絶死の森で絶滅寸前の人外お姉さんと自由な異世界繁殖生活 転移後は自分のために生きるよ~【R18版】

萩原繁殖

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知識奴隷、今後の奴隷

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「知識奴隷……って?」

「文字通り頭脳労働が専門の奴隷です。ブラタネリ商会は今後規模も拡大し、管理や運営に追われるようになるはず。シルビア殿だけでは手が足りますまい」

 確かにそうだな。護衛ばっか増やすこと考えてた。人も増えてきたし面倒そうな仕事はスラム人材に任せればいいか~と思ってたけど、いきなり最前線で戦える人材なんているわけもないか。となると即戦力が必要になってくるわけだが。

「そんな人材がいたらすぐに買い手がつきそうだし、そもそも知識ある人が奴隷に落ちることなんてあんまなさそうだけど」

「ご安心を。タネズ様も贔屓にしているマダム・ジャンゴより連絡がございまして、当方で確保しております」

 おっほ、なんというしごでき。この気遣い僕に見習わせたいよ。

「でもお高いんでしょう?」

「それはもちろん。しかし、かなり優秀な奴隷です。すぐに投資分など回収できるでしょうな」

 と、自信満々に断言する。

 アーサー氏がそこまで言い切るなんて珍しい気がする。あとラークさんが心なしかハラハラしている気がするぞ。うーん、なんかこれ裏があるのかな。流れに逆らわないほうがいいかも。

「じゃあ帰りにジャンゴのとこ行ってみるよ」

「それがよいかと」

 アーサー氏はゆっくりと頷き、ラークさんもホッとしたように笑った。ラークさん、けっこう顔に出る人っぽいけど交渉とか大丈夫なんだろうか。

………………

 とまあ、そんなこんなで商業ギルドとの話し合いは終わった。精神的には数日間くらい話し合ってた気がするけど、ぜんぜんそんなことはなく。まだ夕方でもない。おやつの時間かな。

「いんや~疲れた~あ~もう何もしたくな~い!」

 外は清々しいほど晴れ渡り空気も澄み渡っているように感じた。シルビアも同じようでギルドから出るなり、かっちりと着こなしていたスーツっぽい服を一気に着崩して大きく伸びをした。上着を脱いで下のシャツだけで伸びたもんだから、うすーく下着の色が見えている。やっぱり青か。あざす。疲れ目に優しいよ。

「でもうまくいってよかったじゃん。これから忙しくなりそうだけどさ」

「いやほんとほんと。ギルマスったらほんと容赦なくて困るわ~いたいけな乙女をさ~。威圧感すごくて途中変な汗出たよ……」

 変な汗ペロペロしたい。

「レロレロレロレロレロ」

「うわっ、何? 気持ち悪……」

「それはそうとアーサーさんが言ってた知識奴隷なんだけどさ、実際どう? 必要?」

 うーん、とシルビアは思案げに腕を組む。ちょうどええ具合に柔らかなまんじゅうが寄せられる。ちょうどええなあ。ちょうどの女や。

「そうだね、やっぱりいてくれるとありがたいよ。これから人手はいくらでも必要になるだろうし、特に管理や運営できる人間はなおさら。スラムの人たちから才能がありそうな人を起用して育てていこうと考えてたんだけど、即戦力が来てくれるならホント助かるかな」

「そっか。んじゃあせっかくの据え膳だし、購入するか~」

「ん、ありがとう。でもいいの? 知識奴隷は高いよ?」

「知識奴隷の値段ってフレイムベア何頭分?」

「あはは、さすがにそんなに高くはないから安心して」

 ならいっか。いざとなったら絶死の森にトンボ帰りして、亜人たちのご機嫌をとりつつ、フレイムベア先輩を生命ごとカツアゲさせていただく所存だったけど問題なさそうだ。

「このあと時間は? もう直接マダム・ジャンゴのお店に寄ろうと思うんだけど」

「空いてるよ。それに、その奴隷の顔も見てみたいしね」

「おっけ。じゃ、いこっか」

………………

「タネズ様、お待ちしておりました」

 マダム・ジャンゴ(彼あるいは彼女)はいつものように慇懃に出迎えてくれた。横にはあのマッチョの奴隷がおり、ジャンゴさんはさわさわとマッチョ尻を撫でていた。

(ここで私の撫でたらぶっ飛ばすからね)

 と小声でシルビアにインターセプトされる。ふむ、ここでなければよかろうなのか? 言質とりました。

「こんにちはジャンゴさん。ニステルもバステンも、うまくやってくれてるよ」

「ははは。それはよかった。ニステルが何かやらかさないか心配だったのですが、杞憂だったようですね」

 いえ、盛大にやらかしました。

「それで本題なんだけど、優秀な知識奴隷を確保したって商業ギルドから聞いたんだけど本当?」

「ええ、その件ですね。はい、事実ですよ。早速本人を連れてきましょうか」

「うん、お願い」

「承知しました。おい、連れてくるんだ」

 ジャンゴさんが合図を出すと控えていた職員が引っ込んでいった。

 その間、情報交換などをする。

「えっ、元D級の戦闘奴隷?」

「ええ。五大迷宮が一つクシャルヴァニア帝国の『オブシディアン迷宮』で活躍していた元冒険者ですね」

 あっ、迷宮ってやっぱりデイライト以外にもあるのね。そりゃそうか。でも五大って言ってたし、大小があるんだな。

「すんません、教えて欲しいんだけど五大迷宮ってなに?」

「その名の通り、大陸でもっとも知られている迷宮五つのことですよ。

 まずは我らがデイライト迷宮。
 そしてクシャルヴァニア帝国のオブシディアン迷宮。
 ゴート都市国家連合の燼灼海。
 静止海域カトルヴァン・トリスの水没霊廟。
 氷極大陸の深淵断層。

この五つです。これより小さい迷宮も多数ありますが、名を挙げるならこの五つですね」

 はぇ~。なんかすごそう。ソルレオン以外の国とかぜんぜん気にしてなかったから新鮮味がある。冒険好きのベステルタに言ったら行きたがるかもしれないな。

「んで、そこの腕利き冒険者がどうしてまた?」

「オブシディアン迷宮には『黒曜の息吹』という特有の呪いを放ってくる魔獣がおりまして、運悪くそれを食らってしまったようです。夫婦の冒険者なのですが、夫が妻を庇ったとか。この呪いは基本的に解呪不可の致死的な呪いで、通常であれば神に祈りを捧げるくらいしかやることはありません」

「ははあ、なるほど」
 
 夫ナイスだ。侠気見せたな。あっぱれだわ。

 通常であれば解呪できないんだろうが。ただ、僕のこのダークなパルスが疼く腕は呪いにめっぽう強い。おそらく解呪できるだろう。

「もしよろしければ確保いたしますがいかがしましょう?」

「うーん、そうだね。他に情報はないかな」

 ほら、なんだっけ。ルーナとマイアを買う時に中堅冒険者いたじゃん。あの時は輪を乱しそうって理由で見送ったけど、やっぱり中堅以上の冒険者ってかなり有能みたいだから確保寄りで考えたいんだよね。とはいえ今回は対面で人となりを確かめられる訳では無いから、出来る限り情報は集めておきたい。

「大した情報はありませんが、二人とも素行に問題はないようです。元々はパーティを組んでいたそうですが」

 ふーむ、パーティ組んでいたならメンバーが助けてあげなかったのかな。素行は問題ないっていうのもどこまで信用していいのか判断に困る。

「また、妻の方は夫を助けてくれるなら何でもすると言っております」

「ほほう?」

「文字通り、何でもです。上から下まで購入者の意のままに従うと。ま、当然ですな。解呪不可の呪いを解呪してもらおうとしているのですから。安すぎるくらいですが」 

 唐突な可哀想な人妻シチュに種巣棒が反応しそうになったが、理性で抑える。じゃあうなだれる夫の前でNTRプレイしてもいいってコト!? いかん抑えきれていない。

 でもまあ、それだけ覚悟決まってるなら迎え入れても大丈夫そうだな。

「確認だけど二人とも戦闘経験は問題ないんだよね?」

「もちろんです。D級冒険者ですからな。迷宮での戦闘には精通していますし、傭兵としての経験もあるようです」

 へー、冒険者で傭兵の経験あるってなんかおもろしろいな。意外とその職業間の転職は流動的なのかな。

 ……うん。

「そしたらその二人で決定で。確保してもらえる?」

「承知しました。ふふふ。今までなら廃棄するしかなかった人材が、蘇っていく様を間近で味わえるのはよきものです」

 見る人が見たらゾワッとする微笑を浮かべるジャンゴさん。この人、人材マニアの奴隷癖だからなあ。倒錯してるよ。倒錯してるのに能力あるんだからすごい。

「マダム、連れてまいりました」

 すると機を伺っていたかのように職員が声をかけてくる。

 その後ろから入ってきたのは、中性的な顔立ちで美女とも美男とも言いがたい容姿の奴隷だ。それでいて色気がないわけではない。唇をつり上げて馬鹿にするような目付きと生意気そうな……ん?

「うむ。さ、ケイ様。こちらが例の奴隷です。これほどの奴隷は、当店でも扱うのが初めてでしたので、興奮してしまいました……。ご紹介します、商業ギルド元副ギルドマスター、アルフィン・オルスフィンです」

 すると彼女は、奴隷落ちしているとは思えないほど余裕な態度でソファに座り、挑発的に足を組んで笑った。

「やあ、こんにちは。今はもうオルスフィン家からは放逐されている身だから、アルフィンと呼んでくれたまえ。特別にそう呼ぶことを、許してあげようじゃないか」
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