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前進した先の敵
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休息の時が終わり、再び分身達が一斉に襲い掛かってくる。自分も分身達と再び戦い始めたわけだが……数分ほど戦って、ひとつわかった事がある。
(分身の攻撃が、先ほどまでよりも重くなっている──気のせいじゃない、極端に上がった訳じゃないが、こうして分かるぐらいには重さが増している。なるほど……後半になればなるほど、分身達が強くなっていくと理解しなければならないというメッセージか)
分身の数が減った分、一体一体に振り分けられる魔力と力が増した、そう言う事なのかもしれない。そうすると、最後の三千体+αの戦いはそうとう熾烈なものとなることが予想できる。だが、今は目の前の相手だな。攻撃が重くなったとはいえ、盾による受け流し、回避等で十分対処できる。近接攻撃は、だが。
(近接よりも、飛んでくる矢とか魔法の方が厳しいな。密度がそう落ちたわけでもないのに、一発の威力が明確に増している。一撃良いのを貰って動きを止められたら一気にやられるのは一切変わりがないと言う事だからな)
それに、相手はまだ一万以上の分身が残っているのだ。四千体減ったところで、全体からしてみれば大したことはないと言う事なのだろう。これが実際の戦場で、分身じゃなかったら一人で四千体を薙ぎ払った化け物相手に兵士はよっぽど統率が取れていない限りは逃げ出すだろうな……それに、二十五%の損失って……現実の兵士の運用論に当てはめると全滅に限りなく近い。
全滅というと、全ての兵士に上官を含む全員が死亡した事を指すと思われがちだが、実際は全体の三割を失う事を全滅と表記する様だ。三割が居なくなるとその部隊は部隊運用という観点から使い物にならなくなると言い、補充人員を貰うか小さな部隊に編成しなおす必要があるのだという。じゃあ、それ以上やられた場合は何というのかという疑問には、五割喪失で壊滅。そして本当に完全に全員が力尽きた状態を殲滅と表記するそうだ。
(が、そんな論理はこの分身達には関係なしだよな。何せ分身でしかないし、本体は後ろでこちらを面白そうに見ているんだから)
戦いながら頭に浮かんできてしまったそんな事を何とか隅に追いやって再び集中。こんなことを延々と考えながら戦える相手じゃないのに、なんでこう時々脳みそってどうでもいい記憶とか知識を思い出させるかね? 過去の嫌な記憶ばっかるフラッシュバックさせないで欲しいと切に願うのだが、一向に叶えられる気配はない。
そこからは、ひたすら集中して確実に分身の数を減らす。だが、やはりちょこちょこと違いは浮き彫りになってくる。分身自体の体力か防御力のどちらか、もしくは両方が増えた様で休息前なら倒せている一撃を入れても倒せないのだ。これにより討伐速度が落ちてきている。更に、《烈風震脚》の吹き飛ばし能力に耐える個体が現れ始めた。
全く吹き飛ばないと言う訳ではないのだが、吹き飛ばせる距離を半減させてくる分身がいる。数体程度ではあるが、吹き飛ばせばポーションを安定して飲めるという状況ではなくなった。なので、吹き飛ばしがあまり通じなかった連中の攻撃を回避しつつ、飲むという形を取るほかない。
(難易度は確実に上昇している、か。この様子だと、最後には《烈風震脚》の吹き飛ばしが全く通じなくなってもおかしくないな。それでも今は十分に通じるのだからそれでいい。通じなくなるまでは遠慮なく使わせてもらう。流石に乱戦中にノーモーションでポーション飲むとかは、この世界じゃ絶対無理だ)
乱戦中でも問題なくアイテムを使える世界の主人公たちって、実はすげえことをやってたんだなあと今更ながらに痛感する。その能力があれば、もっと戦いを有利に進められるのに、と。まあ中にはアイテムを使うとブチ切れて、とんでもない攻撃でこちらを全力で殺しに来るとんでもないお方もいるから、全てが全てそれで解決するわけではないが。
それでも着実に分身の数を減らし続けていると分身達が一斉に引いた。これは、あれだな? また分身を四千体倒す事に成功したらしい。その証拠に、分身の中から一体が進み出てきた。今度の分身の獲物は……槍、か。
「お見事です、たった一人でこれほどまで戦える方はそうはいません。私が出てきた理由は、もうお分かりですね?」「ええ、四千体を倒した時に出てこられた分身の型と同じく一対一での戦いを行うと言う事ですよね」
問いかけに対する自分の答えに、頷く分身。だが、ずいぶんと口調が違うな。もしかするとこの特に強い分身は四天王っぽいポジションで、明確な性格付けがあるのかもしれない。無論、これは勝手な推測に過ぎないのだけれども。
「それでは、戦いましょうか。私に勝てれば、またしばしの休息と心身への治癒が行われますので……全力でお相手をお願いします」「分かりました、それでは始めましょうか」
武器を構えてお互い見合うが──すぐに分かった。この分身、強い。切り込むべき場所が見つけられない……どこから攻めかかっても、槍による一突きで体を射抜かれるイメージしか沸いてこない。ならば、弓矢による遠距離戦に徹するべきか……? そんな甘い行動を許してくれるとは思えないんだよね。
「来ないのですか?」「それは、お互い様では?」
にらみ合っていると、そんな言葉を投げかけられたのでこちらも投げ返した。向こうは向こうで、どうやら攻めあぐねている様子。攻撃ってのはどうしても大なり小なり隙が生まれる行動だからね。相手に攻撃させて、その隙をつくという行動にもっていきたいんだろう。特に槍はそのリーチで素早く僅かな隙に差し込める……それを、狙っているんだろう。
とはいえ、こうして見合っていても仕方がないのは事実なんだよなぁ……なので、槍がぎりぎり届かないであろう距離で牽制をすることにした。一歩踏み込み、レガリオンをスネークモードにしてから……斬りかかる。当然反撃とばかりに伸びてくる分身が振るう槍の穂先。が、こちらの見切りは正しかったようであと一歩届かない。
こちらの攻撃も当てるつもりはなかったので、かすりもしなかったが……この一合だけで色々と分かった。射程の見立てにずれはない。槍に何か仕込みがあれば別だが……見た所そう言った仕込みはない。そして踏み込みの速さは驚異的と言っていいほどに早い。師匠達から受けた修練が無ければ、穂先が見えなかっただろう。
そして、威力も十分ありそうだ。大雑把に計算したが、あの突きをもろに貰えば一撃で体力の半分以上を持っていかれかねない。無論鎧やマントの特殊能力が発動すればもっと大きく軽減されるだろうが、それは頼りにしすぎるのは論外。なので計算にはそれらを含めていない。
(心臓や頭部への直撃は何としてでも避けないと。そしてあの突きの速さからして、うかつに間合いに踏み込めば串刺しにされることは間違いない。ならばやはり牽制の差し合いから始めて相手の焦りを誘い、そこに反撃の一撃を入れるしかないな。盾の仕込みを使うのもありだが……攻撃の発生速度は相手の方が早いと考えた上で使わないとだめだな。間合いの外に確実に居るという時のみ、盾の仕込みは使うべきだ)
盾に隠してあるアンカーを撃って頭部に食らいつかせ、至近距離から風の弾丸をぶち込んでもらえれば十分なダメージを稼げるだろうが……流石にこの分身が振るう槍の突き速度には劣る。使うのは最高のタイミングでないといけない、暗器とか隠し武器という物はえてしてそういうものだ。
お互い見合ったまま、時々牽制攻撃を行うが……向こうも自分と同じ考えに至ったらしい。攻撃はしてくるが、大ぶりな物は一度もない。完全な我慢比べである……かといってこちらが射撃攻撃の為に間合いを取ろうとすると、一気に間合いを詰めて槍の間合いを徹底的に持してくる。あと一歩踏み出せば届くという間合いだ。
まーとにかくやりずらい。かといってまだ踏み込めるほどの隙を見つけている訳でもない。仕方がないので、とにかく相手の突き攻撃をぎりぎりで見る事で目を慣らす事を最優先にした。とにかく牽制の攻撃──無論、今度は当てる気満々ではあるが──を積極的に振るい、相手の突きを誘ってぎりぎりで避ける。これを繰り返して突きの速さを少しでも見る。
無論向こうもこっちの動きを見る事になってしまうし、本気も出さないだろうがそれでもやる意味はある。更に膠着状態に陥ってしまうと動かすのが大変になってしまうし、少しでも場を動かしていかないとどっちも動けなくなってそのまま見つめ合う二人は石になるまで動きませんでしたとさ、なんてオチがつく童話のような状況になってしまいかねない。
(ましてや、あの分身を越えてやっと半分。まだあと半分ある以上、あまり時間を掛けたくないんだよね……ここはやっぱり、自分が何とか仕掛けて硬直しないようにしないとだめだよな。何とかして一撃を入れるチャンスをむしり取らないと)
さて、とにかく動いて状況を動かそう。向こうが最終的に焦れて、大ぶりの一撃を繰り出したくなる形を何とかして作るんだ。
****
アニメ化に関するお祝いのメッセージを多数いただきましたこと、ここで感謝を申し上げます。
皆さまが楽しめる作品にするべく、自分にできる部分はしっかりと励みます。
(分身の攻撃が、先ほどまでよりも重くなっている──気のせいじゃない、極端に上がった訳じゃないが、こうして分かるぐらいには重さが増している。なるほど……後半になればなるほど、分身達が強くなっていくと理解しなければならないというメッセージか)
分身の数が減った分、一体一体に振り分けられる魔力と力が増した、そう言う事なのかもしれない。そうすると、最後の三千体+αの戦いはそうとう熾烈なものとなることが予想できる。だが、今は目の前の相手だな。攻撃が重くなったとはいえ、盾による受け流し、回避等で十分対処できる。近接攻撃は、だが。
(近接よりも、飛んでくる矢とか魔法の方が厳しいな。密度がそう落ちたわけでもないのに、一発の威力が明確に増している。一撃良いのを貰って動きを止められたら一気にやられるのは一切変わりがないと言う事だからな)
それに、相手はまだ一万以上の分身が残っているのだ。四千体減ったところで、全体からしてみれば大したことはないと言う事なのだろう。これが実際の戦場で、分身じゃなかったら一人で四千体を薙ぎ払った化け物相手に兵士はよっぽど統率が取れていない限りは逃げ出すだろうな……それに、二十五%の損失って……現実の兵士の運用論に当てはめると全滅に限りなく近い。
全滅というと、全ての兵士に上官を含む全員が死亡した事を指すと思われがちだが、実際は全体の三割を失う事を全滅と表記する様だ。三割が居なくなるとその部隊は部隊運用という観点から使い物にならなくなると言い、補充人員を貰うか小さな部隊に編成しなおす必要があるのだという。じゃあ、それ以上やられた場合は何というのかという疑問には、五割喪失で壊滅。そして本当に完全に全員が力尽きた状態を殲滅と表記するそうだ。
(が、そんな論理はこの分身達には関係なしだよな。何せ分身でしかないし、本体は後ろでこちらを面白そうに見ているんだから)
戦いながら頭に浮かんできてしまったそんな事を何とか隅に追いやって再び集中。こんなことを延々と考えながら戦える相手じゃないのに、なんでこう時々脳みそってどうでもいい記憶とか知識を思い出させるかね? 過去の嫌な記憶ばっかるフラッシュバックさせないで欲しいと切に願うのだが、一向に叶えられる気配はない。
そこからは、ひたすら集中して確実に分身の数を減らす。だが、やはりちょこちょこと違いは浮き彫りになってくる。分身自体の体力か防御力のどちらか、もしくは両方が増えた様で休息前なら倒せている一撃を入れても倒せないのだ。これにより討伐速度が落ちてきている。更に、《烈風震脚》の吹き飛ばし能力に耐える個体が現れ始めた。
全く吹き飛ばないと言う訳ではないのだが、吹き飛ばせる距離を半減させてくる分身がいる。数体程度ではあるが、吹き飛ばせばポーションを安定して飲めるという状況ではなくなった。なので、吹き飛ばしがあまり通じなかった連中の攻撃を回避しつつ、飲むという形を取るほかない。
(難易度は確実に上昇している、か。この様子だと、最後には《烈風震脚》の吹き飛ばしが全く通じなくなってもおかしくないな。それでも今は十分に通じるのだからそれでいい。通じなくなるまでは遠慮なく使わせてもらう。流石に乱戦中にノーモーションでポーション飲むとかは、この世界じゃ絶対無理だ)
乱戦中でも問題なくアイテムを使える世界の主人公たちって、実はすげえことをやってたんだなあと今更ながらに痛感する。その能力があれば、もっと戦いを有利に進められるのに、と。まあ中にはアイテムを使うとブチ切れて、とんでもない攻撃でこちらを全力で殺しに来るとんでもないお方もいるから、全てが全てそれで解決するわけではないが。
それでも着実に分身の数を減らし続けていると分身達が一斉に引いた。これは、あれだな? また分身を四千体倒す事に成功したらしい。その証拠に、分身の中から一体が進み出てきた。今度の分身の獲物は……槍、か。
「お見事です、たった一人でこれほどまで戦える方はそうはいません。私が出てきた理由は、もうお分かりですね?」「ええ、四千体を倒した時に出てこられた分身の型と同じく一対一での戦いを行うと言う事ですよね」
問いかけに対する自分の答えに、頷く分身。だが、ずいぶんと口調が違うな。もしかするとこの特に強い分身は四天王っぽいポジションで、明確な性格付けがあるのかもしれない。無論、これは勝手な推測に過ぎないのだけれども。
「それでは、戦いましょうか。私に勝てれば、またしばしの休息と心身への治癒が行われますので……全力でお相手をお願いします」「分かりました、それでは始めましょうか」
武器を構えてお互い見合うが──すぐに分かった。この分身、強い。切り込むべき場所が見つけられない……どこから攻めかかっても、槍による一突きで体を射抜かれるイメージしか沸いてこない。ならば、弓矢による遠距離戦に徹するべきか……? そんな甘い行動を許してくれるとは思えないんだよね。
「来ないのですか?」「それは、お互い様では?」
にらみ合っていると、そんな言葉を投げかけられたのでこちらも投げ返した。向こうは向こうで、どうやら攻めあぐねている様子。攻撃ってのはどうしても大なり小なり隙が生まれる行動だからね。相手に攻撃させて、その隙をつくという行動にもっていきたいんだろう。特に槍はそのリーチで素早く僅かな隙に差し込める……それを、狙っているんだろう。
とはいえ、こうして見合っていても仕方がないのは事実なんだよなぁ……なので、槍がぎりぎり届かないであろう距離で牽制をすることにした。一歩踏み込み、レガリオンをスネークモードにしてから……斬りかかる。当然反撃とばかりに伸びてくる分身が振るう槍の穂先。が、こちらの見切りは正しかったようであと一歩届かない。
こちらの攻撃も当てるつもりはなかったので、かすりもしなかったが……この一合だけで色々と分かった。射程の見立てにずれはない。槍に何か仕込みがあれば別だが……見た所そう言った仕込みはない。そして踏み込みの速さは驚異的と言っていいほどに早い。師匠達から受けた修練が無ければ、穂先が見えなかっただろう。
そして、威力も十分ありそうだ。大雑把に計算したが、あの突きをもろに貰えば一撃で体力の半分以上を持っていかれかねない。無論鎧やマントの特殊能力が発動すればもっと大きく軽減されるだろうが、それは頼りにしすぎるのは論外。なので計算にはそれらを含めていない。
(心臓や頭部への直撃は何としてでも避けないと。そしてあの突きの速さからして、うかつに間合いに踏み込めば串刺しにされることは間違いない。ならばやはり牽制の差し合いから始めて相手の焦りを誘い、そこに反撃の一撃を入れるしかないな。盾の仕込みを使うのもありだが……攻撃の発生速度は相手の方が早いと考えた上で使わないとだめだな。間合いの外に確実に居るという時のみ、盾の仕込みは使うべきだ)
盾に隠してあるアンカーを撃って頭部に食らいつかせ、至近距離から風の弾丸をぶち込んでもらえれば十分なダメージを稼げるだろうが……流石にこの分身が振るう槍の突き速度には劣る。使うのは最高のタイミングでないといけない、暗器とか隠し武器という物はえてしてそういうものだ。
お互い見合ったまま、時々牽制攻撃を行うが……向こうも自分と同じ考えに至ったらしい。攻撃はしてくるが、大ぶりな物は一度もない。完全な我慢比べである……かといってこちらが射撃攻撃の為に間合いを取ろうとすると、一気に間合いを詰めて槍の間合いを徹底的に持してくる。あと一歩踏み出せば届くという間合いだ。
まーとにかくやりずらい。かといってまだ踏み込めるほどの隙を見つけている訳でもない。仕方がないので、とにかく相手の突き攻撃をぎりぎりで見る事で目を慣らす事を最優先にした。とにかく牽制の攻撃──無論、今度は当てる気満々ではあるが──を積極的に振るい、相手の突きを誘ってぎりぎりで避ける。これを繰り返して突きの速さを少しでも見る。
無論向こうもこっちの動きを見る事になってしまうし、本気も出さないだろうがそれでもやる意味はある。更に膠着状態に陥ってしまうと動かすのが大変になってしまうし、少しでも場を動かしていかないとどっちも動けなくなってそのまま見つめ合う二人は石になるまで動きませんでしたとさ、なんてオチがつく童話のような状況になってしまいかねない。
(ましてや、あの分身を越えてやっと半分。まだあと半分ある以上、あまり時間を掛けたくないんだよね……ここはやっぱり、自分が何とか仕掛けて硬直しないようにしないとだめだよな。何とかして一撃を入れるチャンスをむしり取らないと)
さて、とにかく動いて状況を動かそう。向こうが最終的に焦れて、大ぶりの一撃を繰り出したくなる形を何とかして作るんだ。
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