いじめられ勇者が世界を救う!?〜双子のいじめられっ子が転生した先で亡国の女王を助け、世界を救うと言うありふれた話〜

アンジェロ岩井

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第二部『救世主と悪魔達との玉座を巡る争い』

大陸間戦争 パート8

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「これでも喰らえッ!」
ディリオニスは目の前に現れたゴブリンを真っ二つに斬り裂く。
ディリオニスの剣を喰らったゴブリンは真っ二つに斬られ、その場から居なくなってしまう。
ディリオニスも彼の心の中に住む英雄、ジークフリードも流石に疲れが溜まっているのかもしれない。
彼は口から荒い息を吐き出していく。
だが、彼は自らを奮い立たせ周りのゴブリン達を斬っていく。
ゴブリンはディリオニスの疲れなど知った事ではないとばかりに彼の周りに詰め寄っていく。
ディリオニスは剣を振っていき、ゴブリンを片付けていく。
しかし、その剣捌きにも陰りが見え始めた。彼の疲れは確実にまるで、埃が部屋の隅に溜まっていき、その埃が山になるかの様を思い出させた。
ディリオニスの剣に陰りが見える始めるのをゴブリン達は好機と感じ、ディリオニスと対峙していく。
「こいつもうダメだぜ、放っておくか?」
ディリオニスを包囲する一人のゴブリンが隣で包囲しているゴブリンの一人に問い掛ける。
「いいや、こいつには仲間を何人も殺された恨みがあるからな、放っておくのは嫌だね。こいつをオレ達の槍で全身を貫かせてやるのさ」
仲間の言葉を始めに問い掛けたゴブリンは大喜びで首肯する。
それから、疲れの溜まっているディリオニスに向かって槍を突き刺そうとした時だ。彼らの中に均整の取れた顔立ちの長い黒髪の騎士が突っ込んでいく。
彼女は大きく剣を振るって、ゴブリン達と斬り結んでいく。
やがて、包囲していたゴブリン達を全員斬り伏せていくと、彼女は疲れ切っていた少年の手を引っ張り、包囲網から脱却していく。
それから、マートニアは双子の兄にして夫であるディリオニスを休憩しようと、彼の目の前に立って剣を構えたが、彼はそれを断り、剣を振り上げて彼女と共に肩を合わせて目の前の相手と対峙していく。
「無茶よ!あなたは休んでいて!お願いだからッ!」
「マートニア……ぼくは絶対にもう逃げないと決めたんだ。あの時にキミに頼ってから、ぼくらの人生は転覆した。だから、もうあの時からぼくはどちらかに一報的に頼るのはやめて、一緒に困難を分割しようって決めたんだ」
彼は苦しい状況であるのに関わらず、ニッコリと彼女に向かって微笑んで見せた。
マートニアは双子の兄の態度を見てニッコリと首を縦に動かし、目の前の敵と対峙していく。
彼女は剣を振り回しながら、目の前のゴブリンやオークの群れに立ち向かっていく。マートニアが隙を見せたと思えば、ディリオニスがそれをカバーし、ディリオニスが疲労の色を見せたかと思えば、マートニアがそれをカバーする。
双子の騎士は互いに背中を預けながら、目の前の戦況に臨んでいく。
そうやって互いをカバーし合っている双子の騎士は万全の状態でオークやゴブリンの数を減らしていく。
双子がもう一度群の中に向かおうとしていると、彼らの上空にドラゴンが現れ、目の前を覆うゴブリンやオークの群れを焼き殺していく。
あれだけの数のオークやゴブリン達はたった一頭のドラゴンの炎の前に焼き殺されていったのだった。
双子の騎士が目の前に現れたドラゴンを眺めていると、ドラゴンの背中から現れたのは金髪の壮麗なる女王とその女王に仕える騎士団の団長の姿。
二人がドラゴンから降りるて来ると、双子の騎士に向かって大きく笑ってみせ、
「随分と待たせてしまったようだな、我々の反撃はここからの予定だ。行くぞ、ディリオニス、マートニア!」
双子の騎士は女王と共にドラゴンの背中に乗り、地面の下の怪物達を消していく。
オーガやリザードマンは必死に弓矢を放っていくが、女王と三人の騎士のの乗るドラゴンはその動きを見透かしているかのように、高度を上げて弓矢を回避していく。
そして、彼らの弓矢を引くよりも先に地面に向かって降下していき、地面に待機している亜人達を焼き尽くしていく。
「ば、バカな!?こんな事があって良い筈が無いッ!こんな一方的な戦闘が……」
オーガの隊長は目の前に迫り来るオレンジ色に光る炎に向かって叫んだが、それが彼の遺言になってしまう。
オーガの隊長は自分の部下であるオーガと共に地獄の業火に焼き尽くされてしまう。
守備兵士達は女王のドラゴンを眺めていたが、彼らに炎が当たる事は無い。
女王のドラゴンは利口であったらしく、彼らに当たる場所には絶対に炎を放ったりはしない。
お陰でゲオルグ他、守備隊の兵士達は安心してリザードマンや四本足で歩く怪物達の対処に専念できた。
前回の戦いに現れた闇の魔道士も今回は不在だった。
彼らの戦いが有利に事を運んでいく中で、ゲオルグだけはドラゴンの力の恐ろしさに畏怖していた。
もし、そのドラゴンがガラドリエル女王のような正しい人物の手に渡ったすれば良いが、他の凶悪な誰かの手に渡ったとすればどうなってしまうのだろう。
ゲオルグはそれだけが気掛かりであったが、目の前に空いてを倒すために、その考えはあっという間に頭の中から打ち払ってしまう。
ともかく、今の彼は目の前に現れるリザードマンや残ったゴブリンやオークを相手にするだけだ。





「馬鹿な、我の軍隊がここまで一方的に蹂躙されるとは……」
大きくて黒い鎧を着た男は怒りに声を震わせながら言った。
「恐れながら申し上げます。三頭のドラゴンが現れたと今となっては彼らに対処するのは難しいでしょう。このまま船を動かし、我々の手だけで王都を占領する方が先です!もうそれしか手段が残っていないように私には思われます」
「うむ仕方がない。全速前進!!!我々はガラドリエルの小娘の意表を突くために船を王都へと向かわせるぞ!」
エルミアの指示に従い彼の乗る飛行船は王都へと真っ直ぐに向かって行く。
が、当然ドラゴン達もエルミアの動きに気が付いたのだろう。ドラゴンに乗った女王と女王の臣下仲間達は飛行船の後を追っていく。
「己、ブンブンと煩いハエどもじゃ!奴らを巻くための良い方法は無いのか?」
「されば、奴らと対峙するべきかと、ここでガラドリエルの小娘を沈めてしまえば、後は王都を占領するだけで済みます」
フレーゲルの進言に従い、エルミアの大きな飛行船は三頭のドラゴンと対峙した。
三頭のドラゴンの上からエルミアは三人の騎士と王の相談役と女王の姿が見えるのを確認した。
彼はここで勝負を付けるべく、三頭のドラゴンと空中で対峙した。
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