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存在しないように
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「だから言ったろう! ガーネットは不吉な石として、忌み嫌われていると! そんな禍々しい石などに似ていると言われたところで、私は何をどうやって喜べば良いのだ?」
「おかしいですよ~! そんな美しい物の判断基準自体がの狂っている未来では無くて、師匠は、僕と同じ現代に存在しているべきだと思います! そうしたら、類稀な緋色の瞳の美少女として尊ばれる事、間違い無しです! こんなに美しい瞳をしているのに、もったいないですよ~!」
自分の命乞いの為ではなく、叶愛を苦しみから解放させたい一心で説き伏せようとした昂佳。
「それはまことか? ……いや、そんな甘い誘惑などに惑わされるものか!」
昂佳の説得に一瞬、その緋色の瞳を輝かせかけたが、すぐに冷静さを取り戻した叶愛。
「本当ですって! カラコン入れて、コスプレしているような人達にとってみれば、生まれながらにそのルックスを持つ師匠をどんなにか羨ましく思いますよ! そうだ、師匠の時代だって、カラコンで、瞳の色くらい誤魔化せますよね?」
「……? カラコンとは、何ぞや?」
未来は、現代以上に近視の人が増加していると仮定し、オシャレも多様化し、カラーコンタクトが普及していると思っていたが、叶愛からは疑問で返された。
「コンタクトレンズですよ~! 瞳に被せて、メガネ要らずで視力を良くするアレです! カラーコンタクトレンズというのは、瞳の色を変える目的で作られたコンタクトレンズです」
「ああ、アレか。瞳を傷付けたり、虹彩認証を偽る手段になるから、50年くらい前に使用禁止になった代物の事だな。この時代の人々はあんなものを日常的に使用していたのか、恐ろしい! 製造者も装着者も即、刑務所行きだ!」
身震いするような仕草をした叶愛。
「へえ~! 22世紀には、存在しなくなった物とか有るんですね~! カラコンがあれば、師匠の悩み解決と思ったんですが、残念です~!」
「私の為というより、昂佳は生き延びたくて、必死なのだろう! 私は、そんな言葉に騙されぬぞ!」
「そりゃあ、僕だって生き延びたいですけど……何より、師匠のそのキレイな緋色の瞳が、この世に存在しなくなってしまうなんて、あまりにももったいないからです!」
昂佳の言葉が言い訳がましく聴こえ、せせら笑う叶愛。
「そうやって、昂佳は自分が生き延びる為なら、私の心を惑わそうとして、有る事無い事ほざくのだろう! いっそのこと、昂佳の結婚相手となる女を襲う方が楽かも知れない」
「えっ、僕の結婚相手って、もしかして、真鍋千絵ちゃんですか?」
願望を込めて、自分の好きな女子の名前を言ってみた昂佳。
自分に子孫がいて、その子孫が叶愛のように美形という事で、その予測も有り得るように思えていた。
「確かに、そんな名前だったかも知れぬな……なんて私が口を滑らせるとでも思っていたのか? 私が罪人になって追放されてしまうではないか! まあ存在しなくなるのだとしたら、それでもいいが......」
「とにかく、僕の結婚相手を殺したら、僕が二度と結婚できなくなりそうだから、それだけは止めて下さい!!」
懇願してくる昂佳を見て、その選択肢は思い止まろうとした叶愛。
「仕方ないな。ならば、昂佳をパイプカットしよう!」
淡々とした口調で物騒な事を言い放った叶愛。
「パイプカットって……? 子供を産めなくする為に、アレを切るって事ですか? 絶対に嫌ですよ~!! そんな痛そうな事は!!」
その響きから痛々しい想像をし、断固として拒絶する昂佳。
「バカな!! それは、昂佳が思うような物騒な事では無いぞ! 私が持っているレーザーナイフで、瞬時に無痛で済ませる事が出来る! どうだ、この22世紀の最新鋭の技術は! 試してみたくないか?」
自慢気に高らかに笑った叶愛。
その狂気の沙汰としか思えないような行動を何とか制する為、必死で策を練ろうとする昂佳。
「おかしいですよ~! そんな美しい物の判断基準自体がの狂っている未来では無くて、師匠は、僕と同じ現代に存在しているべきだと思います! そうしたら、類稀な緋色の瞳の美少女として尊ばれる事、間違い無しです! こんなに美しい瞳をしているのに、もったいないですよ~!」
自分の命乞いの為ではなく、叶愛を苦しみから解放させたい一心で説き伏せようとした昂佳。
「それはまことか? ……いや、そんな甘い誘惑などに惑わされるものか!」
昂佳の説得に一瞬、その緋色の瞳を輝かせかけたが、すぐに冷静さを取り戻した叶愛。
「本当ですって! カラコン入れて、コスプレしているような人達にとってみれば、生まれながらにそのルックスを持つ師匠をどんなにか羨ましく思いますよ! そうだ、師匠の時代だって、カラコンで、瞳の色くらい誤魔化せますよね?」
「……? カラコンとは、何ぞや?」
未来は、現代以上に近視の人が増加していると仮定し、オシャレも多様化し、カラーコンタクトが普及していると思っていたが、叶愛からは疑問で返された。
「コンタクトレンズですよ~! 瞳に被せて、メガネ要らずで視力を良くするアレです! カラーコンタクトレンズというのは、瞳の色を変える目的で作られたコンタクトレンズです」
「ああ、アレか。瞳を傷付けたり、虹彩認証を偽る手段になるから、50年くらい前に使用禁止になった代物の事だな。この時代の人々はあんなものを日常的に使用していたのか、恐ろしい! 製造者も装着者も即、刑務所行きだ!」
身震いするような仕草をした叶愛。
「へえ~! 22世紀には、存在しなくなった物とか有るんですね~! カラコンがあれば、師匠の悩み解決と思ったんですが、残念です~!」
「私の為というより、昂佳は生き延びたくて、必死なのだろう! 私は、そんな言葉に騙されぬぞ!」
「そりゃあ、僕だって生き延びたいですけど……何より、師匠のそのキレイな緋色の瞳が、この世に存在しなくなってしまうなんて、あまりにももったいないからです!」
昂佳の言葉が言い訳がましく聴こえ、せせら笑う叶愛。
「そうやって、昂佳は自分が生き延びる為なら、私の心を惑わそうとして、有る事無い事ほざくのだろう! いっそのこと、昂佳の結婚相手となる女を襲う方が楽かも知れない」
「えっ、僕の結婚相手って、もしかして、真鍋千絵ちゃんですか?」
願望を込めて、自分の好きな女子の名前を言ってみた昂佳。
自分に子孫がいて、その子孫が叶愛のように美形という事で、その予測も有り得るように思えていた。
「確かに、そんな名前だったかも知れぬな……なんて私が口を滑らせるとでも思っていたのか? 私が罪人になって追放されてしまうではないか! まあ存在しなくなるのだとしたら、それでもいいが......」
「とにかく、僕の結婚相手を殺したら、僕が二度と結婚できなくなりそうだから、それだけは止めて下さい!!」
懇願してくる昂佳を見て、その選択肢は思い止まろうとした叶愛。
「仕方ないな。ならば、昂佳をパイプカットしよう!」
淡々とした口調で物騒な事を言い放った叶愛。
「パイプカットって……? 子供を産めなくする為に、アレを切るって事ですか? 絶対に嫌ですよ~!! そんな痛そうな事は!!」
その響きから痛々しい想像をし、断固として拒絶する昂佳。
「バカな!! それは、昂佳が思うような物騒な事では無いぞ! 私が持っているレーザーナイフで、瞬時に無痛で済ませる事が出来る! どうだ、この22世紀の最新鋭の技術は! 試してみたくないか?」
自慢気に高らかに笑った叶愛。
その狂気の沙汰としか思えないような行動を何とか制する為、必死で策を練ろうとする昂佳。
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