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俺を呼んだもの
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ここは……何処だ?
身体が重くて動かない、まるで自分の身体じゃないみたいだ。
底無しの落とし穴にでも落ち続けているような嫌な浮遊感に、腹の中のものを全部吐き出しそうになる。
「……ん、……き…………!」
誰かの声がする、目を開けようとするせれど瞼が重くて持ち上げられない。
「……ン…………シュン……!!」
誰かが俺を呼んでいる。
必死に力を振り絞って声のする方へと手を伸ばす。
声の持ち主だろうか? 誰かが俺の手を握った瞬間、俺の視界が白に染まった。
「シュン? シュン! 良かった、気が付いたんだね! 僕のこと分かる?」
茶色い髪の青年が丸い瞳を濡らしながら俺の手を握りしめている。
泣いていないはずなのに俺の頬が水滴で濡れていた。彼は……そうか。
「……ライ? 俺は一体?」
あれだけ重かった身体が軽くなっている。
気怠い身体をのそりと起こした俺にライが瞳を伏せる。
「僕がここに来た時には、もう君が倒れていたんだ。最後に何があったか思い出せる?」
最後……確か昼御飯の前にトイレに行って、そこから先が思い出せない。
なにかに身体を強く打ち付けて、目の前が真っ暗になって、最後にダンの声が聞こえた気がする。
俺が素直に覚えていることをそのまま話すと見る見るうちに、ライの顔が真っ青になっていく。
「そんな……代償は術者だけのはずじゃ……まさか、僕が、シュンを……?」
口元を押さえながらライがボソボソと呟いている。寒くもないのに細い肩がガタガタ震えていて、目の焦点が合っていない。
「ライ? しっかりしろよ! ライ!!」
彼の手を握りながら叫ぶとようやく俺と目が合った。
「大丈夫か? なあ、代償ってまさか……」
「僕のせいだ、僕のせいでまた君を傷付けてしまった……」
ライは顔をくしゃりと歪ませて俯いた。ぼたぼたと俺の手に熱い滴が落ちる。
「また? ……どういうことだ?」
「僕が君を喚ばなかったら、君が魔獣に襲われることはなかった……僕が君に術をかけなかったら、君がこんな風に倒れることもなかった……」
白い地面を見つめたまま、ライはうわ言のように言葉を紡ぐ。
喚ばなかったら? 術をかけなかったら? どういうことだ?
「ライ……ちゃんと俺にも分かるように説明してくれよ?」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
まるで壊れてしまったかの様に、何度も何度も俺に謝罪の言葉を繰り返す。そんなライの姿がとても痛ましくてその身体を抱き締めた。
「……なんで? だって、僕は、君を……」
「俺達、友達だろう? ライが何で苦しんでるのかよく分からないけど……一人で全部背負い込むなよ」
堰を切ったようにライが嗚咽を漏らしながら俺にしがみつく。俺はライが泣き止むまでずっとその小さな身体を支え続けた。
身体が重くて動かない、まるで自分の身体じゃないみたいだ。
底無しの落とし穴にでも落ち続けているような嫌な浮遊感に、腹の中のものを全部吐き出しそうになる。
「……ん、……き…………!」
誰かの声がする、目を開けようとするせれど瞼が重くて持ち上げられない。
「……ン…………シュン……!!」
誰かが俺を呼んでいる。
必死に力を振り絞って声のする方へと手を伸ばす。
声の持ち主だろうか? 誰かが俺の手を握った瞬間、俺の視界が白に染まった。
「シュン? シュン! 良かった、気が付いたんだね! 僕のこと分かる?」
茶色い髪の青年が丸い瞳を濡らしながら俺の手を握りしめている。
泣いていないはずなのに俺の頬が水滴で濡れていた。彼は……そうか。
「……ライ? 俺は一体?」
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気怠い身体をのそりと起こした俺にライが瞳を伏せる。
「僕がここに来た時には、もう君が倒れていたんだ。最後に何があったか思い出せる?」
最後……確か昼御飯の前にトイレに行って、そこから先が思い出せない。
なにかに身体を強く打ち付けて、目の前が真っ暗になって、最後にダンの声が聞こえた気がする。
俺が素直に覚えていることをそのまま話すと見る見るうちに、ライの顔が真っ青になっていく。
「そんな……代償は術者だけのはずじゃ……まさか、僕が、シュンを……?」
口元を押さえながらライがボソボソと呟いている。寒くもないのに細い肩がガタガタ震えていて、目の焦点が合っていない。
「ライ? しっかりしろよ! ライ!!」
彼の手を握りながら叫ぶとようやく俺と目が合った。
「大丈夫か? なあ、代償ってまさか……」
「僕のせいだ、僕のせいでまた君を傷付けてしまった……」
ライは顔をくしゃりと歪ませて俯いた。ぼたぼたと俺の手に熱い滴が落ちる。
「また? ……どういうことだ?」
「僕が君を喚ばなかったら、君が魔獣に襲われることはなかった……僕が君に術をかけなかったら、君がこんな風に倒れることもなかった……」
白い地面を見つめたまま、ライはうわ言のように言葉を紡ぐ。
喚ばなかったら? 術をかけなかったら? どういうことだ?
「ライ……ちゃんと俺にも分かるように説明してくれよ?」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
まるで壊れてしまったかの様に、何度も何度も俺に謝罪の言葉を繰り返す。そんなライの姿がとても痛ましくてその身体を抱き締めた。
「……なんで? だって、僕は、君を……」
「俺達、友達だろう? ライが何で苦しんでるのかよく分からないけど……一人で全部背負い込むなよ」
堰を切ったようにライが嗚咽を漏らしながら俺にしがみつく。俺はライが泣き止むまでずっとその小さな身体を支え続けた。
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