【完結】私のことが大好きな婚約者さま

咲雪

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sideアレンディオ

10.奮闘

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 リリの婚約者になるべく、僕の奮闘が始まった。

 最優先課題の"かけっこ"だ!

 まずは、侯爵との交渉だ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ー侯爵家タウンハウスー


 「やあ、侯爵。時間をとってもらってすまない。ところで、リアーナ嬢は?」

 「リアーナはほとんど領地で過ごしていますので、ここにはあまりいないんですよ」

 「そうか、残念だな」

 チッ、やっぱりそうか。まあ、それは予想通りだからな。

 「リアーナ嬢の6歳の誕生日はそろそろなのか?茶会でもうすぐだと言っていたが?」

 「1ヶ月後ですね。領地で誕生パーティーを開きます。今からみんな楽しみにしてるんですよ」

 今日の侯爵は機嫌が良さそうだ。

 「そのパーティーに僕も参加したいのだが、良いだろうか?」

 「殿下がですか?王都からだと5日ほどかかりますが、大丈夫ですか?馬車は疲れますよ」

 「5日ぐらいはなんともない」

 そんなに長時間乗ったことないから、大丈夫かわからないけど。

 「では、招待状をお送りしましょう。でも、必ず両陛下の許可もらってくださいね」


 よかった~!
 さぁ、それでは本題だ。


 「実はこの前の茶会で、リアーナ嬢と約束したんだ。5歳のうちに"かけっこ"すると」

 「"かけっこ"ですか?」

 「ああ、"かけっこ"だ。淑女教育始めるから6歳から禁止なんだろう?そういう訳で、誕生日の何日か前から屋敷に滞在させてもらいたいのだ」

 「何日も王城あけても大丈夫なのですか?"かけっこ"は誕生日翌日以降でもいいですよ。1日ぐらいずれても構いませんよ」

 「いいや、リアーナ嬢との約束だ。破るわけにはいかない。僕は針千本飲みたくないし、侯爵も可愛いリアーナ嬢が針千本飲まなくちゃいけなくなったら嫌だろう?」

 侯爵は苦笑いしながら

 「わかりました、いいでしょう。お待ちしてます」

 「ありがとう。では、あまり迷惑かけないように最小限の護衛を伴って伺うよ」

 「いやいや、殿下に何かあっては大変です。大勢連れてきてくださって構いませんので」


 まずは第一関門突破だ!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 王城に戻り、父上と母上の許可をもらった。

 第二関門クリア。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 
 最大の難関は僕の"体力"だ。

 僕は出産予定日より1ヶ月早く産まれた。その後順調に育ったけれど、マーカスやほかの子たちも同じようなスピードで成長するので、いまだに僕の体は周りの子たちより小柄だ。
 しかも、(サボって)あまり鍛えていないので、体力はからっきしだ。ちょっと走っただけで、ぜいぜい息が切れる。
 "かけっこ"とは、リリがちょうちょを追いかけてたよりももっと速いスピードのはずだ。

 そこで、王宮の中庭で練習することにした。

 いきなり全力で走ったら、足がもつれて見事にすっ転んだ。見守っていた乳母と護衛たちが悲鳴を上げた。(後から乳母と護衛は父上からお叱りを受けた。スマン)

 それからはまずは柔軟体操してから徐々に距離とスピードを上げていった。

 成果の確認に他の子たちと一緒に走ってみたくなった。王城の託児所にいる使用人の子たちと一緒に走りたかったのだが、恐れ多い、怪我をさせたら怖いということで叶わなかった。

 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 さあ、待ちに待った出発日だ!
 
 待っててね、リリ!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 馬車の中で気づいた。
 
 マーカスと競争すればよかったんじゃないか!


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