130 / 276
130
しおりを挟む
「アンタ本気で言ってんの!? 危険だから屋敷から出るなって言ったのはアンタの方じゃないのよ!? 矛盾しまくりじゃない!」
私は思わず声を荒らげていた。
「まぁまぁ、お嬢。落ち着いて。ちょっと聞いてよ?」
「...なによ...」
「娼館に寄ったついでにさ、町の情報屋にも会って来たんだよ」
「...アンタ、そういった連中とも付き合いがあんの?」
「まぁね。表に出る情報も裏で出回る情報も纏めて売り買いして商売にしている。そんな輩はどこの町にだって居るもんだよ。知り合いになっといて損は無いからね」
「...それで?」
「お坊っちゃんの情報は残念ながら掴めなかったけど、代わりに気になる情報を手に入れたんだ」
「...どんな?」
「ここんとこ、明らかに堅気じゃない雰囲気を纏った輩を何人も見掛けるようになったんだってさ」
「...破落戸が増えたってこと?」
「ソイツが言うにはもっとヤバい感じだったらしいんだ」
「...どんな風に?」
「傭兵かあるいは元軍人とか。とにかくタダ者じゃないのは確かだって言ってんだよね」
「...それってもしかして...」
「うん、お坊っちゃんが金に飽かせて雇った連中かも」
「だったら尚更危ないじゃないのよ! アンタ、良くそんなんで私にエサになれなんて言えたもんね!」
私は再度声を荒らげた。
「お嬢、最後まで聞いてよ。別にお嬢がエサになる必要なんてない。もっと適任な人が居るじゃん?」
「...誰よ?」
「エリザベート嬢だよ」
「ハァッ!? アンタ...頭おかしいんじゃないの!? エリザベートはクリフトファー様を捕まえに来てんのよ!? そんなエリザベートがノコノコ出て行ったって、向こうは顔を出すどころか逆に姿を眩ますだけじゃないの!?」
私は呆れてそう言った。
「そうかな? お嬢とエリザベート嬢って背格好はそっくりだよね? 後ろから見たら見分け付かないんじゃない?」
「アンタはアホか! 私とエリザベートじゃ髪色が全然違うじゃない!」
エリザベートは見事な金髪で私は亜麻色の髪だ。
「そう。だからこそ騙し易い。カツラを被ればお互いの特徴消せるからね」
「えっ!? それってどういう意味!?」
「お坊っちゃんに雇われた連中はさ、雇い主であるお坊っちゃんからこう言われていると思うんだよ。ターゲットは亜麻色の髪の女。そして追跡者は金髪の女。だから金髪の女には注意すると思うけど、その女が亜麻色のカツラを被っていたらどう? 背格好も似ているし思わず食い付いちゃうんじゃないかって思わない? 用心のため大き目の帽子にサングラでも付ければ完璧だと思うんだけど? どうかな?」
私はちょっといいかもなんて思い直していた。
私は思わず声を荒らげていた。
「まぁまぁ、お嬢。落ち着いて。ちょっと聞いてよ?」
「...なによ...」
「娼館に寄ったついでにさ、町の情報屋にも会って来たんだよ」
「...アンタ、そういった連中とも付き合いがあんの?」
「まぁね。表に出る情報も裏で出回る情報も纏めて売り買いして商売にしている。そんな輩はどこの町にだって居るもんだよ。知り合いになっといて損は無いからね」
「...それで?」
「お坊っちゃんの情報は残念ながら掴めなかったけど、代わりに気になる情報を手に入れたんだ」
「...どんな?」
「ここんとこ、明らかに堅気じゃない雰囲気を纏った輩を何人も見掛けるようになったんだってさ」
「...破落戸が増えたってこと?」
「ソイツが言うにはもっとヤバい感じだったらしいんだ」
「...どんな風に?」
「傭兵かあるいは元軍人とか。とにかくタダ者じゃないのは確かだって言ってんだよね」
「...それってもしかして...」
「うん、お坊っちゃんが金に飽かせて雇った連中かも」
「だったら尚更危ないじゃないのよ! アンタ、良くそんなんで私にエサになれなんて言えたもんね!」
私は再度声を荒らげた。
「お嬢、最後まで聞いてよ。別にお嬢がエサになる必要なんてない。もっと適任な人が居るじゃん?」
「...誰よ?」
「エリザベート嬢だよ」
「ハァッ!? アンタ...頭おかしいんじゃないの!? エリザベートはクリフトファー様を捕まえに来てんのよ!? そんなエリザベートがノコノコ出て行ったって、向こうは顔を出すどころか逆に姿を眩ますだけじゃないの!?」
私は呆れてそう言った。
「そうかな? お嬢とエリザベート嬢って背格好はそっくりだよね? 後ろから見たら見分け付かないんじゃない?」
「アンタはアホか! 私とエリザベートじゃ髪色が全然違うじゃない!」
エリザベートは見事な金髪で私は亜麻色の髪だ。
「そう。だからこそ騙し易い。カツラを被ればお互いの特徴消せるからね」
「えっ!? それってどういう意味!?」
「お坊っちゃんに雇われた連中はさ、雇い主であるお坊っちゃんからこう言われていると思うんだよ。ターゲットは亜麻色の髪の女。そして追跡者は金髪の女。だから金髪の女には注意すると思うけど、その女が亜麻色のカツラを被っていたらどう? 背格好も似ているし思わず食い付いちゃうんじゃないかって思わない? 用心のため大き目の帽子にサングラでも付ければ完璧だと思うんだけど? どうかな?」
私はちょっといいかもなんて思い直していた。
30
あなたにおすすめの小説
【完結】私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
【完結】もう誰にも恋なんてしないと誓った
Mimi
恋愛
声を出すこともなく、ふたりを見つめていた。
わたしにとって、恋人と親友だったふたりだ。
今日まで身近だったふたりは。
今日から一番遠いふたりになった。
*****
伯爵家の後継者シンシアは、友人アイリスから交際相手としてお薦めだと、幼馴染みの侯爵令息キャメロンを紹介された。
徐々に親しくなっていくシンシアとキャメロンに婚約の話がまとまり掛ける。
シンシアの誕生日の婚約披露パーティーが近付いた夏休み前のある日、シンシアは急ぐキャメロンを見掛けて彼の後を追い、そして見てしまった。
お互いにただの幼馴染みだと口にしていた恋人と親友の口づけを……
* 無自覚の上から目線
* 幼馴染みという特別感
* 失くしてからの後悔
幼馴染みカップルの当て馬にされてしまった伯爵令嬢、してしまった親友視点のお話です。
中盤は略奪した親友側の視点が続きますが、当て馬令嬢がヒロインです。
本編完結後に、力量不足故の幕間を書き加えており、最終話と重複しています。
ご了承下さいませ。
他サイトにも公開中です
捨てられたなら 〜婚約破棄された私に出来ること〜
ちくわぶ(まるどらむぎ)
恋愛
長年の婚約者だった王太子殿下から婚約破棄を言い渡されたクリスティン。
彼女は婚約破棄を受け入れ、周りも処理に動き出します。
さて、どうなりますでしょうか……
別作品のボツネタ救済です(ヒロインの名前と設定のみ)。
突然のポイント数増加に驚いています。HOTランキングですか?
自分には縁のないものだと思っていたのでびっくりしました。
私の拙い作品をたくさんの方に読んでいただけて嬉しいです。
それに伴い、たくさんの方から感想をいただくようになりました。
ありがとうございます。
様々なご意見、真摯に受け止めさせていただきたいと思います。
ただ、皆様に楽しんでいただけたらと思いますので、中にはいただいたコメントを非公開とさせていただく場合がございます。
申し訳ありませんが、どうかご了承くださいませ。
もちろん、私は全て読ませていただきますし、削除はいたしません。
7/16 最終部がわかりにくいとのご指摘をいただき、訂正しました。
※この作品は小説家になろうさんでも公開しています。
断罪の準備は完璧です!国外追放が楽しみすぎてボロが出る
黒猫かの
恋愛
「ミモリ・フォン・ラングレイ! 貴様との婚約を破棄し、国外追放に処す!」
パルマ王国の卒業パーティー。第一王子アリオスから突きつけられた非情な断罪に、公爵令嬢ミモリは……内心でガッツポーズを決めていた。
(ついにきたわ! これで堅苦しい王妃教育も、無能な婚約者の世話も、全部おさらばですわ!)
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
婚約破棄に、承知いたしました。と返したら爆笑されました。
パリパリかぷちーの
恋愛
公爵令嬢カルルは、ある夜会で王太子ジェラールから婚約破棄を言い渡される。しかし、カルルは泣くどころか、これまで立て替えていた経費や労働対価の「莫大な請求書」をその場で叩きつけた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる