44 / 80
聖剣
しおりを挟む
強くなるのはいいことだし、稼ぎ口であるダンジョンを独占できているのも最高だね。
あと冒険者をする上で必要なのは……武器とか?
私には魔法があるし、自動回復もあるけど、近接武器も欲しいところ。自動で治るとはいえ痛い目に遭うのは嫌だし。
『みゃ!』
ミャーが私のステータス画面を操作する。え? 他人というか他ドラゴンでも操作できるの?
私が驚いているとミャーは空間収納の収蔵物からお目当ての品を見つけたみたいだ。
見た目はよくある西洋の剣。ちょっと装飾過多な気もするけど実用品の範疇だと思う。
名前は――聖剣?
ステータス画面で詳細を見てみると――ほうほう? ドラゴンの尻尾から出てきた聖剣? 八岐大蛇みたいな?
「……聖剣なんて持ってても、勇者じゃないと使えないのでは?」
『みゃ』
ゴチャゴチャ言ってないで使ってみろよ、みたいなことを言われた気がしたので早速空間収納から取りだしてみる。
「おぉー!」
自ら光り輝いているかのような剣だった。いや聖剣なら実際に輝いているのかもしれないね。
剣身は一切曇りのない銀色。鍔には細やかな装飾が施され、逆に柄は実戦使用重視なのか滑りの悪そうな皮が巻かれている。
何とも綺麗で、何とも強そうな剣なのだけど……。
「いや、重っ!」
7歳児の細腕では支えきれず、剣身を下げてしまう私だった。
地面と剣身が接触する。地面とはいえ、洞窟の中なので固い岩盤だ。普通なら鉄を落としたような音がするだろうし、岩に負けて剣身が欠けてしまってもおかしくはない。
だというのに。
ぬる、っと。
音も立てずに聖剣は岩盤を切り裂き、鍔が岩盤に当たってやっと止まった。
「いや切れ味! 良すぎない!?」
『みゃ』
そりゃ聖剣だからな、みたいなため息をつかれてしまった。
とりあえず、身体強化を発動して剣を岩盤から抜き、目の前に掲げてみる。ちなみに身体強化はフィナさんが使っていて便利そうだったので習得積みだ。
岩を切り裂いたというのに、剣身には欠けどころか擦り傷すらもない。なるほど、聖剣の名に偽りはなさそうだ。
「というか聖剣抜いちゃったけど、いいのかなぁ?」
しかも空間収納と刺さっていた岩盤から抜くという二重取り(?)だ。むしろちゃんと『岩から引き抜く』というテンプレを守った自分を自分で褒めてあげたいよね。
『みゃ』
ミャーがステータス画面を弄ったので、視線を向けてみる。
表示されていたのは私のステータスだった。
名前:リーナ・ルクトベルク
年齢:7歳
レベル:999-
種族:邪竜
「邪竜ぅう!?」
『みゃ!?』
ビクッとするミャーだった。……どちらかというと私が『邪竜』になったことよりも、私の大声で驚いたような感じだけど。
「え? え!? 邪竜!? 邪竜なんで!? 私って人間だったよね!? 最初確認したとき人間だったよね!?」
『みゃ』
諦めろ、とばかりに私の肩を叩くミャーだった。へ? もしかして、ドラゴンを倒すとドラゴンになるとか? なんだその呪い?
大混乱に陥る私だけど、ミャーは相手をしてくれないので驚きも縮小してきた。あれ? もしかして大したことない……?
「え、えっと……とりあえず他の項目も見てみようかな」
HP(体力)とMP(魔力)のゲージは……体力が100万、魔力が1,000万を超えているね。なんかもう凄いのか凄くないのか分からないや。
職業 / 称号欄は『竜の支配者』に、『ドラゴンの名付け親』と、『竜殺し』、『転生者』、『聖女』『勇者』、『悪役幼女』、『運命を変える者』か。
いやいや。
ドラゴンの名付け親と竜殺しが並んでるのってどうなん? 自分の子供を殺したみたいじゃん……。
あと、勇者と悪役幼女を並べるのも……。いや本当なら勇者になったことを驚くべきなのだろうけど、隣にある悪役幼女のインパクトがなぁ。相変わらず強いんだよなぁ。
最後にあるのは『運命を変える者』かぁ。もしかして、あそこでドラゴンにやられるのが『運命』だったとか? でもそれだとアリスも同じスキルを持っていたりとか?
「あ、そうだアリス」
ちゃんと帰って眠ったかな? と、気になってしまう私だった。
あと冒険者をする上で必要なのは……武器とか?
私には魔法があるし、自動回復もあるけど、近接武器も欲しいところ。自動で治るとはいえ痛い目に遭うのは嫌だし。
『みゃ!』
ミャーが私のステータス画面を操作する。え? 他人というか他ドラゴンでも操作できるの?
私が驚いているとミャーは空間収納の収蔵物からお目当ての品を見つけたみたいだ。
見た目はよくある西洋の剣。ちょっと装飾過多な気もするけど実用品の範疇だと思う。
名前は――聖剣?
ステータス画面で詳細を見てみると――ほうほう? ドラゴンの尻尾から出てきた聖剣? 八岐大蛇みたいな?
「……聖剣なんて持ってても、勇者じゃないと使えないのでは?」
『みゃ』
ゴチャゴチャ言ってないで使ってみろよ、みたいなことを言われた気がしたので早速空間収納から取りだしてみる。
「おぉー!」
自ら光り輝いているかのような剣だった。いや聖剣なら実際に輝いているのかもしれないね。
剣身は一切曇りのない銀色。鍔には細やかな装飾が施され、逆に柄は実戦使用重視なのか滑りの悪そうな皮が巻かれている。
何とも綺麗で、何とも強そうな剣なのだけど……。
「いや、重っ!」
7歳児の細腕では支えきれず、剣身を下げてしまう私だった。
地面と剣身が接触する。地面とはいえ、洞窟の中なので固い岩盤だ。普通なら鉄を落としたような音がするだろうし、岩に負けて剣身が欠けてしまってもおかしくはない。
だというのに。
ぬる、っと。
音も立てずに聖剣は岩盤を切り裂き、鍔が岩盤に当たってやっと止まった。
「いや切れ味! 良すぎない!?」
『みゃ』
そりゃ聖剣だからな、みたいなため息をつかれてしまった。
とりあえず、身体強化を発動して剣を岩盤から抜き、目の前に掲げてみる。ちなみに身体強化はフィナさんが使っていて便利そうだったので習得積みだ。
岩を切り裂いたというのに、剣身には欠けどころか擦り傷すらもない。なるほど、聖剣の名に偽りはなさそうだ。
「というか聖剣抜いちゃったけど、いいのかなぁ?」
しかも空間収納と刺さっていた岩盤から抜くという二重取り(?)だ。むしろちゃんと『岩から引き抜く』というテンプレを守った自分を自分で褒めてあげたいよね。
『みゃ』
ミャーがステータス画面を弄ったので、視線を向けてみる。
表示されていたのは私のステータスだった。
名前:リーナ・ルクトベルク
年齢:7歳
レベル:999-
種族:邪竜
「邪竜ぅう!?」
『みゃ!?』
ビクッとするミャーだった。……どちらかというと私が『邪竜』になったことよりも、私の大声で驚いたような感じだけど。
「え? え!? 邪竜!? 邪竜なんで!? 私って人間だったよね!? 最初確認したとき人間だったよね!?」
『みゃ』
諦めろ、とばかりに私の肩を叩くミャーだった。へ? もしかして、ドラゴンを倒すとドラゴンになるとか? なんだその呪い?
大混乱に陥る私だけど、ミャーは相手をしてくれないので驚きも縮小してきた。あれ? もしかして大したことない……?
「え、えっと……とりあえず他の項目も見てみようかな」
HP(体力)とMP(魔力)のゲージは……体力が100万、魔力が1,000万を超えているね。なんかもう凄いのか凄くないのか分からないや。
職業 / 称号欄は『竜の支配者』に、『ドラゴンの名付け親』と、『竜殺し』、『転生者』、『聖女』『勇者』、『悪役幼女』、『運命を変える者』か。
いやいや。
ドラゴンの名付け親と竜殺しが並んでるのってどうなん? 自分の子供を殺したみたいじゃん……。
あと、勇者と悪役幼女を並べるのも……。いや本当なら勇者になったことを驚くべきなのだろうけど、隣にある悪役幼女のインパクトがなぁ。相変わらず強いんだよなぁ。
最後にあるのは『運命を変える者』かぁ。もしかして、あそこでドラゴンにやられるのが『運命』だったとか? でもそれだとアリスも同じスキルを持っていたりとか?
「あ、そうだアリス」
ちゃんと帰って眠ったかな? と、気になってしまう私だった。
350
あなたにおすすめの小説
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故
ラララキヲ
ファンタジー
ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。
娘の名前はルーニー。
とても可愛い外見をしていた。
彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。
彼女は前世の記憶を持っていたのだ。
そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。
格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。
しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。
乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。
“悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。
怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。
そして物語は動き出した…………──
※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。
※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。
◇テンプレ乙女ゲームの世界。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。
【完結】憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
気弱令嬢の悪役令嬢化計画
みおな
ファンタジー
事故で死んだ私が転生した先は、前世の小説の世界?
しかも、婚約者に不当に扱われても、家族から冷たくされても、反論ひとつ出来ない気弱令嬢?
いやいやいや。
そんなことだから、冤罪で処刑されるんでしょ!
せっかく生まれ変わったんだから、処刑ルートなんて真っ平ごめん。
屑な婚約者も冷たい家族も要らないと思っていたのに・・・?
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
どうやら悪役令嬢のようですが、興味が無いので錬金術師を目指します(旧:公爵令嬢ですが錬金術師を兼業します)
水神瑠架
ファンタジー
――悪役令嬢だったようですが私は今、自由に楽しく生きています! ――
乙女ゲームに酷似した世界に転生? けど私、このゲームの本筋よりも寄り道のミニゲームにはまっていたんですけど? 基本的に攻略者達の顔もうろ覚えなんですけど?! けど転生してしまったら仕方無いですよね。攻略者を助けるなんて面倒い事するような性格でも無いし好きに生きてもいいですよね? 運が良いのか悪いのか好きな事出来そうな環境に産まれたようですしヒロイン役でも無いようですので。という事で私、顔もうろ覚えのキャラの救済よりも好きな事をして生きて行きます! ……極めろ【錬金術師】! 目指せ【錬金術マスター】!
★★
乙女ゲームの本筋の恋愛じゃない所にはまっていた女性の前世が蘇った公爵令嬢が自分がゲームの中での悪役令嬢だという事も知らず大好きな【錬金術】を極めるため邁進します。流石に途中で気づきますし、相手役も出てきますが、しばらく出てこないと思います。好きに生きた結果攻略者達の悲惨なフラグを折ったりするかも? 基本的に主人公は「攻略者の救済<自分が自由に生きる事」ですので薄情に見える事もあるかもしれません。そんな主人公が生きる世界をとくと御覧あれ!
★★
この話の中での【錬金術】は学問というよりも何かを「創作」する事の出来る手段の意味合いが大きいです。ですので本来の錬金術の学術的な論理は出てきません。この世界での独自の力が【錬金術】となります。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる