我が家の乗っ取りを企む婚約者とその幼馴染みに鉄槌を下します!

真理亜

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 今日は兄のロバートのアパートに赴いている。

 クリフトファー様は連れて来ていない。というか連れて来れない。いくらクリフトファー様といえど、兄の件は知られる訳にはいかないからだ。

「兄さん、入るわよ~」

 ドサッ! バサバサッ!

「うわっと!? 兄さん! ドア付近に本を置かないでっていつも言ってるでしょ! わざとやってない!? この前より多くなってるじゃあないの!?」

「あぁ、悪い悪い。アンリ、いらっしゃい。今日はどうしたんだい!? 順調に行ってるかい!?」

「えぇまぁ、色々と想定外のこともあるけど...概ね順調よ」

 主にクリフトファー様とかクリフトファー様とかクリフトファー様とかね...

「そうか。そりゃ良かった」

「それでね、一つイベントを追加して欲しいのよ」

「どんな?」

「これよ」

 そう言って私はロバートにある招待状を差し出す。

「夜会への招待状...ケイトリン嬢の所か」

「えぇ、参加するのにパートナーが必須な催しが要ると思ったのよ。これまで蒔いた種がどう芽吹くのか確認する意味でもね」

「なるほど、分かったよ。夜会のエピソードを追加しよう。ちなみにパートナーはギルバートでいいのかい?」

「そりゃ当然でしょ。婚約者なんだから。フフフッ、まだ...ね」

 私は意味深に笑った。

「フフフッ、確かにそうだな。まだ...な」

「よろしくね。あぁ、それから」

 私は封筒を取り出す。

「はいこれ。今月分の印税よ」

「ん、そこら辺に置いといてくれ」

「...毎回毎回同じことを言いたくないんだけどさ...いくら実の妹だから信用してると言っても、中身の確認ぐらいはちゃんとしなさいよね...私が着服してたらどうする気よ?」

 私はため息を吐きながらそう言った。

「俺の女神な妹はそんなことしない。それに金なんてあってもどうせ使い道無いし」

「はいはい...」

 私はついに女神にまで昇格してしまったようだ...ロバート兄の妹バカ度は留まる所を知らない...

 頭を振りながら私は兄のアパートを後にした。


◇◇◇


「セバスチャン、これをギルバートに届けてくれる?」

 私はケイトリンからの招待状をギルバートに送るよう、セバスチャンに指示した。

「畏まりました。それとお嬢様、またクリフトファー様がいらっしゃってますが...」

「そろそろ来る頃だと思ってたわ...お通しして」

「畏まりました」

 私は客間に赴いた。

「やぁアンリ、次はどんな悪巧みを企んでるのかな?」

「クリフ様、人聞きが悪いですよ?」

 私は苦笑しながらクリフトファー様に説明するのだった。



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