10 / 80
10.魔石
しおりを挟む
毒。
とはいえミャーに悪気はなさそうだった。というか本人(本ドラゴン)も普通に食べていたしね。
そう。ミャーも食べたのだ。明らかな毒鳥を。バクバクと。
あの鳥はデカかったので数日間は飢えなくて良さそうだな~と思っていたのだけど……実際はミャーがかなりの量を食べ、もうなくなってしまっていた。
ま、元々ミャーが獲ってきたものなのだからミャーが食べて当然なんだけどね。
『みゃっ!』
また獲ってくるから任せて、とばかりに胸を張るミャーだった。やっぱりミャーが私を育ててない? 親代わりの立場を交代するべきでは?
さーて、あとは剥ぎ取った羽とか、内臓とか、食べ残した骨の処理だけど……。
『みゃっ!』
「え? ミャーが食べてくれるの?」
『みゃっ!』
返事するなりバリバリと骨を食べ始めるミャーだった。お腹壊さないのかなぁ? ドラゴンだから平気かな?
ちなみに。さすがに羽毛は食べずに火炎放射(弱)で焼き払っていた。まぁ栄養もなさそうだしね。
そうして。あの鳥(毒)で残されたのは心臓付近から出てきた宝石だけになったのだけど。
『みゃっ!』
ミャーが宝石を口でくわえ、私の口に押しつけようとする。
「え? もしかして、食べろってこと?」
『みゃっ!』
「いやいや無理でしょ。頭の骨をバリバリいけるミャーならとにかく、人間に宝石は噛み砕けないって」
『みゃっ! みゃっ!』
説明しているのにミャーは宝石を押しつけ続けてきて。仕方ないので口の中に入れてみる私。
いや、ミャーがここまで押しつけてくるのだから意外と噛み砕けたりして?
軽く、噛んでみる。
「……痛っ」
歯が、歯が負けそう。これは無理だ。無理無理。絶対無理。
でも、じーっと見つめてくるミャーの手前、吐き出すのも悪いしなぁと舌の上で転がしていると――ちょっと、味が出てきた。
もしかして、飴みたいに溶けてきた?
舐めているだけなので空腹は満たされないけど、なんだか身体がぽかぽかしてきたような?
≪――スキル・魔石喰らいを獲得しました≫
……魔石?
魔石って、冷蔵庫やコンロに付いていた、あれ? 元々は魔物の『核』になっているという?
なんか、今私とんでもないものを食べてない? 大丈夫? ……毒分解のスキルがあるから平気かな?
一瞬吐き出そうかなーっと思ったけど、ミャーがじぃーっと見つめてくるのでそれもできない私だった。舐め舐め。ころころ。舐め舐め……。
そうして口の中で魔石が溶けて消えたところで、
≪スキル・飛翔を獲得しました≫
「え?」
なに? 魔石を食べるとスキルを獲得できるの? もしかしてこの世界の常識――そんなわけないか。普通の人間は魔石なんて食べないし。コンロや冷蔵庫に使えるなら尚更だ。
ステータス画面で獲得したばかりのスキルを確認。毒分解に、飛翔ね。あの鳥の毒はよほど強かったのかもう毒分解のレベルは4になっていた。
もう一つのスキル、飛翔。やはり空を飛べるスキルなのでは? そんなの人類の夢じゃん! ちょ、ちょっと試してみようかな? 魔力を抑えれば天井に激突とかしないはずだし。
一応厨房から出て、一番天井が高い玄関ホールへ移動。
「ぼ、飛翔!」
…………。
………………。
……………………。
……あれ?
ぜんぜん飛ばないぞぅ?
……いや、なんか気持ち身体が軽くなったような?
魔力を増やしてみるけど……変化無し。あっれー?
『みゃっ!』
ミャーがどこからか拾ってきた羊皮紙を口にくわえて、私と床の間に入れ、左右に動かした。
うーん? 飛んでいるのかな? 羊皮紙を動かせるくらい。たぶん1cmとか、その程度。
試しに全力で魔力を注ぎ込んでみると、今度はミャーの尻尾の先が通るくらいには飛べたようだった。いや飛んだというよりは浮かんだ、かな。
どうやらレベルが上がらないといくら魔力を注いでも飛べないらしい。
「……地道にレベリングするかぁ」
今までの感覚だと、とにかく使用すればレベルは上がるはず。筋トレ感覚での飛翔を決意する私だった。
とはいえミャーに悪気はなさそうだった。というか本人(本ドラゴン)も普通に食べていたしね。
そう。ミャーも食べたのだ。明らかな毒鳥を。バクバクと。
あの鳥はデカかったので数日間は飢えなくて良さそうだな~と思っていたのだけど……実際はミャーがかなりの量を食べ、もうなくなってしまっていた。
ま、元々ミャーが獲ってきたものなのだからミャーが食べて当然なんだけどね。
『みゃっ!』
また獲ってくるから任せて、とばかりに胸を張るミャーだった。やっぱりミャーが私を育ててない? 親代わりの立場を交代するべきでは?
さーて、あとは剥ぎ取った羽とか、内臓とか、食べ残した骨の処理だけど……。
『みゃっ!』
「え? ミャーが食べてくれるの?」
『みゃっ!』
返事するなりバリバリと骨を食べ始めるミャーだった。お腹壊さないのかなぁ? ドラゴンだから平気かな?
ちなみに。さすがに羽毛は食べずに火炎放射(弱)で焼き払っていた。まぁ栄養もなさそうだしね。
そうして。あの鳥(毒)で残されたのは心臓付近から出てきた宝石だけになったのだけど。
『みゃっ!』
ミャーが宝石を口でくわえ、私の口に押しつけようとする。
「え? もしかして、食べろってこと?」
『みゃっ!』
「いやいや無理でしょ。頭の骨をバリバリいけるミャーならとにかく、人間に宝石は噛み砕けないって」
『みゃっ! みゃっ!』
説明しているのにミャーは宝石を押しつけ続けてきて。仕方ないので口の中に入れてみる私。
いや、ミャーがここまで押しつけてくるのだから意外と噛み砕けたりして?
軽く、噛んでみる。
「……痛っ」
歯が、歯が負けそう。これは無理だ。無理無理。絶対無理。
でも、じーっと見つめてくるミャーの手前、吐き出すのも悪いしなぁと舌の上で転がしていると――ちょっと、味が出てきた。
もしかして、飴みたいに溶けてきた?
舐めているだけなので空腹は満たされないけど、なんだか身体がぽかぽかしてきたような?
≪――スキル・魔石喰らいを獲得しました≫
……魔石?
魔石って、冷蔵庫やコンロに付いていた、あれ? 元々は魔物の『核』になっているという?
なんか、今私とんでもないものを食べてない? 大丈夫? ……毒分解のスキルがあるから平気かな?
一瞬吐き出そうかなーっと思ったけど、ミャーがじぃーっと見つめてくるのでそれもできない私だった。舐め舐め。ころころ。舐め舐め……。
そうして口の中で魔石が溶けて消えたところで、
≪スキル・飛翔を獲得しました≫
「え?」
なに? 魔石を食べるとスキルを獲得できるの? もしかしてこの世界の常識――そんなわけないか。普通の人間は魔石なんて食べないし。コンロや冷蔵庫に使えるなら尚更だ。
ステータス画面で獲得したばかりのスキルを確認。毒分解に、飛翔ね。あの鳥の毒はよほど強かったのかもう毒分解のレベルは4になっていた。
もう一つのスキル、飛翔。やはり空を飛べるスキルなのでは? そんなの人類の夢じゃん! ちょ、ちょっと試してみようかな? 魔力を抑えれば天井に激突とかしないはずだし。
一応厨房から出て、一番天井が高い玄関ホールへ移動。
「ぼ、飛翔!」
…………。
………………。
……………………。
……あれ?
ぜんぜん飛ばないぞぅ?
……いや、なんか気持ち身体が軽くなったような?
魔力を増やしてみるけど……変化無し。あっれー?
『みゃっ!』
ミャーがどこからか拾ってきた羊皮紙を口にくわえて、私と床の間に入れ、左右に動かした。
うーん? 飛んでいるのかな? 羊皮紙を動かせるくらい。たぶん1cmとか、その程度。
試しに全力で魔力を注ぎ込んでみると、今度はミャーの尻尾の先が通るくらいには飛べたようだった。いや飛んだというよりは浮かんだ、かな。
どうやらレベルが上がらないといくら魔力を注いでも飛べないらしい。
「……地道にレベリングするかぁ」
今までの感覚だと、とにかく使用すればレベルは上がるはず。筋トレ感覚での飛翔を決意する私だった。
403
あなたにおすすめの小説
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故
ラララキヲ
ファンタジー
ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。
娘の名前はルーニー。
とても可愛い外見をしていた。
彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。
彼女は前世の記憶を持っていたのだ。
そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。
格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。
しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。
乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。
“悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。
怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。
そして物語は動き出した…………──
※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。
※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。
◇テンプレ乙女ゲームの世界。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
気弱令嬢の悪役令嬢化計画
みおな
ファンタジー
事故で死んだ私が転生した先は、前世の小説の世界?
しかも、婚約者に不当に扱われても、家族から冷たくされても、反論ひとつ出来ない気弱令嬢?
いやいやいや。
そんなことだから、冤罪で処刑されるんでしょ!
せっかく生まれ変わったんだから、処刑ルートなんて真っ平ごめん。
屑な婚約者も冷たい家族も要らないと思っていたのに・・・?
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
どうやら悪役令嬢のようですが、興味が無いので錬金術師を目指します(旧:公爵令嬢ですが錬金術師を兼業します)
水神瑠架
ファンタジー
――悪役令嬢だったようですが私は今、自由に楽しく生きています! ――
乙女ゲームに酷似した世界に転生? けど私、このゲームの本筋よりも寄り道のミニゲームにはまっていたんですけど? 基本的に攻略者達の顔もうろ覚えなんですけど?! けど転生してしまったら仕方無いですよね。攻略者を助けるなんて面倒い事するような性格でも無いし好きに生きてもいいですよね? 運が良いのか悪いのか好きな事出来そうな環境に産まれたようですしヒロイン役でも無いようですので。という事で私、顔もうろ覚えのキャラの救済よりも好きな事をして生きて行きます! ……極めろ【錬金術師】! 目指せ【錬金術マスター】!
★★
乙女ゲームの本筋の恋愛じゃない所にはまっていた女性の前世が蘇った公爵令嬢が自分がゲームの中での悪役令嬢だという事も知らず大好きな【錬金術】を極めるため邁進します。流石に途中で気づきますし、相手役も出てきますが、しばらく出てこないと思います。好きに生きた結果攻略者達の悲惨なフラグを折ったりするかも? 基本的に主人公は「攻略者の救済<自分が自由に生きる事」ですので薄情に見える事もあるかもしれません。そんな主人公が生きる世界をとくと御覧あれ!
★★
この話の中での【錬金術】は学問というよりも何かを「創作」する事の出来る手段の意味合いが大きいです。ですので本来の錬金術の学術的な論理は出てきません。この世界での独自の力が【錬金術】となります。
転生先ではゆっくりと生きたい
ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。
事故で死んだ明彦が出会ったのは……
転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた
小説家になろうでも連載中です。
なろうの方が話数が多いです。
https://ncode.syosetu.com/n8964gh/
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる