11 / 11
おまけ(その後)
しおりを挟む「ーって、ああ!」
「どうした?」
「手紙!桜ちゃんの手紙!」
イラッ「ああ…」
「ああ…じゃないよ!興味ない上に関係ないっていう顔すんな!」
「何の価値もないし」
「おい!」
「俺は大輝以外に好かれても嬉しくない。大輝さえ俺を好きでいてくれたら、他の人間には嫌われても平気」
「ええ…嘆けばいいのか、喜べばいいのか、分からないよ…」
「とりあえず掃除用具持ってこよう。ゴミ箱に捨ててもいいのかな?持って帰った方がいいか…」
「桜ちゃんごめん…」
「大輝」
「ん?」
「次、俺と二人でいる時、他人の名前を呼んだ場合、大輝からキスしてもらう。してくれるまで、…大輝が恥ずかしがるようなことをする」
「え!?何そのルール!?」
「さっきも言ったけど、俺独占欲強いし、嫉妬深いから、せっかく二人きりなのに俺以外のこと考えられるのは嫌なんだ。…どんなに不機嫌でも、大輝がキスしてくれたら機嫌良くなるよ?」
「キスはハードル高い…。ハグじゃダメ?」
「ダメ。…二人きりの時、他人の名前呼ばなかったらいいだけの話だよ」
「以後気を付けます…」
「そういえば、三年になってから、俺と距離置いてたよね。何で?」
「あー…。進路のこと考えてた時、今まで聖に頼りっぱなしだなぁ、って再認識して…。迷惑かけまくりで、申し訳なくなったっていうか…自分が情けなくなって、ちゃんと自立しなきゃなって思って…気付くの超遅いけど」
「誰かに何か言われたわけじゃないんだな?」
「うん」
「そう。ならいいよ」
「何が?」
「何でもない(誰かのせいで大輝に避けられてたなら、そいつを破滅させてやろうと思っただけ)」
「純ー!」
「いらっしゃいませ。大輝も聖も、ご機嫌だね。何かあった?」
「えへへ、うん、あった」
「人生で一番幸せだよ」
「それは言い過ぎかも…」
「言い過ぎじゃない」
「? 二人とも、凄く嬉しそう。幸せなのは、良い事だよ。大輝と聖、良かったね」
「うん、ありがとう…。あ」
「慶!いらっしゃい!」
「げっ!お前買い出しじゃないのかよ!」
「今日は、もう終わったよ。慶に会えて、嬉しい」
「…俺は嬉しくない」
「あのね、新作メニュー、考えた。慶が好きな、お肉たっぷり、野菜もたくさん、栄養バランス良い、わんぱく定食。試食してくれる?」
「…食う」
「うん、待ってて。すぐ用意する」
「…ん。……ありがとう」
「?なに?」
「何でもない!…腹減ったって言っただけだ!」
「じゃあ、急ぐね」
「あらあら。純ったら、慶くんしか見えてないのねぇ。大輝くん、聖くん、ごめんなさい」
「いや、大丈夫です。今日は焼き魚定食ください」
「同じものをお願いします」
「はい、かしこまりました。焼き魚定食お二つお願いします」
「おうよ」
「…純の一方通行だなぁ。成就してほしいけど、難しいかな…」
「いや、時間の問題だと思うよ」
「へ?そうなの??」
「きっとね(どう見ても両思いだけど。あんなに分かりやすいのに、気付かないんだな。鈍い大輝も可愛い)」
「アル。今ちょっといい?」
〔いいよ。ーどうだった?〕
「えへへ、うまくいきました」
〔そう。良かったね、大輝〕
「ありがとう!色々あって、諦めようと思ったんだけど、聖から告白してくれたんだ」
〔ふふ。声が弾んでいるよ。本当に嬉しそうだね〕
「うん!超嬉しいよ!」
〔聖とお幸せに。…でも、聖とのことで何かあったら相談してね。些細なことでもいいから。出来る限りのことはするよ〕
「ありがとう」
〔これからも友人として仲良くしよう。聖にも伝えて〕
「こちらこそ、よろしく。うん、分かった。じゃあ、またね」
〔うん、またね〕
(さようなら、幼い恋心。私の初恋は間違いなく君だったよ、大輝)
「聖、おめでとう」
〔ああ。ありがとう〕
「わざわざ言うまでもないと思うけど、大輝とお幸せにね」
〔アルの分まで、大輝を幸せにすると誓う。…困らせてしまうことはあっても、悲しませることはしない〕
「うん、分かっているよ。大輝に言えないようなことがあったら相談してね。聖と大輝の為に、力になるよ」
〔ありがとう。アルも何かあったら相談してくれ。俺に出来ることは尽力する〕
「ふふ、ありがとう。じゃあ、またね」
〔またな〕
(恋を失っても、掛け替えのない友情がある。聖と、大輝と、三人で過ごす時間は、これからも続いていく。…幸せの形は人それぞれで、私の幸せは、大輝が無邪気に笑ってくれて、聖が微笑している姿を、見ていること。だから、これでいい。いや、これが最善だ。…でも、今日だけは、自分の為に泣こう。明日も友人として笑いたいから)
117
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)
ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに
ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子
天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。
可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている
天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。
水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。
イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする
好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた
自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い
そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語
見ぃつけた。
茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは…
他サイトにも公開しています
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……
鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。
そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。
これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。
「俺はずっと、ミルのことが好きだった」
そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。
お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ!
※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています
ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる