ギャル勇者メーシャちゃんに、まとめて全部まかせろし! 〜世界征服たくらむ邪神にガツン! と右脚叩き込みます!!〜

是呈 霊長(ぜてい たまなが)

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ギルド番長

65話 『俺ツエーならぬ、あーしツエー。は、くすぐったい気分だし~』

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「撃ち抜け!」
 ────ドゥゴン!!!
 撃ち出された砂利は、ひとつも外すことなく、木や岩などもお構いなしに、プルマルをことごとく貫いた。
 敵対反応はゼロ。メーシャの完全勝利である。
「……この技を“ゲイボルグ・序”と名付けちゃおうかな?」
 メーシャはドヤ顔で言った。
「い、今のは……?」
「……中級地魔法チョイツブ? いや、あの威力はもしかして上級地魔法ドシャツブ? でも、別の名前を言ってたし……」
 イーサンもベスも、メーシャの技を目の当たりにして困惑してしまったようだ。
「お嬢様、今のはすごかったですね!」
「今のは見てるあっしですら肝が冷えちまったぜぃ……!」
「あはっ。あーしもここまで威力出るとは思わなかったし~」
「オーバーキルってやつですね!」
「かも!」
『よくすぐに名前を思いついたな、メーシャ。俺様は名前を考え出すと時間が掛かっちまうから、だいたい3日前から考えてやっと決められるってのによ』
「まあ、あーしはその辺、いっつも考えてるかんね!」
『マジか! じゃあ。俺様も新技を今の内から考えとこっかな?』
「あ、僕もなにか考えようかな?」
「あっしも、お嬢を見習うとしようかな?」
「マネっこどもめ~」
 困惑する先輩とは裏腹に、メーシャたちは気が抜けたような感じで楽しくお喋りをしていた。
「あ、あのメーシャさん。今のは……?」
 ようやく少し落ち着いたイーサンがメーシャに尋ねた。
「ん? ああ、お疲れ様イーサン先輩。今のはね、あーしの新技だよ」
 メーシャは楽しそうに教える。
「新技? ……地魔法のように見えたが、何か他の魔法も組み合わせたものなのかい?」
「とりま砂利と、衝撃波をまぜまぜして、あーしのユニークスキル的なやつでロックオンして、ドゥゴン! って出したわけ。名前はね『ゲイボルグ・序』って言うの。カッケーでしょ?」
「……よくわからないが、メーシャさんがすごいってことだけは理解したよ」
 イーサンは乾いた笑いをする。
「あなた『やる時はやる』って言ってたけど、やり過ぎじゃない? ま、まあメーシャさんのお陰で無事に済んだんだけど……」
 ベスが周りを見ながらメーシャに言った。
 周りは穴だらけになった木や岩、それにプルゼリーやプル結晶などの素材が、拾うのも面倒なほどたくさん散乱している。
「ごめんね。隠してたわけじゃないんだけど、勇者してんだよね。だから、何かと戦うことが多くてさ、それで、ね」
 メーシャは少し申し訳なさそうに言った。
 良い所を全部持っていってしまって、先輩の立つ瀬が無いと思ったのだ。
「勇者……。君がか……?」
 イーサンはまだ受け入れがたいようで、呆けた顔をしている。
「イーサン、本当かも! 最近、メーシャってヒトを、国が正式に勇者と認めたっていうニュース見たの。それでこの子の名前、メーシャでしょ? それに、噂でトゥルケーゼに来ているって聞いたわ」
「本当か……!?」
「うん。それに、あの強さはじゃないでしょ? マグレにしてもあたしたちより強いのは確かね……」
「確かに……」
 ベスとイーサンは、ようやくメーシャが勇者だと信じてくれたようだ。
「えっと、クエストもクリアしたし、帰ろっか……」
 メーシャは一応先輩の顔色を窺いながら言った。
「ああ。じゃあ、素材を……って無くなってる?!」
 イーサンが目を疑った。
 そう、先程までこれでもかというくらい散乱していたプルマルの素材が、いつの間にかきれいさっぱり無くなっていたのだ。
「あ、それならお嬢様が回収済みです」
 ヒデヨシがメーシャの代りに教えた。
「いつの間に?」
「それもあーしの能力で、『ズボボ~』ってやっちゃったし~」
 メーシャは得意げにピースをする。
「掃除機みたいで面白かったですよ」
「ま、あっしらの想像を超えるのがお嬢の良い所だよなぁ」
「勇者とはが違うものなんだな……」
「なんだか、もう驚くのに疲れちゃったわ。帰りましょ」
 ベスは疲れた表情をしながら、気だるげに踵を返す。
「そうだね。他にする事もないし」
「は~い」
 メーシャは元気よく返事をしてベスとイーサンについて行った。
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