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生方蒼甫の譚
ワイトリバー湿地帯
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「あ~。この依頼受けたいんだけど」
「リザードマン討伐ですか。パーティーメンバーはいらっしゃいますか?」
サトシたちを呼ぶまでもないと思うんだけど、どうすっかな。
「一人で受けたいんだけど、だめ?」
「は?おひとりでですか?あ、いや。それはちょっと……無謀じゃないでしょうか?」
ああ、まあリザードマン結構強いイメージなんだろうね。数もそこそこいるみたいだし。まあ、それに俺Cランクだしな。
「あ、いや。冗談。今宿屋にCランクの仲間が二人いるからさ」
「そうでしたか。お名前を教えていただけますか?」
「ああ、俺がルークスで、サトシとアイの3人だ。エンドゥで登録してる」
すると、受付嬢の顔が曇った。
「エンドゥですか……申し訳ありませんが、ここにお三方のお名前は載っていないようです。もしかして最近登録されましたか?」
「なに?エンドゥと登録者名簿共有しているの?」
「ええ、定期的に提携ギルドは情報交換しておりますので……ところで、こちらにはいつお越しになりましたか?」
「到着はついさっきだけど、なんで?」
「実はここ数週間エンドゥとの連絡が途絶えておりまして。どのようにこちらにいらっしゃいましたか?」
ギク!
ヤなこと聞くね。空飛んできました!って言い難いな。
「あ~。俺がエンドゥ出たのは2週間以上前かな。寄り道しながらやってきたからさ!」
やべ、棒読みになった。へたくそか!
受付嬢の目が完全に疑ってる。
「二週間以上前ですか……。では登録はいつ頃されましたか?」
「1年近く前かなぁ」
受付嬢は帳簿と俺の顔を交互に見ながらしばらく考え込む。
「少々お待ちください」
そう言うと、カウンター後ろのドアを開け裏へと引っ込んだ。
ほどなく受付嬢が戻って来ると、その後ろから金髪美女が現れる。
年のころは20代中盤から後半といったところか。ステータスを確認すると
『ユーザー:ローラ 職業:ギルド職員 LV:22 HP:850/860 MP:100/100 MPPS:25 STR:20 ATK:20 VIT:60 INT:28 DEF:32 RES:59 AGI:18 LUK:252 スキル:鑑定☆☆』
な!?
いるじゃねぇか。
ローラなる人物は、受付嬢に一言二言耳打ちすると、そそくさと裏へ下がっていった。
「あ、さっきの人は?」
俺は慌てて受付嬢の「好感度」を上げる。
すると受付嬢は、俺の顔をまじまじと見ながら、したり顔で答える。
「ローラさん奇麗ですものね。でもダメですよ。あの人にはちゃぁんと「思い人」がいらっしゃるんですから」
いや、そう言う事じゃない。俺はそんな情報を聞くために「好感度」を上げたんじゃない。ローラと話したいって言いづらくなっちまったじゃねぇか!
それになんだよ、急に砕けた話し方になりやがって。別に友達になりたくて「好感度」を上げたわけじゃねぇっつうの!
「ルークスさん。冒険者登録の件は確認が出来ましたので、リザードマン討伐については依頼執行よろしくお願いします」
「あ、ああ。わかった」
なんだか釈然とせんが、まあいい。ギルマスに会ったら、あのローラって子にも話を聞いてみよう。
「ところで、ワイトリバー湿地帯ってどのあたりにあるの?」
正直このあたりの土地勘が全くないから、どこに向かっていいのやらちんぷんかんぷんだ。
「では、こちらで地図を用意しますのでしばらくお待ちください」
受付嬢はカウンター下から地図を取り出すと、その場所を示してくれた。
なるほどね。王都の南の方なのね。
って、よく考えたら天命の書板で確認すれば一発だったか。
まあいいや。
そんなこんなで俺はギルドを後にし、ワイトリバー湿地帯を目指す。
さっきは王都美女との会話を楽しみながら……と言うか、途中から考え事してほとんど話を聞いていなかったが……歩いていたので気にならなかったが、王都入り口からギルドまではかなりの距離だった。今回は王都南の出入り口を目指して通りを南に下って行く。
王都には「碁盤の目」状に大路小路が張り巡らされている。東西・南北方向に走る通りが直行する形になっていて比較的わかりやすい。
にしても、デカい街だな。いつになったら南門にたどり着くことやら。
はあ、空飛びたい。などと思いながら歩くこと2時間ほど。ようやく南門にたどり着いた。最初に入ってきた西門に行く方が近かったようだ。失敗失敗。
南門は西門ほどの賑わいが無く、わずかばかりの商人が出入りするだけだった。
ここなら人目につかず飛び立てそうだ。
さて、上空からワイトリバー湿地帯を目指すとしようか。
上空に飛びあがり、南へ向かう街道上空を進む。すると森が見えてきた。タルシス森林だ。この森林の中央辺りに広がる湿地帯がワイトリバー湿地帯だそうだ。
地上の様子を窺いながら森林の上空を進む。
青々と繁った森の中央に、木立がまばらな場所が現れる。川というか、沼?そんな感じだ。どうやらこのあたりがワイトリバー湿地帯なのだろう。
上空から「探索」でリザードマンを探す。
おお、居るいる。この周辺に居るのは20匹ほどかな。このワイトリバー湿地帯はかなり広範囲にわたっているようなので、殲滅するのは骨が折れそうだ。流石に森を全焼ってわけにはイカンだろうしな。
いや、そっちの方が喜ばれるかなぁ……
依頼主の商業ギルドからすれば、この森が無ければまっすぐ南に下れるので、南方にある都市国家群との交易が容易になるらしい。
まあ、今回の依頼で森を燃やし尽くすのはやり過ぎだしね。
さあて、討伐していきますか。
リザードマンは火に弱そうだけど、どんなもんかねぇ。
と、ステータスを確認する。
「ポップ 職業:リザードマン Lv28 HP:8250/8250 ATK:982 DEF:679 弱点:火 光」
このリザードマン名前持ちか……
にしても、珍しいな名前持ち。今まで結構強い奴らいたけど、どれも名前持ってなかったもんな。なんだか気になるな。他もみんな名前持ちかな?
「コーン 職業:リザードマン Lv30」
ポップ?コーン?
は?
なんだよ、このオヤツみたいな名前。誰に名付けられたんだよ。まじめにやれよ。
「ヨウカン 職業:リザードマン Lv22」
なんだ?ゲームデザイナーの悪ふざけか?
そうじゃなきゃ絶対ユーザーが付けただろ!
「ユーザー:キナコ 職業:リザードジェネラル Lv88」
あーーーー!!居たぁ!!
「リザードマン討伐ですか。パーティーメンバーはいらっしゃいますか?」
サトシたちを呼ぶまでもないと思うんだけど、どうすっかな。
「一人で受けたいんだけど、だめ?」
「は?おひとりでですか?あ、いや。それはちょっと……無謀じゃないでしょうか?」
ああ、まあリザードマン結構強いイメージなんだろうね。数もそこそこいるみたいだし。まあ、それに俺Cランクだしな。
「あ、いや。冗談。今宿屋にCランクの仲間が二人いるからさ」
「そうでしたか。お名前を教えていただけますか?」
「ああ、俺がルークスで、サトシとアイの3人だ。エンドゥで登録してる」
すると、受付嬢の顔が曇った。
「エンドゥですか……申し訳ありませんが、ここにお三方のお名前は載っていないようです。もしかして最近登録されましたか?」
「なに?エンドゥと登録者名簿共有しているの?」
「ええ、定期的に提携ギルドは情報交換しておりますので……ところで、こちらにはいつお越しになりましたか?」
「到着はついさっきだけど、なんで?」
「実はここ数週間エンドゥとの連絡が途絶えておりまして。どのようにこちらにいらっしゃいましたか?」
ギク!
ヤなこと聞くね。空飛んできました!って言い難いな。
「あ~。俺がエンドゥ出たのは2週間以上前かな。寄り道しながらやってきたからさ!」
やべ、棒読みになった。へたくそか!
受付嬢の目が完全に疑ってる。
「二週間以上前ですか……。では登録はいつ頃されましたか?」
「1年近く前かなぁ」
受付嬢は帳簿と俺の顔を交互に見ながらしばらく考え込む。
「少々お待ちください」
そう言うと、カウンター後ろのドアを開け裏へと引っ込んだ。
ほどなく受付嬢が戻って来ると、その後ろから金髪美女が現れる。
年のころは20代中盤から後半といったところか。ステータスを確認すると
『ユーザー:ローラ 職業:ギルド職員 LV:22 HP:850/860 MP:100/100 MPPS:25 STR:20 ATK:20 VIT:60 INT:28 DEF:32 RES:59 AGI:18 LUK:252 スキル:鑑定☆☆』
な!?
いるじゃねぇか。
ローラなる人物は、受付嬢に一言二言耳打ちすると、そそくさと裏へ下がっていった。
「あ、さっきの人は?」
俺は慌てて受付嬢の「好感度」を上げる。
すると受付嬢は、俺の顔をまじまじと見ながら、したり顔で答える。
「ローラさん奇麗ですものね。でもダメですよ。あの人にはちゃぁんと「思い人」がいらっしゃるんですから」
いや、そう言う事じゃない。俺はそんな情報を聞くために「好感度」を上げたんじゃない。ローラと話したいって言いづらくなっちまったじゃねぇか!
それになんだよ、急に砕けた話し方になりやがって。別に友達になりたくて「好感度」を上げたわけじゃねぇっつうの!
「ルークスさん。冒険者登録の件は確認が出来ましたので、リザードマン討伐については依頼執行よろしくお願いします」
「あ、ああ。わかった」
なんだか釈然とせんが、まあいい。ギルマスに会ったら、あのローラって子にも話を聞いてみよう。
「ところで、ワイトリバー湿地帯ってどのあたりにあるの?」
正直このあたりの土地勘が全くないから、どこに向かっていいのやらちんぷんかんぷんだ。
「では、こちらで地図を用意しますのでしばらくお待ちください」
受付嬢はカウンター下から地図を取り出すと、その場所を示してくれた。
なるほどね。王都の南の方なのね。
って、よく考えたら天命の書板で確認すれば一発だったか。
まあいいや。
そんなこんなで俺はギルドを後にし、ワイトリバー湿地帯を目指す。
さっきは王都美女との会話を楽しみながら……と言うか、途中から考え事してほとんど話を聞いていなかったが……歩いていたので気にならなかったが、王都入り口からギルドまではかなりの距離だった。今回は王都南の出入り口を目指して通りを南に下って行く。
王都には「碁盤の目」状に大路小路が張り巡らされている。東西・南北方向に走る通りが直行する形になっていて比較的わかりやすい。
にしても、デカい街だな。いつになったら南門にたどり着くことやら。
はあ、空飛びたい。などと思いながら歩くこと2時間ほど。ようやく南門にたどり着いた。最初に入ってきた西門に行く方が近かったようだ。失敗失敗。
南門は西門ほどの賑わいが無く、わずかばかりの商人が出入りするだけだった。
ここなら人目につかず飛び立てそうだ。
さて、上空からワイトリバー湿地帯を目指すとしようか。
上空に飛びあがり、南へ向かう街道上空を進む。すると森が見えてきた。タルシス森林だ。この森林の中央辺りに広がる湿地帯がワイトリバー湿地帯だそうだ。
地上の様子を窺いながら森林の上空を進む。
青々と繁った森の中央に、木立がまばらな場所が現れる。川というか、沼?そんな感じだ。どうやらこのあたりがワイトリバー湿地帯なのだろう。
上空から「探索」でリザードマンを探す。
おお、居るいる。この周辺に居るのは20匹ほどかな。このワイトリバー湿地帯はかなり広範囲にわたっているようなので、殲滅するのは骨が折れそうだ。流石に森を全焼ってわけにはイカンだろうしな。
いや、そっちの方が喜ばれるかなぁ……
依頼主の商業ギルドからすれば、この森が無ければまっすぐ南に下れるので、南方にある都市国家群との交易が容易になるらしい。
まあ、今回の依頼で森を燃やし尽くすのはやり過ぎだしね。
さあて、討伐していきますか。
リザードマンは火に弱そうだけど、どんなもんかねぇ。
と、ステータスを確認する。
「ポップ 職業:リザードマン Lv28 HP:8250/8250 ATK:982 DEF:679 弱点:火 光」
このリザードマン名前持ちか……
にしても、珍しいな名前持ち。今まで結構強い奴らいたけど、どれも名前持ってなかったもんな。なんだか気になるな。他もみんな名前持ちかな?
「コーン 職業:リザードマン Lv30」
ポップ?コーン?
は?
なんだよ、このオヤツみたいな名前。誰に名付けられたんだよ。まじめにやれよ。
「ヨウカン 職業:リザードマン Lv22」
なんだ?ゲームデザイナーの悪ふざけか?
そうじゃなきゃ絶対ユーザーが付けただろ!
「ユーザー:キナコ 職業:リザードジェネラル Lv88」
あーーーー!!居たぁ!!
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