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幼なじみと一緒のベッドでひと晩過ごすことになったんだが?
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「おい、シュン……いつまでそこにいるんだ? 早く寝ようぜ」
ベットに腰を掛けているダンが俺を手招きする。ほ、ホントに寝ちゃうのか? 推しと同じベッドで?
「やっぱり……二人じゃ、狭くないか?」
「大丈夫だって! ほら、来いよ」
尻込みする俺をよそに、ダンはどこか楽しそうだ。やっぱり、ダンにとっては友達同士のふざけ合いの延長線みたいなもんなんだろうな。ちくしょう。
いそいそとベットに潜り込んだかと思えば、俺が入れるように掛け布団を捲くって、無邪気な笑顔で俺を待っている。丁度、逞しいお胸の前に俺が潜り込めそうなスペースが空いていた。
とはいえ、推しの期待を裏切るなんて言語道断だ。早く早く、と言わんばかりに真っ赤な目を輝かせているしな。
「……お邪魔します」
覚悟を決めた俺は、素早くその隙間に潜り込んでからダンに背を向けた。悪いけれども、推しと正面から向かい合って寝る度胸なんて俺にはない。
有り難いことに、ダンは特に気にしていないようだった。俺が潜り込んだのを確認するとリモコンで部屋の明かりを消す。
密着してしまわないように、ぎりぎり落ちない程度の端に身を寄せていたんだが。そんな俺の努力も虚しく、太く筋肉質な腕が俺の身体を軽々と抱き寄せた。
丁度、俺の鳩尾辺りに大きな両手が重ねられる。背中越しにダンの温もりが伝わってきて、胸の鼓動が速くなるのを抑えられない。
「シュンはあったかいな……いい匂いする……」
それは、こっちのセリフですが? 同じボディソープ使ったハズなのに、なんかめっちゃいい匂いするしさぁ……
ぽつりと呟いてから何故かダンの腕に力がこもった。身じろぎすることも出来ないくらいに、ぎゅうぎゅうと抱き締められてしまう。ホント勘弁して欲しい。嬉しいけれども。
首の辺りに熱い吐息を感じて頭の中が真っ白になる。ただでさえ、全身を程よい弾力のある柔らかい温かさに包まれてるってのに。どうにかなってしまいそうだ。
……心臓が煩い。全力疾走した後よりもバクバクしてる。壊れるんじゃないか? いや、もう壊れてるのかもしれない。
とにかく寝よう。寝てしまえばいい。ひとまず意識をそらすために目をつむり、基本中の基本である羊の数を数えてみる。その時だ。
首筋に、痛みが走った。声を上げるほどではなかったけれど、反射的に肩がビクッと跳ねてしまっていた。
……何だろう? っていうか、まだちょっと痛いし……なんか、変に温かいし……
状況を確認すべく、首だけ後ろへ向けようとする。確認出来たのはダンの赤い頭だけだ。
……もしかして、俺、推しに噛みつかれてる?
何で? 俺なんか食べても美味しくないよ?
「美味いな……ハンバーグ……」
ぽつりともたらされた一言によって、はてなマークだらけだった頭の中に、さらにはてなが降り注ぐ。
ウソ、俺、ハンバーグの味すんの?
声を掛けようとして、ダンの拘束が緩んでいたことに気づく。首の痛みもなくなっていた。少しだけ、じんじんするけども。
大きな身体を軽く押してみる。特に抵抗もなく、簡単にスペースが開いた。これなら寝返りを打てそうだ。慎重に身をよじり、俯いているダンの顔を覗き込んでみる。
いつも元気な輝きを湛えている赤い瞳は伏せられ、大きな口からはスースーと穏やかな寝息が漏れていた。
……何だ、寝惚けていただけか。びっくりした。
安心したからだろう。何だかとても眠たくなってきた。目を閉じるとすぐに俺の意識は深い眠りへと落ちていった。
ベットに腰を掛けているダンが俺を手招きする。ほ、ホントに寝ちゃうのか? 推しと同じベッドで?
「やっぱり……二人じゃ、狭くないか?」
「大丈夫だって! ほら、来いよ」
尻込みする俺をよそに、ダンはどこか楽しそうだ。やっぱり、ダンにとっては友達同士のふざけ合いの延長線みたいなもんなんだろうな。ちくしょう。
いそいそとベットに潜り込んだかと思えば、俺が入れるように掛け布団を捲くって、無邪気な笑顔で俺を待っている。丁度、逞しいお胸の前に俺が潜り込めそうなスペースが空いていた。
とはいえ、推しの期待を裏切るなんて言語道断だ。早く早く、と言わんばかりに真っ赤な目を輝かせているしな。
「……お邪魔します」
覚悟を決めた俺は、素早くその隙間に潜り込んでからダンに背を向けた。悪いけれども、推しと正面から向かい合って寝る度胸なんて俺にはない。
有り難いことに、ダンは特に気にしていないようだった。俺が潜り込んだのを確認するとリモコンで部屋の明かりを消す。
密着してしまわないように、ぎりぎり落ちない程度の端に身を寄せていたんだが。そんな俺の努力も虚しく、太く筋肉質な腕が俺の身体を軽々と抱き寄せた。
丁度、俺の鳩尾辺りに大きな両手が重ねられる。背中越しにダンの温もりが伝わってきて、胸の鼓動が速くなるのを抑えられない。
「シュンはあったかいな……いい匂いする……」
それは、こっちのセリフですが? 同じボディソープ使ったハズなのに、なんかめっちゃいい匂いするしさぁ……
ぽつりと呟いてから何故かダンの腕に力がこもった。身じろぎすることも出来ないくらいに、ぎゅうぎゅうと抱き締められてしまう。ホント勘弁して欲しい。嬉しいけれども。
首の辺りに熱い吐息を感じて頭の中が真っ白になる。ただでさえ、全身を程よい弾力のある柔らかい温かさに包まれてるってのに。どうにかなってしまいそうだ。
……心臓が煩い。全力疾走した後よりもバクバクしてる。壊れるんじゃないか? いや、もう壊れてるのかもしれない。
とにかく寝よう。寝てしまえばいい。ひとまず意識をそらすために目をつむり、基本中の基本である羊の数を数えてみる。その時だ。
首筋に、痛みが走った。声を上げるほどではなかったけれど、反射的に肩がビクッと跳ねてしまっていた。
……何だろう? っていうか、まだちょっと痛いし……なんか、変に温かいし……
状況を確認すべく、首だけ後ろへ向けようとする。確認出来たのはダンの赤い頭だけだ。
……もしかして、俺、推しに噛みつかれてる?
何で? 俺なんか食べても美味しくないよ?
「美味いな……ハンバーグ……」
ぽつりともたらされた一言によって、はてなマークだらけだった頭の中に、さらにはてなが降り注ぐ。
ウソ、俺、ハンバーグの味すんの?
声を掛けようとして、ダンの拘束が緩んでいたことに気づく。首の痛みもなくなっていた。少しだけ、じんじんするけども。
大きな身体を軽く押してみる。特に抵抗もなく、簡単にスペースが開いた。これなら寝返りを打てそうだ。慎重に身をよじり、俯いているダンの顔を覗き込んでみる。
いつも元気な輝きを湛えている赤い瞳は伏せられ、大きな口からはスースーと穏やかな寝息が漏れていた。
……何だ、寝惚けていただけか。びっくりした。
安心したからだろう。何だかとても眠たくなってきた。目を閉じるとすぐに俺の意識は深い眠りへと落ちていった。
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