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本編
君は夜の王子様
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アランを警戒するのは言うまでもない。
言うまでもないのだが……
「レオベルト様、侯爵閣下がお呼びです。」
と、冷たい表情をした父の執事が告げた。
どうやら、また俺に災難がやって来たようだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「……見た目が随分と変わったようだが、その陰気臭い雰囲気は相変わらずの様だな」
開口一番に嫌味ったらしい事を言う目の前の男は、クズとしか言いようがない父、アルベルト・エンフィア。
先代が残した多大な遺産と有益な貿易経路をその身に受け継いだにもかかわらず、遊び呆けて何一つ活用できず、恵まれた妖艶な容姿で男女問わず何人もの愛人を囲い、今も爛れた生活を送っている。
それにしても父の顔をこんなにまじまじと見るのは久しぶりだ。父は見た目だけは完璧で、無駄に色気のあるダメ男感がほんの少し、前の時間軸の俺に似ている。なんとなくだけど、きっと、前の時間軸の俺は身嗜みを整えたらこんな感じだったんだろう。
幸い、今の俺の容姿は髪の色こそこいつと同じだが、顔立ちは母に似ている。
それだけで、心が暖かくなった。
「どういったご用件でしょう」
父は少し驚いた顔をした。
挑発すれば、いつも怒りを現わにしていた俺が大人しくなっているからだろう。
「王太子殿下が、お前を王宮に招待した。」
「…はっ?」
素っ頓狂な声が思わず出た。
ありえない。
だって前の時間軸ではこんなはずでは……
アランといい、王太子といい、何かイレギュラーな事が起こっているのか?
「はっ、お前なんぞどうせ上手く社交もできんだろうが、王太子に取り入って必ず王宮との繋がりを持つんだぞ。」
どの口がいってんだか。
そもそもこいつが愛人に溺れているせいでエンフィア家の外交は、全て母に委ねられているのに。
病弱な母はエンフィア家存続の為、その体に鞭を打ち、どうかおやめ下さいと涙ながらに医師が訴えても、薬を飲んで婦人会に出席した。
母は病弱だが、その交渉術も人を見る目も慈悲も、そして相手の無礼を冷静に断罪する力もあった。だから婦人会は母を中心として活動している。
エンフィア家の当主の評判が悪くとも、海上貿易が上手く行き、内陸の貿易を司るメロヴィング家と連帯できているのも、全て母のおかげだというのに、何様なんだこの男は。
…いけない。落ち着こう。
今は感情を昂らせる時じゃない。
「ご期待に添えるよう努力致します。」
素直に応える俺を父は何か気持ち悪い物を見るかのように凝視した。
なんだ、従順な息子になったらもっと横柄になるのかと思ったが…本能的に俺が得体の知れない者だと感じ取ったのだろうか?…まぁどっちでもいい、こうやって遠巻きにされる方が気が楽だ。
「用件が終わったようですので、失礼致します。」
書斎を出て、俺は冷静に今の状況を考えた。
前の時間軸は、俺が暴君だったから起きた事である。そして変わった今、これから起こることは未知数であり、前の時間軸はアテにならないという事だな。
当たり前のようで、失念していた。
前のようにはなりたくないと思うばかり、前の時間軸の出来事は絶対だと思い込んでいた。
その考えからは一旦離れよう。
小さな事を恐れていても何も始まらない。イレギュラーが起きているなら、俺が救われるというイレギュラーが起こるはずだと希望を持とうじゃないか。
…ただ、前の時間軸の中で大きなイベントは予定通り遂行されるようだ。
そのひとつは、王太子の友人(未来の側近)選びの会。高位貴族の子供と才能に富む人物が招待される。
前の時間軸、俺はこれに高位貴族でありながら招待されなかった。俺はこの会自体には微塵も興味が無かったが、アランは招待されていて、アランを独り占めしたと王太子に嫉妬して発狂し、危うく王宮へ乗り込むところだった。
しかし、そんな会に今回は招待された。
まさしくイレギュラーだ。
心当たりすらない。だって王太子はこの前のメロヴィング家の社交会で会った時、そこまで俺に友好的ではなかったじゃないか。
色々思案して行くうちに、王太子のある性質に行き着いた。
それは王太子は不思議に思ったことをとことん追求するタイプだということ。
王太子は、アランが自分に媚びを売らないくせに、平民とは仲が良かったりするのを不思議に思って追求していくうちに、アランの「純粋さ」に惚れたのがいい例だ。
つまり、王太子は「良くない噂しか聞かなかった人物の急な心変わりの理由」が気になっているから招待した、というのが俺の中で有力な説だ。
ならば俺のすべき事は、王太子の追求をうまくかわして、王太子を納得させる事。
それだけだ。
問題はそんなに上手くいくかどうかだが……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それから1週間が経ち、遂に明日は決戦の日ともいえる王宮に行く日だ。
「明日は王宮に行く日ですね。」
「うん…ハルを連れていってもいいか?」
「え、えぇ!?」
自分でやると言ったが、強引に風呂上がりの俺の髪をとかしている最中のハルは驚いた。
「…だめだったか?」
「い、いえ……ただ、私でいいのでしょうか?」
「なんで?」
「……最近、レオベルト様は私に命令なさらないし、自分で何でもしようとするので……私のようなノロマはお役に立てないのだと思っていたんです。」
その言葉を聞いて、俺は頭が真っ白になった。
これからはハルに迷惑をかけないようにしよう、忙しそうだから話しかけないでおこう、俺がいると気を遣うだろうから自室に待機させるのは夜だけにしよう……
そういった行動がハルのためになってなかったなんて。
「ハル、君はノロマなんかじゃない。むしろ、俺にはもったいないくらい素晴らしい人だ。」
「そ、そんなこと…っ」
「俺はただ、ハルにはもっと楽をしてほしかったんだ。今まで沢山迷惑をかけたし、もっと自由になって欲しくて……ハルが大事で大切だったから…だけどそんなふうに考えてたなんて。すまない、傷つけるつもりはなかったんだ。」
そう言うとハルの月光を浴びるとうっすらピンクに光る紅の瞳がうるんできた。
「うっ、ふぇっ…」
「え、えぇ?!泣いてるのか?!す、すまない、は、ハンカチは…」
やばいやばいやばい、傷つけた上に泣かせるなんて!何やってんだよ俺!
「あ、その…ぐすっ。大丈夫です。ただ、嬉しくて……」
「な、なんで?」
「私の事をば大事で大切だと言ってくださいましたから…私はレオベルト様にそういって頂ける為に生まれてきたのだと言えるくらい、魂が震えました。」
「そ、そんなにか?俺なんかの言葉にそんな……」
「レオベルト様、私にとってレオベルト様は全てです。だから卑下しないで下さい。…ハーフエルフとして誰も私を見ようとしなかったのに、レオベルト様だけは私を『ハル』としてみてくれた。
今日のような満月の日に私に手を差し伸べてくださったあの時、私は、レオベルト様を…夜の王子様だと思ったんです。……だから、私にとって、レオベルト様はいつまでも尊敬すべき大切なお方なんです。」
俺はその言葉を聞いて、胸の中が熱くなった。それはお母様から感じる暖かさのようで、なんだかそうでもない気持ちになった。
それと同時に、ハルの言葉は俺の心に染みた。ハルは、前の時間軸を思い出していない俺の行動を、認めてくれた初めての存在。今まで自分の存在を、過去を、何もかもを最悪だと思ってきたけど、ハルのおかげで前が見えた。
……俺は救われたんだな、ハルに。
「ふふっ、ハルの方が夜の王子様なんじゃないか?」
「え…?私は夜と言うには目も髪も赤くて全然、レオベルト様のような落ち着きが無いのに……」
「そういう事じゃないよ…ただ、ハルが俺に救われたというように、俺もハルに救われたから。それだけ。」
そういうと、ハルはピンク味の交じる赤い髪よりも顔を赤くして
「そ、それは……良かった、です」
と小さい声で言った。
「ふふっ、顔真っ赤!
……じゃあ俺の夜の王子様は王宮に着いてきてくれる?」
「も、もちろんですっ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
皆が寝静まった静かな夜。
従者用の部屋でひとり、赤髪の少年は満月に向かって呟いた。
「貴方が行くならどこまでもお供致します。
私の、私だけの……夜の王子様。」
言うまでもないのだが……
「レオベルト様、侯爵閣下がお呼びです。」
と、冷たい表情をした父の執事が告げた。
どうやら、また俺に災難がやって来たようだ。
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「……見た目が随分と変わったようだが、その陰気臭い雰囲気は相変わらずの様だな」
開口一番に嫌味ったらしい事を言う目の前の男は、クズとしか言いようがない父、アルベルト・エンフィア。
先代が残した多大な遺産と有益な貿易経路をその身に受け継いだにもかかわらず、遊び呆けて何一つ活用できず、恵まれた妖艶な容姿で男女問わず何人もの愛人を囲い、今も爛れた生活を送っている。
それにしても父の顔をこんなにまじまじと見るのは久しぶりだ。父は見た目だけは完璧で、無駄に色気のあるダメ男感がほんの少し、前の時間軸の俺に似ている。なんとなくだけど、きっと、前の時間軸の俺は身嗜みを整えたらこんな感じだったんだろう。
幸い、今の俺の容姿は髪の色こそこいつと同じだが、顔立ちは母に似ている。
それだけで、心が暖かくなった。
「どういったご用件でしょう」
父は少し驚いた顔をした。
挑発すれば、いつも怒りを現わにしていた俺が大人しくなっているからだろう。
「王太子殿下が、お前を王宮に招待した。」
「…はっ?」
素っ頓狂な声が思わず出た。
ありえない。
だって前の時間軸ではこんなはずでは……
アランといい、王太子といい、何かイレギュラーな事が起こっているのか?
「はっ、お前なんぞどうせ上手く社交もできんだろうが、王太子に取り入って必ず王宮との繋がりを持つんだぞ。」
どの口がいってんだか。
そもそもこいつが愛人に溺れているせいでエンフィア家の外交は、全て母に委ねられているのに。
病弱な母はエンフィア家存続の為、その体に鞭を打ち、どうかおやめ下さいと涙ながらに医師が訴えても、薬を飲んで婦人会に出席した。
母は病弱だが、その交渉術も人を見る目も慈悲も、そして相手の無礼を冷静に断罪する力もあった。だから婦人会は母を中心として活動している。
エンフィア家の当主の評判が悪くとも、海上貿易が上手く行き、内陸の貿易を司るメロヴィング家と連帯できているのも、全て母のおかげだというのに、何様なんだこの男は。
…いけない。落ち着こう。
今は感情を昂らせる時じゃない。
「ご期待に添えるよう努力致します。」
素直に応える俺を父は何か気持ち悪い物を見るかのように凝視した。
なんだ、従順な息子になったらもっと横柄になるのかと思ったが…本能的に俺が得体の知れない者だと感じ取ったのだろうか?…まぁどっちでもいい、こうやって遠巻きにされる方が気が楽だ。
「用件が終わったようですので、失礼致します。」
書斎を出て、俺は冷静に今の状況を考えた。
前の時間軸は、俺が暴君だったから起きた事である。そして変わった今、これから起こることは未知数であり、前の時間軸はアテにならないという事だな。
当たり前のようで、失念していた。
前のようにはなりたくないと思うばかり、前の時間軸の出来事は絶対だと思い込んでいた。
その考えからは一旦離れよう。
小さな事を恐れていても何も始まらない。イレギュラーが起きているなら、俺が救われるというイレギュラーが起こるはずだと希望を持とうじゃないか。
…ただ、前の時間軸の中で大きなイベントは予定通り遂行されるようだ。
そのひとつは、王太子の友人(未来の側近)選びの会。高位貴族の子供と才能に富む人物が招待される。
前の時間軸、俺はこれに高位貴族でありながら招待されなかった。俺はこの会自体には微塵も興味が無かったが、アランは招待されていて、アランを独り占めしたと王太子に嫉妬して発狂し、危うく王宮へ乗り込むところだった。
しかし、そんな会に今回は招待された。
まさしくイレギュラーだ。
心当たりすらない。だって王太子はこの前のメロヴィング家の社交会で会った時、そこまで俺に友好的ではなかったじゃないか。
色々思案して行くうちに、王太子のある性質に行き着いた。
それは王太子は不思議に思ったことをとことん追求するタイプだということ。
王太子は、アランが自分に媚びを売らないくせに、平民とは仲が良かったりするのを不思議に思って追求していくうちに、アランの「純粋さ」に惚れたのがいい例だ。
つまり、王太子は「良くない噂しか聞かなかった人物の急な心変わりの理由」が気になっているから招待した、というのが俺の中で有力な説だ。
ならば俺のすべき事は、王太子の追求をうまくかわして、王太子を納得させる事。
それだけだ。
問題はそんなに上手くいくかどうかだが……
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それから1週間が経ち、遂に明日は決戦の日ともいえる王宮に行く日だ。
「明日は王宮に行く日ですね。」
「うん…ハルを連れていってもいいか?」
「え、えぇ!?」
自分でやると言ったが、強引に風呂上がりの俺の髪をとかしている最中のハルは驚いた。
「…だめだったか?」
「い、いえ……ただ、私でいいのでしょうか?」
「なんで?」
「……最近、レオベルト様は私に命令なさらないし、自分で何でもしようとするので……私のようなノロマはお役に立てないのだと思っていたんです。」
その言葉を聞いて、俺は頭が真っ白になった。
これからはハルに迷惑をかけないようにしよう、忙しそうだから話しかけないでおこう、俺がいると気を遣うだろうから自室に待機させるのは夜だけにしよう……
そういった行動がハルのためになってなかったなんて。
「ハル、君はノロマなんかじゃない。むしろ、俺にはもったいないくらい素晴らしい人だ。」
「そ、そんなこと…っ」
「俺はただ、ハルにはもっと楽をしてほしかったんだ。今まで沢山迷惑をかけたし、もっと自由になって欲しくて……ハルが大事で大切だったから…だけどそんなふうに考えてたなんて。すまない、傷つけるつもりはなかったんだ。」
そう言うとハルの月光を浴びるとうっすらピンクに光る紅の瞳がうるんできた。
「うっ、ふぇっ…」
「え、えぇ?!泣いてるのか?!す、すまない、は、ハンカチは…」
やばいやばいやばい、傷つけた上に泣かせるなんて!何やってんだよ俺!
「あ、その…ぐすっ。大丈夫です。ただ、嬉しくて……」
「な、なんで?」
「私の事をば大事で大切だと言ってくださいましたから…私はレオベルト様にそういって頂ける為に生まれてきたのだと言えるくらい、魂が震えました。」
「そ、そんなにか?俺なんかの言葉にそんな……」
「レオベルト様、私にとってレオベルト様は全てです。だから卑下しないで下さい。…ハーフエルフとして誰も私を見ようとしなかったのに、レオベルト様だけは私を『ハル』としてみてくれた。
今日のような満月の日に私に手を差し伸べてくださったあの時、私は、レオベルト様を…夜の王子様だと思ったんです。……だから、私にとって、レオベルト様はいつまでも尊敬すべき大切なお方なんです。」
俺はその言葉を聞いて、胸の中が熱くなった。それはお母様から感じる暖かさのようで、なんだかそうでもない気持ちになった。
それと同時に、ハルの言葉は俺の心に染みた。ハルは、前の時間軸を思い出していない俺の行動を、認めてくれた初めての存在。今まで自分の存在を、過去を、何もかもを最悪だと思ってきたけど、ハルのおかげで前が見えた。
……俺は救われたんだな、ハルに。
「ふふっ、ハルの方が夜の王子様なんじゃないか?」
「え…?私は夜と言うには目も髪も赤くて全然、レオベルト様のような落ち着きが無いのに……」
「そういう事じゃないよ…ただ、ハルが俺に救われたというように、俺もハルに救われたから。それだけ。」
そういうと、ハルはピンク味の交じる赤い髪よりも顔を赤くして
「そ、それは……良かった、です」
と小さい声で言った。
「ふふっ、顔真っ赤!
……じゃあ俺の夜の王子様は王宮に着いてきてくれる?」
「も、もちろんですっ!」
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皆が寝静まった静かな夜。
従者用の部屋でひとり、赤髪の少年は満月に向かって呟いた。
「貴方が行くならどこまでもお供致します。
私の、私だけの……夜の王子様。」
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