8 / 46
2章
7話 勝つしかない!!
しおりを挟む
どこまでも広がる澄んだ碧空。
そこに曇りはなく。まるで一人の執事のこころをあらわすように、長年の蟠りが払拭されたような晴れ渡る晴天であった。
空というものは何者の影響も受けない。
空は何者にも支配されない自由の身である。なれど、怒ることも無ければ喜ぶ事もない。
曇天、晴天、雨天によって感情を判断する者はいるかも知れないが、実際問題として、空に感情はない。
空が一人の人間ごときの言動を気にしないように、彼もまた、誰にどう思われようが気に留める事はなかった。
自己犠牲が激しい。
他人の感情に無関心。
それもまた、彼を表現するに相違ない言葉である。
自分の事は二の次。
まさしく献身利他。それが最近のとある執事の主の嫡子たる「ナガレ」に受ける印象であるが、少し前まではその真逆であった。
まるで何かに吹っ切れたかのように性格が変わってしまった。
もちろん、いい意味で、だ。
今の彼は良くも悪くもお人好しだろう。
だが、そんな言葉のみでは足りないと思わされる言動がいくつも見受けられる。
ゆえに執事は。
ヴェインは呟いた。
坊ちゃんのこころは、まるで空のようであると。
「して、用とはなんだ? 欲しいものがあるならフェイリアに言え。私も暇ではないのだ」
不機嫌そうに筆を走らせる小太りの男。
彼こそが「ナガレ」である俺の親父さまであり、ハーヴェン子爵家現当主にして領主であるアハト=ハーヴェンだ。
少し前に顔だけは美人な母上であるフェイリアがヒステリックに騒ぎ立てていた内容を耳にしたヴェイン曰く、とある伯爵家の次女をこのハーヴェン子爵家嫡子である俺の婚約者にと話を持ちかけたところ、やんわりと断られたそうな。
相手は格上の伯爵家。
断られた事は残念に思えど、双方の理がかみ合わなかったという事でまだ納得が出来た。だが、かの伯爵家はあろう事か、その日のうちに別の家に話に上がっていた次女を婚約者にどうかという話を持って行ったのだ。
その相手は新興貴族も新興貴族。
つい昨年に準男爵から男爵家に陞爵されたばかりのボルソッチェオ男爵家の嫡男であった。
いわば苗木買い。
領民から悉く嫌われており、特にこれといった成長も見られず停滞しているハーヴェン子爵家よりは将来性があると見てか。
はたまた、ハーヴェン子爵家に嫁がせるくらいならと暗に侮辱したかったからか。
理由は何であれ、親父さまのプライドを酷く傷つけていた。
今筆を走らせているのも、件の伯爵家への嫌がらせ関連なんだろう。
親父さまの機嫌は最悪。
ここで何か変な事を言えば廃嫡だ!なんて騒がれるかもしれないくらいに。
だが、俺はこの最悪過ぎる状況を利用する。
これ以上ないくらいに。
「ちちうえ。聞けば、かのレミューゼ伯爵家の御令嬢を僕の婚約者にどうかと推して貰ったとか」
「……そうだ。だが! あの伯爵家はあろう事か、ハーヴェン子爵家よりも格下であるボルソッチェオの倅を選びおった! 社交界にて私を辱めたのだ! 相応の罰を下さねばなるまい?!」
レミューゼ伯爵家の次女。
たしか名をフランと言ったか。
レミューゼ伯爵家は「武」を買われて伯爵という位置にまで上り詰めた一族だ。
現当主の次女であるフランにもその血は濃く流れており、中々好戦的というか、勝ち気な感じの少女だった気がする。
前に会った社交界では、俺は親父さまの後ろに隠れて終始無言を決め込んでいたはず。
勝ち気な少女からすれば、そんな軟弱そうな男はお断りだろう。
ハーヴェン子爵家とボルソッチェオ男爵の将来性。
加えて、あの頃の俺の性格諸々が相まって婚約を成立させる事が出来なかったんだろう。
心の中で思う。
ごめんなさい……!
「そうですね! レミューゼ伯爵ご本人の目は節穴の様子! ここは一つ、あちらにも恥をかいてもらうというのはどうでしょう」
親父さまと母上にのみ、尊大な態度は取らないらしい。
御都合主義過ぎるだろう!この身体!
「ほう? 恥とな?」
「はい。レミューゼ伯爵家といえばあの『武』の一門。あそこの次男は確か僕よりも二つ年上だったはず。もし、武名の響かない貴族家に。しかも年下に。あの『武』で知られ、その中でも天才と呼ばれる次男坊に勝てたならば、これ以上ない恥を与えられるとは思いませんか?」
「くくくっ、確かに。そんな事が現実となれば名誉は地に落ちるな。これ以上ない恥だ。だが——」
懸念すべき点が一つ。
「勝てるのか? ナガレがレミューゼの倅めに」
そう、俺が勝てるのかという事だ。
もちろん、今のままでは天地がひっくり返っても無理だろう、
だが、運が良いことに『ナガレ』の身体能力は高い。
腕のいい戦士に教えを請えれさえすれば可能性はあるはずだ。
ここで、あの下女少女であるシヴィスの存在がいきてくる。
彼女に教えてもらった一人の男性の存在が。
「今のままでは夢物語でしょう」
「……だろうな」
理解していたのか。
そこまで言葉に落胆の色は見られない。
「ですが、一年ほど時間を貰えるならば、事は違ってきます。ボルソッチェオ男爵との縁談も、今すぐというわけではないでしょう。男爵と伯爵家が縁を結ぶとなれば様々な障害、しがらみが存在する。およそではありますが、一年は掛かると僕は見てます」
「ほう?」
今までにない聡明さを発揮する俺に対し、続けろと言葉を言い放つ。
「そして、披露パーティーの際に、余興として僕とレミューゼの次男坊が剣技を披露する状況に持っていく。そして僕がこれ以上なくコテンパンにし、父上が言うのです。『レミューゼ伯爵家は実のところ、「武」に重きを置いていない様子。武名に乏しいうちの倅に負けるとは、たかが知れますな』と」
「く、くくくっ」
くつくつと笑い出し、
「はははははははッ!! 面白い!面白いぞ!ナガレ!! 良いだろう。そこまで言うからには勝算があるんだろう?」
「勿論です」
「必要なものは用意しよう。何か入り用なものはあるか?」
「では二つほど」
「ほう、欲を出したな。だが、まあいい。言ってみろ」
当初は見栄云々を使って言いくるめようと思っていたが、親父さまの機嫌から察するにそんな話では納得してくれなくなった可能性が高かった。
ならばと即席であるが、次手に移った。
それがこれ。
「一つは、既に僕が一人の男性に教えを請いたいと言ったところ、条件があると言われまして。その条件を父上にも認めて頂きたいのです」
「言ってみろ」
「先5年。領民に対する税収を2割に削減する事」
「……」
途端に親父さまの表情が歪む。
このままでは拙いので追い込みにかかる。
「税収を減らせばその噂を聞きつけ、新たに領民が増える可能性が高まり、結果的に税収が増える可能性があります。それに、天才と知られるかのレミューゼの者を打倒すれば、その経済的効果は計り知れません。もちろん、父上のステイタスにもなるでしょう。将来有望な息子がいる、と」
ステイタスという言葉に揺れる。
やはり貴族というものは見栄を気にする。
親父さまも途轍もないステイタスと認識したんだろう。
「今年1年は認める。残りはナガレが有言実行した場合に限る」
ここが落としどころだろう。
元々、領民の生活をできる限り穏やかなものにしてほしいという条件だったのだ。
税収が5割だった事を考えれば十分すぎる結果だろう。
「わかりました。そう伝え、納得してもらいましょう」
「それで、二つ目の条件はなんだ?」
途端にぃ、と口角を歪める。
「双剣を一対。僕が使っても問題のない長さのモノを手に入れて貰えないでしょうか」
そこに曇りはなく。まるで一人の執事のこころをあらわすように、長年の蟠りが払拭されたような晴れ渡る晴天であった。
空というものは何者の影響も受けない。
空は何者にも支配されない自由の身である。なれど、怒ることも無ければ喜ぶ事もない。
曇天、晴天、雨天によって感情を判断する者はいるかも知れないが、実際問題として、空に感情はない。
空が一人の人間ごときの言動を気にしないように、彼もまた、誰にどう思われようが気に留める事はなかった。
自己犠牲が激しい。
他人の感情に無関心。
それもまた、彼を表現するに相違ない言葉である。
自分の事は二の次。
まさしく献身利他。それが最近のとある執事の主の嫡子たる「ナガレ」に受ける印象であるが、少し前まではその真逆であった。
まるで何かに吹っ切れたかのように性格が変わってしまった。
もちろん、いい意味で、だ。
今の彼は良くも悪くもお人好しだろう。
だが、そんな言葉のみでは足りないと思わされる言動がいくつも見受けられる。
ゆえに執事は。
ヴェインは呟いた。
坊ちゃんのこころは、まるで空のようであると。
「して、用とはなんだ? 欲しいものがあるならフェイリアに言え。私も暇ではないのだ」
不機嫌そうに筆を走らせる小太りの男。
彼こそが「ナガレ」である俺の親父さまであり、ハーヴェン子爵家現当主にして領主であるアハト=ハーヴェンだ。
少し前に顔だけは美人な母上であるフェイリアがヒステリックに騒ぎ立てていた内容を耳にしたヴェイン曰く、とある伯爵家の次女をこのハーヴェン子爵家嫡子である俺の婚約者にと話を持ちかけたところ、やんわりと断られたそうな。
相手は格上の伯爵家。
断られた事は残念に思えど、双方の理がかみ合わなかったという事でまだ納得が出来た。だが、かの伯爵家はあろう事か、その日のうちに別の家に話に上がっていた次女を婚約者にどうかという話を持って行ったのだ。
その相手は新興貴族も新興貴族。
つい昨年に準男爵から男爵家に陞爵されたばかりのボルソッチェオ男爵家の嫡男であった。
いわば苗木買い。
領民から悉く嫌われており、特にこれといった成長も見られず停滞しているハーヴェン子爵家よりは将来性があると見てか。
はたまた、ハーヴェン子爵家に嫁がせるくらいならと暗に侮辱したかったからか。
理由は何であれ、親父さまのプライドを酷く傷つけていた。
今筆を走らせているのも、件の伯爵家への嫌がらせ関連なんだろう。
親父さまの機嫌は最悪。
ここで何か変な事を言えば廃嫡だ!なんて騒がれるかもしれないくらいに。
だが、俺はこの最悪過ぎる状況を利用する。
これ以上ないくらいに。
「ちちうえ。聞けば、かのレミューゼ伯爵家の御令嬢を僕の婚約者にどうかと推して貰ったとか」
「……そうだ。だが! あの伯爵家はあろう事か、ハーヴェン子爵家よりも格下であるボルソッチェオの倅を選びおった! 社交界にて私を辱めたのだ! 相応の罰を下さねばなるまい?!」
レミューゼ伯爵家の次女。
たしか名をフランと言ったか。
レミューゼ伯爵家は「武」を買われて伯爵という位置にまで上り詰めた一族だ。
現当主の次女であるフランにもその血は濃く流れており、中々好戦的というか、勝ち気な感じの少女だった気がする。
前に会った社交界では、俺は親父さまの後ろに隠れて終始無言を決め込んでいたはず。
勝ち気な少女からすれば、そんな軟弱そうな男はお断りだろう。
ハーヴェン子爵家とボルソッチェオ男爵の将来性。
加えて、あの頃の俺の性格諸々が相まって婚約を成立させる事が出来なかったんだろう。
心の中で思う。
ごめんなさい……!
「そうですね! レミューゼ伯爵ご本人の目は節穴の様子! ここは一つ、あちらにも恥をかいてもらうというのはどうでしょう」
親父さまと母上にのみ、尊大な態度は取らないらしい。
御都合主義過ぎるだろう!この身体!
「ほう? 恥とな?」
「はい。レミューゼ伯爵家といえばあの『武』の一門。あそこの次男は確か僕よりも二つ年上だったはず。もし、武名の響かない貴族家に。しかも年下に。あの『武』で知られ、その中でも天才と呼ばれる次男坊に勝てたならば、これ以上ない恥を与えられるとは思いませんか?」
「くくくっ、確かに。そんな事が現実となれば名誉は地に落ちるな。これ以上ない恥だ。だが——」
懸念すべき点が一つ。
「勝てるのか? ナガレがレミューゼの倅めに」
そう、俺が勝てるのかという事だ。
もちろん、今のままでは天地がひっくり返っても無理だろう、
だが、運が良いことに『ナガレ』の身体能力は高い。
腕のいい戦士に教えを請えれさえすれば可能性はあるはずだ。
ここで、あの下女少女であるシヴィスの存在がいきてくる。
彼女に教えてもらった一人の男性の存在が。
「今のままでは夢物語でしょう」
「……だろうな」
理解していたのか。
そこまで言葉に落胆の色は見られない。
「ですが、一年ほど時間を貰えるならば、事は違ってきます。ボルソッチェオ男爵との縁談も、今すぐというわけではないでしょう。男爵と伯爵家が縁を結ぶとなれば様々な障害、しがらみが存在する。およそではありますが、一年は掛かると僕は見てます」
「ほう?」
今までにない聡明さを発揮する俺に対し、続けろと言葉を言い放つ。
「そして、披露パーティーの際に、余興として僕とレミューゼの次男坊が剣技を披露する状況に持っていく。そして僕がこれ以上なくコテンパンにし、父上が言うのです。『レミューゼ伯爵家は実のところ、「武」に重きを置いていない様子。武名に乏しいうちの倅に負けるとは、たかが知れますな』と」
「く、くくくっ」
くつくつと笑い出し、
「はははははははッ!! 面白い!面白いぞ!ナガレ!! 良いだろう。そこまで言うからには勝算があるんだろう?」
「勿論です」
「必要なものは用意しよう。何か入り用なものはあるか?」
「では二つほど」
「ほう、欲を出したな。だが、まあいい。言ってみろ」
当初は見栄云々を使って言いくるめようと思っていたが、親父さまの機嫌から察するにそんな話では納得してくれなくなった可能性が高かった。
ならばと即席であるが、次手に移った。
それがこれ。
「一つは、既に僕が一人の男性に教えを請いたいと言ったところ、条件があると言われまして。その条件を父上にも認めて頂きたいのです」
「言ってみろ」
「先5年。領民に対する税収を2割に削減する事」
「……」
途端に親父さまの表情が歪む。
このままでは拙いので追い込みにかかる。
「税収を減らせばその噂を聞きつけ、新たに領民が増える可能性が高まり、結果的に税収が増える可能性があります。それに、天才と知られるかのレミューゼの者を打倒すれば、その経済的効果は計り知れません。もちろん、父上のステイタスにもなるでしょう。将来有望な息子がいる、と」
ステイタスという言葉に揺れる。
やはり貴族というものは見栄を気にする。
親父さまも途轍もないステイタスと認識したんだろう。
「今年1年は認める。残りはナガレが有言実行した場合に限る」
ここが落としどころだろう。
元々、領民の生活をできる限り穏やかなものにしてほしいという条件だったのだ。
税収が5割だった事を考えれば十分すぎる結果だろう。
「わかりました。そう伝え、納得してもらいましょう」
「それで、二つ目の条件はなんだ?」
途端にぃ、と口角を歪める。
「双剣を一対。僕が使っても問題のない長さのモノを手に入れて貰えないでしょうか」
18
あなたにおすすめの小説
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したけど何もしなかったらヒロインがイジメを自演し始めたのでお望み通りにしてあげました。魔法で(°∀°)
ラララキヲ
ファンタジー
乙女ゲームのラスボスになって死ぬ悪役令嬢に転生したけれど、中身が転生者な時点で既に乙女ゲームは破綻していると思うの。だからわたくしはわたくしのままに生きるわ。
……それなのにヒロインさんがイジメを自演し始めた。ゲームのストーリーを展開したいと言う事はヒロインさんはわたくしが死ぬ事をお望みね?なら、わたくしも戦いますわ。
でも、わたくしも暇じゃないので魔法でね。
ヒロイン「私はホラー映画の主人公か?!」
『見えない何か』に襲われるヒロインは────
※作中『イジメ』という表現が出てきますがこの作品はイジメを肯定するものではありません※
※作中、『イジメ』は、していません。生死をかけた戦いです※
◇テンプレ乙女ゲーム舞台転生。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる