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第7章 川完成編
第156話 ゴーレムを作ったけど……
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地面に置かれた魔道具に、メイフィーが魔力を込める。
50cmくらいのゴーレムが出来、すぐに土に還った。
「はぁはぁ……何とか作ってはみましたけど……さっき作ったのより小さいですね……」
魔道具を通じて作ったから小さいのかな?
「これだとガルムを追い払うのはちょっと心許ないわね……まあ、訓練していけばもっと大きく作れるようになると思うから」
「それでこれ、どれくらい保つんですか?」
「そうだ、それを言っておかなきゃ。この魔道具は魔力が切れると停止する。魔道具の蓋の隣にエネルギーゲージを付けた。これが満タンなら三日くらい動いてくれる。ゲージを超過して魔力を補充すると、今度はゴーレムのサイズが大きくなる。でも2mぐらいが上限でそれ以上補充しようとすると、魔力が大気中へ霧散するように作ってあるから注意してね」
再現無く巨大化するようにすると、兵器として使えてしまうかもしれないしね。
「畑を離れる時に魔力の補充をすると良いかもしれない。今メイフィーが補充した感じからすると……ゲージの五分の四くらいだからほぼ三日分くらい動いてくれるんじゃないかな? 作業の終わりに作っておけば、ほぼ三日分警備してくれると思う」
「作業終わりに魔力の補充をするんですか!? 今作ってみてめちゃめちゃ疲れましたけど……」
う~ん……とは言え、毎日私が来てゴーレム作るってわけにもいかないしなぁ……
永続効果で作るのも良いけど、私がいなくなった時のことも考えて、村民自身でやってもらわないと……
私がいなくなっても自動で動いてるようだと後々困りそうだし。そういう風に放置されたのが、よく漫画やアニメで見る遺跡守ってるやつとかなのよね、きっと。
それに遺跡と違って、畑の状態は刻一刻と変化するから、いつまでもここを守ってるってわけではないし。もし畑の位置が大きく移動したりした場合、下手したら何も無いところを自動で守ってるようなマヌケな状態にもなりかねない。
「だったら作った人は次の日お休みにするとかどう? 50cmが五体ならそれなりの効果があると思うし。もしくは複数人で協力して魔力の補充を行うとか。これなら巨大なゴーレムを作れるくらいの魔力を補充できると思う」
「そうですね! 複数人でやれば疲れも分散できるかもしれませんね。ところでこのゴーレムって、人形形態になってない間踏んづけても大丈夫なんですかね?」
「まあ、元々土だから大丈夫でしょ。ただ変形する時は上にいないように注意しないと、変形された時に転んだりするかもしれないけど」
「それなら、あまり踏まない場所へ配置しておいた方が良いですね」
「あ、じゃあガルムを追い払う作業が終わったら元の場所に戻るように帰着ポイントを作ろうか。お掃除ロボットのサンバみたいに」
「お掃除ロボットのサンバ?」
「あ、ごめん、それはこっちの話」
「あと、別の生物が食い荒らしに来たらどうするんですか? 最近だと『ピビッグ』がこの辺りにも来てて、その対処にも追われることがあるんですが……」
『ピビッグ』というのは、カトブレパスが発見された流域に居た子連れの巨大豚のこと。最近はこの村付近でも目撃されるようになった。
(第31話参照)
頭に「ポプテ」って付け足したくなるような名前だけど、あの公式クソアニメとは全然関係無い。
私の頭の中に豚の魔物についての情報が無かったから、『ピッグ (豚)+ビッグ (巨大)』を足して『ピビッグ』と名付けた。『ビ』と『ピ』のどちらを先にするか悩んだけど、語感の良さから『ピ』を先にしたという感じ。
「同じようにピビッグの身体の一部を入れておけば反応して動き出すよ」
「この中に入れる物って、複数種類の生物が混在してても良いんですか?」
「大丈夫」
「便利ですね。そういえばそのピビッグのことを考えて思ったんですが、ゴーレムが壊された場合はどうなるんですか?」
「土人形だからすぐ再生して現状回復すると思う」
「魔道具が壊された場合は?」
「ピビッグ程度の攻撃なら壊れないように作ってあるから、この辺りにいる生物には壊せる者はいないんじゃないかな? 壊れた場合は私のところへ持って来てくれれば直すよ」
「そうですか、わかりました」
「じゃあ、実際どうなるか見てみようか。私も魔道具作った以上は、ちゃんと確認しておきたいし」
夜になる前に、ゴーレムの帰着ポイントを作ってメイフィーに好きなところへ埋めて配置してもらった。これでガルムを追い払った後は、自動でここに戻ってくるはずだ。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
その夜。
「ねえ、こうやって隠れてるけど、ガルムって鼻効かないの?」
見るからに狼属じゃないかと思うんだけど……
「効きますよ。凄く鼻が良いです。耳も良いので、多分すぐ気付かれると思います」
「それで良いの?」
「まあ、人が居ても居なくても、掘り返しに来るのは変わらないので……やつらにとっては、居るか居ないかはあまり関係無くて、自分と相手との距離が離れてるかどうかが重要みたいです。人が居ても、こっちから近付かなければ逃げることすらしません」
「私が魔界へ来たばかりの頃は積極的に襲いかかってきたと思ったんだけど?」
「食べるものが増えた現在としては、反撃される可能性のある亜人を危険を冒してまで襲う理由が無いですからね。ガルムより弱い小動物はそこら中に居る環境になりましたし、反撃される心配の無い畑には作物がありますから」
環境の劇的な変化で、行動パターンが変わったのね。
全く厄介な獣ね……
「あ、来たみたいですよ」
「暗くてよく見えないけど……」
「掘り返し始めましたけど……」
「えっ!? 本当に!? メイフィーこの暗さで見えてるの!?」
「まあ、元々真っ暗なところで生活してたので、この距離でも輪郭くらいは見えてますよ」
「ゴーレムは動いてない?」
「動いてないみたいですね……」
「おかしいなガルムとの距離が遠すぎるのかな……」
「置いておくところがまずかったんですかね?」
「帰着ポイントはどこに置いたの?」
「上に居る時に変形されたら転ぶかもしれないって言われたので、踏む頻度が少ないと思ってとりあえず畑の四隅に……」
「ガルムはどこにいる?」
「ちょうど畑の真ん中辺りです。四隅から一番遠いところですね……」
「え? 魔道具は五個あったはずだけど、もう一個は?」
「今ガルムがいるところの真逆の真ん中辺りに設置してあります」
「………………と、とりあえず、今日は人力で追い払おうか……こらーー!!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
追いかけ回して今日のところは退散させた。
「ごめん、ちょっと起動する感知範囲が狭すぎたみたい。改良しておくよ。」
ゴーレムを作る過程をドヤ顔で語っておいて、全く起動しないとは……恥ずかしい……
どうやら、畑外のガルムまで追いかけないように感知範囲を狭くしたのが裏目に出たらしい。
この後、感知範囲はそのままに、八方向をカバーできるように、追加で三個作った。
次の日、魔道具を改良、その日の夜はちゃんとゴーレムが起動、ガルムをきちんと追い払ってくれた。
これで畑を荒らされることも無くなるでしょう。
後々、メイフィーに提案した方策に気付いたカイベルに指摘されてしまった。
「カカシはすぐに適応されてしまうので、陸上歩行生物にはほとんど効果が無いと思いますよ? カカシは主に鳥用です」
「マジで!?」
あの時もドヤ顔でカカシを提案してしまった……歩行生物にも効果があるのかと思って勘違いしてたわ……恥の上塗りだ……
まあ、効果が薄いってのは実証できたわけだし、勘違いしてたことはメイフィーには黙っておこう……
50cmくらいのゴーレムが出来、すぐに土に還った。
「はぁはぁ……何とか作ってはみましたけど……さっき作ったのより小さいですね……」
魔道具を通じて作ったから小さいのかな?
「これだとガルムを追い払うのはちょっと心許ないわね……まあ、訓練していけばもっと大きく作れるようになると思うから」
「それでこれ、どれくらい保つんですか?」
「そうだ、それを言っておかなきゃ。この魔道具は魔力が切れると停止する。魔道具の蓋の隣にエネルギーゲージを付けた。これが満タンなら三日くらい動いてくれる。ゲージを超過して魔力を補充すると、今度はゴーレムのサイズが大きくなる。でも2mぐらいが上限でそれ以上補充しようとすると、魔力が大気中へ霧散するように作ってあるから注意してね」
再現無く巨大化するようにすると、兵器として使えてしまうかもしれないしね。
「畑を離れる時に魔力の補充をすると良いかもしれない。今メイフィーが補充した感じからすると……ゲージの五分の四くらいだからほぼ三日分くらい動いてくれるんじゃないかな? 作業の終わりに作っておけば、ほぼ三日分警備してくれると思う」
「作業終わりに魔力の補充をするんですか!? 今作ってみてめちゃめちゃ疲れましたけど……」
う~ん……とは言え、毎日私が来てゴーレム作るってわけにもいかないしなぁ……
永続効果で作るのも良いけど、私がいなくなった時のことも考えて、村民自身でやってもらわないと……
私がいなくなっても自動で動いてるようだと後々困りそうだし。そういう風に放置されたのが、よく漫画やアニメで見る遺跡守ってるやつとかなのよね、きっと。
それに遺跡と違って、畑の状態は刻一刻と変化するから、いつまでもここを守ってるってわけではないし。もし畑の位置が大きく移動したりした場合、下手したら何も無いところを自動で守ってるようなマヌケな状態にもなりかねない。
「だったら作った人は次の日お休みにするとかどう? 50cmが五体ならそれなりの効果があると思うし。もしくは複数人で協力して魔力の補充を行うとか。これなら巨大なゴーレムを作れるくらいの魔力を補充できると思う」
「そうですね! 複数人でやれば疲れも分散できるかもしれませんね。ところでこのゴーレムって、人形形態になってない間踏んづけても大丈夫なんですかね?」
「まあ、元々土だから大丈夫でしょ。ただ変形する時は上にいないように注意しないと、変形された時に転んだりするかもしれないけど」
「それなら、あまり踏まない場所へ配置しておいた方が良いですね」
「あ、じゃあガルムを追い払う作業が終わったら元の場所に戻るように帰着ポイントを作ろうか。お掃除ロボットのサンバみたいに」
「お掃除ロボットのサンバ?」
「あ、ごめん、それはこっちの話」
「あと、別の生物が食い荒らしに来たらどうするんですか? 最近だと『ピビッグ』がこの辺りにも来てて、その対処にも追われることがあるんですが……」
『ピビッグ』というのは、カトブレパスが発見された流域に居た子連れの巨大豚のこと。最近はこの村付近でも目撃されるようになった。
(第31話参照)
頭に「ポプテ」って付け足したくなるような名前だけど、あの公式クソアニメとは全然関係無い。
私の頭の中に豚の魔物についての情報が無かったから、『ピッグ (豚)+ビッグ (巨大)』を足して『ピビッグ』と名付けた。『ビ』と『ピ』のどちらを先にするか悩んだけど、語感の良さから『ピ』を先にしたという感じ。
「同じようにピビッグの身体の一部を入れておけば反応して動き出すよ」
「この中に入れる物って、複数種類の生物が混在してても良いんですか?」
「大丈夫」
「便利ですね。そういえばそのピビッグのことを考えて思ったんですが、ゴーレムが壊された場合はどうなるんですか?」
「土人形だからすぐ再生して現状回復すると思う」
「魔道具が壊された場合は?」
「ピビッグ程度の攻撃なら壊れないように作ってあるから、この辺りにいる生物には壊せる者はいないんじゃないかな? 壊れた場合は私のところへ持って来てくれれば直すよ」
「そうですか、わかりました」
「じゃあ、実際どうなるか見てみようか。私も魔道具作った以上は、ちゃんと確認しておきたいし」
夜になる前に、ゴーレムの帰着ポイントを作ってメイフィーに好きなところへ埋めて配置してもらった。これでガルムを追い払った後は、自動でここに戻ってくるはずだ。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
その夜。
「ねえ、こうやって隠れてるけど、ガルムって鼻効かないの?」
見るからに狼属じゃないかと思うんだけど……
「効きますよ。凄く鼻が良いです。耳も良いので、多分すぐ気付かれると思います」
「それで良いの?」
「まあ、人が居ても居なくても、掘り返しに来るのは変わらないので……やつらにとっては、居るか居ないかはあまり関係無くて、自分と相手との距離が離れてるかどうかが重要みたいです。人が居ても、こっちから近付かなければ逃げることすらしません」
「私が魔界へ来たばかりの頃は積極的に襲いかかってきたと思ったんだけど?」
「食べるものが増えた現在としては、反撃される可能性のある亜人を危険を冒してまで襲う理由が無いですからね。ガルムより弱い小動物はそこら中に居る環境になりましたし、反撃される心配の無い畑には作物がありますから」
環境の劇的な変化で、行動パターンが変わったのね。
全く厄介な獣ね……
「あ、来たみたいですよ」
「暗くてよく見えないけど……」
「掘り返し始めましたけど……」
「えっ!? 本当に!? メイフィーこの暗さで見えてるの!?」
「まあ、元々真っ暗なところで生活してたので、この距離でも輪郭くらいは見えてますよ」
「ゴーレムは動いてない?」
「動いてないみたいですね……」
「おかしいなガルムとの距離が遠すぎるのかな……」
「置いておくところがまずかったんですかね?」
「帰着ポイントはどこに置いたの?」
「上に居る時に変形されたら転ぶかもしれないって言われたので、踏む頻度が少ないと思ってとりあえず畑の四隅に……」
「ガルムはどこにいる?」
「ちょうど畑の真ん中辺りです。四隅から一番遠いところですね……」
「え? 魔道具は五個あったはずだけど、もう一個は?」
「今ガルムがいるところの真逆の真ん中辺りに設置してあります」
「………………と、とりあえず、今日は人力で追い払おうか……こらーー!!」
・・・
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・・・・・・・・・
追いかけ回して今日のところは退散させた。
「ごめん、ちょっと起動する感知範囲が狭すぎたみたい。改良しておくよ。」
ゴーレムを作る過程をドヤ顔で語っておいて、全く起動しないとは……恥ずかしい……
どうやら、畑外のガルムまで追いかけないように感知範囲を狭くしたのが裏目に出たらしい。
この後、感知範囲はそのままに、八方向をカバーできるように、追加で三個作った。
次の日、魔道具を改良、その日の夜はちゃんとゴーレムが起動、ガルムをきちんと追い払ってくれた。
これで畑を荒らされることも無くなるでしょう。
後々、メイフィーに提案した方策に気付いたカイベルに指摘されてしまった。
「カカシはすぐに適応されてしまうので、陸上歩行生物にはほとんど効果が無いと思いますよ? カカシは主に鳥用です」
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