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魔法勝負
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二人の魔法使いの戦いは、お互いに威力は低いが連射が効く魔法の応酬から始まった。ミリーも相手も三つの属性魔法を入り乱れての魔法戦は非常に派手。二人の間にはさまざまな色の爆発が次々と発生し、僅かに遅れて轟音が幾多にも耳に届く。まずは互角といった感じだが──
(両者ともにあくまでこれは挨拶代わりといった感じか? お互いに涼しい顔をしているし、ここでの打ち合いの精度から相手に実力を測り合っているという感じがしてくるな)
この感覚は正しかったようで、両者共に魔法の威力と連射速度を上げて来た。その様相は殴り合いをやっているかのように見えてくる。魔法一つ一つが拳であり、それを相手の拳とぶつけ合う、そんなシーンが幻視できるぐらいの勢いと迫力だ。が、こうなってもお互いに引くことは無くいまだ五分。
「いいね、たいていはこのレベルになると粗が出てくるものなんだが、貴女はそうじゃないようだ。魔法使いとしてしっかりと鍛えてきた人なんだと良く分かる」「ありがとうございます~、しかしそれは貴方も同じですね~。連射速度を上げても、淀みがないですよ~」
この轟音が響き渡っているのに、魔法使い二人の声だけはよく聞こえる。そういう魔法が存在するのかもしれない……お互いの魔法の腕を互いに認め合ったという事になるんだろう。つまり、今までは完全様子見であってここからが本番という事に他ならない。
飛び交う魔法が、様々な軌道を描き始めた。まっすぐ相手に向かう物だけではなく、弧を描くものや相手の後ろに回り込んでから飛ぶものなど。しかしそんな変化球的な魔法が混じり始めてもなお、二人の魔法使いは軽く踊るような動きを見せながら互いの魔法を互いに相殺していく。直撃弾はともにゼロ。
まるで歌劇のワンシーンを見ているかのようだ。しかしこれは真剣勝負の真っ最中。一撃でも明確なクリーンヒットが生まれれば、そこから一気に相手を圧殺するショーに早変わりするだろう。なのに、二人とも笑みを浮かべている。強い相手と高レベルの魔法戦ができるのが楽しくて仕方がないと言わんばかりだ。
時には杖を回し、時には挑発するかのような動きを入り乱れさせつつ、二人の間には魔法の爆発と轟音が入り乱れる。お互いがお互いの魔法で押しつぶさんとするべく、一瞬の隙を見つけようとあの手この手の心理戦を交えながら魔法が飛び交っている。均衡はどちらが破るのか、まだ先が見えないなと思っていたが状況が一転した。二人ともほぼ同時に魔法を撃つのをやめたのだ。
「これじゃ終わらないな。時間だけが過ぎて完全に引き分けになってしまうだけだ」「でしょうね~、魔法の練度は同じぐらいでしょう~。魔法の打ち合い勝負ではまさに千日手、と言った所でしょうか~」
お互いに間合いを保っての魔法勝負では決着が付かないと言い出したのだ。二人共に力量を見定めたゆえの発言だろうから、事実なのだろう。じゃあ如何するのかと見守っていると、二人がともに動く。ミリーは先に見せた自分の武器を模した魔法を発動し、相手は杖の先から炎のそった刃を生成して構える。
(あれは薙刀の構えか? つまりここからは魔法で作った武器による近接戦をメインにするって事になるのか)
薙刀は今でも習い事や試合などがあるが──薙刀は女性が使う武器という認識は自分にはない。そもそも薙刀は僧兵を始めとした連中がよく使っていたし、女性の武器と言うか収める習い事となったのは江戸時代だったか? 時代劇で女性が薙刀を振り回すシーンがあるのはその影響なのかも知れない。
だが、薙刀は非常に強い武器だ。リーチもそうだが、斬るも薙ぎ払うこともできるだけでなく、刃とは逆側の石突を用いた連携も多数存在する。そして相手を崩してからの上段から来る勢いが乗った刃の一撃は相手を真っ二つに切り裂くには十分すぎる威力を持っている。槍とはまた違った強みと攻撃力を持つのが薙刀と言う武器。
(わざわざ薙刀を模した武器を魔法で作るぐらいだ、きっちりとした薙刀の動きをできるという自信があるはず。これは厄介な相手だぞ)
ミリーもそれを理解しているのか、迂闊に飛び込まない。一方で相手の魔法使いも薙刀にした杖を薙刀の構えで持ち、ミリーを常に視線と刃の先でけん制する。が、そのまま時間が過ぎていくだけは両者ともに望んでいない訳で──まずはミリーが間合いを詰める。そしてレガリオンを模した刃を伸ばして攻撃を仕掛ける。
これに対して相手は薙刀を一閃し、伸びてきた刃をあっさりと打ち払った。そこから昆田はこちらの番とでもいうべく、一歩踏み込んでからの石突きによる鋭い突きをミリーへと見舞う。が、ミリーはこれをするりと躱して後ろに下がる。下がったミリーはすぐさま間合いを詰めるべく足に力を籠めるが──そこで前に出ずに留まった。なぜならば。
「なるほど、引っかからない、と」「殺気が漏れていましたからね~」
相手の薙刀による上段攻撃がミリーの前に振り下ろされたからだ。もしミリーが前に出ていたら間違いなくバッサリとやられて大ダメージどころか即死してもおかしくない。それをミリーは殺気を感じ取って前に出るのをこらえたのだろう。これはゲームの経験と言うより、中身の──六英雄の経験から来る危険回避能力のように思える。
先ほどの一撃で大ダメージを確実に取るつもりだったのだろう、相手の魔法使いの表情が初めて明確に歪んだ。直撃はしなくても、体のどこかに当てて纏まったダメージをとれると踏んで振るった一撃をミリーは持っていた危険察知能力で回避して見せた。これは相手にとって誤算であると表情から伝わってくる。
遠距離戦だけでなく、近距離戦においても大きな差は無い様だ。ミリーは先の試合で見せている動きを相手に知られていたが、今ミリーは相手の動きと考えを知った。だからこそ、勝敗を分けるのは相手に知られていない一手。それを持っているかどうかで決まるだろう、もしくは自分、相手側の乱入でも勝敗は動くか。
だが、向こうは乱入する様子を見せていない。下手な乱入はかえって邪魔になるという認識なのだろう。今はまだ五分、明確な不利はない。ならば余計な茶々を入れて集中を乱すべきではないと言うのはこちらも向こうも同じか。それに下手に乱入したら相手の乱入を招き、逆にピンチを招く危険性もある、だからこそ動かないのだろう。自分も同じ理由で乱入していない。
再び少し距離を置いてのにらみ合い──から、今度は魔法を交えての近距離戦へと戦いは移行した。即座に発動する魔法を撃ち、それをけん制として相手を動かして距離を詰めて切りかかる。もしくは意図的に相手に見える形で魔法の球を滞空させ、自分が突っ込んだ後に時間差で発射するなどのやり方が見られる。
更には上空に魔法を撃ちだし手から相手に向かって急降下させて爆発を引き起こすといったミサイルのような弾道も混じる。まるで高速で動くメカ物の戦いのような形になったな? 魔法をミサイルとか方法支援機の射撃だとか、自立兵器などに追いかえればまんまメカ物のバトルそのものになってしまう。
(魔法の柔軟性ってすごいな)
かなりの高レベル魔法なのだろうな、少なくとも自分の知識内にある魔法ではここまでの柔軟性の高さを持つ物はない。もしくは魔法ではなく、そういう風に魔法を扱えるようになるスキルがあるのかもしれない。ただ、どっちにしろ自分の知識内には情報が存在しない。
だが、そんな戦いに移行してなおお互いの攻撃が相手に届いていない。命中しそうになったことは両者ともにあるのだがその時はしっかりと魔法のシールドを展開して身を守り、その後はすぐさまその場から移動して追撃を回避している。だが、命中『しそう』になっている点が重要だ。お互いに後一手詰められれば命中させれるし、命中させて相手の体制を崩したら──
(お互い、ここが活路を開く場所だと認識しているはずだ。だからこそ、ここからが大事だ。ミリーだけじゃなく自分も、な)
いつでも乱入して矢を相手に向かって打てるようにイメージを高めながら準備をしておく。むろん、向こうにばれないようにイメージだけに留めて体そのものは一切動かしていないが。おそらく向こうも似た思考を持ち始めている可能性は非常に高い。ここまで生き残っているギルドだ、勝負勘が鈍いなどありえない。
後はミリーと対戦相手次第、どちらが相手に魔法を当てられるか──そこからこの勝負は一気に動く。一瞬でも目を離すわけにはいかない。
*****
来週原稿を送ります、という担当様からの連絡が入りました。
ですので申し訳ありませんが、校了までそちらに集中します。
(両者ともにあくまでこれは挨拶代わりといった感じか? お互いに涼しい顔をしているし、ここでの打ち合いの精度から相手に実力を測り合っているという感じがしてくるな)
この感覚は正しかったようで、両者共に魔法の威力と連射速度を上げて来た。その様相は殴り合いをやっているかのように見えてくる。魔法一つ一つが拳であり、それを相手の拳とぶつけ合う、そんなシーンが幻視できるぐらいの勢いと迫力だ。が、こうなってもお互いに引くことは無くいまだ五分。
「いいね、たいていはこのレベルになると粗が出てくるものなんだが、貴女はそうじゃないようだ。魔法使いとしてしっかりと鍛えてきた人なんだと良く分かる」「ありがとうございます~、しかしそれは貴方も同じですね~。連射速度を上げても、淀みがないですよ~」
この轟音が響き渡っているのに、魔法使い二人の声だけはよく聞こえる。そういう魔法が存在するのかもしれない……お互いの魔法の腕を互いに認め合ったという事になるんだろう。つまり、今までは完全様子見であってここからが本番という事に他ならない。
飛び交う魔法が、様々な軌道を描き始めた。まっすぐ相手に向かう物だけではなく、弧を描くものや相手の後ろに回り込んでから飛ぶものなど。しかしそんな変化球的な魔法が混じり始めてもなお、二人の魔法使いは軽く踊るような動きを見せながら互いの魔法を互いに相殺していく。直撃弾はともにゼロ。
まるで歌劇のワンシーンを見ているかのようだ。しかしこれは真剣勝負の真っ最中。一撃でも明確なクリーンヒットが生まれれば、そこから一気に相手を圧殺するショーに早変わりするだろう。なのに、二人とも笑みを浮かべている。強い相手と高レベルの魔法戦ができるのが楽しくて仕方がないと言わんばかりだ。
時には杖を回し、時には挑発するかのような動きを入り乱れさせつつ、二人の間には魔法の爆発と轟音が入り乱れる。お互いがお互いの魔法で押しつぶさんとするべく、一瞬の隙を見つけようとあの手この手の心理戦を交えながら魔法が飛び交っている。均衡はどちらが破るのか、まだ先が見えないなと思っていたが状況が一転した。二人ともほぼ同時に魔法を撃つのをやめたのだ。
「これじゃ終わらないな。時間だけが過ぎて完全に引き分けになってしまうだけだ」「でしょうね~、魔法の練度は同じぐらいでしょう~。魔法の打ち合い勝負ではまさに千日手、と言った所でしょうか~」
お互いに間合いを保っての魔法勝負では決着が付かないと言い出したのだ。二人共に力量を見定めたゆえの発言だろうから、事実なのだろう。じゃあ如何するのかと見守っていると、二人がともに動く。ミリーは先に見せた自分の武器を模した魔法を発動し、相手は杖の先から炎のそった刃を生成して構える。
(あれは薙刀の構えか? つまりここからは魔法で作った武器による近接戦をメインにするって事になるのか)
薙刀は今でも習い事や試合などがあるが──薙刀は女性が使う武器という認識は自分にはない。そもそも薙刀は僧兵を始めとした連中がよく使っていたし、女性の武器と言うか収める習い事となったのは江戸時代だったか? 時代劇で女性が薙刀を振り回すシーンがあるのはその影響なのかも知れない。
だが、薙刀は非常に強い武器だ。リーチもそうだが、斬るも薙ぎ払うこともできるだけでなく、刃とは逆側の石突を用いた連携も多数存在する。そして相手を崩してからの上段から来る勢いが乗った刃の一撃は相手を真っ二つに切り裂くには十分すぎる威力を持っている。槍とはまた違った強みと攻撃力を持つのが薙刀と言う武器。
(わざわざ薙刀を模した武器を魔法で作るぐらいだ、きっちりとした薙刀の動きをできるという自信があるはず。これは厄介な相手だぞ)
ミリーもそれを理解しているのか、迂闊に飛び込まない。一方で相手の魔法使いも薙刀にした杖を薙刀の構えで持ち、ミリーを常に視線と刃の先でけん制する。が、そのまま時間が過ぎていくだけは両者ともに望んでいない訳で──まずはミリーが間合いを詰める。そしてレガリオンを模した刃を伸ばして攻撃を仕掛ける。
これに対して相手は薙刀を一閃し、伸びてきた刃をあっさりと打ち払った。そこから昆田はこちらの番とでもいうべく、一歩踏み込んでからの石突きによる鋭い突きをミリーへと見舞う。が、ミリーはこれをするりと躱して後ろに下がる。下がったミリーはすぐさま間合いを詰めるべく足に力を籠めるが──そこで前に出ずに留まった。なぜならば。
「なるほど、引っかからない、と」「殺気が漏れていましたからね~」
相手の薙刀による上段攻撃がミリーの前に振り下ろされたからだ。もしミリーが前に出ていたら間違いなくバッサリとやられて大ダメージどころか即死してもおかしくない。それをミリーは殺気を感じ取って前に出るのをこらえたのだろう。これはゲームの経験と言うより、中身の──六英雄の経験から来る危険回避能力のように思える。
先ほどの一撃で大ダメージを確実に取るつもりだったのだろう、相手の魔法使いの表情が初めて明確に歪んだ。直撃はしなくても、体のどこかに当てて纏まったダメージをとれると踏んで振るった一撃をミリーは持っていた危険察知能力で回避して見せた。これは相手にとって誤算であると表情から伝わってくる。
遠距離戦だけでなく、近距離戦においても大きな差は無い様だ。ミリーは先の試合で見せている動きを相手に知られていたが、今ミリーは相手の動きと考えを知った。だからこそ、勝敗を分けるのは相手に知られていない一手。それを持っているかどうかで決まるだろう、もしくは自分、相手側の乱入でも勝敗は動くか。
だが、向こうは乱入する様子を見せていない。下手な乱入はかえって邪魔になるという認識なのだろう。今はまだ五分、明確な不利はない。ならば余計な茶々を入れて集中を乱すべきではないと言うのはこちらも向こうも同じか。それに下手に乱入したら相手の乱入を招き、逆にピンチを招く危険性もある、だからこそ動かないのだろう。自分も同じ理由で乱入していない。
再び少し距離を置いてのにらみ合い──から、今度は魔法を交えての近距離戦へと戦いは移行した。即座に発動する魔法を撃ち、それをけん制として相手を動かして距離を詰めて切りかかる。もしくは意図的に相手に見える形で魔法の球を滞空させ、自分が突っ込んだ後に時間差で発射するなどのやり方が見られる。
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(魔法の柔軟性ってすごいな)
かなりの高レベル魔法なのだろうな、少なくとも自分の知識内にある魔法ではここまでの柔軟性の高さを持つ物はない。もしくは魔法ではなく、そういう風に魔法を扱えるようになるスキルがあるのかもしれない。ただ、どっちにしろ自分の知識内には情報が存在しない。
だが、そんな戦いに移行してなおお互いの攻撃が相手に届いていない。命中しそうになったことは両者ともにあるのだがその時はしっかりと魔法のシールドを展開して身を守り、その後はすぐさまその場から移動して追撃を回避している。だが、命中『しそう』になっている点が重要だ。お互いに後一手詰められれば命中させれるし、命中させて相手の体制を崩したら──
(お互い、ここが活路を開く場所だと認識しているはずだ。だからこそ、ここからが大事だ。ミリーだけじゃなく自分も、な)
いつでも乱入して矢を相手に向かって打てるようにイメージを高めながら準備をしておく。むろん、向こうにばれないようにイメージだけに留めて体そのものは一切動かしていないが。おそらく向こうも似た思考を持ち始めている可能性は非常に高い。ここまで生き残っているギルドだ、勝負勘が鈍いなどありえない。
後はミリーと対戦相手次第、どちらが相手に魔法を当てられるか──そこからこの勝負は一気に動く。一瞬でも目を離すわけにはいかない。
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