我が家の乗っ取りを企む婚約者とその幼馴染みに鉄槌を下します!

真理亜

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「なるほどね。するとギルバートは君じゃなくてキャロラインをエスコートするだろうって読んでいるんだ」

「えぇ、恐らくは。理由としては私が先日のお茶会でキャロラインを相手にしなかったからとかでしょうね」

「確かに君は相手にしなかったね、君は」

 クリフトファー様が意味ありげに微笑む。

「なので私はアランにエスコートをお願いしようと思っているんですが...」

「うん、それは却下だね」

 なんでやねん!

「アンリのエスコートは僕がやる。他の誰にも譲るつもりはないよ」

「いやでもそれだと、私の方が浮気してると言って来ますよ? 自分のことは棚に上げて。ギルバートはそういう男ですよ?」

 なにせ頭の中お花畑だからね。

「それならこうすればいい。アンリは会場の入口でずっと待ってたけど、いつまで経ってもギルバートが現れないので、見兼ねた僕がエスコートを名乗り出たって。これなら不自然でもなんでもないだろ?」

「はぁ...まぁ確かに。恐らくギルバートは私の家に迎えにも来ないでしょうから、それでいいかも知れませんが...」

「じゃあ決まりだね」

 なんだか押し切られちゃったけど、ホントにこれでいいのかな...


◇◇◇


 そして夜会当日。

 思った通り、ギルバートは私を迎えに来なかった。

「アラン、行きましょう。これ以上待っていたら遅刻してしまうわ」

「分かりました」

 アランは今日も私の侍従に扮している。

「ところでキャロラインとの仲はどうなの?」

「順調っスよ! あの女、かなり遊び慣れてますね! こっちが何もしなくても向こうからグイグイ来てくれるんで楽なもんスよ!」

「そう、これからもよろしくね」

「任せて下さいっス!」


◇◇◇
 

 会場の入口にクリフトファー様が居た。私の姿を認めて近付いて来る。

「アンリ、今日もキレイだね」

「クリフ様も素敵ですわ」

 取り敢えず社交辞令を交わしておく。

「ギルバートは予想通りみたいだね」

「えぇ、そろそろ来る頃でしょうね」

 そんなことを言っていたら、ギルバートが堂々とキャロラインを伴って現れた。全く悪びれた様子もない。

 そして私がクリフ様と一緒に居る所を見るなり噛み付いて来た。

「おい、アンリエット! これはどういう事だ!」

「どういう事とは?」

「なんで僕以外のパートナーを連れている!」

「それ、アナタが言いますか?」

 コイツはホンマもんのアホだな。ちょっとは我が身を省みろ。

「うぐ...そ、それはだな...」

 さて、思った通りの反応を返してくれるのかどうか見物だね。
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