絶死の森で絶滅寸前の人外お姉さんと自由な異世界繁殖生活 転移後は自分のために生きるよ~【R18版】

萩原繁殖

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野菜依頼

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「うまい! うまい!」

 鳥人クール系お姉さんのプテュエラさん。フレイムベアステーキをかっこんでいます。素晴らしい食べっぷりですねえ。文字通り鷲掴みで食べています。手はないけど。おそらく魔法か何かで綺麗に肉をカットして、空中に並べて頬張っている。嘴はないけど食べ方は猛禽類みたいに突き刺すように食べてる。いやんワイルド。

 でもちょっと心配です。このあとエネルギーの矛先がどこに向かうかあまり考えたくありませんねえ。

「そうよね。料理ってすごいわ。身体に力が満ちていくのが分かるし。わたしなんてもうステーキ作れるんだから」

 ドヤ胸をするベステルタさん。ステーキでどやられても困ります。でもGood。

「なんだって?すごいなベス。今度作り方教えてくれ。私も力が満ちていくのをはっきりと感じる。フレイムベア狩ろうかな」

 やめてあげて、フレイムベア先輩が絶滅しちゃう。

「それもいいわね。でもコス茶もステーキには必要みたいだから、ある程度は確保してね? 」

「了解した」

 きゃっきゃと料理トークするお二人。なごみます。

 ただプテュエラさんの目が血走っている気がする。これは理性があるうちに言いたい事言っておかないとな。

「プテュエラさん」

「なんだ。うわ、これほんとうにうまいな」

 聞いてねえ。いや、嬉しいけどね。

 仕方ないから頬っぺたをつんつんする。すべすべで柔らかい。やだ、癖になっちゃう。食べるのを止め、少し不機嫌に返事する。

「なんだ?」

「野菜をとってこれませんか?」

「野菜だと? そんなものどうするんだ。あんまりうまくないぞ」

 よかった。ベステルタより話が通じそうだ。少し株が上がった。

「野菜なんて食べてたの? 意外だわ」

「コス茶取りに行くついでに食べたりするな。肉ばっかだと少し飽きるんだ」

 まあ、あんな毒々しい生肉なんて食べたくないよね。ベステルタはちょっと不服そうな顔してるけど。

 ふむ。プテュエラさん意外とグルメなのかもしれないな。これはぜひとも協力してもらわないと。

「それで、何で野菜が必要なんだ?」

「お肉をもっと美味しく食べれるかも「詳しく聞かせろ」「話しなさい」しれないからですうわっ」

 話終わらないうちにずずい、と密着してくる二人。ベステルタの暴力山はもちろん、プテュエラさんの香ばしいふわふわ山脈に挟まれてどうにかなってしまいそうです。

「た、大した話じゃないよ。肉と野菜と一緒に食べるともっと美味しくなるんだ」 

 特に玉ねぎ、ニンニク、トマトが欲しい。
ガーリックステーキとフライドオニオンは暴力だと思う。あとトマト煮込み。よだれが出てきた。

「そ、そんなすごいのね……」

「でも待ってくれ。私は野菜を食べられるが、人間は大丈夫なのか? えげつない色してるぞ」

 プテュエラさんが人間に対する配慮を持っていて感動しそう。ベステルタの生肉プレゼンひどかったからね。

「大丈夫よ。ケイは固有スキル持ちなの。それで毒素は分解しちゃうのよ」

「なにっ、本当か!」

「本当ですよ。今日のお肉も固有スキルで浄化したんです」

 僕は浄化前と後の生肉を持ってきて見せる。やっぱり浄化前は食べちゃだめだよ。胎動してるもんこれ。

「おお、本当だ。すごいな。ケイ。お前が契約者で私も嬉しいぞ」

 プテュエラさんがにっこり笑う。あっ、クール美人がにっこり笑うのは反則ですきゅんきゅんしてしまう。この人、けっこう純粋な人なのかも。

「それで、その野菜をとってきてほしいのか? どういうものか教えてくれ」

「はい。えっと……」

 僕はあらかじめ考えていたいくつかの野菜のイメージを伝える。身ぶり手振りで。色合いとか大きさとか。届け、この想い。

「うーむ、見たことあるような気もするが、完全には判別できなさそうだな。ケイ、お前が見分けてくれないか?」

 えっ、いいの?

「別に何も問題無いと思うが。む、もしかしてベスが拘束しているのか? それはよくないと思うぞ」

「してないわよ、失礼ね」

 腰に手を当ててむくれるベステルタ。

「あ、大丈夫ならいいんだ。何て言うかここを離れたこと無いからさ。少し怖かったんだ」

 思わず情けない言葉が出てしまった。うーん、やっぱり心細いんだな。知らない土地で何もかも手探りだし、仲良くなったベステルタと別行動ということで無意識に弱気になってたのかも。

「あら……」
「ふむ……」

 二人は顔を見合せる。そして囁き声て何やら相談し始めた。なんだなんだ、何の談合なんだ。

「ケイ、お前は仲の良いベスから離れるのが不安ということだな?」

「ええ、まあ」

 ちょっとはずい。なんかベステルタが満更でもない顔してる。うざ可愛い。

「ならば私とも仲良くなればいい。違うか?」
 
 あっ、やっぱりそうなるのね。

「違いませんね」

「そうだろう。なら仲良くしようか。ベス、奥借りるぞ」

「どうぞ。私はのんびりフレイムベアでも狩ってるわ」

 ひらひらと手を振って家を跡にする。お姉さんの余裕って感じだ。

「さっきはすまなかったな。今度は優しくするから安心して委ねてくれ」

 僕たちはベッドの上で横になる。プテュエラさんの大きな羽が僕を包んだ。暖かい……。
 
「はい」

「あと、さっきから気になっていたが……、私もベスみたいに話してくれ。壁を感じてつらいんだ。」

 悲しそうに笑う。
 うっ、結構繊細だな。何かあったのかな。いずれにしろこれは心に来る。確かに、ちょっと心理的な壁があったのは確かだ。よし、止めよう。

「そうか。ごめんね。プテュエラ。これでいい?」

「ああ、問題ない」

 にこやかに返事をするプテュエラさん。あかん、あのクールさんがこんな愛情深い顔を見せてくれるとすぐに堕ちてしまいそうです。

「では、お願いする」

 そういって始まった繁殖活動はとってもゆっくりで、優しく愛情深いものだった。スローで僕に気を遣ってくれて、寒くならないように常に羽で覆ってくれる。基本的に杭打ちスタイルだけど、思ったより軽くて疲れなかった。そして骨が当たらないように気を配ってくれる。イケメンすぎる。メロメロです。心からリラックスしてしまった。どこかでお礼がしたいな。はっ、いかん。自分のため自分のため。
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