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第2章
(27)錯綜する謀略
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メイド服を着替えた後で、エリックさんとマイルさんと一緒にご飯を食べてると、
「ソフィア、明後日フェアリーデイとして出て貰いたい催し物があるんだが…良いか?」
「家族みんなと一緒なら良いですよ?」
「教会といえば…始まりの神、プリニティーバの誕生祭がありますね」
始まりの神……なんか偉大すぎて想像出来ないや。でも、教会にはいつか行きたいなって思ってたから良かったかも。
「誕生祭で何をすればいいんですか?」
「この本に記された“祝福の詩”を呼んでくれるだけでいい」
エリックは真っ白な表紙に金色の装飾が施された本をソフィアに見せる。ソフィアはシェラさんから受け取るとパラパラと本をめくる。
「この言葉……古代語?」
「よく分かったな……?!この本に記された古代語は読解出来る人が極数人しかいないんだが……」
ソフィアはじっと文字を眺めると、
「これは、音階ですよ。歌詞もありますね…」
あるページの隅に、変な丸が付いているのにソフィアが気づいた。
「この丸何ですか?」
「私にも分からないんだ」
《この本、何処かで見た気がするのお……》
『私も何処か……あっ』
「スピーレ、どうしたの?」
スピーレは何か分かると、眉間に手を当てる。
《これは確かのお……確か……むっ!》
グライもカッと目を開くと頭を項垂れちゃった。
『これは、アビラスが書いていた詩だ』
《あのじじいの、言わばポエムじゃよ》
グライもスピーレも大きく溜息をつく。
「魔法の神が記した詩だと!!」
「アビラス様、ポエム書いてたの!?」
エリックとソフィアは同時に違う所で驚く。
「……おっほん!」
「あっ、シェラさん……」
「…す…すまない」
まだ食事中だったよ……でも、まさかアビラス様がそんな可愛らしいことをするなんて、意外だね~!
「ごちそうさまでした!」
私はメイドさんに食器を片付けてもらうのを待ってからエリックさんの座っているところに行く。
「グライとスピーレは何で本のことわかったの?」
『我々は、かつて神の御五柱の眷族だった。私はヘラムント、そしてグライがアビラスの下で仕えていたのだ。ある日、私がヘラムントに仕事を任されてアビラスの所に行ったのだが、この地上へと繋がる池にほおり投げてしまってな……』
《あのときのわしの気持ちも考えて欲しかったわい、あのじじいめ。結局、わしもヘラムントに叱られたのじゃからな!》
「大変だったね……」
グライはソフィアの肩に乗り、
《あのときの仕返しじゃ!ソフィア、はっきり読んでやるのじゃ!》
グライはピギャー!と鳴きながら言った。
「((これは相当鬱憤が溜まってるね…))」
『((グライは世話焼き好きだからな……放っておけなかったのだ))』
アビラス様のポエムが読めるなんて、名誉なことだね!これは頑張らなきゃ!
貴族街の一角……ひっそりと建つ古い屋敷の中に、1つの影があった。
「みつけた…………やっと……やっと、会えるね…………」
「お…………お助けを…………ぐあぁっ!」
平民より少し良い服を着た夫婦とその子ども達、ここで働いていたであろう使用人達がそこらに転がっている。影は血の海を裸足で歩き回る。
「うるさいなあ…………んもぉ……あっ、いいこと思いついた!」
というと、鼻歌を歌いながら彼らの亡骸を移動させる。
「でーきた!これで可哀想な心中一家の出来上がり。それで……ファイアっと」
影は火魔法を放ち、すぐに大火事になった。
「どんどん燃えちゃえ~あははははっ!」
「お~お~、これは凄い!流石、“煉獄の鎌”の異名を持つだけあるわい…」
やってきたのは肥えた豚のような貴族。
「さあ始めようぞ……この地獄の業を!今こそ!」
炎は影に吸い込まれ、影は人間の姿になった。背には黒い翼が生えている。
「お前の姿はいつ見ても面妖な……(そのような力が無ければ我のペットにしたものを…)惜しいものよ」
「カッコイイでしょ~(この家畜にこの姿を見せるなんて気持ち悪い)」
「分かっておるだろうが、決行は明後日。プリニティーバの誕生祭だからな、しくじるなよ?」
「分かってるよ~!ちゃーんと見ててよね~」
「あの小娘を手に入れば、我らは未来永劫、繁栄が保証されるというものよ……!」
王城内のとある使用人の寝室では……
「明後日……明後日殺るのよ…………私が殺らないと…!」
青い小瓶を握った女性。机には黒い手紙が複数の赤い瓶の横にあった。宛名も送り主の名も無く、文面には「この国の頭をとれ。さもなくば、身内の命は無い」と書いてある。
「ミシェル、ヤコフ……必ず、助けるから……!」
「ソフィア、明後日フェアリーデイとして出て貰いたい催し物があるんだが…良いか?」
「家族みんなと一緒なら良いですよ?」
「教会といえば…始まりの神、プリニティーバの誕生祭がありますね」
始まりの神……なんか偉大すぎて想像出来ないや。でも、教会にはいつか行きたいなって思ってたから良かったかも。
「誕生祭で何をすればいいんですか?」
「この本に記された“祝福の詩”を呼んでくれるだけでいい」
エリックは真っ白な表紙に金色の装飾が施された本をソフィアに見せる。ソフィアはシェラさんから受け取るとパラパラと本をめくる。
「この言葉……古代語?」
「よく分かったな……?!この本に記された古代語は読解出来る人が極数人しかいないんだが……」
ソフィアはじっと文字を眺めると、
「これは、音階ですよ。歌詞もありますね…」
あるページの隅に、変な丸が付いているのにソフィアが気づいた。
「この丸何ですか?」
「私にも分からないんだ」
《この本、何処かで見た気がするのお……》
『私も何処か……あっ』
「スピーレ、どうしたの?」
スピーレは何か分かると、眉間に手を当てる。
《これは確かのお……確か……むっ!》
グライもカッと目を開くと頭を項垂れちゃった。
『これは、アビラスが書いていた詩だ』
《あのじじいの、言わばポエムじゃよ》
グライもスピーレも大きく溜息をつく。
「魔法の神が記した詩だと!!」
「アビラス様、ポエム書いてたの!?」
エリックとソフィアは同時に違う所で驚く。
「……おっほん!」
「あっ、シェラさん……」
「…す…すまない」
まだ食事中だったよ……でも、まさかアビラス様がそんな可愛らしいことをするなんて、意外だね~!
「ごちそうさまでした!」
私はメイドさんに食器を片付けてもらうのを待ってからエリックさんの座っているところに行く。
「グライとスピーレは何で本のことわかったの?」
『我々は、かつて神の御五柱の眷族だった。私はヘラムント、そしてグライがアビラスの下で仕えていたのだ。ある日、私がヘラムントに仕事を任されてアビラスの所に行ったのだが、この地上へと繋がる池にほおり投げてしまってな……』
《あのときのわしの気持ちも考えて欲しかったわい、あのじじいめ。結局、わしもヘラムントに叱られたのじゃからな!》
「大変だったね……」
グライはソフィアの肩に乗り、
《あのときの仕返しじゃ!ソフィア、はっきり読んでやるのじゃ!》
グライはピギャー!と鳴きながら言った。
「((これは相当鬱憤が溜まってるね…))」
『((グライは世話焼き好きだからな……放っておけなかったのだ))』
アビラス様のポエムが読めるなんて、名誉なことだね!これは頑張らなきゃ!
貴族街の一角……ひっそりと建つ古い屋敷の中に、1つの影があった。
「みつけた…………やっと……やっと、会えるね…………」
「お…………お助けを…………ぐあぁっ!」
平民より少し良い服を着た夫婦とその子ども達、ここで働いていたであろう使用人達がそこらに転がっている。影は血の海を裸足で歩き回る。
「うるさいなあ…………んもぉ……あっ、いいこと思いついた!」
というと、鼻歌を歌いながら彼らの亡骸を移動させる。
「でーきた!これで可哀想な心中一家の出来上がり。それで……ファイアっと」
影は火魔法を放ち、すぐに大火事になった。
「どんどん燃えちゃえ~あははははっ!」
「お~お~、これは凄い!流石、“煉獄の鎌”の異名を持つだけあるわい…」
やってきたのは肥えた豚のような貴族。
「さあ始めようぞ……この地獄の業を!今こそ!」
炎は影に吸い込まれ、影は人間の姿になった。背には黒い翼が生えている。
「お前の姿はいつ見ても面妖な……(そのような力が無ければ我のペットにしたものを…)惜しいものよ」
「カッコイイでしょ~(この家畜にこの姿を見せるなんて気持ち悪い)」
「分かっておるだろうが、決行は明後日。プリニティーバの誕生祭だからな、しくじるなよ?」
「分かってるよ~!ちゃーんと見ててよね~」
「あの小娘を手に入れば、我らは未来永劫、繁栄が保証されるというものよ……!」
王城内のとある使用人の寝室では……
「明後日……明後日殺るのよ…………私が殺らないと…!」
青い小瓶を握った女性。机には黒い手紙が複数の赤い瓶の横にあった。宛名も送り主の名も無く、文面には「この国の頭をとれ。さもなくば、身内の命は無い」と書いてある。
「ミシェル、ヤコフ……必ず、助けるから……!」
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