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この部屋使え、シーツは自分で交換しろ。
あー・・・これでも隊服大きいか・・・とりあえず裾折っとけ。
飯は当番制だ、早速手伝え。
「・・・・・・で、そろそろいいですか。」
「何だ。」
「・・・いや、その・・・もう・・・何をどこから突っ込んだらいいか・・・」
「肉から突っ込んで炒めろ。」
「料理の手順の話じゃなくてですね!!?」
フェイさんから強引に突っ込まれた果物を無心でもぐもぐしていると、全ての元凶であるジェイスが何食わぬ顔をして現れ、呆然とする俺を担いで連行。
この時点でこの人意味わかんないんだけど、そこからがさらに意味わかんなかった。
「手際がいい。」
「・・・・・・アリガトウゴザイマス・・・」
「君の家には使いを出した。安心しろ。」
「・・・何を・・・どう・・・安心すれば・・・」
「おい、お前ら飯だ!おりてこい!」
「・・・・・・」
ここは竜騎士が集団で生活する宿舎。
ジェイスに担がれながら聞いた話によると、竜騎士は全部で十二人。
と言っても、宿舎に滞在している騎士は数人で、当番制で周辺の見回りや、他国への遠征なんかに行ってるんだそう。
今日はたまたま非番だったジェイスさんが他の団員と見回りを代わったところ、あの大騒ぎになって、それで、えーっと、俺連行されて、飯作ることになって、えーっと・・・
「なあ。そいつ、誰。」
「今日の飯いつもよりおいしーね。」
「レヴィだ。今日からここに入る。」
「・・・・・・・・・入りません・・・」
「ジェイス振られてやんの。」
「振られてない。」
「・・・・・・」
隣に座るジェイスさんの突き刺さるような視線を無視して、俺は飯を食べ進める。
今日は肉野菜炒めとスープ。
ジェイスさんすげえ豪快に切るからジェイスさんが切ったやつを俺が切り直すという超二度手間で、途中で全部俺がやることにした。
俺の正面はキツネ顔(あんたさっき果物爆食いしてましたよね?)、三席ほど離れた場所にもう一人騎士。
そいつも俺の顔をジロジロと遠慮なく見ていて、きっと竜騎士はいくつもの死戦を越えてきた連中だから、みんな頭のネジが飛んでるんだろうなと思った。
「俺はカルマ。お前見るからに弱そうだな。」
「レヴィは戦闘要員じゃない。」
「・・・はあ?ならなんでこいつここにいんだよ?」
「(俺が聞きたい・・・)」
昼食を食べ終わり、皿を洗っていた。
その俺のすぐ後ろ、炊事場にわざわざ椅子まで持ってきて、ギャーギャー騒ぎながら茶を飲むネジ飛び男はカルマと言うらしい。
歳は俺と同じ十八歳、この国では珍しい褐色肌でツンツンした赤毛で身長をカサ増しした男。(それでも俺よりはデカい)
「手伝わないなら先に竜舎の掃除をしろ」というジェイスさんの命を見事スルーして居座るあたり、やっぱりネジが飛んでいる。
「会わせたい竜がもう一頭いる。」
「・・・・・・え!?竜?!」
「こいつ、死ぬぞ」
「?!し、死にたくないので、丁重にお断りします!」
「助けてやってほしいんだ、あの子を。」
「・・・・・・助け、る?」
「許可は取れた。俺が護衛につく。」
「・・・???」
「じゃ、俺も行く。いいよな?」
「????」
俺を置いて話が進む。
会わせるのに許可がいるって、何。
護衛をつけなきゃいけない竜って、何。
聞きたいことは山ほどあるのに、赤い瞳があまりにも真っ直ぐ俺を捉えていて、言葉が喉から先に出てこない。
そしてこの後、俺はまんまと頷いてしまったわけだ。(バカヤロー)
あー・・・これでも隊服大きいか・・・とりあえず裾折っとけ。
飯は当番制だ、早速手伝え。
「・・・・・・で、そろそろいいですか。」
「何だ。」
「・・・いや、その・・・もう・・・何をどこから突っ込んだらいいか・・・」
「肉から突っ込んで炒めろ。」
「料理の手順の話じゃなくてですね!!?」
フェイさんから強引に突っ込まれた果物を無心でもぐもぐしていると、全ての元凶であるジェイスが何食わぬ顔をして現れ、呆然とする俺を担いで連行。
この時点でこの人意味わかんないんだけど、そこからがさらに意味わかんなかった。
「手際がいい。」
「・・・・・・アリガトウゴザイマス・・・」
「君の家には使いを出した。安心しろ。」
「・・・何を・・・どう・・・安心すれば・・・」
「おい、お前ら飯だ!おりてこい!」
「・・・・・・」
ここは竜騎士が集団で生活する宿舎。
ジェイスに担がれながら聞いた話によると、竜騎士は全部で十二人。
と言っても、宿舎に滞在している騎士は数人で、当番制で周辺の見回りや、他国への遠征なんかに行ってるんだそう。
今日はたまたま非番だったジェイスさんが他の団員と見回りを代わったところ、あの大騒ぎになって、それで、えーっと、俺連行されて、飯作ることになって、えーっと・・・
「なあ。そいつ、誰。」
「今日の飯いつもよりおいしーね。」
「レヴィだ。今日からここに入る。」
「・・・・・・・・・入りません・・・」
「ジェイス振られてやんの。」
「振られてない。」
「・・・・・・」
隣に座るジェイスさんの突き刺さるような視線を無視して、俺は飯を食べ進める。
今日は肉野菜炒めとスープ。
ジェイスさんすげえ豪快に切るからジェイスさんが切ったやつを俺が切り直すという超二度手間で、途中で全部俺がやることにした。
俺の正面はキツネ顔(あんたさっき果物爆食いしてましたよね?)、三席ほど離れた場所にもう一人騎士。
そいつも俺の顔をジロジロと遠慮なく見ていて、きっと竜騎士はいくつもの死戦を越えてきた連中だから、みんな頭のネジが飛んでるんだろうなと思った。
「俺はカルマ。お前見るからに弱そうだな。」
「レヴィは戦闘要員じゃない。」
「・・・はあ?ならなんでこいつここにいんだよ?」
「(俺が聞きたい・・・)」
昼食を食べ終わり、皿を洗っていた。
その俺のすぐ後ろ、炊事場にわざわざ椅子まで持ってきて、ギャーギャー騒ぎながら茶を飲むネジ飛び男はカルマと言うらしい。
歳は俺と同じ十八歳、この国では珍しい褐色肌でツンツンした赤毛で身長をカサ増しした男。(それでも俺よりはデカい)
「手伝わないなら先に竜舎の掃除をしろ」というジェイスさんの命を見事スルーして居座るあたり、やっぱりネジが飛んでいる。
「会わせたい竜がもう一頭いる。」
「・・・・・・え!?竜?!」
「こいつ、死ぬぞ」
「?!し、死にたくないので、丁重にお断りします!」
「助けてやってほしいんだ、あの子を。」
「・・・・・・助け、る?」
「許可は取れた。俺が護衛につく。」
「・・・???」
「じゃ、俺も行く。いいよな?」
「????」
俺を置いて話が進む。
会わせるのに許可がいるって、何。
護衛をつけなきゃいけない竜って、何。
聞きたいことは山ほどあるのに、赤い瞳があまりにも真っ直ぐ俺を捉えていて、言葉が喉から先に出てこない。
そしてこの後、俺はまんまと頷いてしまったわけだ。(バカヤロー)
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