197 / 1,560
【197 これから】
しおりを挟む
私は全てを話した。
弥生と共有している記憶、それは不思議な感覚だった。
私はこのプライズリング大陸の、カエストゥス国で、弥生の体に生まれた新しい意識。
おそらくそういう存在なのだと思う。
日本で生まれ、23年生きてきた新庄弥生が、この体の主なのだ。
でも、新庄弥生の23年の記憶は、私自身が経験してきたかのように、嬉しかった事も、悲しかった事も、全て自分の感情として思う事ができる。
弥生は、薙刀と茶道の先生をしている母親の教育で、子供の頃から礼儀作法はキツく教えられた。
遊びたい盛りの子供には、大きなストレスだった。
だから、親の目が届かないところでは、あえて真逆の言葉使いや行動をするようになった。
中学高校と成長していき、薙刀はインターハイで優勝し、抹茶の点て方も母親が目を開く程にまでなっていた。
母親の前ではいつも品行方正良好の娘を演じていた。
弥生の母が、弥生のもう一つの顔に気付いていたかは分からない。
犯罪になる行いはしなかったが、やはりそれなりに目立っていたから、少なくとも何か感じている事はあったと思う。でも、最後まで何も言われなかった。
押さえつけて育てた娘に、母親としての自分を鑑みていたのかもしれない。
リサイクルショップ ウイニング。ここでの仕事は楽しかった。
弥生は大学に進学はせず、高卒でアルバイトとして入った。
弥生の成績ならば、いくらでも道はあった。
両親は進学して、教員免許をとって欲しかったようだが、弥生は一人で好きに生きたいと考えていた。
この頃から、母親に見せていた品行方正良好な娘は、弥生の中で眠りに付いた。
おそらく私は、弥生が演じ、母親に見せていた方のヤヨイなのだと思う。
高校を卒業をしたのをきっかけに、弥生が演じる事はなくなったけれど、子供の頃から毎日演じていた良い子のヤヨイは、弥生の中でいつしかもう一人のヤヨイとして自我を持った。
そして、あの日あの男に殺され、この世界に来た事をきっかけに、私が、ヤヨイが表に出る事になった。
私はみんなに全てを話した。
話し終えた後、みんなの反応が怖くて、目を瞑り下を向いてしまった。
私はこの世界の人間ではない。
そして、私自身、どういう存在と言っていいのか分からない。体の主はあくまで弥生。
では、私は意識だけの存在なのだろうか?
私は怖かった。
「ヤヨイさん」
後ろからの声に振り返ると、階段の手すりを掴みながら、パトリックさんが一階に降りてきた。
「パトリックさん、起きて大丈夫なんですか?」
私が駆け寄ると、パトリックさんは手すりから手を離し、ちゃんと立てると見せるように足を上げたりして、少しおどけるようにして見せた。
「はい。ご心配おかけしました。でも、もう大丈夫です・・・・・失礼します」
そう言うなり、パトリックさんは私を抱きしめた。
「ヤヨイさん、好きです」
あまりに突然の事に、私は言葉が出てこなかった。
「ヤヨイさん、お話し全部聞きました。階段を降りる途中で聞こえて来たので・・・盗み聞きするようなまねをしてすみません。 俺、何も気にしません。いいじゃないですか、世界が違っても同じ人間です。ここより遠くの国で生まれ育ったというだけです。だから、思い悩まないでください」
私の背中に回るパトリックさんの両腕に、少し力がこもる。
パトリックさんの言葉は、怖がっている私の心を少しづつ解きほぐしてくれた。
「・・・でも」
「大丈夫です。何も心配しなくていいんです。俺、昨日は負けてしまいましたが、もっと強くなりますから・・・もっと強くなって、ヤヨイさんの事護りますから。ヤヨイさん、俺と付き合ってください」
私を抱きしめるパトリックさんの腕はとても逞しく、力強く、そして安心する事ができた。
私もパトリックさんの背中に手を回す。
顔を上げると、パトリックさんと目が合った。
「・・・パトリックさん・・・すごい真っ赤です」
「え、あ・・・はい・・・その、こんな事言うの・・・初めてなので・・・・・・」
さっきまでとても男らしくハッキリ話していたのに、またいつものように口ごもってしまう。
パトリックさんの可愛い一面が見れて、私はつい、クスクスと笑ってしまった。
「ひ、ひどいなぁ・・・俺、本気ですよ!」
「はい。私でよければお願いします。私もパトリックさんの事が好きです」
私より少し背の高いパトリックさんを、見上げる形でそう告げると、パトリックさんは真っ赤になっていた顔が、更に赤くなり、そのまま固まってしまった。
「え!?パ、パトリックさん!?パトリックさん!?」
「ほっほっほ、ヤヨイさん、どれ・・・よいしょと」
ブレンダン様が席を立って歩いてくると、私の背中に回っているパトリックさんの腕を掴んで離した。
「まったく・・・パトリックさん、嬉しすぎて固まっちゃったんだね。奥手ってレベルじゃないねこりゃ」
ジャニスさんも、パトリックさんのもう片方の腕を、両手で掴むと、私から引き離した。
「こりゃ、パトリック!戻ってこい!」
ブレンダン様がパトリックさんの頭を叩くと、パトリックさんは、ハッとしたように目を開いて、私から一歩後ろに飛び退いた。
「す、すみません!俺、いきなり抱きしめたり、なんか色々、その、えっと・・・」
パトリックさんの告白をOKしたのに、なぜか距離を取られたので、私も一瞬何が起きたか分からなかったけれど、そうだった。パトリックさんは、こういう人だった。
壁を背にして、あたふたしているパトリックさんに、私は一歩近づいてその手を取った。
「パトリックさん。告白、お受けします。お付き合いしましょう」
そう告げて笑いかけると、パトリックさんはまた少し固まったけれど、少しづつ口元に笑みが浮かんできて、大きく頷いてくれた。
「はい!よろしくお願いします!」
パトリックさんの言葉を合図に、イスに座っていたみんなが立ち上がって、私とパトリックさんを囲み、沢山の祝福の言葉をかけてくれた。
ジャニスさんも、メアリーちゃんも、私に抱き着いておめでとうと言ってくれる。
パトリックさんに目を向けると、男性陣に囲まれていた。特にブレンダン様やウィッカーさんに少しいじられているみたい。これからしっかりしないとな、と言った言葉が聞こえてくる。
「ねえ、ヤヨイさん・・・これがみんなの気持ちですよ」
私に抱き着いていたジャニスさんが、体を離すと私を見つめ微笑んでくれる。
「そうですよ。私達、ヤヨイさんが大好きだから、こんなに嬉しいんです。これからも一緒ですよ」
メアリーちゃんも私に笑顔を向けてくれる。
二人とも本当に優しい子だなと感じて、心が温かくなる。
「・・・うん。ありがとう。私、幸せだね」
みんなの優しさに、私は目頭が熱くなった。
私はここにいていいんだ。違う世界の人間だと分かったら、みんなの見る目が変わってしまうかもしれないなんて、そんな事を考える事自体、私がみんなを信用していなかったんだ。
私はバカだな・・・こんなに素敵な家族なのに・・・
それからみんなでこれからの事も話し合った。
まずは孤児院の修理。朝夜が寒くなってきたので、できるだけ早くしなければならない。
そして、襲撃者、ディーロ兄弟の事も調べなければならない。
明日からまた忙しくなりそうだし、大変な事も多いと思うけど、私はこれからもこの世界で生きていく。
大好きな孤児院のみんな。森に住むジュルジュさん親子。そしてパトリックさん。
大切な人が沢山できた。
私は心の中のもう一人の私に話しかける。
ねぇ、弥生。
一緒に生きていこう。あなたはこの世界にあまり興味がないかもしれない。
だけど、私はあなたにも、この世界を好きになってほしい。
だから、また出て来てね。
その時は、私もあなたとお話しがしたい。
弥生と共有している記憶、それは不思議な感覚だった。
私はこのプライズリング大陸の、カエストゥス国で、弥生の体に生まれた新しい意識。
おそらくそういう存在なのだと思う。
日本で生まれ、23年生きてきた新庄弥生が、この体の主なのだ。
でも、新庄弥生の23年の記憶は、私自身が経験してきたかのように、嬉しかった事も、悲しかった事も、全て自分の感情として思う事ができる。
弥生は、薙刀と茶道の先生をしている母親の教育で、子供の頃から礼儀作法はキツく教えられた。
遊びたい盛りの子供には、大きなストレスだった。
だから、親の目が届かないところでは、あえて真逆の言葉使いや行動をするようになった。
中学高校と成長していき、薙刀はインターハイで優勝し、抹茶の点て方も母親が目を開く程にまでなっていた。
母親の前ではいつも品行方正良好の娘を演じていた。
弥生の母が、弥生のもう一つの顔に気付いていたかは分からない。
犯罪になる行いはしなかったが、やはりそれなりに目立っていたから、少なくとも何か感じている事はあったと思う。でも、最後まで何も言われなかった。
押さえつけて育てた娘に、母親としての自分を鑑みていたのかもしれない。
リサイクルショップ ウイニング。ここでの仕事は楽しかった。
弥生は大学に進学はせず、高卒でアルバイトとして入った。
弥生の成績ならば、いくらでも道はあった。
両親は進学して、教員免許をとって欲しかったようだが、弥生は一人で好きに生きたいと考えていた。
この頃から、母親に見せていた品行方正良好な娘は、弥生の中で眠りに付いた。
おそらく私は、弥生が演じ、母親に見せていた方のヤヨイなのだと思う。
高校を卒業をしたのをきっかけに、弥生が演じる事はなくなったけれど、子供の頃から毎日演じていた良い子のヤヨイは、弥生の中でいつしかもう一人のヤヨイとして自我を持った。
そして、あの日あの男に殺され、この世界に来た事をきっかけに、私が、ヤヨイが表に出る事になった。
私はみんなに全てを話した。
話し終えた後、みんなの反応が怖くて、目を瞑り下を向いてしまった。
私はこの世界の人間ではない。
そして、私自身、どういう存在と言っていいのか分からない。体の主はあくまで弥生。
では、私は意識だけの存在なのだろうか?
私は怖かった。
「ヤヨイさん」
後ろからの声に振り返ると、階段の手すりを掴みながら、パトリックさんが一階に降りてきた。
「パトリックさん、起きて大丈夫なんですか?」
私が駆け寄ると、パトリックさんは手すりから手を離し、ちゃんと立てると見せるように足を上げたりして、少しおどけるようにして見せた。
「はい。ご心配おかけしました。でも、もう大丈夫です・・・・・失礼します」
そう言うなり、パトリックさんは私を抱きしめた。
「ヤヨイさん、好きです」
あまりに突然の事に、私は言葉が出てこなかった。
「ヤヨイさん、お話し全部聞きました。階段を降りる途中で聞こえて来たので・・・盗み聞きするようなまねをしてすみません。 俺、何も気にしません。いいじゃないですか、世界が違っても同じ人間です。ここより遠くの国で生まれ育ったというだけです。だから、思い悩まないでください」
私の背中に回るパトリックさんの両腕に、少し力がこもる。
パトリックさんの言葉は、怖がっている私の心を少しづつ解きほぐしてくれた。
「・・・でも」
「大丈夫です。何も心配しなくていいんです。俺、昨日は負けてしまいましたが、もっと強くなりますから・・・もっと強くなって、ヤヨイさんの事護りますから。ヤヨイさん、俺と付き合ってください」
私を抱きしめるパトリックさんの腕はとても逞しく、力強く、そして安心する事ができた。
私もパトリックさんの背中に手を回す。
顔を上げると、パトリックさんと目が合った。
「・・・パトリックさん・・・すごい真っ赤です」
「え、あ・・・はい・・・その、こんな事言うの・・・初めてなので・・・・・・」
さっきまでとても男らしくハッキリ話していたのに、またいつものように口ごもってしまう。
パトリックさんの可愛い一面が見れて、私はつい、クスクスと笑ってしまった。
「ひ、ひどいなぁ・・・俺、本気ですよ!」
「はい。私でよければお願いします。私もパトリックさんの事が好きです」
私より少し背の高いパトリックさんを、見上げる形でそう告げると、パトリックさんは真っ赤になっていた顔が、更に赤くなり、そのまま固まってしまった。
「え!?パ、パトリックさん!?パトリックさん!?」
「ほっほっほ、ヤヨイさん、どれ・・・よいしょと」
ブレンダン様が席を立って歩いてくると、私の背中に回っているパトリックさんの腕を掴んで離した。
「まったく・・・パトリックさん、嬉しすぎて固まっちゃったんだね。奥手ってレベルじゃないねこりゃ」
ジャニスさんも、パトリックさんのもう片方の腕を、両手で掴むと、私から引き離した。
「こりゃ、パトリック!戻ってこい!」
ブレンダン様がパトリックさんの頭を叩くと、パトリックさんは、ハッとしたように目を開いて、私から一歩後ろに飛び退いた。
「す、すみません!俺、いきなり抱きしめたり、なんか色々、その、えっと・・・」
パトリックさんの告白をOKしたのに、なぜか距離を取られたので、私も一瞬何が起きたか分からなかったけれど、そうだった。パトリックさんは、こういう人だった。
壁を背にして、あたふたしているパトリックさんに、私は一歩近づいてその手を取った。
「パトリックさん。告白、お受けします。お付き合いしましょう」
そう告げて笑いかけると、パトリックさんはまた少し固まったけれど、少しづつ口元に笑みが浮かんできて、大きく頷いてくれた。
「はい!よろしくお願いします!」
パトリックさんの言葉を合図に、イスに座っていたみんなが立ち上がって、私とパトリックさんを囲み、沢山の祝福の言葉をかけてくれた。
ジャニスさんも、メアリーちゃんも、私に抱き着いておめでとうと言ってくれる。
パトリックさんに目を向けると、男性陣に囲まれていた。特にブレンダン様やウィッカーさんに少しいじられているみたい。これからしっかりしないとな、と言った言葉が聞こえてくる。
「ねえ、ヤヨイさん・・・これがみんなの気持ちですよ」
私に抱き着いていたジャニスさんが、体を離すと私を見つめ微笑んでくれる。
「そうですよ。私達、ヤヨイさんが大好きだから、こんなに嬉しいんです。これからも一緒ですよ」
メアリーちゃんも私に笑顔を向けてくれる。
二人とも本当に優しい子だなと感じて、心が温かくなる。
「・・・うん。ありがとう。私、幸せだね」
みんなの優しさに、私は目頭が熱くなった。
私はここにいていいんだ。違う世界の人間だと分かったら、みんなの見る目が変わってしまうかもしれないなんて、そんな事を考える事自体、私がみんなを信用していなかったんだ。
私はバカだな・・・こんなに素敵な家族なのに・・・
それからみんなでこれからの事も話し合った。
まずは孤児院の修理。朝夜が寒くなってきたので、できるだけ早くしなければならない。
そして、襲撃者、ディーロ兄弟の事も調べなければならない。
明日からまた忙しくなりそうだし、大変な事も多いと思うけど、私はこれからもこの世界で生きていく。
大好きな孤児院のみんな。森に住むジュルジュさん親子。そしてパトリックさん。
大切な人が沢山できた。
私は心の中のもう一人の私に話しかける。
ねぇ、弥生。
一緒に生きていこう。あなたはこの世界にあまり興味がないかもしれない。
だけど、私はあなたにも、この世界を好きになってほしい。
だから、また出て来てね。
その時は、私もあなたとお話しがしたい。
0
あなたにおすすめの小説
俺! 神獣達のママ(♂)なんです!
青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。
世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。
王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。
その犯人は5体の神獣。
そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。
一件落着かと思えたこの事件。
だが、そんな中、叫ぶ男が1人。
「ふざけんなぁぁぁあ!!」
王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。
神獣達のママ(男)であった……。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった
ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。
学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。
だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。
暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。
よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!?
……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい!
そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。
赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。
「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」
そう、他人事のように見送った俺だったが……。
直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。
「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」
――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。
武装法人二階堂商会 ―― 企業買収(M&A)で異世界を支配する!
Innocentblue
ファンタジー
日本で企業買収の最前線を駆け抜けてきた敏腕社長・二階堂漣司。
裏切りにより命を落としたはずの彼が目を覚ましたのは、
剣と魔法が支配する異世界の戦場だった。
与えられたスキルは《企業買収(M&A)》。
兵士も村も土地も国家さえも、株式として評価・買収・支配できる異能の力。
「ならば、この世界そのものを買い叩く」
漣司は《武装法人二階堂商会》を設立。
冷徹な参謀にして最強の魔導士リュシア、獣人傭兵団、裏社会の戦力――
すべてを子会社として編成し、経済と武力を融合した前代未聞の経営戦争へと踏み出す。
弱小の村を救済し、都市と契約を結び、裏切り者を切り捨て、敵対勢力を力で買収する。
交渉は戦争、戦争は経営。
数字が命運を決め、契約が国境を塗り替える。
やがて商会は、都市国家・ギルド・貴族・宗教勢力すら巻き込み、
世界の価値そのものを再定義する巨大企業へと変貌していく。
これは、剣ではなく契約で世界を制圧する男の物語。
奪うのではない。支配するのでもない。
価値を見抜き、価値を操り、世界に値札を付ける――
救済か、支配か。正義か、合理か。
その境界線を踏み越えながら、蓮司は異世界そのものを経営していく。
異世界×経済×武力が激突する、知略と覇道の武装経営ファンタジー。
「この世界には、村があり、町があり、国家がある。
――全部まとめて、俺が買い叩く」
正しい聖女さまのつくりかた
みるくてぃー
ファンタジー
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスちゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。
聖女シリーズ第一弾「正しい聖女さまのつくりかた」
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
異世界でカイゼン
soue kitakaze
ファンタジー
作者:北風 荘右衛(きたかぜ そうえ)
この物語は、よくある「異世界転生」ものです。
ただ
・転生時にチート能力はもらえません
・魔物退治用アイテムももらえません
・そもそも魔物退治はしません
・農業もしません
・でも魔法が当たり前にある世界で、魔物も魔王もいます
そこで主人公はなにをするのか。
改善手法を使った問題解決です。
主人公は現世にて「問題解決のエキスパート」であり、QC手法、IE手法、品質工学、ワークデザイン法、発想法など、問題解決技術に習熟しており、また優れた発想力を持つ人間です。ただそれを正統に評価されていないという鬱屈が溜まっていました。
そんな彼が飛ばされた異世界で、己の才覚ひとつで異世界を渡って行く。そういうお話をギャグを中心に描きます。簡単に言えば。
「人の死なない邪道ファンタジーな、異世界でカイゼンをするギャグ物語」
ということになります。
私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる