41 / 46
4章
39話 アリフィア=ボルソッチェオ
しおりを挟む
「…………」
逃げるようにしてその場を立ち去り、向かうあてのないまま歩き、俺がたどり着いた先は少し大きめに作られた庭園だった。
脳内で数えながら、最大限注意を払った上で〝纒い〟を行使していた。秒数にして110秒程。
決して長くはない時間。それでも足は震え、手の感覚も薄れて小刻みに震え出している。
『まだ纒いを使うには身体が幼過ぎる。とは言ってもオレだって纒いは使えて精々10分が限界。それ以上は身体が壊れるからさ。だからナガレの場合、使えて3分だろうね。それ以上は余程のことでもない限り控えた方がいい』
そう言っていた師匠から少し変わった痛み止めを渡されている。だいたい5分程で効果があらわれる限りなく即効性の痛み止め。
味がクソまずいのと、身体に良い薬ではないという二点を除けば万能過ぎる薬だ。
ポケットにしまっていた薬袋を取り出し、その中に手を突っ込んで粉状の薬を一袋取り出す。
個数は7つ。
婉曲した発言を時折好む師匠からは、今年は7袋以上服用は出来ないと言われている。基準は不明であるが、おそらく何らかの事情がそこに含まれているんだろう。
〝纒い〟を使う機会なんて殆ど無いだろうし7袋もあればと気にしていない現状だ。何か下手に聞いてやぶ蛇になる事も避けたかったから、という魂胆も勿論あったんだが。
「……手の感覚があるうちに飲まないと」
先の仕合で特に、手に〝纒い〟を纒っていた事もあり、手にも影響が及び既に自分の意思通りに動きにくくなってきている。
先ほどの騎士程度の技量であれば〝纒い〟を使わなくとも十分勝てただろうが、侮られていた事に血が上ってしまっていたのか、俺の中で〝纒い〟を使わないという選択肢が殆ど存在していなかった。
まだまだ餓鬼だな……なんて自責しつつ、びりっと袋を破る。
「んぁ」
近くにあった壁にもたれかかりながら、口を開けて袋の中身を注ぎ込む。続くように襲い来る容赦ない——
「うぷッ、おぇ、うっ」
吐き気。
凄絶な味ゆえに飲み込む事すら一仕事。
だが、吐きかけるも、両手で口を無理やり塞ぎ、流し込むように空を仰いで飲み込む。
「うッ、おえぇ、うっぷ」
後味も最悪。
折角飲み込んだ薬を吐き出しそうになるも、それを必死に押さえ込み、山が通り過ぎるのを待つ。
「身体、悪いんですか?」
そんな折、俺に向けて誰かが声をかける。
薬に気を取られていたからか、注意力が散漫となり人の気配に気づけなかった事を自責しながら最大限の警戒を込めて振り向いた。
「……いつから、見てた」
「お薬のようなものを取り出して飲み干されていたあたりから。具合も悪そうですし、もし宜しければ治癒師をお呼びいたしましょうか」
「このくらいはすぐ治る。だから気にしなくて良い」
見た目15歳程度。
いや、もう少し若いか。
車椅子に乗っている事で分かりづらいが、容姿のあどけなさからしてそこまで俺と歳が離れている事はあるまい。
「いいえ、そうもいきません。貴方様は大切な兄のお客人ですから」
「…………」
言葉に詰まる。
おそらく、ソーマ聞いた特徴を当てはめた場合、彼とよく似た赤みを帯びた茶髪の髪色を始めとして彼女がソーマの妹に当たるだろうとは予想はついていたが、俺が客人だと名乗った事は一度もない。加えて、先ほどの仕合を見ていた人の中に彼女はいなかった。
「ソーマから、僕の事はどんなヤツだと聞いている?」
「一風変わった歳離れた少年と」
「的を得た表現だな」
「あと、得難い知己と仰られてました」
くすくすと彼女は笑う。
品を感じさせられる微笑。
不思議と嫌悪は感じない。
「何か可笑しかったか」
「いえ、何も。ただ、兄がそう仰るのは珍しい事でして」
「そうか」
貴族というのは常に立場を気にし、権力がより上の者の機嫌を損なわないように損なわないようにと行動を繰り返す。
そんな貴族の枠組みからはみ出した俺という存在はたしかに一風変わっていると思う。得難い知己と言われる程にまだ会話も交わしてはいなかったが、あえて指摘する程ではないと判断して触れずに終わらせる。
「庭園で寛ぐのも良いですが、どうにもお疲れの様子。腰を落ち着ける部屋へ案内致しましょう。幸い、身体が弱い事もあって私の部屋には薬が複数常備されています。栄養剤くらいならば構わないでしょう。私の部屋までついてきて頂けますか?」
「……たしかにそれくらいならば問題ないだろうが、淑女の部屋に男が上り込むのはマズイだろう。客間で待たせて貰う。それで良いか」
俺にとって至極当たり前の返答。
それでも、彼女にとっては意外な返答だったのか、目を見張って硬直してしまっていた。
「……政略結婚にすら使えない女を淑女扱いしなくても結構ですよ。何より慣れてますし。それとも、こんな不自由な女が好みでしたか?」
「お前が自分を卑下するのは勝手だが、その価値観を僕にまで押し付けるな。10にも届かない僕が世間体を気にしてどうする。非公開の場でくらい子供らしく言いたい事を言わせろ」
「淑女の部屋に男が上り込むのはマズイ。これは世間体を気にしての発言では?」
「…………揚げ足をとる女は嫌われるぞ」
「それは失礼致しました」
ふふふっ、と楽しげに笑う。
そんな笑顔を見せられてはこれ以上何か、とやかく言う気にもなれず、遣る瀬無い気持ちで胸いっぱいになる。
流石、師匠自家製のゲロマズ薬というべきか。
服用してからまだ2、3分だろうに痛みはもう殆ど感じられなくなってきていた。
あまり弱った姿を見せるのもマズイだろうしと、俺はもたれかかっていた壁から離れ、彼女の側へと歩み寄る。
「自分で動かすのは一苦労だろ。押してやるから場所は教えろ」
「優しいんです……もしかして領主の娘の好感度稼ぎですか?」
「少し前に自分は無価値だといっていた女の好感度を進んで稼ぎに行くヤツがいるならそいつは間違いなくバカだろうが」
「では、今後は『バカ』とお呼びすれば宜しいですか?」
「お前、ひねくれ過ぎだろ……」
さすがの俺も調子が狂ってくる。
話せば話すほど、相手のペースに飲まれる気がして、言葉を交わす気力を時間と共にごりごり削られていく。
「よく言われますね」
「自覚があってそれならもう救いようがないな」
「そうかもしれません」
悪戯が成功した子供のように無邪気に笑う彼女の乗る車椅子のハンドルに手をかけ、道先を尋ねる。
「どこに進めば良い」
「このまま真っ直ぐ進んでもらえれば多分、分かると思いますよ」
「そうか」
出来る限り会話を無くそうと努めていたからか、言葉は自然とそっけないものになってしまう。
だが彼女は別段気分を害した様子もなく気にする事もない。
「そう言えば」
「ん?」
車椅子越しに振り返り、彼女が再度話しかけてくる。
女性特有の香水の香りが鼻腔をくすぐる。
母上のように強過ぎない、程よい塩梅に目の前の人は女性なのだと認識させられ、女性免疫の薄い俺の頭は僅かにくらりとしてしまう。
「名前をまだ名乗ってませんでしたよね」
ひたすらに笑う。
終始、彼女は笑う。
笑っていた。
それが感じていた違和感の正体なのだと、やっと合点が行く。
そうして、いつしかのナガレと彼女を重ねてしまう。
長年貼り付けてきた愛想笑いがまるで今も、ずっと貼り付けられているような。そんな感想を抱く。
あぁ、コイツは。
「ゼン=ボルソッチェオが娘、アリフィア=ボルソッチェオと申します」
昔の俺に、少し似ていると感じ、無性に腹が立った。
映し鏡を見てるようで苛立ちが立ち込める。
名乗られたというのに、名乗り返さない行為。
それは貴族がしてはならない最大の侮辱。
それでも、俺の口は塞がらない。止まらない。
思った事を、口にしてしまう。
「なぁ、お前は何の為に生きている?」
俺自身、他人にも納得させれるだけの答えを持ち合わせてすらいない問いをその時、か弱き少女——アリフィアに投げかけた。
逃げるようにしてその場を立ち去り、向かうあてのないまま歩き、俺がたどり着いた先は少し大きめに作られた庭園だった。
脳内で数えながら、最大限注意を払った上で〝纒い〟を行使していた。秒数にして110秒程。
決して長くはない時間。それでも足は震え、手の感覚も薄れて小刻みに震え出している。
『まだ纒いを使うには身体が幼過ぎる。とは言ってもオレだって纒いは使えて精々10分が限界。それ以上は身体が壊れるからさ。だからナガレの場合、使えて3分だろうね。それ以上は余程のことでもない限り控えた方がいい』
そう言っていた師匠から少し変わった痛み止めを渡されている。だいたい5分程で効果があらわれる限りなく即効性の痛み止め。
味がクソまずいのと、身体に良い薬ではないという二点を除けば万能過ぎる薬だ。
ポケットにしまっていた薬袋を取り出し、その中に手を突っ込んで粉状の薬を一袋取り出す。
個数は7つ。
婉曲した発言を時折好む師匠からは、今年は7袋以上服用は出来ないと言われている。基準は不明であるが、おそらく何らかの事情がそこに含まれているんだろう。
〝纒い〟を使う機会なんて殆ど無いだろうし7袋もあればと気にしていない現状だ。何か下手に聞いてやぶ蛇になる事も避けたかったから、という魂胆も勿論あったんだが。
「……手の感覚があるうちに飲まないと」
先の仕合で特に、手に〝纒い〟を纒っていた事もあり、手にも影響が及び既に自分の意思通りに動きにくくなってきている。
先ほどの騎士程度の技量であれば〝纒い〟を使わなくとも十分勝てただろうが、侮られていた事に血が上ってしまっていたのか、俺の中で〝纒い〟を使わないという選択肢が殆ど存在していなかった。
まだまだ餓鬼だな……なんて自責しつつ、びりっと袋を破る。
「んぁ」
近くにあった壁にもたれかかりながら、口を開けて袋の中身を注ぎ込む。続くように襲い来る容赦ない——
「うぷッ、おぇ、うっ」
吐き気。
凄絶な味ゆえに飲み込む事すら一仕事。
だが、吐きかけるも、両手で口を無理やり塞ぎ、流し込むように空を仰いで飲み込む。
「うッ、おえぇ、うっぷ」
後味も最悪。
折角飲み込んだ薬を吐き出しそうになるも、それを必死に押さえ込み、山が通り過ぎるのを待つ。
「身体、悪いんですか?」
そんな折、俺に向けて誰かが声をかける。
薬に気を取られていたからか、注意力が散漫となり人の気配に気づけなかった事を自責しながら最大限の警戒を込めて振り向いた。
「……いつから、見てた」
「お薬のようなものを取り出して飲み干されていたあたりから。具合も悪そうですし、もし宜しければ治癒師をお呼びいたしましょうか」
「このくらいはすぐ治る。だから気にしなくて良い」
見た目15歳程度。
いや、もう少し若いか。
車椅子に乗っている事で分かりづらいが、容姿のあどけなさからしてそこまで俺と歳が離れている事はあるまい。
「いいえ、そうもいきません。貴方様は大切な兄のお客人ですから」
「…………」
言葉に詰まる。
おそらく、ソーマ聞いた特徴を当てはめた場合、彼とよく似た赤みを帯びた茶髪の髪色を始めとして彼女がソーマの妹に当たるだろうとは予想はついていたが、俺が客人だと名乗った事は一度もない。加えて、先ほどの仕合を見ていた人の中に彼女はいなかった。
「ソーマから、僕の事はどんなヤツだと聞いている?」
「一風変わった歳離れた少年と」
「的を得た表現だな」
「あと、得難い知己と仰られてました」
くすくすと彼女は笑う。
品を感じさせられる微笑。
不思議と嫌悪は感じない。
「何か可笑しかったか」
「いえ、何も。ただ、兄がそう仰るのは珍しい事でして」
「そうか」
貴族というのは常に立場を気にし、権力がより上の者の機嫌を損なわないように損なわないようにと行動を繰り返す。
そんな貴族の枠組みからはみ出した俺という存在はたしかに一風変わっていると思う。得難い知己と言われる程にまだ会話も交わしてはいなかったが、あえて指摘する程ではないと判断して触れずに終わらせる。
「庭園で寛ぐのも良いですが、どうにもお疲れの様子。腰を落ち着ける部屋へ案内致しましょう。幸い、身体が弱い事もあって私の部屋には薬が複数常備されています。栄養剤くらいならば構わないでしょう。私の部屋までついてきて頂けますか?」
「……たしかにそれくらいならば問題ないだろうが、淑女の部屋に男が上り込むのはマズイだろう。客間で待たせて貰う。それで良いか」
俺にとって至極当たり前の返答。
それでも、彼女にとっては意外な返答だったのか、目を見張って硬直してしまっていた。
「……政略結婚にすら使えない女を淑女扱いしなくても結構ですよ。何より慣れてますし。それとも、こんな不自由な女が好みでしたか?」
「お前が自分を卑下するのは勝手だが、その価値観を僕にまで押し付けるな。10にも届かない僕が世間体を気にしてどうする。非公開の場でくらい子供らしく言いたい事を言わせろ」
「淑女の部屋に男が上り込むのはマズイ。これは世間体を気にしての発言では?」
「…………揚げ足をとる女は嫌われるぞ」
「それは失礼致しました」
ふふふっ、と楽しげに笑う。
そんな笑顔を見せられてはこれ以上何か、とやかく言う気にもなれず、遣る瀬無い気持ちで胸いっぱいになる。
流石、師匠自家製のゲロマズ薬というべきか。
服用してからまだ2、3分だろうに痛みはもう殆ど感じられなくなってきていた。
あまり弱った姿を見せるのもマズイだろうしと、俺はもたれかかっていた壁から離れ、彼女の側へと歩み寄る。
「自分で動かすのは一苦労だろ。押してやるから場所は教えろ」
「優しいんです……もしかして領主の娘の好感度稼ぎですか?」
「少し前に自分は無価値だといっていた女の好感度を進んで稼ぎに行くヤツがいるならそいつは間違いなくバカだろうが」
「では、今後は『バカ』とお呼びすれば宜しいですか?」
「お前、ひねくれ過ぎだろ……」
さすがの俺も調子が狂ってくる。
話せば話すほど、相手のペースに飲まれる気がして、言葉を交わす気力を時間と共にごりごり削られていく。
「よく言われますね」
「自覚があってそれならもう救いようがないな」
「そうかもしれません」
悪戯が成功した子供のように無邪気に笑う彼女の乗る車椅子のハンドルに手をかけ、道先を尋ねる。
「どこに進めば良い」
「このまま真っ直ぐ進んでもらえれば多分、分かると思いますよ」
「そうか」
出来る限り会話を無くそうと努めていたからか、言葉は自然とそっけないものになってしまう。
だが彼女は別段気分を害した様子もなく気にする事もない。
「そう言えば」
「ん?」
車椅子越しに振り返り、彼女が再度話しかけてくる。
女性特有の香水の香りが鼻腔をくすぐる。
母上のように強過ぎない、程よい塩梅に目の前の人は女性なのだと認識させられ、女性免疫の薄い俺の頭は僅かにくらりとしてしまう。
「名前をまだ名乗ってませんでしたよね」
ひたすらに笑う。
終始、彼女は笑う。
笑っていた。
それが感じていた違和感の正体なのだと、やっと合点が行く。
そうして、いつしかのナガレと彼女を重ねてしまう。
長年貼り付けてきた愛想笑いがまるで今も、ずっと貼り付けられているような。そんな感想を抱く。
あぁ、コイツは。
「ゼン=ボルソッチェオが娘、アリフィア=ボルソッチェオと申します」
昔の俺に、少し似ていると感じ、無性に腹が立った。
映し鏡を見てるようで苛立ちが立ち込める。
名乗られたというのに、名乗り返さない行為。
それは貴族がしてはならない最大の侮辱。
それでも、俺の口は塞がらない。止まらない。
思った事を、口にしてしまう。
「なぁ、お前は何の為に生きている?」
俺自身、他人にも納得させれるだけの答えを持ち合わせてすらいない問いをその時、か弱き少女——アリフィアに投げかけた。
12
あなたにおすすめの小説
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる