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4章
40話 似た者同士
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「変わった質問をするんですね」
「僕の考えで間違っていないなら、お前はきっと——」
言いかけたところで、アリフィアが口元で人差し指を立てる。
「止しましょう」
にこりと、優しさを感じられる柔和な笑みだった。
「貴方様いえ、ナガレ様と私は会って間もない関係。無闇に詮索をして深入りするのはお互いに損をします。適度な距離さえ保てば私達はとても良い関係になれると思うんです」
「……そうか」
恐らく、コイツ——アリフィアには俺と同じで理解者が周囲にいなかったはず。
下手に俺がそれに気付き、同情し、理解する事で既に決めた決意が揺らぐ事を恐れた。そんなところだろう。
生まれつき身体が弱いと言っていた。
足も悪い、加えて彼女は貴族だ。
貴族とは血の繋がりを何よりも重要視し、子孫を残す事こそ女性の本懐なんて風習が浸透している。
そんな中でアリフィアのたどるであろう末路といえば1つ。
子孫すら残せないかもしれない身体の彼女に残された道はどこかの貴族の愛玩人形になる事くらいかもしれない。
幸い、アリフィアの容姿は整っている。
妾にする分には貰い手に困る事は無いだろう。
だが、妾として差し出される場合、今のボルソッチェオ家の爵位からして大貴族。それも侯爵や伯爵クラスの者が相手となる可能性が高い。加えて愛玩人形扱いされるとなれば年齢もかなり離れた高齢者が相手になる事もあるだろう。
それらの可能性全てを加味し、受け入れると決めた自分の決意を揺らがさないでくれ。それとも、貴方が私を受け入れてくれますか? 無理でしょう? なら、深入りはよして下さい。
俺には、そう言っているように聞こえた。
「ソーマには10日程世話になると文で伝えてある。恐らく、ボルソッチェオ家には僕と歳が似通った相手はアリフィアくらいだろう? 期間は短いが気が向いたら話し相手になってくれ」
「もう、呼び捨てですか」
「ソーマも呼び捨てている。今更何か畏まった言葉をつける気はない。引っかかるならアリフィアも僕を呼び捨てたら良いだろうが。それでおあいこだ」
「……変わってますね」
俺がアリフィアを呼び捨てる事とアリフィアが俺を呼び捨てる事。それらは似通っていて大きく違う。
この世界は基本的に男尊女卑に近い価値観が浸透している。
その上、俺は次期子爵家当主。アリフィアは今でこそ男爵家の令嬢であるが先は決して明るくはない。
その立場を知っていて尚、呼び捨てにして構わないと言う俺の思考が理解出来なかったんだろう。
元より、そんな事をいちいち気にしていてはシヴィスすら側に置けない。俺が気にする部分ではないだけの話なのだが。
「では、ナガレ君とお呼びしても?」
「様付けで呼ばれるよりはマシだな。それでいい」
ただでさえ、子爵家の跡継ぎという立場なのだ。
知人にまで気をつかわれていては心休まる場がなくなってしまう。ゆえに俺は様をつけられる事を嫌う。
「敬われる事は、お嫌いですか?」
「嫌いじゃないが、気に食わないだけだ」
「と言いますと?」
「僕に気をつかう大半の奴らは、僕自身に気をつかってるわけじゃない。僕の後ろにある子爵家次期当主って肩書きに気をつかってるだけだ。そこが気に食わない。かといって僕に敬意を払って欲しいわけでもない。僕自身もよくわからないが、まあ僕が敬意を払われる程の人間ではないって事は確かだな」
「自己評価が低いんですね」
アリフィアはソーマの言っていた言葉を思い出す。
ナガレに対する評価、そして人間像。
貴族独特の考えに呑まれておらず、自己を確かに確立している変わった少年。泰然としており、相手が誰であろうが侮り、見下した様子は一切なく。
恐らく、アリフィアにとっても掛け替えのない知己になってくれるだろう、と。
「いいや、身の程を弁えてるだけだ」
俺の今置かれている状況。
それは限りなく崖っぷち。
行動の選択肢を間違えた瞬間、今友好的である人達の殆どが俺に牙を剥く。
ローレン=ヘクスティアは貴族嫌いだ。
その彼が俺に師事するのも俺が従来の貴族らしくなかったからというだけのこと。驕った瞬間、師匠は俺の下から立ち去るか、殺しにくるかするだろう。
シヴィスもそうだ。
俺が彼女の知る貴族とは一線を介していたからついてきてくれた。勤め先を転々とするボルグですら、何かを見出して将来は俺に仕えたいと言ってきてくれた。
このこれ以上なく整った環境。
それを壊さないためにも、俺は身の程を弁えなければならない。
「今、僕の周りにいるヤツらは決してありもしないカリスマに惹かれたわけじゃない。僕の貴族としての在り方に関心を持ってくれただけに過ぎん。ならばその期待を裏切るわけにはいかんだろうが。身の程を弁え、誰1人として侮らない。それが僕の在り方だ」
「お綺麗ですね……」
「まさか。僕の最終目的は領地の繁栄だ。その為ならば、例え両親だろうが利用する。そんな奴の在り方が綺麗なものであってたまるか」
「……兄の言っていた意味がようやく分かってきた気がします」
「まあ、全てが真実なんて僕は一言も言ってないがな。人間はズル賢い生き物だ。嘘かもしれない程度に捉えておかなければ身はもたんぞ」
悪戯が成功した悪ガキのようにくははと笑う。
もちろん、嘘はついていない。
だが、少し立派に言葉を選んで語ったからか、アリフィアが少し勘違いを起こしていたようにも思えて最後に落とした。
俺は人から尊敬されるような、立派な人間じゃない。
そう言い聞かせる。
だって俺は、もっと立派なナガレを知っているから。
「そうだ。明日でもいいんだが、滞在中に領地を散策したい。その案内役を頼んでもいいか」
何気ない一言。
しかし、アリフィアは少し残念そうに首を横に振る。
「私の許されている行動範囲は狭いので、ナガレ君の案内役は務まらないでしょう」
身体が不自由な彼女が、自由奔放に外を出歩いてはもしもの事がある可能性が高まる。
行動を制限させられる事は仕方がないだろう。
だが、恐らく俺ならばその制限を覆せる可能性がある。
「なら、許可が下りれば案内役を務めてくれる。という認識で構わないか」
「許可は恐らく出ないでしょうが、出たのなら私で良ければ案内致しますよ」
「その言葉、忘れるなよ」
「肝に命じておきます」
そう話している間に、少し大きめの建物が見えてくる。
「あぁ、あれが本館ですね。父上が改修作業に精を出しているようですが、まだ騎士舎の一部しか間に合っていないようで」
少し古びた館。
生活感というか、使い古した感じが出ている。
だが、ボルソッチェオ家は男爵家に陞爵したばかりの新興貴族。これらの設備でも上々といえるのは間違いなかった。
「改めて、ボルソッチェオ男爵家へようこそ。ハーヴェン家次期当主ナガレ=ハーヴェン様」
向かい合うように車椅子を巧みに動かし、言葉を続ける。
「何か困り事がございましたら、屋敷のメイドへ気軽にお申し付け下さい。我々は、貴方がたを歓迎致します」
笑みを貼り付けたまま、ぺこりと頭を下げる。
俺の中で、アリフィアという女性はよく笑う人であり、笑う事で何かを隠しているようなそんな印象だった。
「僕の考えで間違っていないなら、お前はきっと——」
言いかけたところで、アリフィアが口元で人差し指を立てる。
「止しましょう」
にこりと、優しさを感じられる柔和な笑みだった。
「貴方様いえ、ナガレ様と私は会って間もない関係。無闇に詮索をして深入りするのはお互いに損をします。適度な距離さえ保てば私達はとても良い関係になれると思うんです」
「……そうか」
恐らく、コイツ——アリフィアには俺と同じで理解者が周囲にいなかったはず。
下手に俺がそれに気付き、同情し、理解する事で既に決めた決意が揺らぐ事を恐れた。そんなところだろう。
生まれつき身体が弱いと言っていた。
足も悪い、加えて彼女は貴族だ。
貴族とは血の繋がりを何よりも重要視し、子孫を残す事こそ女性の本懐なんて風習が浸透している。
そんな中でアリフィアのたどるであろう末路といえば1つ。
子孫すら残せないかもしれない身体の彼女に残された道はどこかの貴族の愛玩人形になる事くらいかもしれない。
幸い、アリフィアの容姿は整っている。
妾にする分には貰い手に困る事は無いだろう。
だが、妾として差し出される場合、今のボルソッチェオ家の爵位からして大貴族。それも侯爵や伯爵クラスの者が相手となる可能性が高い。加えて愛玩人形扱いされるとなれば年齢もかなり離れた高齢者が相手になる事もあるだろう。
それらの可能性全てを加味し、受け入れると決めた自分の決意を揺らがさないでくれ。それとも、貴方が私を受け入れてくれますか? 無理でしょう? なら、深入りはよして下さい。
俺には、そう言っているように聞こえた。
「ソーマには10日程世話になると文で伝えてある。恐らく、ボルソッチェオ家には僕と歳が似通った相手はアリフィアくらいだろう? 期間は短いが気が向いたら話し相手になってくれ」
「もう、呼び捨てですか」
「ソーマも呼び捨てている。今更何か畏まった言葉をつける気はない。引っかかるならアリフィアも僕を呼び捨てたら良いだろうが。それでおあいこだ」
「……変わってますね」
俺がアリフィアを呼び捨てる事とアリフィアが俺を呼び捨てる事。それらは似通っていて大きく違う。
この世界は基本的に男尊女卑に近い価値観が浸透している。
その上、俺は次期子爵家当主。アリフィアは今でこそ男爵家の令嬢であるが先は決して明るくはない。
その立場を知っていて尚、呼び捨てにして構わないと言う俺の思考が理解出来なかったんだろう。
元より、そんな事をいちいち気にしていてはシヴィスすら側に置けない。俺が気にする部分ではないだけの話なのだが。
「では、ナガレ君とお呼びしても?」
「様付けで呼ばれるよりはマシだな。それでいい」
ただでさえ、子爵家の跡継ぎという立場なのだ。
知人にまで気をつかわれていては心休まる場がなくなってしまう。ゆえに俺は様をつけられる事を嫌う。
「敬われる事は、お嫌いですか?」
「嫌いじゃないが、気に食わないだけだ」
「と言いますと?」
「僕に気をつかう大半の奴らは、僕自身に気をつかってるわけじゃない。僕の後ろにある子爵家次期当主って肩書きに気をつかってるだけだ。そこが気に食わない。かといって僕に敬意を払って欲しいわけでもない。僕自身もよくわからないが、まあ僕が敬意を払われる程の人間ではないって事は確かだな」
「自己評価が低いんですね」
アリフィアはソーマの言っていた言葉を思い出す。
ナガレに対する評価、そして人間像。
貴族独特の考えに呑まれておらず、自己を確かに確立している変わった少年。泰然としており、相手が誰であろうが侮り、見下した様子は一切なく。
恐らく、アリフィアにとっても掛け替えのない知己になってくれるだろう、と。
「いいや、身の程を弁えてるだけだ」
俺の今置かれている状況。
それは限りなく崖っぷち。
行動の選択肢を間違えた瞬間、今友好的である人達の殆どが俺に牙を剥く。
ローレン=ヘクスティアは貴族嫌いだ。
その彼が俺に師事するのも俺が従来の貴族らしくなかったからというだけのこと。驕った瞬間、師匠は俺の下から立ち去るか、殺しにくるかするだろう。
シヴィスもそうだ。
俺が彼女の知る貴族とは一線を介していたからついてきてくれた。勤め先を転々とするボルグですら、何かを見出して将来は俺に仕えたいと言ってきてくれた。
このこれ以上なく整った環境。
それを壊さないためにも、俺は身の程を弁えなければならない。
「今、僕の周りにいるヤツらは決してありもしないカリスマに惹かれたわけじゃない。僕の貴族としての在り方に関心を持ってくれただけに過ぎん。ならばその期待を裏切るわけにはいかんだろうが。身の程を弁え、誰1人として侮らない。それが僕の在り方だ」
「お綺麗ですね……」
「まさか。僕の最終目的は領地の繁栄だ。その為ならば、例え両親だろうが利用する。そんな奴の在り方が綺麗なものであってたまるか」
「……兄の言っていた意味がようやく分かってきた気がします」
「まあ、全てが真実なんて僕は一言も言ってないがな。人間はズル賢い生き物だ。嘘かもしれない程度に捉えておかなければ身はもたんぞ」
悪戯が成功した悪ガキのようにくははと笑う。
もちろん、嘘はついていない。
だが、少し立派に言葉を選んで語ったからか、アリフィアが少し勘違いを起こしていたようにも思えて最後に落とした。
俺は人から尊敬されるような、立派な人間じゃない。
そう言い聞かせる。
だって俺は、もっと立派なナガレを知っているから。
「そうだ。明日でもいいんだが、滞在中に領地を散策したい。その案内役を頼んでもいいか」
何気ない一言。
しかし、アリフィアは少し残念そうに首を横に振る。
「私の許されている行動範囲は狭いので、ナガレ君の案内役は務まらないでしょう」
身体が不自由な彼女が、自由奔放に外を出歩いてはもしもの事がある可能性が高まる。
行動を制限させられる事は仕方がないだろう。
だが、恐らく俺ならばその制限を覆せる可能性がある。
「なら、許可が下りれば案内役を務めてくれる。という認識で構わないか」
「許可は恐らく出ないでしょうが、出たのなら私で良ければ案内致しますよ」
「その言葉、忘れるなよ」
「肝に命じておきます」
そう話している間に、少し大きめの建物が見えてくる。
「あぁ、あれが本館ですね。父上が改修作業に精を出しているようですが、まだ騎士舎の一部しか間に合っていないようで」
少し古びた館。
生活感というか、使い古した感じが出ている。
だが、ボルソッチェオ家は男爵家に陞爵したばかりの新興貴族。これらの設備でも上々といえるのは間違いなかった。
「改めて、ボルソッチェオ男爵家へようこそ。ハーヴェン家次期当主ナガレ=ハーヴェン様」
向かい合うように車椅子を巧みに動かし、言葉を続ける。
「何か困り事がございましたら、屋敷のメイドへ気軽にお申し付け下さい。我々は、貴方がたを歓迎致します」
笑みを貼り付けたまま、ぺこりと頭を下げる。
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