絶死の森で絶滅寸前の人外お姉さんと自由な異世界繁殖生活 転移後は自分のために生きるよ~【R18版】

萩原繁殖

文字の大きさ
86 / 287

ロリコン野郎って思われたかも

しおりを挟む
 精神的に疲れた昨日の夜は、カリンとシルビアに料理を作ってもらって幸せだった。カレー味のフレイムラグーはとっても家庭的で、あったかいんだから。そのまま夜は亜人と繁って、途中からカリンも混ざって、シルビアに繁り音を聞かれたよ。気まずいんだから。

 それで二日目の朝。

『ケイ、悪いやつを捕まえたぞ』

 寝耳にプテュエラ。なんだって?

 うーん、まだ早朝だ。雀がちゅんちゅんしてる。森にタネズ城建てる趣味悪い夢見てたんだけど? 欲望が足りん。ターネズ・マハール、種源郷、 にゃんにゃん、うふふ、しげしげり。眠い寝よう。

『カリンと子供をさらおうとしていたが、逃がしていいのか?』

「良くない!」

 良くない。

 今ので目がバッチリ醒めた。ていうか今の夢はなんなんだ。

 慌てて外に出るとプテュエラが、

「おお、ケイ! 見てくれ。捕まえたぞ!」

 得意気に巨大な爪で、気絶した二人の男を踏みつけていた。がっつり透明化解除してるし。おいおい、見られてないだろうな。

 そして獲物をふみふみして誇示している。猫かよ。鳥だけど。翼もばっさばっさしている。やめてあげて。爪ぶっ刺さっているよ。

 ってこいつら、この前来たヒャッハー系借金取りじゃん。久しぶり。元気そうで何より。ということは、もう一人リーダーいなかったっけ?

「卑怯者。女子供を狙うなんて生かしておく必要ないわね」

 あ、いた。ヒャッハー男だ。

 プテュエラに背を向けるような形で、ベステルタが片手で男の首を掴んで持ち上げている。あれ、めちゃくちゃ首痛いし気道締まるんだよね。

「お、おい! あんた、この大女を止めてくれ! 話が通じねえんだ! 殺されちまう!」

 ヒャッハーリーダーが悲痛な声を出す。僕を覚えていないのか? まあ、あの時は一瞬だったしな。

「僕はこの孤児院の関係者ですよ。素直に話してください」

 すると憐れっぽく叫んでいた男が豹変した。

「なんだとっ! くそが、てめえらこんなことしてただじゃすまねえぞ! この街で『オボロ』を敵に回したら終わりだぜ!」

 オボロ? 和風っぽい名前だな。それはさておき、オボロっていうのは裏社会グループと言うことだろうか。ふーむ。

 考え込んでいる僕を見て男はまくし立てる。

「フェイの旦那はスラムじゃ情け容赦の無い人で有名だ、楯突いたと知ったら必ず報復するぞ! だからさっさと解放しやがれぐえぇ」

「うるさいわね。静かにしなさい卑怯者」

 ぎゃあぎゃあわめく男を強制的に黙らせるベステルタ。

 報復に来るのかー、怖いなー。どうしよう。

「こいつらの親玉が報復に来るかもしれないけどどうしよっか」

「そんなもの踏み砕けばいいじゃない」

「同感だな。ジオス教徒が害されそうになったんだ、遠慮する必要は無い」

 二人ともやる気まんまんだ。いや、殺る気か? スラムが更地になってしまう。

「でも女子供をさらうのは不味いんじゃない?」

「うるせえ! 大体借金返さないのが悪いんだろうがっ!」

 うーん、まあ確かにそれもそうだな。めんどくさい。なら返しに行こう。

「利子含めていくら?」

「……金貨二百枚だぞ? 払えるのか?」

 意外そうな表情。

 ん? 何か心配してくれてる?

 ていうか結構あるな。でも返せないことはない。

「カリン、ごめんね。これからお金返しに行くから契約書持ってきてくれる?」

「し、しかし「あーいいからいいから。契約書持ってきて」は、はい」 

 こんなものさっさと終わらすに限る。カリンも僕に申し訳ないのかもしれないけど、お金はたくさんあるから気にしないで欲しい。

「おい、本当に返せるのか? それならこの拘束を解いてくれ。首がイカれちまう」

「ベステルタ放してあげて」

「いいの? 別に遠慮せずにポキッてしてもいいわよ?」

「それでもいいんだけど。一応お金借りているんだから返さないのは良くないよ。道案内して欲しいし」

「後のやつらはどうする?」

 プテュエラが哀れなヒャッハー男×2を顎でしゃくる。

「気絶したまま飛んで運べる?」

「透明化しないなら問題ない」

「じゃあそれでいこう」

「うむ」

 そう言うとびゅーん、と飛んでいってしまった。

 ただベステルタは顔をしかめている。

「うーん、納得行かないわ。子供を襲う奴らは生かしておく必要ないと思うの」

「か、は、ひゃ、ひゃめへ……」

 ギリギリと首を持ち、もう片方の手で腕を持ってゆっくり引っ張っていく。やばいやばい、そのままじゃスプラッタだ。

「ベステルタ、何でも力で解決するの? もう少し理性的になってくれ」

「でも……」

「ひゃ、ひゃめへえええ!」

 男がいよいよ耐えられなくなって叫ぶ。自分の体がゆっくり引き延ばされるなんて発狂もんだよ。少し同情する。

 ミチミチと嫌な音がしてくる。ベステルタが結構頑なだ。もっと素直かと思っていたけど、譲れないところなのかな。

「それじゃ亜人はずっと恐れられたままだよ。次の子供たちもその先もずっとだ」

 そう言うとぴくり、と動きが止まった。

「……そうね。そうかもしれない。

 子供たちに迷惑をかけてはいけないわ……」

「がはっ、ゲホゲホッ」

 やっと手放した。ヒャッハーリーダー、ストレートネックになってそう。

「そのオボロに案内してくれる? 借金返すからさ」

「は、はい!」

 すっかり怯えてしまった。あそこまでするつもりは無かったんだ。

「僕は理性的に行くつもりだけど、あそこのおっかない獣人が何するか分からないから変な真似しないようにね」

「しませんしません!」

 獣人というブラフも入れておく。これから彼女は人目につくことになるだろうからね。

『おっかない?』

『彼らにとってはね。僕にとっては違うよ』

『どう違うのか夜に訊くことにするわ』

 おっかない、というところでジト目されたがチャンネルでフォローは入れておいた。搾られることが確定したが。

「あ、あのう。手下たちはどこに行ったんでしょう……」

 びくびくしながら訊いてくるヒャッハーリーダー。たぶん、空の上だな。

「ま、まあ気にしなくていいよ。そのうち会えるからね」

 そう言うと、殺さないで下さいと泣いて懇願してきた。そういう意味じゃないよ。

「じゃあ行くよ。シルビア、留守番お願いね」

「う、うん……」

 あ、目を逸らされた。昨日繁り音聞かれたんだった。うーむ、ちょっと気まずい。

「ケイ、プテュエラとわたしを連れていくなら誰か召喚した方がいいわ」

 おっと、確かにそうだ。ここが手薄になってまた襲撃されたら面倒だ。

「誰がいいかな?」

「シュレアは難しいから、ラミアルカかサンドリアでしょうけどサンドリアの方がいいわね。ラミアルカの能力だと、見付からずに敵を無力化するのが難しいわ」

 あー、確かに派手だもんね。地毒魔法。

「じゃあサンドリア呼んでくるから見張っておいてくれる?」

「いいわよ」

「お、おい何処に行くんだ。た、頼む。殺さないでくれ」

「ちょっと外すだけだよ」

 ヒャッハーが自分が用済みなんじゃないか、と勘違いして命乞いを始める。めんどいな。 

 ささっと孤児院に戻ってサンドリアにチャンネルで状況を説明して召喚する。子供たちに新しい亜人が来るよ、と言ったらとっても嬉しそうにしてくれた。

『サンドリア、これから召喚するけど信じてるからね』

『な、なにが?』

 ダークアクションは止めてくれよ。マジで頼むからな。

「召喚!」

 すると薄い霧が院内に立ち込める……。
 するとしゃりん、しゃりん、とどこからともなく牙を打ち鳴らす音が聞こえ、中から人影が現れる。

「あ、あたしはサンドリアです。よろしく」

 ぺこりとお辞儀する気弱ヤンキー。この子は本当にいい子よ……。

 そして「よし、言えた」と小声。萌えた。

「「「「よろしくお願いいたします!!!」」」

 子供たちがわーっと群がって自己紹介していく。サンドリアは少し戸惑っていたけど嬉しそうに応えていく。

 子供たちにとっては背丈が近いから親近感あるのかもな。サンドリアにとっては初めての年下だから新鮮なのかも。ほっこりする。

「見ての通りサンドリアはいい子だから気軽に話してあげてね」

「……ええ」

 あれ、シルビアの目が厳しい。あっ、もしかしてサンドリアの見た目が幼いからか? でも君と僕より年上なんだが。やばい、ロリコンゴブリン野郎って思われたかも。昨日の繁りの件もあるし……。つらい。カリンフォローしておいてくれないかな。

「行ってくるよ……」

 冷たい目線に送られる。うう、返事が無く気が重い。
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

うちの冷蔵庫がダンジョンになった

空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞 ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。 そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

処理中です...