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第二章
4.無自覚め【5】
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こうして湖の畔でヴォルとご飯を食べるって、不思議なものです。恋人同士ってこういう風に、普通にデートしたりするのですかね?私は物語の中でしか恋を疑似体験した事がありませんから、本当の現実的な恋愛を知りません。突然ヴォルにこうして連れ出されるまで、私は平凡な日常を送って来たのですから。
ご飯を食べてお腹が満たされると、自然と眠気が襲ってきます。木の幹に背中を預け、ぼんやりと空を見上げました。湖が青いのって、空の青が映し出されているからなのでしょうか。あんなに透明なのに。
私は国の政治を行う通称セントラルから程遠い辺境の地、マヌサワの貧乏農村で生まれました。人工が40人くらいの小さな農村で、幼い頃は同じくらいの子供達と男女入り乱れて川などで遊んでいた少しお転婆な女の子でした。
ですが10歳の誕生日の日、両親が村の近くで魔物に襲われて命を落としました。私の誕生日祝いにと花を摘みに出掛けたまま、戻る事はありませんでした。両手いっぱいの、抱えきれない程の花が欲しいと……私がねだったばかりに。
それから私は生きる為、幼なじみの両親の食事処で働かせてもらいました。失敗ばかりの私を首にする事なく、辛抱強く雇ってくれましたね。とても感謝です。あ、お礼もお別れも言っていませんでした。いえ、言う暇などなかったですね。
「メルシャ」
誰かが優しく頭を撫でてくれています。お父さん……とは違いますね。でもとても心地好いです。私はあの日から甘える事が出来なくなりました。我が儘も、言えなくなりました。自分の言葉一つで誰かが傷付くのなんて、もう二度と見たくありません。
「何故だろうな。コイツといると調子が狂う」
誰なのです?誰に言っているのですか?私の頭の中は過去の思いが強すぎて、今がどうなっているのか分からない夢を見ている状態でした。頭を撫でられているのも、過去なのか現在なのか区別がつきません。
でも一つだけ。この人の手はとても心地好いです。撫でられる頭がもっと撫でられる事を望んでいます。あぁ、でもこういう時って叶わないんですよね。ほら、手が離れていきます。
「……もっ……と……」
あれ?私、喋りました?夢……なのですよね?あぁ、手が戻ってきました。頭を撫でられるのって、気持ち良いですね。そして私の意識は、また深いところへ沈んでいきました。
「くしゅ……」
クシャミが出て目が覚めました。あれ?ここは……って、外じゃないですかっ。私、ずっと寝てしまっていたようです。色気も何もあったものではないですね。お昼食べた後に爆睡って、お子様じゃないですか。
ご飯を食べてお腹が満たされると、自然と眠気が襲ってきます。木の幹に背中を預け、ぼんやりと空を見上げました。湖が青いのって、空の青が映し出されているからなのでしょうか。あんなに透明なのに。
私は国の政治を行う通称セントラルから程遠い辺境の地、マヌサワの貧乏農村で生まれました。人工が40人くらいの小さな農村で、幼い頃は同じくらいの子供達と男女入り乱れて川などで遊んでいた少しお転婆な女の子でした。
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それから私は生きる為、幼なじみの両親の食事処で働かせてもらいました。失敗ばかりの私を首にする事なく、辛抱強く雇ってくれましたね。とても感謝です。あ、お礼もお別れも言っていませんでした。いえ、言う暇などなかったですね。
「メルシャ」
誰かが優しく頭を撫でてくれています。お父さん……とは違いますね。でもとても心地好いです。私はあの日から甘える事が出来なくなりました。我が儘も、言えなくなりました。自分の言葉一つで誰かが傷付くのなんて、もう二度と見たくありません。
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でも一つだけ。この人の手はとても心地好いです。撫でられる頭がもっと撫でられる事を望んでいます。あぁ、でもこういう時って叶わないんですよね。ほら、手が離れていきます。
「……もっ……と……」
あれ?私、喋りました?夢……なのですよね?あぁ、手が戻ってきました。頭を撫でられるのって、気持ち良いですね。そして私の意識は、また深いところへ沈んでいきました。
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