイミングも分からなかったのだ。」
「もしかして、お兄様をスターチス呼びなのも?」
「…そうだ。」

大丈夫だろうか…嫌われてないか?子どもたちに嫌われたら私は…

「お兄様もお呼びしましょう!」
「え?」
「私達親子には会話が足りません!」

話を聞いたロバートによって、スターチスはすぐに連れてこられた。

なんと言えばいいのだ…自分で情けなくなる。こんなの自分ではない…

「お父様、お兄様にも!」

リアに促され口を開く。

「…スターチス、お前をチスと呼んでもいいか?」
「……………は?」

当然の反応だ…私でも親に言われたら、「は?」だ…

「駄目ならいいのだ。今まで通りスターチスと呼ぶことにする。」
「いえ、失礼しました。別にいいのですが、どうしたのですか急に。」
「呼ぶタイミングが分からなかったそうです。私も先程、リア呼びになりました。」

スターチスは何とも言えない顔をした。

そこから、私達は色んな話をした。時間が経つのも忘れ話していると、話し声を聞いたミディアがやってきた。

「私は除け者ですか!?」

拗ねたミディアの機嫌は後で取ることにして、今はただ、子どもたちとの交流を大切にしよう。








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