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第3章
(53)隠れた悲しみ
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会場の片付けが終わる頃には、ソフィアはエリックの腕の中で寝息をたてて眠ていた。
「よく寝ている……」
「まあ、あれだけ魔力を使えばフェアリーデイとはいえ、疲れただろう」
フィリップはパトリシアと共にソフィアの寝顔を眺める。さっきの悲しそうな顔とは打って変わって、いい夢でも見ているのか薄ら微笑んでいるように見える。
「あのときのソフィアちゃんは……子どもが見せる表情ではありませんでしたわ」
「ああ、それにあの言葉……」
【「私の名前、あったのかな…………」】
「「「………………」」」
「あう~」
セドリックはソフィアを見て、手を伸ばす。
「あっあっ」
「セドリック坊もソフィアのことを心配しているのかな」
「ハンネス王子、レオン王子」
フィリップとパトリシアは頭を下げる。
「堅苦しいのはいいから、ほら」
2人は頭を上げる。ハンネス王子はエリックの方を見て、
「ソフィアのことは父上から聞いたよ」
「父上」
ハンネス王子はあの意味深長な言葉とソフィアへの不憫さから、別室にいた国王と王妃の元にレオン王子とともに向かった。
「さっきのソフィアの言葉は一体どういう意味ですか?」
ハンネス王子の今までに見せなかった真面目な顔に国王は驚きつつも、おもむろに口を開いた。
「ソフィアは……生まれた頃の記憶を失っておるようだ」
「記憶を……?」
レオン王子はいまいち理解出来ていない様子。ハンネス王子はレオン王子の前に屈んで尋ねる。
「レオン……レオンは誰の子かな?」
「それは、お父様とお母様の子供です」
「そうだな」
「じゃあ、レオンは楽しかった“家族の思い出”あるかしら?」
「騎士団達の馬舎でお父様とお母様とお兄様とお馬に餌を…………あっ」
国王と王妃が頷く。レオン王子は意味を理解して俯く。ハンネス王子はレオン王子の頭を撫でる。
「しかし、秘密裏に調査してもらったが、ソフィアに関する情報は一切不明のままだ」
「あの森にいたということは、親は恐らくこの国の者でしょう…………ソフィアちゃんには本当に謝っても謝り切れないわ」
シュゼット王妃はまた目頭を熱くする。
「ソフィア……」
「それにしても、ソフィアが言っておった“ファクトリー”という施設が一向に解明出来ない」
「父上、ファクトリーとは一体?」
「ソフィアが言うには、複数人のシスターに囲まれた生活をしていたようだが、内容がちと妙なのだ」
「どのような?」
国王は顎に手を当てながら、
「子供達と遊ぶことはまだしも、何やら実験をさせられていたようだ」
「実験……!?」
「ソフィアは平気な顔をしていたが、記憶が混濁しているせいだろうな……」
今度は国王まで目元を拭いだした。
「まだ、不可解なことがあるのだ。シスターが英才教育を子供達にしていたようだ」
「シスターが……?」
「……それは、子供達をその実験に適応させるためではないでしょうか?」
ハンネス王子が両腕を組んで推測する。
「わしも同意見だが、存在していないものに確証が持てなくてのう」
「きっと大変な思いをしていたんだろうね」
ハンネス王子はソフィアの寝顔をじっと見つめる。
「ソフィア……いつも笑ってくれた。でも、俺はソフィアのこと、何にも知らなかったし……何にもできなかった」
レオン王子はまだ目が赤く腫らしたまま。
「レオン王子……」
パトリシアとフィリップも浮かない顔をする。
「大丈夫ですよ、レオン王子」
口を開いたのはエリックだった。
「ソフィアは優しい子です。それに、これからがありますよ。ソフィアがこの国に戻ったときに、支えてやって下さい」
「それじゃあまるで、娘を嫁にやる親じゃないか」
ハンネス王子が笑いを堪えながら話す。
「ソフィアを嫁にやる気はありませんよ!」
「ふふっ、本当に親子のようですね」
「パトリシア様まで……!」
「あい!」
セドリックも満面の笑みで返事をする。
「きっとセドリックも、そう言っているに違いないな」
一同がどっと笑いだした。
「……う~ん?」
ソフィアはモゾモゾと動き出した。
「起きたか、ソフィア」
「んん……エリックさん?」
「あれ、寝ちゃってました?」
「うん、ぐっすりね」
「ハンネス王子、レオン王子!あれ、フィリップさんにパトリシア様、セドリック様まで!」
勢揃いぶりにソフィアは開いた口が塞がらない。
「みんなソフィアの寝顔を見に来たんだ」
「えっ、変な顔してました?!」
ソフィアはぺたぺた顔を触る。
「いえいえ!可愛いらしい寝顔でしたわ」
「そうですか……?」
「そうそう」
「えへへっ」
ソフィアはにへらと照れくさそうに笑った顔はその場にいた全員の心を鷲掴みにした。
◇◆◇◆◇
いつも見て下さっている方もちらっと見て下さった方もありがとうございます!
何と何とですね……登録者数が150超えたんですよ!!!
もう正直ファッ!?┏( .-. ┏ ) ┓ってなりまして……
ええなったんですよ……((o(。・ω・。)o))
嬉しいなった~ら嬉しいな~っと言う感じで走り回ってますね(スキップじゃないんかい!!っていうね)。
何はともあれ(いやないけど)!
これからもよろしくお願いします(*´罒`*)
「よく寝ている……」
「まあ、あれだけ魔力を使えばフェアリーデイとはいえ、疲れただろう」
フィリップはパトリシアと共にソフィアの寝顔を眺める。さっきの悲しそうな顔とは打って変わって、いい夢でも見ているのか薄ら微笑んでいるように見える。
「あのときのソフィアちゃんは……子どもが見せる表情ではありませんでしたわ」
「ああ、それにあの言葉……」
【「私の名前、あったのかな…………」】
「「「………………」」」
「あう~」
セドリックはソフィアを見て、手を伸ばす。
「あっあっ」
「セドリック坊もソフィアのことを心配しているのかな」
「ハンネス王子、レオン王子」
フィリップとパトリシアは頭を下げる。
「堅苦しいのはいいから、ほら」
2人は頭を上げる。ハンネス王子はエリックの方を見て、
「ソフィアのことは父上から聞いたよ」
「父上」
ハンネス王子はあの意味深長な言葉とソフィアへの不憫さから、別室にいた国王と王妃の元にレオン王子とともに向かった。
「さっきのソフィアの言葉は一体どういう意味ですか?」
ハンネス王子の今までに見せなかった真面目な顔に国王は驚きつつも、おもむろに口を開いた。
「ソフィアは……生まれた頃の記憶を失っておるようだ」
「記憶を……?」
レオン王子はいまいち理解出来ていない様子。ハンネス王子はレオン王子の前に屈んで尋ねる。
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「それは、お父様とお母様の子供です」
「そうだな」
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国王と王妃が頷く。レオン王子は意味を理解して俯く。ハンネス王子はレオン王子の頭を撫でる。
「しかし、秘密裏に調査してもらったが、ソフィアに関する情報は一切不明のままだ」
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シュゼット王妃はまた目頭を熱くする。
「ソフィア……」
「それにしても、ソフィアが言っておった“ファクトリー”という施設が一向に解明出来ない」
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ハンネス王子が笑いを堪えながら話す。
「ソフィアを嫁にやる気はありませんよ!」
「ふふっ、本当に親子のようですね」
「パトリシア様まで……!」
「あい!」
セドリックも満面の笑みで返事をする。
「きっとセドリックも、そう言っているに違いないな」
一同がどっと笑いだした。
「……う~ん?」
ソフィアはモゾモゾと動き出した。
「起きたか、ソフィア」
「んん……エリックさん?」
「あれ、寝ちゃってました?」
「うん、ぐっすりね」
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勢揃いぶりにソフィアは開いた口が塞がらない。
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