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初心者講習
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朝っぱらからベステルタがルーナと訓練したからすっかり目が覚めたよ。僕は見ていないけどルーナはぼろ負けしたらしい。少し落ち込んでいた。でも、護衛としてカリンや子供たちを守る動きをしていたみたいだ。マイアと僕がフォローして少しは元気出してくれたみたいだ。ベステルタも的確なアドバイスしていたし、結果的には良かったのかな。で、シルビアを華麗にスルーしてこれから初心者講習に向かうよ。
「あ、ケイさん、ベステルタさん。お待ちしていました」
冒険者ギルドに着くとシャールちゃんが嬉しそうに出迎えてくれた。嬉しそうだよね? この笑顔は僕に向けてくれているんだよね? ファンです。握手してください。
あれ、何かギルド内の人が少し多い気がする。何でだろう。
「時間は大丈夫かな? あと人が多いみたいだけど何かあったの?」
「時間は問題ありませんよ。人が多いのは……ふふ、ケイさん運がいいですね。本日、初心者講習して下さる人は有名な方なんですよ? ソロでありながらEランクに到達したんですから」
へー、それってすごいのか? よくわからないけど。
「それってすごいの? ちょっとそこらへん疎くてさ」
Eランクって聞くとあまりすごそうに思えないな……。
「ああ、ケイさんはそうでしたね。失礼しました。すごいですよ。基本的に冒険者はパーティーを組みますから。それは実力を補うために、より強い魔獣を倒すためにというのはもちろんですが、一番は安全を担保するためです」
確かに。一人より二人でいた方がやれることはぐっと増える。ポーションも持てるし、怪我しても助けてもらえるもんな。
「でもその方は最後までソロを貫きました。理由は不明ですが、いずれにしろ実力が無ければできることではありません。パーティーを組んでいてもAからEの上位5ランクに入るのは難しんです。大半は亡くなるか怪我が治らず実質引退かの二択ですからね。その方は結局最後まで大きな怪我をせず、それどころか多くのパーティーの命を救ったので皆に尊敬されているんですよ!」
熱く語るシャールちゃん。早口でしゃべるもんだから唾が飛んでくる。興奮するからあとで顔に塗っておこう。やっぱり受付嬢やるくらいだし、こういう話好きなのかな?
それにしても、ちょっと嫉妬するけど、すごい人もいるもんだね。一人でダンジョンに入って、全部一人でこなすなんてよほどリスク管理ができていないと難しそうだ。だって斥候から地図作成、罠探知とか全部やるんでしょ? これは得るものが大きそうだな。よかった。
僕? 僕にはそんなことできないよ。僕は亜人がいないと何にもできないからね。身の程はわきまえているよ。わきまえているなりに、頑張るつもりだけど。
「それでは講習室にご案内しますね。まずは座学で知識をつけて頂きます」
シャールちゃんが受付を立った。
「え、ここにいなくていいの?」
受付嬢がいないとまずいんじゃ?
「……ケイさん以外、誰も来ませんから」
悲しそうにシャールちゃんは笑った。
やっべ地雷踏んだ。もー、冒険者ギルドはこの状況どうにかしろよー。こんな可愛くて健気で能力のある受付嬢がいじめみたいな状況に置かれているなんてどうかしているよ。よっしゃマジで素材を卸しまくってシャールちゃんに貢ぎまくるぞ。
すると大人しくしていたベステルタが言った。
「あ、冒険に出るの?」
そわそわした様子だ。だから初心者講習だって。まだだって。
「まだだよ。ていうか初心者講習だって言ったじゃん。これから座学だよ」
「座学って何?」
「座って学ぶんだ。講師の人から冒険に大切なことを聞くんだよ」
ベステルタはがっかりしたように溜息を吐いた。
「はあ。なんだか詰まらなそうね。それならいいわ。わたし言葉分からないし。ケイ、後で教えて」
いやまあ、確かにそうだけど。
そう言うとずかずか何処かへ行ってしまった。自由奔放すぎる。
「あっ、ベステルタさんはどちらへ?」
心配そうにシャールちゃんが聞いてくる。
「ごめん。ちょっと急用思い出したんだって。座学は僕一人でも大丈夫かな?」
「そうなんですね。後で共有するなら大丈夫ですよ」
ぎこちなく僕に笑いかける。初めて会った時の自信喪失顔も少しずつ薄れてきたよね。よかったよかった。
それで、講習室に来るとシャールちゃんが「頑張ってくださいね」と笑いかけてくれた。何か意味ありげな表情だったぞ? おいおい絶対僕に気があるわ。
「おう、来たな」
まだ人気もまばらな講習室の入ると、やけにフランクなおっちゃんに話しかけられた。せっかくシャールちゃんと脳内デートしていたのに。誰だ、講師の人か?
「あ、ラーズさん」
え、あれ、もしかして。
「へっ、お前らが心配でガラにもなく講師なんて引き受けちまったぜ。今度奢れよ?」
ニヤリと笑って肩をポンと叩いた。
講師はまさかのラーズさんだった。そう言えば急用を思い出したって言ってたっけ。ということは、そういうことか。あー、シャールちゃんの思わせぶりな笑顔はそういうことか。一杯食わされたな。
「いいんですか? 引退したはずじゃ」
「講師ぐらい、オークの群れ突っ切るより簡単だぜ。俺の知識でお前らの命が助かることになるなら安いもんだ」
なんてかっけぇ親父だ。ありがてえありがてえ。
……
「じゃあ初心者講習を始めるぞ。知っているやつもいるかもしれないが、俺はラーズだ。宜しくな」
おおー、と初心者冒険者たちが歓声をあげた。やっぱ有名なのか。昨日ギルドにいた時は誰もラーズさんに絡んでいなかったけど、気を遣っていたのかな?
「まさかあのラーズさんが講習してくれるなんてな……」
「うん、すごいよね!」
「さ、幸先がよいんだな」
近くの冒険者が小声で興奮しながら話している。まだ若い。少年少女だな。地元三人組って感じだ。微笑ましくてつい見てしまう。
「あ? なんだよおっさん。見てんじゃねーぞ。ぶっ飛ばすぞ」
リーダー格の少年が鋭い目付きで睨んできた。
可愛い顔してるな……。
さすがにむらむらはしないけど、何か最近自分の守備範囲が広くなりすぎてヤバイ。スキルの影響かな。それとも僕の性癖が開花しているのか? 性癖は爆発だ。
「お? てめー、なめてんのか?」
何も言わない僕に、少年がぐいぐいメンチ切ってくる。あ、あかん。微笑ましくて笑ってしまう。
「うわ、顔背けてるよーかっこわるー」
少女がぷくく、と笑った。年下の女の子に笑われるとか。ご褒美です。
「ふ、ふたりともやめるんだな」
太った獣人の少年? が二人を諌める。分かった。きっとこいつは良いやつだな。
「おいそこ、私語は慎めよー。そんな元気あるなら後でびしばししごいてやるからなー」
ラーズさんがこきこき指を鳴らした。
げっ、と少年が首をすくめてこっちをまた睨んできた。逆恨みなんですけど? そう言えば他の冒険者も若いのが多いな。
なんか少し学校っぽくていいな……。失われた青春、一人の下校、夕暮れ、女子の視線。うっ頭が。
「一つだけ訂正すると、僕はお兄さんだからね。勘違いしないでよね」
「は? うるせー、気持ち悪いんだよ」
せっかく仲良くなろうとツンデレキャラでいったのに気持ち悪そうにされた。残念。
結果から言うとラーズさんの初心者講習はとてもためになった。シャールちゃんから聞いていた内容もあるけど、かいつまんで話すとこうだ。
・ダンジョンの魔獣は倒すと死体が消えて素材のみが残る。(めっちゃ楽)
・ダンジョンは五層刻みで深くなり難易度が上がっていく。気候や地形も変わるらしい。
・魔道具入りの宝箱も見つかる。中身はランダムだが、浅い階層ではほぼ取りつくされていて宝箱狙いの冒険者はあまりいない。(つまり深い階層ではまだ手付かず?)
・五層の終わりにはボスがいてそいつを倒すと次の層に行ける。次の層へは転移陣(すごくダンジョンっぽい)で移動してボスを倒していないと転移陣に弾かれるらしい。逆に一度倒したら無条件で先に進むか、また戦うか選べる。ボスは良いドロップ素材を落とすらしい。
・たまにEX魔獣というのがうろついていて、強敵だが倒すと良い素材を落とす。
ここまでがダンジョンの知識。他にもいくつかあったけどそれはまたの機会に話そう。
で、次はラーズさんからのありがたい助言。
・ポーションは絶対に買っておけ。使わなくても仕方ない。しかし使う時は躊躇うな。
・引き際を見誤ると死ぬ。ダンジョンは法則に支配されているようでそうではない。勘と理性を研ぎ澄ませ。
・ハートは熱く、頭はクールに保て。
・仲間がいる奴は仲間を信じて絶対に見捨てるな。ダンジョンは諦めないやつを祝福する。
・助け合いの精神を持て。
・欲望に従え。夢を忘れるな。
全然大声で話していないのに聞き入ってしまった。
ラーズさんが時折冗談を交えつつ話す経験談は非常に面白く、さらにためになった。これ、本にすれば売れるんじゃないか? 周りの若い冒険者たちめちゃくちゃ感動しているし。
「今日来れてよかったぜ……」
隣の少年冒険者が感慨深げに言った。
「うん、ラーズさんの話すごかったね! 絶対すごい冒険者になって成り上がるんだ!」
少女冒険者は目をキラキラさせて息巻いている。若いっていいなー。
「ふ、二人とも。ラーズさんは慎重にって言っていたんだな。油断しちゃいけないんだな」
太っちょが冷静に指摘する。このパーティー? 彼が生命線なんじゃないか?
「分かってるよ。だけど、俺は必ず成り上がる。お前たちを絶対Aランク冒険者にしてやるからよ。それで三人で村に凱旋するんだ。パメラ、バッズ、ついて来いよ?」
「もちろんだよ! 私はタークについていくもん!」
「当たり前なんだな!」
三人はがっしと固く手を取り合って、互いの決意を確かめる。
(はっはっは。しぼーフラグ)
そう思っちゃう僕のなんて心の汚いことよ。別にいいし、亜人たちと繁るし。
「あ、ケイさん、ベステルタさん。お待ちしていました」
冒険者ギルドに着くとシャールちゃんが嬉しそうに出迎えてくれた。嬉しそうだよね? この笑顔は僕に向けてくれているんだよね? ファンです。握手してください。
あれ、何かギルド内の人が少し多い気がする。何でだろう。
「時間は大丈夫かな? あと人が多いみたいだけど何かあったの?」
「時間は問題ありませんよ。人が多いのは……ふふ、ケイさん運がいいですね。本日、初心者講習して下さる人は有名な方なんですよ? ソロでありながらEランクに到達したんですから」
へー、それってすごいのか? よくわからないけど。
「それってすごいの? ちょっとそこらへん疎くてさ」
Eランクって聞くとあまりすごそうに思えないな……。
「ああ、ケイさんはそうでしたね。失礼しました。すごいですよ。基本的に冒険者はパーティーを組みますから。それは実力を補うために、より強い魔獣を倒すためにというのはもちろんですが、一番は安全を担保するためです」
確かに。一人より二人でいた方がやれることはぐっと増える。ポーションも持てるし、怪我しても助けてもらえるもんな。
「でもその方は最後までソロを貫きました。理由は不明ですが、いずれにしろ実力が無ければできることではありません。パーティーを組んでいてもAからEの上位5ランクに入るのは難しんです。大半は亡くなるか怪我が治らず実質引退かの二択ですからね。その方は結局最後まで大きな怪我をせず、それどころか多くのパーティーの命を救ったので皆に尊敬されているんですよ!」
熱く語るシャールちゃん。早口でしゃべるもんだから唾が飛んでくる。興奮するからあとで顔に塗っておこう。やっぱり受付嬢やるくらいだし、こういう話好きなのかな?
それにしても、ちょっと嫉妬するけど、すごい人もいるもんだね。一人でダンジョンに入って、全部一人でこなすなんてよほどリスク管理ができていないと難しそうだ。だって斥候から地図作成、罠探知とか全部やるんでしょ? これは得るものが大きそうだな。よかった。
僕? 僕にはそんなことできないよ。僕は亜人がいないと何にもできないからね。身の程はわきまえているよ。わきまえているなりに、頑張るつもりだけど。
「それでは講習室にご案内しますね。まずは座学で知識をつけて頂きます」
シャールちゃんが受付を立った。
「え、ここにいなくていいの?」
受付嬢がいないとまずいんじゃ?
「……ケイさん以外、誰も来ませんから」
悲しそうにシャールちゃんは笑った。
やっべ地雷踏んだ。もー、冒険者ギルドはこの状況どうにかしろよー。こんな可愛くて健気で能力のある受付嬢がいじめみたいな状況に置かれているなんてどうかしているよ。よっしゃマジで素材を卸しまくってシャールちゃんに貢ぎまくるぞ。
すると大人しくしていたベステルタが言った。
「あ、冒険に出るの?」
そわそわした様子だ。だから初心者講習だって。まだだって。
「まだだよ。ていうか初心者講習だって言ったじゃん。これから座学だよ」
「座学って何?」
「座って学ぶんだ。講師の人から冒険に大切なことを聞くんだよ」
ベステルタはがっかりしたように溜息を吐いた。
「はあ。なんだか詰まらなそうね。それならいいわ。わたし言葉分からないし。ケイ、後で教えて」
いやまあ、確かにそうだけど。
そう言うとずかずか何処かへ行ってしまった。自由奔放すぎる。
「あっ、ベステルタさんはどちらへ?」
心配そうにシャールちゃんが聞いてくる。
「ごめん。ちょっと急用思い出したんだって。座学は僕一人でも大丈夫かな?」
「そうなんですね。後で共有するなら大丈夫ですよ」
ぎこちなく僕に笑いかける。初めて会った時の自信喪失顔も少しずつ薄れてきたよね。よかったよかった。
それで、講習室に来るとシャールちゃんが「頑張ってくださいね」と笑いかけてくれた。何か意味ありげな表情だったぞ? おいおい絶対僕に気があるわ。
「おう、来たな」
まだ人気もまばらな講習室の入ると、やけにフランクなおっちゃんに話しかけられた。せっかくシャールちゃんと脳内デートしていたのに。誰だ、講師の人か?
「あ、ラーズさん」
え、あれ、もしかして。
「へっ、お前らが心配でガラにもなく講師なんて引き受けちまったぜ。今度奢れよ?」
ニヤリと笑って肩をポンと叩いた。
講師はまさかのラーズさんだった。そう言えば急用を思い出したって言ってたっけ。ということは、そういうことか。あー、シャールちゃんの思わせぶりな笑顔はそういうことか。一杯食わされたな。
「いいんですか? 引退したはずじゃ」
「講師ぐらい、オークの群れ突っ切るより簡単だぜ。俺の知識でお前らの命が助かることになるなら安いもんだ」
なんてかっけぇ親父だ。ありがてえありがてえ。
……
「じゃあ初心者講習を始めるぞ。知っているやつもいるかもしれないが、俺はラーズだ。宜しくな」
おおー、と初心者冒険者たちが歓声をあげた。やっぱ有名なのか。昨日ギルドにいた時は誰もラーズさんに絡んでいなかったけど、気を遣っていたのかな?
「まさかあのラーズさんが講習してくれるなんてな……」
「うん、すごいよね!」
「さ、幸先がよいんだな」
近くの冒険者が小声で興奮しながら話している。まだ若い。少年少女だな。地元三人組って感じだ。微笑ましくてつい見てしまう。
「あ? なんだよおっさん。見てんじゃねーぞ。ぶっ飛ばすぞ」
リーダー格の少年が鋭い目付きで睨んできた。
可愛い顔してるな……。
さすがにむらむらはしないけど、何か最近自分の守備範囲が広くなりすぎてヤバイ。スキルの影響かな。それとも僕の性癖が開花しているのか? 性癖は爆発だ。
「お? てめー、なめてんのか?」
何も言わない僕に、少年がぐいぐいメンチ切ってくる。あ、あかん。微笑ましくて笑ってしまう。
「うわ、顔背けてるよーかっこわるー」
少女がぷくく、と笑った。年下の女の子に笑われるとか。ご褒美です。
「ふ、ふたりともやめるんだな」
太った獣人の少年? が二人を諌める。分かった。きっとこいつは良いやつだな。
「おいそこ、私語は慎めよー。そんな元気あるなら後でびしばししごいてやるからなー」
ラーズさんがこきこき指を鳴らした。
げっ、と少年が首をすくめてこっちをまた睨んできた。逆恨みなんですけど? そう言えば他の冒険者も若いのが多いな。
なんか少し学校っぽくていいな……。失われた青春、一人の下校、夕暮れ、女子の視線。うっ頭が。
「一つだけ訂正すると、僕はお兄さんだからね。勘違いしないでよね」
「は? うるせー、気持ち悪いんだよ」
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・ダンジョンは五層刻みで深くなり難易度が上がっていく。気候や地形も変わるらしい。
・魔道具入りの宝箱も見つかる。中身はランダムだが、浅い階層ではほぼ取りつくされていて宝箱狙いの冒険者はあまりいない。(つまり深い階層ではまだ手付かず?)
・五層の終わりにはボスがいてそいつを倒すと次の層に行ける。次の層へは転移陣(すごくダンジョンっぽい)で移動してボスを倒していないと転移陣に弾かれるらしい。逆に一度倒したら無条件で先に進むか、また戦うか選べる。ボスは良いドロップ素材を落とすらしい。
・たまにEX魔獣というのがうろついていて、強敵だが倒すと良い素材を落とす。
ここまでがダンジョンの知識。他にもいくつかあったけどそれはまたの機会に話そう。
で、次はラーズさんからのありがたい助言。
・ポーションは絶対に買っておけ。使わなくても仕方ない。しかし使う時は躊躇うな。
・引き際を見誤ると死ぬ。ダンジョンは法則に支配されているようでそうではない。勘と理性を研ぎ澄ませ。
・ハートは熱く、頭はクールに保て。
・仲間がいる奴は仲間を信じて絶対に見捨てるな。ダンジョンは諦めないやつを祝福する。
・助け合いの精神を持て。
・欲望に従え。夢を忘れるな。
全然大声で話していないのに聞き入ってしまった。
ラーズさんが時折冗談を交えつつ話す経験談は非常に面白く、さらにためになった。これ、本にすれば売れるんじゃないか? 周りの若い冒険者たちめちゃくちゃ感動しているし。
「今日来れてよかったぜ……」
隣の少年冒険者が感慨深げに言った。
「うん、ラーズさんの話すごかったね! 絶対すごい冒険者になって成り上がるんだ!」
少女冒険者は目をキラキラさせて息巻いている。若いっていいなー。
「ふ、二人とも。ラーズさんは慎重にって言っていたんだな。油断しちゃいけないんだな」
太っちょが冷静に指摘する。このパーティー? 彼が生命線なんじゃないか?
「分かってるよ。だけど、俺は必ず成り上がる。お前たちを絶対Aランク冒険者にしてやるからよ。それで三人で村に凱旋するんだ。パメラ、バッズ、ついて来いよ?」
「もちろんだよ! 私はタークについていくもん!」
「当たり前なんだな!」
三人はがっしと固く手を取り合って、互いの決意を確かめる。
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