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【番外編】皆とバレンタイン2
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「おはよう、ダン……いきなり、その……し、してくんなよなっ、びっくりするだろ……」
「ん? つーことは、先に言ったらしてもいいんだな! じゃあ、今から口にするぜ」
いかにも楽しそうにくつくつと笑う声が耳元で響く。
先に言ったら? 口? な、何言って……
不穏な発言に振り返るよりも早く、両脇に手を差し込まれた。抱き抱えられたかと思えば、直後に背中に固い感触。
……寮の壁だ。一体何を?
頭の中が疑問で埋め尽くされている間にも、ことは進んでいってしまう。
覆い被さるように俺の前で佇むダン。彼の太く逞しい腕が俺の頭の上の辺りに、反対の手が俺の顔の横へと置かれた。
あれ? これは……誰がどう見ても、まごうことなき壁ドンですねぇ! って何で!?
ますます思考は困惑を極めてるってのに……はたと気づいた俺の目は、釘づけになってしまっていた。鍛え上げられた、ダンの魅力的過ぎる立派な胸板に。
あー近い近い! 雄っぱいが! 身長差のせいで目の前にムチムチの雄っぱいが!!
ちゃんとボタン上まで閉めて下さいよ! 谷間がチラチラ見えて目の毒なんですよ! ありがとうございます!!
「目ぇ逸らすなよ……こっち見ろ」
頭の上から落ちてきた声は不機嫌そうだった。
心の中で両手を合わせて拝んでいた俺の頬を、ごつごつした手がそっと撫でてくる。
……い、いつの間に? さっきよりも距離が近い。退路を塞いでいたはずの手が、俺を抱くように腰の辺りに添えられている。
ゆったりと撫で回すような手つきに、身体が勝手にびくびく震えてしまう。全身が火照るように熱くなっていく。
何で、だろ……? 撫でられてるだけなのに……ダンから触られるの、別に初めてじゃないのに……
太い指が俺の顎をゆっくり持ち上げる。徐々に迫ってくる無邪気な笑顔に、ドキドキしっぱなしの俺の心臓はもう爆発寸前だ。
「顔、真っ赤だな……照れてんのか? ぷるぷる震えちまって……可愛いな」
「……ちょっバカ! マジでする気か!? ここ外だぞ!?」
今更ながら気づく。もう、するまであと数センチってことに。
いやいや、なんで自分の部屋の前で、特にこれといった理由もなくキスしなきゃいけないんだ!
そもそもなんでダンはそんなに堂々としてんだよ!? 少しは恥じらいを持て!!
そうだ! ライに助けを……と思ったが期待できそうもない。
なんせ、何故か楽しそうにしてるんだからな。少し離れた場所できゃーきゃー言いながら、指のすき間から俺達を眺めるだけ。止めてくれる気配なんてある訳がない。
「今さらだな。さっきもしただろ?」
「ほ、頬はまだ挨拶の範囲だから……」
俺が前いた世界でも、海外では普通にちゅっちゅしてたし。
こっちに来てからは皆からしてもらっているお陰なのか、なんか慣れてきちゃったもんなぁ……ドキドキはするけど。滅茶苦茶。
「……別に俺達、初めてってわけでもないだろうが」
「それは……そう、だけど……でも……ライも見てるし……」
「……嫌なのか? ライの前で俺とキスすんのが」
「ん? つーことは、先に言ったらしてもいいんだな! じゃあ、今から口にするぜ」
いかにも楽しそうにくつくつと笑う声が耳元で響く。
先に言ったら? 口? な、何言って……
不穏な発言に振り返るよりも早く、両脇に手を差し込まれた。抱き抱えられたかと思えば、直後に背中に固い感触。
……寮の壁だ。一体何を?
頭の中が疑問で埋め尽くされている間にも、ことは進んでいってしまう。
覆い被さるように俺の前で佇むダン。彼の太く逞しい腕が俺の頭の上の辺りに、反対の手が俺の顔の横へと置かれた。
あれ? これは……誰がどう見ても、まごうことなき壁ドンですねぇ! って何で!?
ますます思考は困惑を極めてるってのに……はたと気づいた俺の目は、釘づけになってしまっていた。鍛え上げられた、ダンの魅力的過ぎる立派な胸板に。
あー近い近い! 雄っぱいが! 身長差のせいで目の前にムチムチの雄っぱいが!!
ちゃんとボタン上まで閉めて下さいよ! 谷間がチラチラ見えて目の毒なんですよ! ありがとうございます!!
「目ぇ逸らすなよ……こっち見ろ」
頭の上から落ちてきた声は不機嫌そうだった。
心の中で両手を合わせて拝んでいた俺の頬を、ごつごつした手がそっと撫でてくる。
……い、いつの間に? さっきよりも距離が近い。退路を塞いでいたはずの手が、俺を抱くように腰の辺りに添えられている。
ゆったりと撫で回すような手つきに、身体が勝手にびくびく震えてしまう。全身が火照るように熱くなっていく。
何で、だろ……? 撫でられてるだけなのに……ダンから触られるの、別に初めてじゃないのに……
太い指が俺の顎をゆっくり持ち上げる。徐々に迫ってくる無邪気な笑顔に、ドキドキしっぱなしの俺の心臓はもう爆発寸前だ。
「顔、真っ赤だな……照れてんのか? ぷるぷる震えちまって……可愛いな」
「……ちょっバカ! マジでする気か!? ここ外だぞ!?」
今更ながら気づく。もう、するまであと数センチってことに。
いやいや、なんで自分の部屋の前で、特にこれといった理由もなくキスしなきゃいけないんだ!
そもそもなんでダンはそんなに堂々としてんだよ!? 少しは恥じらいを持て!!
そうだ! ライに助けを……と思ったが期待できそうもない。
なんせ、何故か楽しそうにしてるんだからな。少し離れた場所できゃーきゃー言いながら、指のすき間から俺達を眺めるだけ。止めてくれる気配なんてある訳がない。
「今さらだな。さっきもしただろ?」
「ほ、頬はまだ挨拶の範囲だから……」
俺が前いた世界でも、海外では普通にちゅっちゅしてたし。
こっちに来てからは皆からしてもらっているお陰なのか、なんか慣れてきちゃったもんなぁ……ドキドキはするけど。滅茶苦茶。
「……別に俺達、初めてってわけでもないだろうが」
「それは……そう、だけど……でも……ライも見てるし……」
「……嫌なのか? ライの前で俺とキスすんのが」
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