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すれ違う二人
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*瑞紀side*
脱衣所のドアを後ろ手に閉めてから。
何のためにこんなに頑張ったのかと考えると涙が出てくる。
脱衣所の奥へと進んで、トレンチコートを脱いでコートを置く場所にかけて。
目の前にあった洗面所についている大きな鏡を見ながら、ひどい顔だとため息をついてワンピースの後ろについているファスナーを下げた時。
バタンっ
勢い良くドアが開いて。
その先には思いっきり眉を寄せて怒ってる、知哉さん。
何で。
怒ってるの?
怒りたいのは、むしろ私。
泣いてる顔を見られまいと、必死で、伏せた顔の代わりに開いてる背中を向けて前を向くと。
知哉さんは、反対方向を向く私に一歩一歩近づいて来て。
それに対応するように、私も一歩一歩前に進むけど。
私の前は。
壁。
私が壁にひっついて、知哉さんが近づいてくる距離をどうにも出来なくなった時。
知哉さんは俯く私の顔の横に手を置いて。
知哉さんの声が頭上で響く。
「…こっち、向きなよ。」
「やです…」
「瑞紀。」
「…や。」
知哉さんのため息が聞こえて。
「何で急に行かないとか君が決めてるの。俺が行くって言ったら行くんだよ。」
…
何で、私なの?
広瀬先生と
一緒にいたじゃない。
私じゃなきゃいけない理由なんて
きっと無い。
広瀬先生と、
行けば良いじゃない。
「…行きません…っ」
私が絞り出した声でそう言うと。
知哉さんは。
脱衣所のドアを後ろ手に閉めてから。
何のためにこんなに頑張ったのかと考えると涙が出てくる。
脱衣所の奥へと進んで、トレンチコートを脱いでコートを置く場所にかけて。
目の前にあった洗面所についている大きな鏡を見ながら、ひどい顔だとため息をついてワンピースの後ろについているファスナーを下げた時。
バタンっ
勢い良くドアが開いて。
その先には思いっきり眉を寄せて怒ってる、知哉さん。
何で。
怒ってるの?
怒りたいのは、むしろ私。
泣いてる顔を見られまいと、必死で、伏せた顔の代わりに開いてる背中を向けて前を向くと。
知哉さんは、反対方向を向く私に一歩一歩近づいて来て。
それに対応するように、私も一歩一歩前に進むけど。
私の前は。
壁。
私が壁にひっついて、知哉さんが近づいてくる距離をどうにも出来なくなった時。
知哉さんは俯く私の顔の横に手を置いて。
知哉さんの声が頭上で響く。
「…こっち、向きなよ。」
「やです…」
「瑞紀。」
「…や。」
知哉さんのため息が聞こえて。
「何で急に行かないとか君が決めてるの。俺が行くって言ったら行くんだよ。」
…
何で、私なの?
広瀬先生と
一緒にいたじゃない。
私じゃなきゃいけない理由なんて
きっと無い。
広瀬先生と、
行けば良いじゃない。
「…行きません…っ」
私が絞り出した声でそう言うと。
知哉さんは。
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