スキル【ファミレス】を使っていたら伝説になりました。

キンモクセイ

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大人はコンビニの新人研修生にはめっちゃ優しい

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無事に準備も終わり、開店時間が迫ってきた

「準備できたか?」

キャスケットを被った優が厨房から出てきた。

「で、できました!」

「こちらも問題ない。」

「いや、キーは荷物運んだだけだろ。」

「何をいう。ワシは我が主メリーの仕事を見守っていたのだぞ。立派な作業ではないか。」

「それ、サボってたって言ってるようなもんだぞ。メリー、緊張してるだろ。大丈夫だ。最初はオレの行動をきちんと見ててくれ。そうすれば、絶対出来るから。」

「はい!が、頑張ります!」



そうこうしている内に、開店時間となった。

街の中央広場は、いつも人が行き交っている。

そんな所で、少女がチョコチョコと動き回っているのだ。

見物人もとい、野次馬が集まらない理由がない。

更に、試作品と称して、試しに調理器具を使っている、荷馬車からの美味しそうな香りにつられて、更に人が集まっている。

『メニューを選んでから、中へお進み下さい。』

メニュー看板に書き込んで周りから1番見やすい場所へ置く。

そして各テーブルにあるランプに火を付け明るくする。

最後に、周りを囲っていた木の柵を元のサイズへ戻し、入り口を作れば。

移動食堂「ブリエ」の完成だ。

開店前からの人だかりが、入り口へと足を進めた。

「いらっしゃいませ。」

「い、いらっしゃいませ!」

メリーの記念すべき初仕事だ。


「美味そうな匂いだな。どうする?入るか?」

「値段がちっと高めなのがアレだな。ミートドリアってのも気になるな。」

「でもなかなか食えない牛肉もあるぞ。それに、移動って言ってるから何時までこの街にいるか分からねぇしな。」

「おい兄ちゃん、滞在はいつまでなんだ?」

「どうでしょうか。それは、来客次第ですね。」

「ハハッ、そりゃそうだ。」

「ちっちゃいお嬢ちゃんもお仕事か?」

「は、はい!」

「初仕事なので、至らぬ点もあるかと思いますが、何卒ご容赦を。」

「ああ、いいっていいって。」

「開店準備頑張ってたもんな、お嬢ちゃん。」

「あ、ありがとうございます。食べてくれると嬉しいです。」

「そっかそっか。じゃあ、俺は牛肉のステーキで。パンとスープを付けてくれ。」

「お!じゃあオレ、ミートドリアに挑戦しみよ。」

「では僕は、馴染みのある白身魚の香草焼きで頼む。」

「かしこまりました。では、あちらの席へどうぞ。メリー。案内してくれ。」

「はい。こちらへどうぞ。」

優が指差した方向へメリーは、最初のお客を案内した。

そんな流れで、他に3席ほど埋まった後優はメリーに告げた。

「じゃあ俺は、荷馬車に入るから後は頑張れるか?」

「はい!頑張ります。」

「分かった。キー、お前はメリーを見ててくれ。」

「うむ、当然のことよ。」




その後は、メリーが頑張ってつたないながらも、お客を案内して荷馬車へ注文を伝え、完成した料理を運んでいた。

「お待たせしました。こちらが牛肉のステーキです。パンとスープもどうぞ。」

「お、きたきたー。ありがとな、お嬢ちゃん。」

「熱いので気をつけてください。他の料理も、今持っています。」

「ああ、待ってるよ。」

メリーが席を離れ、繰り返し1人ずつ確実に提供していった。

最初のお客の料理が全て揃い、メリーは最後に

「ごゆっくりお楽しみください。」

と、頭を下げ席を離れていった。

「匂いでも分かってたけど、実際目にするとほんとに美味そうだな。」

「なあ、早く食べようぜ!」

3人は、最初の一口を食べた。




「「「うんまっっっ!!!」」」




「なんだコレ!肉めっちゃ柔らかい!」

「こちらも魚の臭みも無く、スパイスが効いてとても美味しい。」

「そうだ、ステーキ1切れ分けてくれよ。こっちのドリアってヤツと合いそうな気がする。」

「分かる。俺にもそのドリアひと口くれ。」

2人は、お互いの料理を分け合った。


「「やべぇ!マジで合う!!」」

「ほんとですか?」

「マジマジ。1回食べてみろ、美味いぞ。」

「俺らの分けてやっから。」

「………これは、新しいですね。」

「だろ!?こんなの食べた事ねぇ。どこか別の国の料理なのかな?」

「分かんねぇけど、とりあえずめちゃくちゃ合う事だけは、分かったな。」

「なぁお嬢ちゃん!追加でこのドリアを頼めるか?」

「オレも!こっちのステーキ頼みたい!」

別の席へ料理を運び終わったメリーは、こちらへ駆け寄ってきた。

「おまたせしました。ドリアとステーキ追加ですか?」

「あぁ、頼む。」

「分かりました。今から作るので少し待っててください。」

「「ありがとな。」」

「では、失礼します。」

メリーは頭を下げ、席を離れ仕事に戻った。

料理を待つ間、3人はメリーを眺めていた。

「かわいいな~。あんなちっちゃい子が頑張ってるの見ると応援したくなる。」

「分かる。しかも初仕事らしいけどしっかりしてるよな。」

「ええ、見守りたくなります。」

「メリーちゃんって言ってたよな。俺も、あんな娘欲しいわー。」

「お前それ言ったら、まず彼女作るの先だろ。」

「それ、僕達3人とも当てはまるよ。」

「「それなー。」」

3人は頑張るメリーを見て笑顔で見守っていたのだった
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