34 / 45
34.
再手術と……
しおりを挟む
林間学校の帰りのバスから、浜口にもたれかかるように降りた詩奈は、中央市民病院に着くと、待合室で待つ事なく診察室に通された。
「これは、良くないな。牧田さん、昼食以降は食べてないね? ちょうど、オペ室も開くから、即、手術しよう」
詩奈の右足首を診るなり、執刀医と麻酔科医に内線で連絡を入れた医師。
手術の人員が揃うまでの間、人っ気の無くなった待合室で1人残されている詩奈。
(手術って……また、入院生活に逆戻りなの……?)
せっかくクラスの女子の半数も味方に付いてくれそうな雰囲気になり、凌空との偽装交際も始まり、お祭りも控えている時期に、まさかまた右足首に支障を来すとは予想だにしなかった詩奈。
「詩奈、熱も出て膿んでいるって聞いたけど、大丈夫なの?」
浜口から連絡を受けていた母が、待合室の詩奈を見るなり慌てて駆け寄った。
「この後すぐ手術だって……私、また、入院生活になってしまう」
ロフストランド杖から、まもなくT字杖、そして杖無し歩行へと順調に完治に向かって行くのを期待していた矢先に、大きく後退する衝撃は詩奈には大き過ぎた。
「大丈夫よ、今までも乗り越えて来たじゃない! 今度だって……」
そう言いながらも、それが最後になるか、また繰り返す事になるのか、母にも見当がつかなかった。
「こんな事ばかりで、私、杖無しで歩ける日が来るのかな……? なんか、普通に歩いていた日々が、夢だったみたいに感じられる」
高熱のせいで、涙腺がいつもより緩くなり、涙が止めどなく頬を伝う。
「牧田さん、手術の準備に取りかかりますので、こちらへ来て下さい」
担当の看護師に呼ばれ、看護師達の腕を借りながら、手術室へ向かった詩奈。
心配そうな母が、手術室の前で、ロフストランド杖と共に取り残された。
約2時間後、手術室から執刀医が出て来て、母の前に歩み寄った。
「娘さんの右足首の金属が原因で細菌感染し、骨髄炎になってました。骨折部分はほぼ癒合してたので、金属を取り出しました」
「また、このような症状を繰り返して手術になる事は有るのですか?」
詩奈と同様、母も、それが気がかりだった。
「いえ、娘さんの場合は、金属が原因で取り除きましたから、これで完治に向かうでしょう」
「良かった! ありがとうございます!」
母が今一番聞きたかった言葉を耳に出来て、その瞬間、幾筋もの涙が流れた。
全身麻酔していた詩奈が目覚めたのは、術後1時間半で前回の手術よりかなり早かった。
「あら、早かったわね、詩奈!」
少しうたた寝状態だった母が、詩奈の僅かな動きで目覚めた。
「お母さん……私、手術終わったの?」
「右足首に入っていた金属が原因だったから、もう大丈夫だって! 具合はどう?」
もうこれ以上、手術の必要が無い事だけは分かったが、母のように手放しに喜べない詩奈。
「うん……寝不足なのか? 熱が有るせいなのか? 麻酔のせいなのか? 頭がまだポワンポワンしている感じ……酸素マスクのせいかも知れないけど、これはまだ取っちゃダメなんだよね……?」
「また前回みたいに、目覚めてから4時間しておかなければならないみたい。身体きつそうなら、横になっていて」
上半身を起こしているのが、まだ辛そうな詩奈を寝かせようとした母。
「こうなったの、林間学校のせいだなんて言わないで! お父さんにも、きちんと伝えてね。私、すごく楽しかった! ホントに行って良かったと思っているから!」
それだけ言い切ると、安心したのか、すぐに酸素マスクの中で寝息を立て出した詩奈。
母は、折り曲げる事の出来なくなっているロフストランド杖を見て、何が起こったのか憶測しながら、複雑な思いに駆られた。
翌朝早く、母は、家に下着や教科書などを取りに行ったが、詩奈が気がかりで行く前に、作業療法士の板見真香に面会を依頼した。
前回のカウンセリング時の詩奈の笑顔を思い出しながら、真香は予約の入ってない時間に、詩奈の個室を訪れた。
「詩奈さん、林間学校どうでした? 楽しい思い出が沢山出来ましたか?」
寝たり起きたりで、まどろんでいた状態の詩奈は、明るい声で入って来た真香に驚いた。
「最後にこんな事にならなかったら、もっと楽しい思い出のままだったかも知れないのに……林間学校自体は、すごく楽しかった!」
再手術と壊された形跡の有るロフストランド杖から、詩奈が落ち込んでいるかも知れないと母から聞かされいた真香は、予想よりも明るい表情の詩奈を見て安堵した。
「そうでしたか、参加して良かったですね! 意中の男子も一緒のグループで行動を楽しめたのですね、いいですね~!」
「元の友人に、また杖を壊されてしまって、でも、それでまたオンブしてもらえてシアワセだった。それなのに、私……」
瑞輝との事を話しながら、凌空を思い出した。
「それなのに? 何か有りましたか?」
「グループのもう1人の男子から、告白されたんです。その男子は、私には好きな男子がいるのも分かっていて、それでも、グループでいつまでも一緒にいられるように、偽装交際で構わないからって……」
詩奈は凌空との会話を思い出そうとすると、言葉に詰まった。
「その申し出た男子の事を、詩奈さんは、どう思っているんですか?」
「優しくてよく気が付いて、恋とかじゃないかも知れないけど大好きなんです。足の怪我が治っても、私は4人でずっといたいし、だから、ついその言葉に甘えてしまって……」
凌空の想いを利用している事に、胸が苦しくなった詩奈。
「4人仲良しのままでいられるように、詩奈さんは、そのまま、偽装交際を続けるつもりですか?」
詩奈を咎めるように聞こえる真香の口調。
「どうしていいのか分からないんです。偽装交際続けて、彼らと一緒に行動した方が、クラスメイトからの嫌がらせを退ける事が出来そうな気もするし……」
「偽装って事は、詩奈さんの好きな男子や、その幼馴染みの女子も知っているの?」
「いいえ、知らせてないんです。何かの拍子にクラスメイトにバレる可能性も高くなるから。それに、怪我が治ったら離れてしまう事を心配している私を2人には知られたくない気持ちも有って……」
2人に対する隠し事で、後ろめたい思いが募っていた。
「苦しいわね。クラスメイトの意地悪から遠退いても、詩奈さんが別の気持ちで押し潰されそうな気がするわ。入院中に、また少しずつ気持ちの整理して行きましょう」
寄り添って共に考えてくれている真香の言葉で、少し救われた思いの詩奈。
真香が去ってしばらくすると、母が父と一緒に戻って来た。
「詩奈、足は痛くないか? 昨日、来たかったけど、急に転勤言い渡されたり、ちょっと一騒動有ってな……」
父の方が詩奈より滅入っている顔をしていた。
「転勤……って? どこに?」
「北海道に決まったんだ。詩奈とお母さんは、ここに残っていて構わないよ。2~3年くらい単身赴任になるからな」
突然、家族で引っ越すのかと焦ったが、父だけの単身赴任と知ってホッとした詩奈。
「お父さん、2~3年もいなくなってしまうの、いつから?」
自分はここにいられて良かったものの、2~3年も母と2人というのが寂しく感じられる詩奈。
「あと2週間後だから、詩奈が退院してすぐだな。お父さんの事より、詩奈、足は痛くないか?」
「痛くないよ、全然。この前と同じように、痛み止めの点滴してもらっているから大丈夫!」
父には努めて何でも無さそうに装った。
「詩奈ばかり、こんな辛い思い繰り返して、あの男子は何やってるんだ!」
再手術と言われた時から、瑞輝に対する父の敵意がまた増幅するのを恐れていた詩奈。
「矢本君のせいじゃない! たまたま金具と私の身体の相性が合わなかっただけだから! それに、どっちみち、骨折は治ったようなものだし、金具は抜き取る予定だったから、それが少し早くなっただけなの!」
瑞輝を悪く言われたくない一心で反論した。
「真香さんとは、お話出来た、詩奈?」
詩奈と父のムードを緩和させようとして、割り込むように母が尋ねた。
「うん、なんか話しやすいから、また、真香さんに色々相談に乗ってもらおうと思って」
「良かったわね~! でも、真香さんばかりじゃなく、私にも報告してね~」
母が妬いているような口調で笑いながら言った。
「もちろん!」
父は、モヤモヤ感が強く残ったが、母娘の笑っている姿を見て、気持ちを静めた。
「これは、良くないな。牧田さん、昼食以降は食べてないね? ちょうど、オペ室も開くから、即、手術しよう」
詩奈の右足首を診るなり、執刀医と麻酔科医に内線で連絡を入れた医師。
手術の人員が揃うまでの間、人っ気の無くなった待合室で1人残されている詩奈。
(手術って……また、入院生活に逆戻りなの……?)
せっかくクラスの女子の半数も味方に付いてくれそうな雰囲気になり、凌空との偽装交際も始まり、お祭りも控えている時期に、まさかまた右足首に支障を来すとは予想だにしなかった詩奈。
「詩奈、熱も出て膿んでいるって聞いたけど、大丈夫なの?」
浜口から連絡を受けていた母が、待合室の詩奈を見るなり慌てて駆け寄った。
「この後すぐ手術だって……私、また、入院生活になってしまう」
ロフストランド杖から、まもなくT字杖、そして杖無し歩行へと順調に完治に向かって行くのを期待していた矢先に、大きく後退する衝撃は詩奈には大き過ぎた。
「大丈夫よ、今までも乗り越えて来たじゃない! 今度だって……」
そう言いながらも、それが最後になるか、また繰り返す事になるのか、母にも見当がつかなかった。
「こんな事ばかりで、私、杖無しで歩ける日が来るのかな……? なんか、普通に歩いていた日々が、夢だったみたいに感じられる」
高熱のせいで、涙腺がいつもより緩くなり、涙が止めどなく頬を伝う。
「牧田さん、手術の準備に取りかかりますので、こちらへ来て下さい」
担当の看護師に呼ばれ、看護師達の腕を借りながら、手術室へ向かった詩奈。
心配そうな母が、手術室の前で、ロフストランド杖と共に取り残された。
約2時間後、手術室から執刀医が出て来て、母の前に歩み寄った。
「娘さんの右足首の金属が原因で細菌感染し、骨髄炎になってました。骨折部分はほぼ癒合してたので、金属を取り出しました」
「また、このような症状を繰り返して手術になる事は有るのですか?」
詩奈と同様、母も、それが気がかりだった。
「いえ、娘さんの場合は、金属が原因で取り除きましたから、これで完治に向かうでしょう」
「良かった! ありがとうございます!」
母が今一番聞きたかった言葉を耳に出来て、その瞬間、幾筋もの涙が流れた。
全身麻酔していた詩奈が目覚めたのは、術後1時間半で前回の手術よりかなり早かった。
「あら、早かったわね、詩奈!」
少しうたた寝状態だった母が、詩奈の僅かな動きで目覚めた。
「お母さん……私、手術終わったの?」
「右足首に入っていた金属が原因だったから、もう大丈夫だって! 具合はどう?」
もうこれ以上、手術の必要が無い事だけは分かったが、母のように手放しに喜べない詩奈。
「うん……寝不足なのか? 熱が有るせいなのか? 麻酔のせいなのか? 頭がまだポワンポワンしている感じ……酸素マスクのせいかも知れないけど、これはまだ取っちゃダメなんだよね……?」
「また前回みたいに、目覚めてから4時間しておかなければならないみたい。身体きつそうなら、横になっていて」
上半身を起こしているのが、まだ辛そうな詩奈を寝かせようとした母。
「こうなったの、林間学校のせいだなんて言わないで! お父さんにも、きちんと伝えてね。私、すごく楽しかった! ホントに行って良かったと思っているから!」
それだけ言い切ると、安心したのか、すぐに酸素マスクの中で寝息を立て出した詩奈。
母は、折り曲げる事の出来なくなっているロフストランド杖を見て、何が起こったのか憶測しながら、複雑な思いに駆られた。
翌朝早く、母は、家に下着や教科書などを取りに行ったが、詩奈が気がかりで行く前に、作業療法士の板見真香に面会を依頼した。
前回のカウンセリング時の詩奈の笑顔を思い出しながら、真香は予約の入ってない時間に、詩奈の個室を訪れた。
「詩奈さん、林間学校どうでした? 楽しい思い出が沢山出来ましたか?」
寝たり起きたりで、まどろんでいた状態の詩奈は、明るい声で入って来た真香に驚いた。
「最後にこんな事にならなかったら、もっと楽しい思い出のままだったかも知れないのに……林間学校自体は、すごく楽しかった!」
再手術と壊された形跡の有るロフストランド杖から、詩奈が落ち込んでいるかも知れないと母から聞かされいた真香は、予想よりも明るい表情の詩奈を見て安堵した。
「そうでしたか、参加して良かったですね! 意中の男子も一緒のグループで行動を楽しめたのですね、いいですね~!」
「元の友人に、また杖を壊されてしまって、でも、それでまたオンブしてもらえてシアワセだった。それなのに、私……」
瑞輝との事を話しながら、凌空を思い出した。
「それなのに? 何か有りましたか?」
「グループのもう1人の男子から、告白されたんです。その男子は、私には好きな男子がいるのも分かっていて、それでも、グループでいつまでも一緒にいられるように、偽装交際で構わないからって……」
詩奈は凌空との会話を思い出そうとすると、言葉に詰まった。
「その申し出た男子の事を、詩奈さんは、どう思っているんですか?」
「優しくてよく気が付いて、恋とかじゃないかも知れないけど大好きなんです。足の怪我が治っても、私は4人でずっといたいし、だから、ついその言葉に甘えてしまって……」
凌空の想いを利用している事に、胸が苦しくなった詩奈。
「4人仲良しのままでいられるように、詩奈さんは、そのまま、偽装交際を続けるつもりですか?」
詩奈を咎めるように聞こえる真香の口調。
「どうしていいのか分からないんです。偽装交際続けて、彼らと一緒に行動した方が、クラスメイトからの嫌がらせを退ける事が出来そうな気もするし……」
「偽装って事は、詩奈さんの好きな男子や、その幼馴染みの女子も知っているの?」
「いいえ、知らせてないんです。何かの拍子にクラスメイトにバレる可能性も高くなるから。それに、怪我が治ったら離れてしまう事を心配している私を2人には知られたくない気持ちも有って……」
2人に対する隠し事で、後ろめたい思いが募っていた。
「苦しいわね。クラスメイトの意地悪から遠退いても、詩奈さんが別の気持ちで押し潰されそうな気がするわ。入院中に、また少しずつ気持ちの整理して行きましょう」
寄り添って共に考えてくれている真香の言葉で、少し救われた思いの詩奈。
真香が去ってしばらくすると、母が父と一緒に戻って来た。
「詩奈、足は痛くないか? 昨日、来たかったけど、急に転勤言い渡されたり、ちょっと一騒動有ってな……」
父の方が詩奈より滅入っている顔をしていた。
「転勤……って? どこに?」
「北海道に決まったんだ。詩奈とお母さんは、ここに残っていて構わないよ。2~3年くらい単身赴任になるからな」
突然、家族で引っ越すのかと焦ったが、父だけの単身赴任と知ってホッとした詩奈。
「お父さん、2~3年もいなくなってしまうの、いつから?」
自分はここにいられて良かったものの、2~3年も母と2人というのが寂しく感じられる詩奈。
「あと2週間後だから、詩奈が退院してすぐだな。お父さんの事より、詩奈、足は痛くないか?」
「痛くないよ、全然。この前と同じように、痛み止めの点滴してもらっているから大丈夫!」
父には努めて何でも無さそうに装った。
「詩奈ばかり、こんな辛い思い繰り返して、あの男子は何やってるんだ!」
再手術と言われた時から、瑞輝に対する父の敵意がまた増幅するのを恐れていた詩奈。
「矢本君のせいじゃない! たまたま金具と私の身体の相性が合わなかっただけだから! それに、どっちみち、骨折は治ったようなものだし、金具は抜き取る予定だったから、それが少し早くなっただけなの!」
瑞輝を悪く言われたくない一心で反論した。
「真香さんとは、お話出来た、詩奈?」
詩奈と父のムードを緩和させようとして、割り込むように母が尋ねた。
「うん、なんか話しやすいから、また、真香さんに色々相談に乗ってもらおうと思って」
「良かったわね~! でも、真香さんばかりじゃなく、私にも報告してね~」
母が妬いているような口調で笑いながら言った。
「もちろん!」
父は、モヤモヤ感が強く残ったが、母娘の笑っている姿を見て、気持ちを静めた。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
家出を決行した結果
棗
恋愛
フィービーの婚約者ミゲルには大切な幼馴染がいる。病弱な幼馴染をいつも優先するミゲルや母が亡くなって以降溝が出来てしまった父と兄との関係にフィービーは疲れていた。
デートの約束をしてもいつも直前になって幼馴染を理由にキャンセルされ、幼馴染にしか感情を見せないミゲルを、フィービーを見ようとしない父や兄を捨てる決心をしたフィービーは侍女や執事の手を借りて家出を決行した。
自分を誰も知らない遠い場所へ行ったフィービーは、新しい人生の幕開けに期待に胸を躍らせた。
※なろうさんにも公開しています。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる