335 / 591
第13章 樹の国ユグドマンモン探検偏
第330話 連行されてしまった三人……
しおりを挟む
一方、エルフとナナトスらに目を移すと、まだ尋問めいたことが続いている。
「…………理由は分からんが、この森は要人を歩かせられるほど安全なところではない。故にますます怪しく感じる……とりあえず縛り上げろ。拘束して町へ連れて行く。そっちの自称水の国の空間魔術師には、≪マジック・シール≫が解けても大丈夫なように、一応魔力封印の魔道具を付けておけよ」
「しかし、お連れが国主様となると、国際問題に発展したりしませんか?」
「そうかもしれんが、コイツらが嘘を言ってる可能性も否定できない」
「水の国の空間魔術師と言うと、女王の側近中の側近ですよ?」
「そうだ! だからこそ嘘臭い。何で女王の側近がこんなところに居るんだ? しかも樹の国の政務官と一緒に。もしもう一人の同行してた女がアルトラルサンズとかいう国の国主だと言うなら、要人だらけでこんな危険な森の中を歩いてたってことじゃないか」
「確かに……」
「それにアルトラルサンズなんて国は知らんぞ? 新興国か? 俺たちは武装の民ではないから用心するに越したことはない。もう二度と森賊を入れるわけにはいかないんだ!」
アルトラルサンズの国主である私に、樹の国の政務官のトリニアさん、水の国の女王側近の空間魔術師のルイスさん……確かに要人だらけでこんな森の中を歩いてるのは変に思われるかもしれない。
それにしても、過去に何かあったためにこれだけ用心深くなったってことなのかな?
「おい、緑のお前たち、お前たち二人はこの辺では見慣れないが何の種族なんだ?」
「俺っちたちッスか? アルトラ様からはトロル族って名付けられたッスけど」
「アルトラというのが国主の名前なのですか?」
「そうッス」
「体の色を見るにあなたたちはグリーントロルといったところでしょうか?」
「そ、そうだと思うッス。別種にレッドトロルもいるッスから」
「なるほど、我々もトロルという種族を知っていますが色以外の容姿は確かに似てますね。しかし、彼らはそんなに頭が良くなかったはずですが……別地域で随分進化したんですね。…………それにしても……アルトラ? どこかで聞いたような……」
へぇ~、トロルって別のところにもいるんだ。
「ああ、それなら、アルトラ様が頭を良くし――」
ああ~~!! それは言ったらマズい!! 最重要機密!!
「――ムグッ」
慌ててロクトスがナナトスの口を押えた。
「……それはアルトラ様の許可無く言わない方が良いかもしれない……」
「何だ?」
「……いえ、何でもありません……」
ロクトス、ファインプレー!
危なかった~~……
「ではそのアルトラもトロル族なのか?」
「え? トロルではないッスよ。ある時フラッと俺っちたちの村に現れたらしくて (※)、瞬く間に生活改善していったッス。伝承に出てくる天使みたいに金髪で白い羽があるッスけど、ツノ生えてるし、常に闇を纏ってるし、本人は『人間』って言ってるんで、どれがホントか分からないッス」
(※フラッと現れた:アルトラが村に来た時にはナナトスやロクトスは村にはいなかった。詳しくは第32話参照)
ああ……そんな個人情報をペラペラしゃべらないで~……
「闇を纏ったツノがある天使? でも人間を自称する? 変わった生態ですね……雷の国のヘルヘヴン族は天使に似ているという話ですが、ヘルヘヴン族でしょうか?」
「しかしヘルヘヴン族にツノがあるという話は聞いたことがないが……」
「だとしたら何かとの混血? しかし本人は『人間』を自称する……言葉だけ聞いても実際に見てみないと分かりませんね……ではその『自称:人間』が国主をやっているということですか?」
「まあ、そッスね」
「この魔界で人間が上に立っているというのも珍しい話ですね。彼らはかなり非力と聞いたことがありますし、亡者でない人間は希少だというのに」
「あ、アルトラ様は亡……ムグッ」
「……ややこしくなりそうだから、それもバラさない方が良い……」
再びのファインプレー! ありがとうロクトス!
「言えないことが多そうですね。まあこの場は良いでしょう。町に連れ帰ってからじっくり聞くとします」
「では、お前たちはどんな重役に付いているんだ?」
ロクトスとナナトスも要人ではないかと思ったのか、二人に役職を聞く。
「ロク兄、俺っちたちに役職なんかあったッスかね?」
「……無いよ、うちの兄弟で役職があるのはイチあにぃだけだ……」
「役職が無い? では護衛か? 護衛の役職は何だ? 若く見えるがその若さで国主の側近か護衛長か騎士長か何かなのか?」
「そもそも俺っちたちは護衛じゃないッスし……アルトラ様は護衛なんかいらないくらい強いッス……」
「……むしろ俺たちが守られてるくらいで……」
「お前たちの国主は魔王でもないのに護衛より強いのか!? そしてお前たちは国主の護衛でもない!? じゃあ何なんだお前たちは!?」
「さ、さあ? た、ただの同行者ッスかね? よいしょ要員とか?」
ナナトスによいしょされたことなんて記憶に無いが……
「ますます訳が分からなくなった……」
要人が連れて歩いてる同行者なのに護衛でもないことを聞いて、エルフのリーダーらしき男性、頭を抱えちゃったよ……
「………………まあ良い、嘘でないなら第二首都に連絡すればその国主様とやらが引き取りに来てくれるだろ。連れて行け。ああ、コイツらが真実を言ってる可能性もある、いずれの場合も想定してくれぐれも丁重に扱え。尋問を行う場合も丁重にな」
「はい。さあ、こっちに来てもらおうか」
「アルトラ様~~……」
え~~~っ!? ホントに連れて行かれちゃったよ……
唯一彼らに知られているトリニアさんが認識阻害の魔法で見えないもんだから、不審者として捕まえられちゃったみたいだ。
かと言って、彼女だってまだ裸だから出ていけないし……
透明のトリニアさんに向かって話しかける。
「トリニアさん、近くに居ますよね?」
まだ透明だから近くに居るかどうかすら分からなかったが、見回すと湖面に空洞があるから、多分まだそこに居る。
「はい、まだ湖の中です」
「とりあえず彼らが全員去るまで水草の影に身を潜めておきましょうか。出て行くにしても服着ないと仕方ありませんし。丁重に扱ってくれるようなことを言ってましたし、危害は加えられるような様子ではありませんでしたから、その後に迎えに行くということで」
「はい、服を草の影に隠したのは正解でしたね」
「…………理由は分からんが、この森は要人を歩かせられるほど安全なところではない。故にますます怪しく感じる……とりあえず縛り上げろ。拘束して町へ連れて行く。そっちの自称水の国の空間魔術師には、≪マジック・シール≫が解けても大丈夫なように、一応魔力封印の魔道具を付けておけよ」
「しかし、お連れが国主様となると、国際問題に発展したりしませんか?」
「そうかもしれんが、コイツらが嘘を言ってる可能性も否定できない」
「水の国の空間魔術師と言うと、女王の側近中の側近ですよ?」
「そうだ! だからこそ嘘臭い。何で女王の側近がこんなところに居るんだ? しかも樹の国の政務官と一緒に。もしもう一人の同行してた女がアルトラルサンズとかいう国の国主だと言うなら、要人だらけでこんな危険な森の中を歩いてたってことじゃないか」
「確かに……」
「それにアルトラルサンズなんて国は知らんぞ? 新興国か? 俺たちは武装の民ではないから用心するに越したことはない。もう二度と森賊を入れるわけにはいかないんだ!」
アルトラルサンズの国主である私に、樹の国の政務官のトリニアさん、水の国の女王側近の空間魔術師のルイスさん……確かに要人だらけでこんな森の中を歩いてるのは変に思われるかもしれない。
それにしても、過去に何かあったためにこれだけ用心深くなったってことなのかな?
「おい、緑のお前たち、お前たち二人はこの辺では見慣れないが何の種族なんだ?」
「俺っちたちッスか? アルトラ様からはトロル族って名付けられたッスけど」
「アルトラというのが国主の名前なのですか?」
「そうッス」
「体の色を見るにあなたたちはグリーントロルといったところでしょうか?」
「そ、そうだと思うッス。別種にレッドトロルもいるッスから」
「なるほど、我々もトロルという種族を知っていますが色以外の容姿は確かに似てますね。しかし、彼らはそんなに頭が良くなかったはずですが……別地域で随分進化したんですね。…………それにしても……アルトラ? どこかで聞いたような……」
へぇ~、トロルって別のところにもいるんだ。
「ああ、それなら、アルトラ様が頭を良くし――」
ああ~~!! それは言ったらマズい!! 最重要機密!!
「――ムグッ」
慌ててロクトスがナナトスの口を押えた。
「……それはアルトラ様の許可無く言わない方が良いかもしれない……」
「何だ?」
「……いえ、何でもありません……」
ロクトス、ファインプレー!
危なかった~~……
「ではそのアルトラもトロル族なのか?」
「え? トロルではないッスよ。ある時フラッと俺っちたちの村に現れたらしくて (※)、瞬く間に生活改善していったッス。伝承に出てくる天使みたいに金髪で白い羽があるッスけど、ツノ生えてるし、常に闇を纏ってるし、本人は『人間』って言ってるんで、どれがホントか分からないッス」
(※フラッと現れた:アルトラが村に来た時にはナナトスやロクトスは村にはいなかった。詳しくは第32話参照)
ああ……そんな個人情報をペラペラしゃべらないで~……
「闇を纏ったツノがある天使? でも人間を自称する? 変わった生態ですね……雷の国のヘルヘヴン族は天使に似ているという話ですが、ヘルヘヴン族でしょうか?」
「しかしヘルヘヴン族にツノがあるという話は聞いたことがないが……」
「だとしたら何かとの混血? しかし本人は『人間』を自称する……言葉だけ聞いても実際に見てみないと分かりませんね……ではその『自称:人間』が国主をやっているということですか?」
「まあ、そッスね」
「この魔界で人間が上に立っているというのも珍しい話ですね。彼らはかなり非力と聞いたことがありますし、亡者でない人間は希少だというのに」
「あ、アルトラ様は亡……ムグッ」
「……ややこしくなりそうだから、それもバラさない方が良い……」
再びのファインプレー! ありがとうロクトス!
「言えないことが多そうですね。まあこの場は良いでしょう。町に連れ帰ってからじっくり聞くとします」
「では、お前たちはどんな重役に付いているんだ?」
ロクトスとナナトスも要人ではないかと思ったのか、二人に役職を聞く。
「ロク兄、俺っちたちに役職なんかあったッスかね?」
「……無いよ、うちの兄弟で役職があるのはイチあにぃだけだ……」
「役職が無い? では護衛か? 護衛の役職は何だ? 若く見えるがその若さで国主の側近か護衛長か騎士長か何かなのか?」
「そもそも俺っちたちは護衛じゃないッスし……アルトラ様は護衛なんかいらないくらい強いッス……」
「……むしろ俺たちが守られてるくらいで……」
「お前たちの国主は魔王でもないのに護衛より強いのか!? そしてお前たちは国主の護衛でもない!? じゃあ何なんだお前たちは!?」
「さ、さあ? た、ただの同行者ッスかね? よいしょ要員とか?」
ナナトスによいしょされたことなんて記憶に無いが……
「ますます訳が分からなくなった……」
要人が連れて歩いてる同行者なのに護衛でもないことを聞いて、エルフのリーダーらしき男性、頭を抱えちゃったよ……
「………………まあ良い、嘘でないなら第二首都に連絡すればその国主様とやらが引き取りに来てくれるだろ。連れて行け。ああ、コイツらが真実を言ってる可能性もある、いずれの場合も想定してくれぐれも丁重に扱え。尋問を行う場合も丁重にな」
「はい。さあ、こっちに来てもらおうか」
「アルトラ様~~……」
え~~~っ!? ホントに連れて行かれちゃったよ……
唯一彼らに知られているトリニアさんが認識阻害の魔法で見えないもんだから、不審者として捕まえられちゃったみたいだ。
かと言って、彼女だってまだ裸だから出ていけないし……
透明のトリニアさんに向かって話しかける。
「トリニアさん、近くに居ますよね?」
まだ透明だから近くに居るかどうかすら分からなかったが、見回すと湖面に空洞があるから、多分まだそこに居る。
「はい、まだ湖の中です」
「とりあえず彼らが全員去るまで水草の影に身を潜めておきましょうか。出て行くにしても服着ないと仕方ありませんし。丁重に扱ってくれるようなことを言ってましたし、危害は加えられるような様子ではありませんでしたから、その後に迎えに行くということで」
「はい、服を草の影に隠したのは正解でしたね」
1
あなたにおすすめの小説
美化係の聖女様
しずもり
ファンタジー
毒親の仕打ち、親友と恋人の裏切り、人生最悪のどん底でやけ酒を煽り何を思ったのか深夜に突然掃除を始めたら床がドンドンって大きく鳴った。
ゴメン、五月蝿かった?
掃除は止めにしよう、そう思った瞬間、床に現れた円のようなものが光りだした。
気づいたらゴミと掃除道具と一緒に何故か森の中。
地面には気を失う前に見た円が直径3メートルぐらいの大きさで光ってる。
何コレ、どうすればいい?
一方、魔王復活の兆しに聖女を召喚した王城では召喚された筈の聖女の姿が見当たらない。
召喚した手応えはあったものの目の前の床に描かれた魔法陣には誰も居ない。
もしかして召喚先を間違えた?
魔力の残滓で聖女が召喚された場所に辿り着いてみれば聖女はおらず。
それでも魔王復活は待ってはくれない。
それならば聖女を探しながら魔王討伐の旅へ見切り発車で旅する第二王子一行。
「もしかしたら聖女様はいきなり召喚された事にお怒りなのかも知れない、、、、。」
「いや、もしかしたら健気な聖女様は我らの足手まといにならぬ様に一人で浄化の旅をしているのかも知れません。」
「己の使命を理解し果敢に試練に立ち向かう聖女様を早く見つけださねばなりません。」
「もしかして聖女様、自分が聖女って気づいて無いんじゃない?」
「「「・・・・・・・・。」」」
何だかよく分からない状況下で主人公が聖女の自覚が無いまま『異世界に来てしまった理由』を探してフラリと旅をする。
ここ、結構汚れていません?ちょっと掃除しますから待ってて下さいね。掃除好きの聖女は無自覚浄化の旅になっている事にいつ気付くのか?
そして聖女を追って旅する第二王子一行と果たして出会う事はあるのか!?
魔王はどこに?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
不定期更新になります。
主人公は自分が聖女だとは気づいていません。
恋愛要素薄めです。
なんちゃって異世界の独自設定になります。
誤字脱字は見つけ次第修正する予定です。
R指定は無しの予定です。
銀眼の左遷王ケントの素人領地開拓&未踏遺跡攻略~だけど、領民はゼロで土地は死んでるし、遺跡は結界で入れない~
雪野湯
ファンタジー
王立錬金研究所の研究員であった元貴族ケントは政治家に転向するも、政争に敗れ左遷された。
左遷先は領民のいない呪われた大地を抱く廃城。
この瓦礫に埋もれた城に、世界で唯一無二の不思議な銀眼を持つ男は夢も希望も埋めて、その謎と共に朽ち果てるつもりでいた。
しかし、運命のいたずらか、彼のもとに素晴らしき仲間が集う。
彼らの力を借り、様々な種族と交流し、呪われた大地の原因である未踏遺跡の攻略を目指す。
その過程で遺跡に眠っていた世界の秘密を知った。
遺跡の力は世界を滅亡へと導くが、彼は銀眼と仲間たちの力を借りて立ち向かう。
様々な苦難を乗り越え、左遷王と揶揄された若き青年は世界に新たな道を示し、本物の王となる。
【完結】竜騎士の私は竜の番になりました!
胡蝶花れん
ファンタジー
ここは、アルス・アーツ大陸。
主に5大国家から成り立つ大陸である。
この世界は、人間、亜人(獣に変身することができる。)、エルフ、ドワーフ、魔獣、魔女、魔人、竜などの、いろんな種族がおり、また魔法が当たり前のように使える世界でもあった。
この物語の舞台はその5大国家の内の一つ、竜騎士発祥の地となるフェリス王国から始まる、王国初の女竜騎士の物語となる。
かくして、竜に番(つがい)認定されてしまった『氷の人形』と呼ばれる初の女竜騎士と竜の恋模様はこれいかに?! 竜の番の意味とは?恋愛要素含むファンタジーモノです。
※毎日更新(平日)しています!(年末年始はお休みです!)
※1話当たり、1200~2000文字前後です。
目を覚ますと雑魚キャラになっていたけど、何故か最強なんです・・・
Seabolt
ファンタジー
目を覚ますと雑魚キャラに何の因果か知らないけど、俺は最強の超能力者だった・・・
転生した世界の主流は魔力であって、中にはその魔力で貴族にまでなっている奴もいるという。
そんな世界をこれから冒険するんだけど、俺は何と雑魚キャラ。設定は村人となっている。
<script src="//accaii.com/genta/script.js" async></script><noscript><img src="//accaii.com/genta/script?guid=on"></noscript>
【完結】海外在住だったので、異世界転移なんてなんともありません
ソニエッタ
ファンタジー
言葉が通じない? それ、日常でした。
文化が違う? 慣れてます。
命の危機? まあ、それはちょっと驚きましたけど。
NGO調整員として、砂漠の難民キャンプから、宗教対立がくすぶる交渉の現場まで――。
いろんな修羅場をくぐってきた私が、今度は魔族の村に“神託の者”として召喚されました。
スーツケース一つで、どこにでも行ける体質なんです。
今回の目的地が、たまたま魔王のいる世界だっただけ。
「聖剣? 魔法? それよりまず、水と食糧と、宗教的禁忌の確認ですね」
ちょっとズレてて、でもやたらと現場慣れしてる。
そんな“救世主”、エミリの異世界ロジカル生活、はじまります。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
病弱少女、転生して健康な肉体(最強)を手に入れる~友達が欲しくて魔境を旅立ちましたが、どうやら私の魔法は少しおかしいようです~
アトハ
ファンタジー
【短いあらすじ】
普通を勘違いした魔界育ちの少女が、王都に旅立ちうっかり無双してしまう話(前世は病院少女なので、本人は「超健康な身体すごい!!」と無邪気に喜んでます)
【まじめなあらすじ】
主人公のフィアナは、前世では一生を病院で過ごした病弱少女であったが……、
「健康な身体って凄い! 神さま、ありがとう!(ドラゴンをワンパンしながら)」
転生して、超健康な身体(最強!)を手に入れてしまう。
魔界で育ったフィアナには、この世界の普通が分からない。
友達を作るため、王都の学園へと旅立つことになるのだが……、
「なるほど! 王都では、ドラゴンを狩るには許可が必要なんですね!」
「「「違う、そうじゃない!!」」」
これは魔界で育った超健康な少女が、うっかり無双してしまうお話である。
※他サイトにも投稿中
※旧タイトル
病弱少女、転生して健康な肉体(最強)を手に入れる~友達が欲しくて魔境を旅立ちましたが、どうやら私の魔法は少しおかしいようです~
ヒロイン? 玉の輿? 興味ありませんわ! お嬢様はお仕事がしたい様です。
彩世幻夜
ファンタジー
「働きもせずぐうたら三昧なんてつまんないわ!」
お嬢様はご不満の様です。
海に面した豊かな国。その港から船で一泊二日の距離にある少々大きな離島を領地に持つとある伯爵家。
名前こそ辺境伯だが、両親も現当主の祖父母夫妻も王都から戻って来ない。
使用人と領民しか居ない田舎の島ですくすく育った精霊姫に、『玉の輿』と羨まれる様な縁談が持ち込まれるが……。
王道中の王道の俺様王子様と地元民のイケメンと。そして隠された王子と。
乙女ゲームのヒロインとして生まれながら、その役を拒否するお嬢様が選ぶのは果たして誰だ?
※5/4完結しました。
新作
【あやかしたちのとまり木の日常】
連載開始しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる