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「あの小説の続きはこんな感じだ」
そう言って兄は私に原稿を渡す。
「所謂、悪役令嬢の断罪物って感じで特に目新しい点は無いぞ?」
「ふうん...確かにそうね。ざまぁとかがある訳でも無さそう...」
私は原稿に目を通しながらそう呟く。
「ざまぁの展開に変更した方が良かったりするのか?」
「いえ、このままで良いわ。面白い展開になるように、彼らにはせいぜい踊って貰うことにしましょう」
「分かった。お前がそれでいいなら。他に俺が手助け出来そうなことはあるか?」
「そうね...もしかしたらイベントを追加して貰うかも知れない。その時になったらまた連絡するわね」
「あぁ、待ってるよ」
「あ、そうだ。兄さん、はいこれ。今月分の印税よ」
「ん、そこら辺に置いといてくれ」
「...いつも思うんだけどさ、いくら実の妹だから信用してるといっても、中身の確認くらいはちゃんとしなさいよね...私が着服してたらどうする気よ?」
私はため息を吐きながらそう言った。
「俺の天使な妹はそんなことしない。それに金なんてあってもどうせ使い途無いし」
「はいはい...」
確かにそうだ。引き籠もっていたらそうなるわな。天使云々に関しては無視する。兄の妹バカ度は重症のようなんで...
「あ、そうそう。兄さんの小説を舞台化したいって話が出版社の方に来てるのよ。許可していい?」
「お前に全て任せる」
「はぁ...」
兄は小説を書く以外は興味無いのであった。
◇◇◇
私はその足で出版社に向かった。今日はこれから舞台関係者との顔合わせがあるのだ。
「社長、どうもご苦労様です」
「お疲れ様。皆さん、お集まりになってる?」
「はい、応接室の方に」
「分かった。すぐ向かうわ」
そう、この出版社は私が立ち上げたのだ。伯爵家の金を使って。つまり兄の小説が売れれば売れるほど、我が伯爵家が潤うことになっている。
もちろん兄以外の小説家の発掘も積極的に行っている。
「遅くなりまして申し訳ありません。私が社長のアンリエットです。ジョン・ドウの代理人を務めております」
「これはどうもご丁寧に。私は脚本家兼演出家のトーマス、こちらは主役を務めますカレンとアランになります」
「カレンです。よろしくお願い致します」
「アランで~す♪ よろしくお願いしま~す♪ 美しい人♪」
「こらアラン! 失礼だぞ! ちゃんとしないか!」
「は~い...スンマセン...」
私は苦笑しながらアランとかいうチャラ男を観察した。役者だけあって当然ながら目鼻立ちは怖いくらい整ってる。加えてこの軽さ。
コイツは使えるかも知れない。
「舞台化の件は了承しました。脚本が上がった段階で一度見せて下さい。それと舞台稽古を見学させて貰ってもいいですか?」
「もちろんですとも! 是非ともお越し下さい!」
「ありがとうございます」
そう言って私はアランにニッコリと微笑み掛けるのだった。
そう言って兄は私に原稿を渡す。
「所謂、悪役令嬢の断罪物って感じで特に目新しい点は無いぞ?」
「ふうん...確かにそうね。ざまぁとかがある訳でも無さそう...」
私は原稿に目を通しながらそう呟く。
「ざまぁの展開に変更した方が良かったりするのか?」
「いえ、このままで良いわ。面白い展開になるように、彼らにはせいぜい踊って貰うことにしましょう」
「分かった。お前がそれでいいなら。他に俺が手助け出来そうなことはあるか?」
「そうね...もしかしたらイベントを追加して貰うかも知れない。その時になったらまた連絡するわね」
「あぁ、待ってるよ」
「あ、そうだ。兄さん、はいこれ。今月分の印税よ」
「ん、そこら辺に置いといてくれ」
「...いつも思うんだけどさ、いくら実の妹だから信用してるといっても、中身の確認くらいはちゃんとしなさいよね...私が着服してたらどうする気よ?」
私はため息を吐きながらそう言った。
「俺の天使な妹はそんなことしない。それに金なんてあってもどうせ使い途無いし」
「はいはい...」
確かにそうだ。引き籠もっていたらそうなるわな。天使云々に関しては無視する。兄の妹バカ度は重症のようなんで...
「あ、そうそう。兄さんの小説を舞台化したいって話が出版社の方に来てるのよ。許可していい?」
「お前に全て任せる」
「はぁ...」
兄は小説を書く以外は興味無いのであった。
◇◇◇
私はその足で出版社に向かった。今日はこれから舞台関係者との顔合わせがあるのだ。
「社長、どうもご苦労様です」
「お疲れ様。皆さん、お集まりになってる?」
「はい、応接室の方に」
「分かった。すぐ向かうわ」
そう、この出版社は私が立ち上げたのだ。伯爵家の金を使って。つまり兄の小説が売れれば売れるほど、我が伯爵家が潤うことになっている。
もちろん兄以外の小説家の発掘も積極的に行っている。
「遅くなりまして申し訳ありません。私が社長のアンリエットです。ジョン・ドウの代理人を務めております」
「これはどうもご丁寧に。私は脚本家兼演出家のトーマス、こちらは主役を務めますカレンとアランになります」
「カレンです。よろしくお願い致します」
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「こらアラン! 失礼だぞ! ちゃんとしないか!」
「は~い...スンマセン...」
私は苦笑しながらアランとかいうチャラ男を観察した。役者だけあって当然ながら目鼻立ちは怖いくらい整ってる。加えてこの軽さ。
コイツは使えるかも知れない。
「舞台化の件は了承しました。脚本が上がった段階で一度見せて下さい。それと舞台稽古を見学させて貰ってもいいですか?」
「もちろんですとも! 是非ともお越し下さい!」
「ありがとうございます」
そう言って私はアランにニッコリと微笑み掛けるのだった。
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