【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。

カヨワイさつき

文字の大きさ
39 / 39

37、テルと両親たち

しおりを挟む
「お父さんもお母さんも、突然異世界に
行ったのは理解した、……してるんだけど
連絡も取りようがなかったのもわかるけど
納得出来ないし、俺は捨てられたんだと
思ってたし……。」
テルは何かに耐えながら、両親の目を見つめ
握りこぶしを作っていた。
「お父さんとお母さんがいつのまにか
いなくて…、あの頃はさみしくて
お腹もすいたし、電気もガスも水道も
とまるし……。実際…親戚といって
わけわからない見覚えのない人たちが来たし
俺……。家もお父さんとお母さんの物も
勝手に売られたし、何もかもなくなったんだ。」
「……。」
「輝、ごめんなさい。」
「わかってる。わかってるけど、
しょうがないのもわかってるけど……。」
両親がなぜだか理由もわからないまま
異世界に行ってしまい、日本に残された
小学5年生だった自分が、親戚という
見知らない人たちに両親との家に
ずかずか入ってきた。
そのうち居場所がなくなり、嫌な言葉を
投げつけられたり、自分だけ食事がなかったり、
時には暴力の時もあった。
約11年半の事を無かった事にするのは
とてもじゃないけど出来なかった。
両親が悪いわけじゃない。
悪いわけじゃないけど、テルはさまざまな
感情をどこにぶつければいいのか
わからなかった。
この異世界に、なぜ両親が来たのかも
わからない。
両親が来た頃は、魔物がかなり多く
騎士団と冒険者たちでの魔物討伐も
あまり成果が上がらなかったそうだ。
チート級の魔力の持ち主の2人は、
武器開発や防具の開発なども手掛けており
さらに、冒険者としても活躍したのだった。
だが、その間テルは日本でひとりぼっちだった。
捨てられた子というレッテルを貼られながらの
親戚中をたらいまわし。
異世界に来てからは、ドワーフ族の
マルチダお母さんたちが家族として
扱ってもらえて、嬉しかった事が増えたテルは、
今はいっぱいいっぱいで、何も
考えれなかったのだ。

涙を流し感情をあらわにしているテルの
背中を優しく撫でていたオレオールは、
「テル…さんのお父さんとお母さん、私は
   オレオール・ノア・ハーフンと
申します。私もテルさんと同じニホン
という国、異世界にいきました。
そこでテルさんと出会い、テルさんは
自分の食べ物を私に分け与えてくれたり
服や色々お世話なりました。つらく
厳しい生活だったのに、困ってる
見ず知らずの私にまで手を差し伸べてくれる
優しくステキなな人です。だけど、私も
なぜかはわからないですが突然
テルさんに何も伝えれないままこの世界、
フェーリス国に戻ってきました。
約一年半逢えないままでした。」
オレオールの話を両親は驚いたり
複雑な表情を浮かべたりしながら
静かに聞いていた。

「私(わたくし) オレオール・ノア・ハーフンは
ハーフン公爵の三男でこの国の騎士団に
所属しています。テルさんを幸せに
していく財力も肩書きもそれなりにあります。
テルさんは貰います。テルさんを幸せにし、
家族を作ります。私の両親や兄たちや
甥っ子と姪っ子もテルさんが好きです。
テルさんの事大切にしてます。
テルのお父さんとお母さんにも
色々事情あるでしょうが、これからは
テルさんの居場所は私が作り、衣食住を
整え幸せにします。だから、これからの
話合いの場にも、私はいます。」
「「……。」」
「……オ、オレオール、さん?」
「テル、私と家族になろう。テル、
愛してる、結婚して欲しい。」
流れていた涙もひっこんだのか
目は潤んだままのテルの口は
パクパクしながら、顔を真っ赤に
色づかせていた。

      ***

5年後

テル26歳、オレオール31歳は
ハーフン公爵邸で幸せに暮らしている。
2人の家を建てようとしたが、
オレオールの兄であるフェニーチェと
マリーの子ども、テオドール12歳と
レイラ9歳の大反対にあった。
オレオールは甥っ子と姪っ子とで
結婚後もなぜかテルの取り合いになったり
するのだが、テルはそんな3人に
照れながらも嬉しそうに微笑むのだった。
テオドールとレイラがそれぞれ5歳を迎えた時
魔力と属性を調べたのだが……。
それぞれの精霊が頑張ったのか2人は
風と地の2属性しか反応せず
魔力は平均よりかなり下となったのだった。
この結果にはフェニーチェたちも
驚いてしまい、それを勘違いした教会の神官は
「魔力が、少し弱めですが成長とともに
増える方もいらっしゃいますから
まだ、5歳ですから伸びる可能性ありますよ。」
と励ましてくれたのだった。
本当は、魔力が高くテオドールは聖属性
レイラは闇属性があるとはいえず
さらに複雑な顔をしてしまった
フェニーチェに、神官たちは
アワアワしていたそうだ。
精霊王と精霊たちのおかげか
テオドールとレイラは魔力暴走や
精神面に強く出てしまいやすい属性の影響も
なく穏やかに過ごし、テルのそばが心地いいのか
オレオールがいない時は、ほぼ
ピッタリと2人にくっつかれているテルだった。

テルの両親は相変わらずも冒険者を
続けながら、ハーフン公爵邸に
住んでいるテルにあいにきていた。
珍しいお土産があるといっては、テルが
好みそうなレアな薬草や植物の種、
食べ物をプレゼントし、喜ぶテルの顔をみて
愛しそうにする両親は、こまめに
あいに来るようになっていた。
ドワーフ族の洞窟とマモノのお店
ハキダメにあったテルの畑は
大部分が公爵邸に移動していたが、
ドワーフ族の洞窟でしか育たない
レアな植物もあったので、月に
何度かは顔を出しお手入れしにいくのだった。
マモノのお店ハキダメのハゲミママたちは
騎士団や冒険者たちの新規のお客様を
数名獲得し、お店のオネェ様たちは
相変わらずお肌も懐もそれなりに
潤っていたそうだ。

オレオールの兄デトロワと冒険者ギルドの
マルチダとの仲は、相変わらずで
デトロワのストーキングは続いていた。
「まっ、無料の護衛が付いてると思えば
別に嫌じゃないわ。」
と、マルチダは周りに言っていたとか
言っていないとか……。
めでたし、めでたし、なのかな?

         おしまい



最後まで読んでいただき、本当に
ありがとうございます。
感謝します。
お名前を使用させていただいた皆様、
あたたかいコメントやメッセージなど
下さった皆様、本当にありがとうございます。
めっちゃ、うれしいです。

皆みんな、幸せになアレ!!

しおりを挟む
感想 2

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(2件)

smnkste
2024.01.09 smnkste

お話とても面白いです。
面白いですが、ところどころ齟齬がありますよね。
オレオールは日本語が話せないし理解できないはずなのに、彼の回想では日本に転移してすぐ通りがかりの女性に話しかけられ理解していたり、各公爵家、ギル長達の会議でも、マチルダお母さんがわざわざバッカ―公爵とテルに沈黙の魔法をかけたのに、攫われたらその事実さえなかったことになってマモノと話してるし。
面白いのに、色々と細かいところが多々通じていない点が残念だなと思いました。

2024.01.10 カヨワイさつき

smnkste様
ご意見ご感想ありがとうございます。
読み返してみると確かに矛盾する所や、かなり説明不足な所が多々ありますね…すみません。

貴重なご意見ご感想、励みになります。感謝します。ありがとうございます🩷



解除
w.3314hiro@gmail.com

 8-)№0}*\0/*=-O

2022.07.26 カヨワイさつき

ご感想投稿ありがとうございます😊❤️

解除

あなたにおすすめの小説

黒獅子の愛でる花

なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。 中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。 深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。 サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。 しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。 毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。  そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。 王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。 王妃は現在、病で療養中だという。 幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。 サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…

最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。

はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。 2023.04.03 閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m お待たせしています。 お待ちくださると幸いです。 2023.04.15 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m 更新頻度が遅く、申し訳ないです。 今月中には完結できたらと思っています。 2023.04.17 完結しました。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます! すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~

朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」 普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。 史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。 その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。 外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。 いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。 領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。 彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。 やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。 無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。 (この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

異世界召喚チート騎士は竜姫に一生の愛を誓う

はやしかわともえ
BL
11月BL大賞用小説です。 主人公がチート。 閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。 励みになります。 ※完結次第一挙公開。

聖女の兄で、すみません!

たっぷりチョコ
BL
聖女として呼ばれた妹の代わりに異世界に召喚されてしまった、古河大矢(こがだいや)。 三ヶ月経たないと元の場所に還れないと言われ、素直に待つことに。 そんな暇してる大矢に興味を持った次期国王となる第一王子が話しかけてきて・・・。 BL。ラブコメ異世界ファンタジー。

この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!

ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。 ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。 これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。 ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!? ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19) 公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年BLです。

【完結】父を探して異世界転生したら男なのに歌姫になってしまったっぽい

御堂あゆこ
BL
超人気芸能人として活躍していた男主人公が、痴情のもつれで、女性に刺され、死んでしまう。 生前の行いから、地獄行き確定と思われたが、閻魔様の気まぐれで、異世界転生することになる。 地獄行き回避の条件は、同じ世界に転生した父親を探し出し、罪を償うことだった。 転生した主人公は、仲間の助けを得ながら、父を探して旅をし、成長していく。 ※含まれる要素 異世界転生、男主人公、ファンタジー、ブロマンス、BL的な表現、恋愛 ※小説家になろうに重複投稿しています

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。