我が家の乗っ取りを企む婚約者とその幼馴染みに鉄槌を下します!

真理亜

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「や、約束...します...」

「よろしい。では明日、あなたも同席することを許可します」
 
「あ、ありがとう...ございます...」

「用が済んだら下がりなさい」

「は、はい...」

 アランが下がった後、入れ違うようにしてカイルが入って来た。

「お嬢様、屋敷の周りは特に異常無しでした」

「そう、お疲れ様。明日もよろしくね?」

「分かりました」

 その後、夜になってセバスチャンがやって来た。

「お嬢様、例の『白菊の間』ですが」

「ちょっとセバスチャン、妙な呼称付けないでちょうだいよ...」

「ではなんとお呼びすれば?」

「ハァ...もうなんでもいいわよ...それで?」

 私は色々と諦めた。

「取り敢えず長方形のテーブルが見付かりましたんで、部屋の中にテキトーに置いておきました。後はよろしくお願い致します」

「テキトーってあなたね...まぁいいわ...後で見ておくから...」

「それでは私めはこれで」

「あ、セバスチャン。ちょっと待って」

「はい?」

「明日のお見合いの席にアランも同席させることにしたから」

「えっ!? 同席はさせないとおっしゃっておられませんでしたか?」

「アラン本人が同席したいって言って来たのよ」

「それはしかし...」

「相手がどんなに非常識なことをして来ても、決して感情的にならないってことを約束させたから」

「あぁ、なるほど...」

「ただそうは言っても、急に爆発することがあるかも知れない。セバスチャン、申し訳ないけど、アランが暴発しないよう注意していてくれない? 私も気を付けて見ているようにするから」

「畏まりました...」


◇◇◇


 今日の仕事を終わらせた私は、セバスチャンが命名した『白菊の間』に足を運んだ。

 うん、確かに長方形のテーブルがテキトーに置かれているな...

「フゥ...」

 私はため息を一つ吐いた後、ガラガラとテーブルを引き摺って部屋の真ん中辺りに移動した。

 そして持って来た花瓶を二つ置いた。次に部屋のそこら中に飾ってある白菊を何本か引っこ抜いて花瓶に挿した。

 更にこれまた持って来た両親それぞれの小さな肖像画を、スタンドに立てて花瓶と花瓶の間に設置した。

「良し。これで簡易的な祭壇が完成したな」

 出来ればお線香なんかも焚いてみたいところなんだが、それはさすがに今からでは用意できない。だからこれが現時点での精一杯といったところだ。

 私は我ながら良い出来だと自画自賛しながら、簡易祭壇を遠くから眺めてみた。うん、悪くないと思う。

 後は明日、カスパート家を出迎えるまでだ。私は満足しながら部屋を後にした。
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