秋山くんは中学生

pino

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校外学習

俺が悪いのか!?何で!?

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 二年になってからしばらくして、いつものように空き教室で昼寝をしてから教室に戻ると、こちらに向かって手を振る女がいた。


「あ、貴哉~!こっちこっち~!」

「ん?豚美?」


 豚美こと鮎川瑠美だ。今日も茶色い髪をくるくるにしている。
 呼ばれたから近付くと、そこにはもう一人女がいた。見た目も性格もうるさい豚美とは反対に黒髪ショート。化粧をしてないタレ目が特徴的な大人しげな女だ。


「何だよ?くだらない用だったらぶん殴るぞ」

「レディーに向かって乱暴な口聞くなってのっ!」

「レディー?どこにそんなのいるんだよ?あ、こいつの事か?」

「きゃっ!!?」


 豚美がふざけた事言うから、豚美といた黒髪の女の肩に手を置いてノッてやると、そいつは体をビクッとさせて悲鳴を上げた。
 え、俺のせい!?


「ちょっと!何触ってるの!それセクハラだから!」

「はぁ!?肩に手置いただけだろ!」

「もー、ひまり大丈夫~?怖かったでしょ~?」

「大丈夫……ビックリしちゃっただけ……」

「ひ、人を化け物みてぇに言いやがって!」


 ひまりと呼ばれた女は豚美に肩をさすられながら俺の事をチラチラと見て来た。顔を赤くさせて眉間に皺を寄せていた。怒ってんのか?俺に触られるのがそんなに嫌だったのかよ!

 俺が豚美達とそんなやり取りをしていると、楓が入って来た。


「どうした?何かあった?」

「楓~!こいつらが俺をいじめるんだ!」

「あんたがひまりにセクハラしたんでしょうが!」

「貴哉が向井さんにセクハラ?」

「してねぇよ!肩に手を置いただけだ!」

「ひまりはそれが嫌だったんだから似たようなものじゃない」

「そうかよ!そんじゃ二度と触りませんよ!」

「あ、あの、二人共……」


 俺と豚美で言い合ってると、ずっと下を向いて黙っていたひまりが小さな声を出した。


「なぁに?ひまり~♪」

「あ?んだよ」

「威嚇するなバカヤ!」

「声が小さくて聞こえねぇんだよ!」

「あんたがそんなだから話しにくいんでしょー!」

「俺は俺だ!文句あんなら話かけんな!」

「貴哉も鮎川さんも一回落ち着いて。向井さんの話を聞こう」

「はーい♪」

「ふんっ」


 楓の言う事に明るく返事をする豚美。こいつ、楓狙いだな?いつも楓くん楓くん言ってるから怪しいと思ってたんだ。
 でも楓はやらねぇよ?豚美に取られてたまるか!

 俺と豚美が大人しくなると、ひまりが相変わらず小さな声で話し始めた。


「秋山くんに肩を触られたのは本当にびっくりしただけなの。その、嫌とかセクハラだとか思ってない……から……えっと、すぐに言わなくてごめんなさいっ」


 話してる途中から再び顔が赤くなってった。あ?こいつ病気か?
 でもひまりの話を聞くと俺は悪くねぇよな?むしろ俺に濡れ衣着せて騒ぎ立てた豚美が悪いんじゃね?


「ほう、ひまりは豚美が悪だと?」

「そうとは言ってないでしょ!」

「そもそも貴哉は何で向井さんの肩を触ったりしたんだよ?」

「え?ただなんとなくノリ?ほら、話しながらこんな感じで」


 その場にいなかった楓に質問されたから、俺は楓の肩に軽く手を置いて再現して見せた。


「なるほどな。今回は向井さんの好意で許してもらえたけど、今後は控えような?」

「えっ!俺が悪いのか!?何で!?」


 まさかの楓のセリフに俺は驚いた。そして豚美は喜んだ。豚美の笑顔がムカついたけど、俺は楓に味方してもらえなかった事のがショックだった。


「貴哉が悪いって訳じゃない。でも相手は女性だから、無闇に触るのは良くないかなって。今後は誤解されない為にも気を付けような?」

「やっぱり楓くんは凄いな~♪説得力ある~♪」

「う……分かったよ……ひまり、悪かったな」

「ううん……私もごめんなさい……」


 楓が言うんならそうなのかなって思っちまうじゃねぇか。俺がひまりに謝るとひまりも俺に謝って来た。
 このやり取りに対しては特に何も思わなかった。ただただ豚美の勝ち誇った笑顔がムカつくだけだった。

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