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第七章
5.何の権限が【2】
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「そうだった……、ごめん。だ、だから忘れていたんだって?!本当だよ?メルも、本当だからね?」
唖然とした後に我に返って大慌てで謝罪し、ヴォルと私に何度も頭を下げるベンダーツさんでした。
案外うっかりしたところがあるようです。
「バカのせいで獲物を討ち損なった」
「本当にマジでごめん……。で、セグレスト・ゼブル伯爵の第一反応は?」
追い討ちで吐き捨てるヴォルの言葉に再度頭を下げるベンダーツさんでした。でもすぐに話を変え、改めてヴォルに問い掛けます。
切り替えが早い事は知っていましたが、立ち直りも早いベンダーツさんでした。
「ヴォルが誰だか分かった上で、この愚行を続けるって?」
「そうだな。やめる気はなさそうだった」
「じゃあ何で止め……」
「誰のせいだ」
テンポ良く行われる二人の会話でしたが、結局のところ行き着く場所は同じだったようです。
そうですよね。ヴォルが何かをしようとしていたところで、緊急警報で呼ばれたのですものね。
「ごめん、俺だね。……んじゃ、今はまだ町にいるのか。諦めて自警団かセントラルの騎士に自首してくれると助かるんだけど、開き直ってるんじゃ無理だわなぁ」
「だろうな。更には俺の言質を取ろうとしていた。多くの精霊がつく俺に言葉の魔力は通用しないのだがな」
「そうなの?便利だな、精霊つきって。けど何でセグレスト・ゼブル伯爵はヴォルの精霊が見えないのさ。精霊の力の差?」
「俺の周りの精霊達は、普段から魔力所持者にも姿を見せないようにしている。特殊な結界の中では別だが、そうでなければ光が舞う程度にしか視認出来ない」
ヴォルとベンダーツさんの会話は、最終的に精霊さんの力量関係まで発展していました。
でもなるほど納得です。だからクスカムの集落で見える筈の人達でも、精霊さんがいる事しか分からなかったのでした。それに今思ったのですが、何の属性の精霊さんが傍にいるか分かってしまったら、逆に攻撃される時に不得手な魔法攻撃を受けそうです。
「凄いな、精霊。ってか、他の精霊も?」
「姿を隠せる程の魔力所持者についていれば可能だろう。それだけ魔力を喰われる」
精霊さんを絶賛するベンダーツさんでした。対するヴォルは事も無げに答えます。
──そうでした。ヴォルの魔力が精霊さんのご飯だったのです。
「うは~、魔力所持者すげぇわ。俺、逆に非能力者で良かったぜ。魔力所持者って何かもう、生まれた時点で半分落ちこぼれメンバー確定じゃね?」
「鍛練で潜在能力を上げる事も可能だ。肉体の戦闘能力も同じだろ」
「まぁ……な。俺には魔力の鍛え方は分からないけどさ」
二人の会話は分からない事も多いですが、知らない知識が目白押しなのでとても興味深いのでした。
しかしながらそうやってヴォルとベンダーツさんが話している途中なのに、私は満腹感に誘われて睡魔がこんにちはです。
「……もう寝そうだな」
「お前の話は長い」
「俺のせい?……まぁ、良いや。メルの幸せそうな顔を見てたら、小さな事で怒ってるのがバカらしくなってくる。……って、隠すなよ。心が狭いと、メルに嫌われるぞ?」
「煩い」
先程までとは違い、声音を抑えた二人の会話でした。そして何故だか私はヴォルにキュッと抱き締められます。
でもヴォルの体温も匂いも好きな私は眠さのあまり理性が弱く、自然と自分から擦り寄っていました。
その時の息を呑んでいたヴォルの心情を考えたら、もう恥ずかしすぎて空でも飛べそうなんですがね。この時は全く遠慮も羞恥もなかったのです。
唖然とした後に我に返って大慌てで謝罪し、ヴォルと私に何度も頭を下げるベンダーツさんでした。
案外うっかりしたところがあるようです。
「バカのせいで獲物を討ち損なった」
「本当にマジでごめん……。で、セグレスト・ゼブル伯爵の第一反応は?」
追い討ちで吐き捨てるヴォルの言葉に再度頭を下げるベンダーツさんでした。でもすぐに話を変え、改めてヴォルに問い掛けます。
切り替えが早い事は知っていましたが、立ち直りも早いベンダーツさんでした。
「ヴォルが誰だか分かった上で、この愚行を続けるって?」
「そうだな。やめる気はなさそうだった」
「じゃあ何で止め……」
「誰のせいだ」
テンポ良く行われる二人の会話でしたが、結局のところ行き着く場所は同じだったようです。
そうですよね。ヴォルが何かをしようとしていたところで、緊急警報で呼ばれたのですものね。
「ごめん、俺だね。……んじゃ、今はまだ町にいるのか。諦めて自警団かセントラルの騎士に自首してくれると助かるんだけど、開き直ってるんじゃ無理だわなぁ」
「だろうな。更には俺の言質を取ろうとしていた。多くの精霊がつく俺に言葉の魔力は通用しないのだがな」
「そうなの?便利だな、精霊つきって。けど何でセグレスト・ゼブル伯爵はヴォルの精霊が見えないのさ。精霊の力の差?」
「俺の周りの精霊達は、普段から魔力所持者にも姿を見せないようにしている。特殊な結界の中では別だが、そうでなければ光が舞う程度にしか視認出来ない」
ヴォルとベンダーツさんの会話は、最終的に精霊さんの力量関係まで発展していました。
でもなるほど納得です。だからクスカムの集落で見える筈の人達でも、精霊さんがいる事しか分からなかったのでした。それに今思ったのですが、何の属性の精霊さんが傍にいるか分かってしまったら、逆に攻撃される時に不得手な魔法攻撃を受けそうです。
「凄いな、精霊。ってか、他の精霊も?」
「姿を隠せる程の魔力所持者についていれば可能だろう。それだけ魔力を喰われる」
精霊さんを絶賛するベンダーツさんでした。対するヴォルは事も無げに答えます。
──そうでした。ヴォルの魔力が精霊さんのご飯だったのです。
「うは~、魔力所持者すげぇわ。俺、逆に非能力者で良かったぜ。魔力所持者って何かもう、生まれた時点で半分落ちこぼれメンバー確定じゃね?」
「鍛練で潜在能力を上げる事も可能だ。肉体の戦闘能力も同じだろ」
「まぁ……な。俺には魔力の鍛え方は分からないけどさ」
二人の会話は分からない事も多いですが、知らない知識が目白押しなのでとても興味深いのでした。
しかしながらそうやってヴォルとベンダーツさんが話している途中なのに、私は満腹感に誘われて睡魔がこんにちはです。
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「煩い」
先程までとは違い、声音を抑えた二人の会話でした。そして何故だか私はヴォルにキュッと抱き締められます。
でもヴォルの体温も匂いも好きな私は眠さのあまり理性が弱く、自然と自分から擦り寄っていました。
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