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下手な援護はかえって邪魔
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ミリーと相手の魔法勝負は苛烈さが増す一方だ。もはや魔法の弾を盾にしながら自分も突撃し、相手に対して魔法の刃を振るうといった流れが出来上がっている。激しい魔法の爆発が常に発生し、その爆発によって発生する煙の中からお互いの魔法の刃が互いの命を狙うというアニメに在りそうな光景が広がっている。
流石にそうなればすさまじい歓声が周囲から湧き上がっている事が嫌でもわかる。すさまじい歓声が周囲から大きな波となって耳へと届く。無理もない、ここまでの戦いは今回の最強ギルド決定戦でも早々見られるレベルじゃない。だsが、決着はそう遠くはないだろう。いくら魔法使いと言えどもここまで派手に魔法を使えば、ものすごい勢いで膨大なMPを食いつくすはず。
ぱっと見て理解できるだけでも、魔法弾に魔法の武器、そこに自己強化のバフも当然全力で載せているだろう。載せていなかったらあそこまでの動きを魔法使いがすることはできないからな。もちろんMP回復力を高めるスキル、もしくは消費を軽減するスキルを所持しているだろうが、それでもカバーしきれるわけがない。
だから、どちらかが先にMPを切らせてすべての行動が出来なくなったらその時点で決着がつく。もし同時にMP切れになった場合は──双方の控えが出て来る形となるだろうが。向こうも同じ結論を出したようで、いつでも出られるように行動しているのがうかがえる。
「ここまでしてもなお、押し切れないか!」「それは、こちらも同じですよ~。できる事は全部やっているんですけど、それもすべて対処されてしまっていますからね~」
なんて短い会話も行われていたが、ミリーの話し方が普段と変わっていない。ミリーは冷静さをしっかりと維持できていることが分かる。ただその間延びしたしゃべり方は、相手にとってはどう聞こえたかわからないが。そこからはまた激しい魔法の交差する戦場へと化したが──あるタイミングで、武舞台の上で戦っている二人の魔法使いは動きを完全に止めた。
お互いに荒い息を吐き、杖を構えながらも魔法を放たない。MPがついに尽きたか? それとも──このままではらちが明かないから大きな一発に双方が掛けることにしたのか? 交代する意思はミリーにも相手にも見えないから、何かをするつもりなのは間違いないが。少しの時間をかけてお互いに意気が整ってくると、示し合わせたかのように両者が杖の先に魔法を発動する。
「結局はこうなるか……最後の力比べだ」「お互い、精いっぱい手を尽くした上のこれならいいんじゃないでしょうか~? これもまた、魔法使いらしいと思いますよ~」
なんて会話があった後、お互いに向けて魔法が放たれる。互いに放った魔法は細いビームのような感じで、ぶつかり合って押し合いを始める。先のエリザと対峙した魔法使いとの派手なぶつかり合いに比べると見た目ははるかに地味だが──両者共に残ったMPを最大限に絞り込んで、相手を貫きうる槍としているのだ。
ぶつかり合っている地点から聞こえる音も最初はおとなしめのボリュームであったが、今は刀同士のつばぜり合いのような音と共に大量の光が散っている。周囲も状況を理解したのだろう、先ほどまでの大歓声は鳴りを潜め、魔法のぶつかり合っている場所を静かに見守っている感じがする。
そのぶつかり合いの均衡が破れ始める。押し込まれ始めたのは──ミリーだ。ゆっくりと、しかし確実に押されてきている。ミリーも集中して魔法を押し返そうとしている様子がうかがえるが、魔法のぶつかり合っているいる場所が確実にミリーへと迫ってきている。ミリーの顔には明確な汗が浮かび上がってきていた。
しかし相手も余裕はない。ミリーと同じぐらいの汗を顔に浮かべながら魔法を維持している。今は押しているが、何らかの要素で集中が解けたら一気にミリーに押し込まれるという状況だろう。こんな状況で乱入をしたら両者の戦いの流れがどうなるかわからないから動けない、そう自分は考えていたが相手はそうではなかったようだ。
(乱入した!? 手にしているのはジャベリンか!?)
自分も乱入を決断し、武舞台に上がって矢を引き絞る。狙いは相手の投げようとしているジャベリンの穂先。投げられる前に射抜いて止める! 相手が力を込めてミリーに向けてジャベリンらしき槍を投げようとした瞬間、自分の矢が相手のジャベリンらしき槍を弾き飛ばす。その時に大きな音が発生し、直後に大爆発が発生した。
(この爆発はなんだ!?)
爆発したのは、少なくとも相手のジャベリンらしき槍ではない。爆発が起きる寸前までその存在を目でとらえていたが、爆発する様子は一切なかった。そうなると思い当たるのは、魔法をぶつけあっていた魔法使い二人の魔法が暴発したと言う事だろうか。自分は魔王様からもらったマントとクラネス師匠が作って呉れたドラゴンスケイルメイルのおかげでダメージはほぼゼロだったが──
乱入可能時間が過ぎたため、武舞台から追い出されたので改めて武舞台の上を見るとそこには多大なダメージを受けた魔法使い二人の姿が確認できた。間違いなく、二人の魔法が余計な横やりによって周流が乱れて爆発したのだ。ましてや今回はお互いの魔法を集中させていただけに、その反動が大きかったという理屈なのだろうが……
(ミリーは大丈夫なのか!? 完全に戦闘不能になったら武舞台に上がるように指示が飛んでくるが、それはないからまだ生存している扱いなんだろうが)
「くそったれが……なんで、こんな大事な時に横やりを入れやがるんだ……ここ一番で味方に足を引っ張られるとは……」
恨みがかなりこもった声を自分の耳が拾った。間違いなくこの声は相手側の魔法使いだ。倒れたままうめき声をあげながらも口にしなければ収まらないといった心境だったのだろう。あ、乱入した相手が先にリタイアした人に全力でぶん殴られたな。余計なことを最悪なタイミングでやっちゃったんだ。そりゃ怒られるよ。
「痛み分け、ですね~。なんて軽口をたたいてますけど、動けないですねぇ……交代も、これは無理そうです。私も、向こうも……」
と、今度はミリーの声が耳に届いた。やはり体に甚大なダメージを受けてしまっているようで、即死しなかっただけのようだ。つまり、ミリーもここまでと言う事になる。
「頼ってしまいますけど~、アースさん、お願いします~」
そう言い残して、ミリーは完全にその実を武舞台の上に横たえて──完全にダウンした。その直後、向こうの魔法使いも同じくダウン。これでお互い最後の一人が武舞台に上がる形となる。
「盛大にやらかしたんだ、負けたらギルメン全員で袋にするからな!? 振りじゃないからな? 絶対にやるからな!」
向こう側からそんな声援(むろん皮肉だぞ)を受けながら相手が上がって来る。獲物は槍だ。軽鎧を身にまとっており、ベーシックなアタッカープレイヤーと言う感じだ。なお、左頬に鉄拳制裁の跡が残っている。あれ、ダメージを受けてたりしないのかな? いや、HPが減っているなら好都合ではあるのだが。
「お前が余計なことをしなけりゃ、こんな目に合わずに済んだんだぞ……」
なんか凄んでくるけどさ、対戦相手がただやられるだけで終わるわけないでしょうに。乱入されて攻撃を受けそうになったら止めるのが当たり前だろう。そこに不満を持たれても困る。
「そんな無茶な。あんな行動をとられたら阻止に走るのが当然。そもそもあの状態で乱入するという行為自体が判断ミスじゃないのか?」
自分の言葉を聞いた対戦相手の魔法使いがこちらを見ながら「全く持ってその通りだ、あの状況でお前はなんで横やりを入れようとしたんだ! 対戦相手のあいつのほうが良く分かってる!」と怒鳴っている。まあ彼にとっては見えた勝機を味方に派手にぶっ壊される形になったんだもの、文句の一つや二つじゃ足りないわな。
「勝たなきゃ、この後が怖い。と言う事で勝たせてもらうぞ!」
こちらに向かって槍の穂先を向けてくるが、なんだかなー。原因を作ったのはそちらでしょうに……とまあ、なんともどこか気が抜けた感じで戦いが始まることとなった。これが二次予選最後の戦いと考えると、なんとも言えない気分になる。もうちょっと、こう、シリアスな雰囲気の中で戦いに挑みたかったなぁ。
流石にそうなればすさまじい歓声が周囲から湧き上がっている事が嫌でもわかる。すさまじい歓声が周囲から大きな波となって耳へと届く。無理もない、ここまでの戦いは今回の最強ギルド決定戦でも早々見られるレベルじゃない。だsが、決着はそう遠くはないだろう。いくら魔法使いと言えどもここまで派手に魔法を使えば、ものすごい勢いで膨大なMPを食いつくすはず。
ぱっと見て理解できるだけでも、魔法弾に魔法の武器、そこに自己強化のバフも当然全力で載せているだろう。載せていなかったらあそこまでの動きを魔法使いがすることはできないからな。もちろんMP回復力を高めるスキル、もしくは消費を軽減するスキルを所持しているだろうが、それでもカバーしきれるわけがない。
だから、どちらかが先にMPを切らせてすべての行動が出来なくなったらその時点で決着がつく。もし同時にMP切れになった場合は──双方の控えが出て来る形となるだろうが。向こうも同じ結論を出したようで、いつでも出られるように行動しているのがうかがえる。
「ここまでしてもなお、押し切れないか!」「それは、こちらも同じですよ~。できる事は全部やっているんですけど、それもすべて対処されてしまっていますからね~」
なんて短い会話も行われていたが、ミリーの話し方が普段と変わっていない。ミリーは冷静さをしっかりと維持できていることが分かる。ただその間延びしたしゃべり方は、相手にとってはどう聞こえたかわからないが。そこからはまた激しい魔法の交差する戦場へと化したが──あるタイミングで、武舞台の上で戦っている二人の魔法使いは動きを完全に止めた。
お互いに荒い息を吐き、杖を構えながらも魔法を放たない。MPがついに尽きたか? それとも──このままではらちが明かないから大きな一発に双方が掛けることにしたのか? 交代する意思はミリーにも相手にも見えないから、何かをするつもりなのは間違いないが。少しの時間をかけてお互いに意気が整ってくると、示し合わせたかのように両者が杖の先に魔法を発動する。
「結局はこうなるか……最後の力比べだ」「お互い、精いっぱい手を尽くした上のこれならいいんじゃないでしょうか~? これもまた、魔法使いらしいと思いますよ~」
なんて会話があった後、お互いに向けて魔法が放たれる。互いに放った魔法は細いビームのような感じで、ぶつかり合って押し合いを始める。先のエリザと対峙した魔法使いとの派手なぶつかり合いに比べると見た目ははるかに地味だが──両者共に残ったMPを最大限に絞り込んで、相手を貫きうる槍としているのだ。
ぶつかり合っている地点から聞こえる音も最初はおとなしめのボリュームであったが、今は刀同士のつばぜり合いのような音と共に大量の光が散っている。周囲も状況を理解したのだろう、先ほどまでの大歓声は鳴りを潜め、魔法のぶつかり合っている場所を静かに見守っている感じがする。
そのぶつかり合いの均衡が破れ始める。押し込まれ始めたのは──ミリーだ。ゆっくりと、しかし確実に押されてきている。ミリーも集中して魔法を押し返そうとしている様子がうかがえるが、魔法のぶつかり合っているいる場所が確実にミリーへと迫ってきている。ミリーの顔には明確な汗が浮かび上がってきていた。
しかし相手も余裕はない。ミリーと同じぐらいの汗を顔に浮かべながら魔法を維持している。今は押しているが、何らかの要素で集中が解けたら一気にミリーに押し込まれるという状況だろう。こんな状況で乱入をしたら両者の戦いの流れがどうなるかわからないから動けない、そう自分は考えていたが相手はそうではなかったようだ。
(乱入した!? 手にしているのはジャベリンか!?)
自分も乱入を決断し、武舞台に上がって矢を引き絞る。狙いは相手の投げようとしているジャベリンの穂先。投げられる前に射抜いて止める! 相手が力を込めてミリーに向けてジャベリンらしき槍を投げようとした瞬間、自分の矢が相手のジャベリンらしき槍を弾き飛ばす。その時に大きな音が発生し、直後に大爆発が発生した。
(この爆発はなんだ!?)
爆発したのは、少なくとも相手のジャベリンらしき槍ではない。爆発が起きる寸前までその存在を目でとらえていたが、爆発する様子は一切なかった。そうなると思い当たるのは、魔法をぶつけあっていた魔法使い二人の魔法が暴発したと言う事だろうか。自分は魔王様からもらったマントとクラネス師匠が作って呉れたドラゴンスケイルメイルのおかげでダメージはほぼゼロだったが──
乱入可能時間が過ぎたため、武舞台から追い出されたので改めて武舞台の上を見るとそこには多大なダメージを受けた魔法使い二人の姿が確認できた。間違いなく、二人の魔法が余計な横やりによって周流が乱れて爆発したのだ。ましてや今回はお互いの魔法を集中させていただけに、その反動が大きかったという理屈なのだろうが……
(ミリーは大丈夫なのか!? 完全に戦闘不能になったら武舞台に上がるように指示が飛んでくるが、それはないからまだ生存している扱いなんだろうが)
「くそったれが……なんで、こんな大事な時に横やりを入れやがるんだ……ここ一番で味方に足を引っ張られるとは……」
恨みがかなりこもった声を自分の耳が拾った。間違いなくこの声は相手側の魔法使いだ。倒れたままうめき声をあげながらも口にしなければ収まらないといった心境だったのだろう。あ、乱入した相手が先にリタイアした人に全力でぶん殴られたな。余計なことを最悪なタイミングでやっちゃったんだ。そりゃ怒られるよ。
「痛み分け、ですね~。なんて軽口をたたいてますけど、動けないですねぇ……交代も、これは無理そうです。私も、向こうも……」
と、今度はミリーの声が耳に届いた。やはり体に甚大なダメージを受けてしまっているようで、即死しなかっただけのようだ。つまり、ミリーもここまでと言う事になる。
「頼ってしまいますけど~、アースさん、お願いします~」
そう言い残して、ミリーは完全にその実を武舞台の上に横たえて──完全にダウンした。その直後、向こうの魔法使いも同じくダウン。これでお互い最後の一人が武舞台に上がる形となる。
「盛大にやらかしたんだ、負けたらギルメン全員で袋にするからな!? 振りじゃないからな? 絶対にやるからな!」
向こう側からそんな声援(むろん皮肉だぞ)を受けながら相手が上がって来る。獲物は槍だ。軽鎧を身にまとっており、ベーシックなアタッカープレイヤーと言う感じだ。なお、左頬に鉄拳制裁の跡が残っている。あれ、ダメージを受けてたりしないのかな? いや、HPが減っているなら好都合ではあるのだが。
「お前が余計なことをしなけりゃ、こんな目に合わずに済んだんだぞ……」
なんか凄んでくるけどさ、対戦相手がただやられるだけで終わるわけないでしょうに。乱入されて攻撃を受けそうになったら止めるのが当たり前だろう。そこに不満を持たれても困る。
「そんな無茶な。あんな行動をとられたら阻止に走るのが当然。そもそもあの状態で乱入するという行為自体が判断ミスじゃないのか?」
自分の言葉を聞いた対戦相手の魔法使いがこちらを見ながら「全く持ってその通りだ、あの状況でお前はなんで横やりを入れようとしたんだ! 対戦相手のあいつのほうが良く分かってる!」と怒鳴っている。まあ彼にとっては見えた勝機を味方に派手にぶっ壊される形になったんだもの、文句の一つや二つじゃ足りないわな。
「勝たなきゃ、この後が怖い。と言う事で勝たせてもらうぞ!」
こちらに向かって槍の穂先を向けてくるが、なんだかなー。原因を作ったのはそちらでしょうに……とまあ、なんともどこか気が抜けた感じで戦いが始まることとなった。これが二次予選最後の戦いと考えると、なんとも言えない気分になる。もうちょっと、こう、シリアスな雰囲気の中で戦いに挑みたかったなぁ。
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