贖罪のセツナ~このままだと地獄行きなので、異世界で善行積みます~

鐘雪アスマ

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第4章起業しましょう。そうしましょう

229・黒のダンジョンの改革

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黒のダンジョンを出た私達は、
エディ君達を病院に連れて行った。
かなり衰弱しているようなので、
しばらく入院することになりそうだった。
ラザルスの遺体は事情を話して、町の墓地に埋葬した。

「ふぅ、疲れましたね。早く家に帰りましょう」

そうして家に帰ってきた。

「どうだった?
ダンジョンの改革は出来たか」
「あ」

先に帰っていたタツキにそう言われて思い出した。
エディ君に気を取られてすっかり忘れていたが、
私達は本来ダンジョンを生まれ変わらせるために来ていたことを…。

「あー、さすがに今日は眠いので明日にします」
「そうかゆっくり休むといい」

そうしてその日は早めに寝て、
そして翌朝私は朝食を食べると、
仲間と一緒に黒のダンジョンの最下層に転移した。

「よし、転移出来た」

基本的にダンジョンは入る度に構造が変わるが、
最下層の部屋だけは構造は変わらない。
なので普通に転移出来た。
そしてヌシが居る部屋に行くと、
5メートルはある蝶の魔物が襲いかかってきた。

「あれ何でヌシがいるの?
昨日は居なかったのに」
「たぶんこのヌシは私達が来る前に、
きっとラザルスが倒したんじゃない?」
「よし、みんなで倒しましょう。
その前に《鑑定》」

【ブラックバタフライ】
【体力】2520/2520
【魔力】569/569
黒のダンジョンのヌシ。
鱗粉を放ち、鱗粉に触れると人は溶解してしまう。
火属性が弱点。

「うげっ、鱗粉には注意した方がいいみたいです。
《焔熱砲(バーニング・カノン)》」

私は炎魔法で蝶を焼き尽くす。
すると蝶が悲鳴を上げる。
そして蝶は炎に焼かれて絶命した。

「わりとあっさり倒せましたね」
「そうね。ダンジョンの階層も少なかったし、
ヌシも弱いのかもしれないわね」

ヌシの居た場所には大きな金塊があったので、
それを拾ってアイテムボックスに入れる。

「じゃあ、ラプラス出番ですよ…」

私はラプラス人形を取り出し、頭の後ろのスイッチを押す。

「あら、ここがダンジョンの最深部なの?」
「そうです。
でも見た感じ動力炉のある部屋は見当たらないんですが、
どうしたら入れますか?」
「待って、調べてみるわ」

そう言うとラプラスの目が光った。

「ここね、この壁の奥に動力炉のある部屋があるわ。
だからセツナ、壁を壊してみて」
「はい分かりました。《壁破壊(ウォール・クラッシュ!)》」

私は壁を壊した。

「壊したらすぐに壁が修復されるから急いで渡って」
「はい、分かりました」

そうして私達は急いで壁を渡った。

「ここが動力炉のある部屋ですね」

たくさんのモニターのある部屋にたどり着いた。

「ここが動力炉のある部屋か、
初めて入るが、本当にあったとは」

感動したようにタツキが言う。

「ここが動力炉ね。アクセスしてみるわ」

そう言うとラプラスが何やら機械を操作する。

「あれ、ロックがかかっているわ」
「ロック?」
「他人が勝手にダンジョンを操作出来ないように、
鍵がかかっているのよ。
ロックを解除しない限り、
ダンジョンは改革は出来ないわ」
「そんな…何とか出来ないんですか」
「うーん、ハッキングしてロックを解除することも出来るけど、
このダンジョンは私の白のダンジョンよりバージョンが新しいわ。
だからハッキングには莫大な時間がかかるわ」
「どれぐらいかかるんですか?」
「うーん、およそ126年ぐらいかしら」
「そんなにかかるの!?
アタシら生きてないじゃん!」

リンの言う通りだ。
そんなに待ってられない。

「うーん、ロックってどうやったら解除出来ますか」
「ログインIDとパスワードを入力すれば解けるけど」
「ねぇ、この部屋にヒントがあるんじゃないの」
「え、ダンジョンのログインIDとパスワードっていうのは、
流出しないために厳重に管理されるべきものよ。
こんな所に置いておくわけが…」
「あれ、これじゃないですか。パスワードって」

私はモニターの下に置いてあったメモを見つけた。
それにログインIDとパスワードが書かれていた。

「何てずさんな…」
「まぁいいじゃないですか、見つかったんですから」
「そうね。…アクセス出来たわ。
これでダンジョンの改革が出来るわ。
その前にセツナ、動力炉に魔力を注ぎ込んでくれない?」
「分かりました」

そうして私は動力炉にありったけの魔力を注ぎ込む。

「もういいわ。ありがとう」
「これで生まれ変わるんですね」
「そうね。あなた達はどんなダンジョンに変えたい?」
「とりあえず今のままだと死者が出るので、
トラップと魔物の毒を易しめに変更出来ませんか?」
「そうね。とりあえず即死系のトラップは易しめに変更してみるわ」

それから殺す気満々のトラップは易しめに変更された。
毒矢が飛んでくるトラップは先端がゴムに変わり、毒も消えた。
天井が落ちてくるトラップも、
天井ではなくクッションが落ちてくるのに変えた。
高速回転するノコギリみたいなのが飛んでくるトラップは、
危険なので削除することにした。
巨大な石の玉が落ちてくるトラップも、
石自体を発泡スチロールに変えたので当たっても痛くなくなった。
そして落とし穴も落ちても、
針に刺されるのではなく、
大量のクッションの上に落ちるように変えておいた。
そして落とし穴に落ちても上に戻れるはしごも付けた。
魔物が持つ毒を受けても溶解するのではなく、
数分だけしびれるだけの無害な毒に変えておいた。

「大体こんな感じだけど、一応白のダンジョンと同じように、
外に出られるワープ部屋と、休憩部屋を設置しておいたわ
その他の面倒な仕様も変えておいたわ」
「ありがとうございます。ラプラス」
「良いのよ。これぐらいは。
セツナに受けた恩を考えれば、これぐらい。いつでもやるわ」

そうして黒のダンジョンは生まれ変わり、
新しいダンジョンが増えたことは多くの人が喜んだ。
そしてアアルはダンジョンの町として、
また大きく発展して行くのだった。
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